今回は【イライラ厳禁 理解するまでに時間がかかる子の勉強の進め方のポイント】と題し、お話をしていきます。
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ありがとうございます。
冬から春にかけて、受験の結果がでるとSNSやブログなどで合格報告や合格までの軌跡、どんな勉強をしてきたかを伝える内容が行き交います。
その中で、やはり目につきやすいのが知名度の高い難関校の合格だったり、親塾で【この偏差値からスタートして有名校に合格した】という話だったりします。
そういうのを見たり読んだりすると【それに比べて我が子ときたら】と落ち込むことがありますが、【よそはよそ】【うちはうち】の精神を強く持つことが大切です。
とはいっても、なかなか理解するまでに時間がかかるタイプの子だと【このままで大丈夫か】【受験までに間に合うか】と焦ってしまい、子どもを責めてしまうこともあります。
イライラが募りやすいですが、ここはグッと抑えて他の子と比べず勉強を進めていくようにしましょう。
それでは理解するまでに時間がかかる子の勉強の進め方のポイントを3つご紹介していきます。
1.短期間の目標は高い理想を掲げない
勉強をする際、何かしらの目標を掲げることが多いです。
ノープランで勉強するのは、おそらく小学校低学年の頃でしょうか。
家庭学習を定着させるような時期です。
それでも、【繰り上がりのたし算を前よりも速く解きたい】【九九の暗唱テストをクラスで3番目以内に合格したい】と低学年なりに目標を持って勉学に励む機会はあります。
それが、学年が上がれば変わっていきます。
中学受験を考えている子でもテストや受験、偏差値を意識して学習計画を立てるのは小学校4年生か5年生頃、非受験組でも【次の漢字テストは一発で合格する】【前回よりも良い点数を取る】と何かしらの目標を考えて勉強する子が増えていきます。
目標も短期間と長期間の二つの種類がありますが、一般的に短期間の目標を複数回決めて長期間の目標に到達するというのが学習計画の基本です。
目標を掲げることは勉強する意欲、モチベーションを高めてくれる効果があります。
その一方で、あまりにも高い目標を掲げてしまい目標倒れになることもあります。
目標に向かって努力をするには【現実的な目標】であり【今の自分が継続して努力すれば達成できそう】というレベルに設定しておくことが達成率を高める秘訣です。
勉強をしていて理解するまでに時間がかかる子の場合、目標設定は【頑張って達成できる目標】ではなく【毎日コツコツ勉強していれば達成する可能性が95%以上】というハードルの低い目標にしましょう。
理解に時間がかかるということは、他の子の勉強スタイルを真似てもモノにすること、定着することを期待できません。
高い目標を掲げて失敗を繰り返していると【自分は努力していないダメな人間】とマイナス思考が強くなってしまう可能性があります。
そうなると、勉強そのものが嫌いになり身が入らなくなります。
全員がとんとん拍子でサクサク勉強が進むわけではありません。
親が【このくらいできるでしょう】と高望みせず、子どもの理解力を冷静に把握してリアルな目標を設定して家庭学習を進めていきましょう。
2.他の子の2倍以上は時間がかかると覚悟をして基本問題を重視する
理解するまでに時間がかかる子は、2倍、3倍と定着するまでに時間がかかります。
勉強面での個人差は運動能力と同じように確かにあります。
しかし、理解するまでの差というのは学校生活でもクローズアップされることはありません。
【このぐらいが普通】という基準を親は持ってしまうこともあります。
問題のレベルも、応用問題ができればと期待してしまいますよね。
あまりにも期待が大きすぎると子どもを潰しかねません。
そして、親の基準から逸脱していると焦ってしまったり他の子と比べたりして気落ちすることがあります。
定着するまでに時間がかかるということは、他の子がどんどん先の単元に進んでいたり復習をしている時に自分の子どもだけ同じ単元に取り組んでいることを意味します。
これはキツイ現実ですが、親は心を乱さず目の前の課題を真面目にコツコツと解かせていきましょう。
逃げ道はなく、サクッとやって成績が一瞬で上がることはありません。
継続して努力をし続けられなければ、どんな賢い子でも成績は下がります。
子どもの性格は十人十色です。
勉強の仕方を変えてみたりして【子どもの理解力のスピードがアップする方法】を試行錯誤を繰り返して見つけてみることも重要です。
淡々と勉強しているとモチベーションアップは難しくなります。
例えば【今日は30分勉強しよう】と時間で区切らずに【国語と算数のプリントはどのくらいの時間で終わらせることができるか、昨日よりも早いか計ってみよう】と遊び要素を取り入れてみるのもオススメします。
勉強する習慣が定着し、時間を気にして問題を解くようになるとダラダラ解くこともなくなります。
効果が出るまで時間はかかりますが、理解力の早い子と同じペースで勉強を進めることなく子どもにあった家庭学習の進め方を確立していく方が結果が出やすいです。
3.一気に巻き返そうと色々なことをさせない
マルチタスクという言葉があります。
これは仕事などで複数の業務をこなすことを意味しますが、この力があるかないかは社会に出てから会社で評価される一つの指標になります。
子どもの世界でも、同時進行で色々と勉強しても大半の知識を吸収できる子というのは【マルチタスクが出来る子】と受け止められ、理解力の早い子と周囲から一目置かれる存在になります。
同時進行で複数の単元を勉強するのですから非常に効率がよいです。
親としては【同時進行で色々勉強に取り組んで効率よく学力を向上する】というのが理想的かもしれませんが、やはりそんな超人のようなことができる子は限られています。
マルチタスクが苦手な子も当然ながらいるので、一気に巻き返そうとあれもこれもと手を出さないように気をつけてください。
同時進行での作業が苦手だと、「今何を学んでいるのか」が分かっていないこともあります。
せっかく時間をかけて勉強していても定着する率が下がってしまうなど取り組んできた努力が水の泡になります。
じっくりと苦手科目や単元の復習、そして時には予習をして子ども自身が「分かった!」という経験をさせていきましょう。
勉強の進捗具合が遅いと親としては何とかスピードアップさせたい、先頭を走る同級生に追いつかせたいと焦りを覚えますが、子どもによって理解するまでの時間は異なります。
理解力は運動神経と同じで平等ではありません。
他の子と比べることなく、自分の子どもがしっかり理解していく道筋を誘導したり学習計画を一緒に考えたり、理解度を確認したりしてください。
まとめ
子どもの勉強を見る時【一回もイライラしたことがない】という親はほぼいないくらい、家庭内では親子喧嘩の原因になりやすいです。
何でも素直に聞いて、自分から勉強して知識をどんどん吸収してくれる子であれば親もアレコレ言わずに済みますが、そういう子は本当にレアな存在です。
理解するのにちょっと時間が必要な子だと親がイライラしたり、「どうして分からないの!」と声を荒げてしまいがちですが子どもは子どもなりに一生懸命勉強に取り組んでいます。
子どもを萎縮させることなく、イライラせずに着実に子どもの基礎学力を鍛えるよう心を決めて対応していきましょう。