今回は【今の学力で受かる学校を選ぶ子の末路】と題し、お話していきます。
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ありがとうございます。
受験というのは大半の子どもにとって人生初めての試練の時だと思います。
学力で合否が決まるという恐怖。
どんなに模試の結果が良くても当日の入試で失敗してしまえば不合格となる厳しい現実。
学力が高く、合格基準の偏差値をクリアしていても不測の事態が起きる可能性があるという、まさに子どもにとって耐え難いような緊張が続くイベントです。
塾で仕事をしている時、大半の生徒は家からの通学距離、高校卒業後の進路、校風、そして自分の学力から行けそうな高校、手に届きそうな高校を志望校とし、受験勉強を頑張ります。
これがある意味、受験生の王道の姿ですが、なかには同じ受験生でもどんどん楽な方に流されていく子もいます。
他の子のようにガッツリ勉強する気力がない。
中学3年生の時点で将来どんなことをしたいか決まっていない。
専科の高校に行くほど将来が固まっているわけではない。
こういう子達はたいてい、『偏差値が低めの普通科の高校』を選びます。
私もこうした選択をした同級生、または塾の生徒と接する機会がありましたが、受験生としての努力をあまりせずに今の学力で受かる学校を選んでしまう子には高校進学後に『こうなったか』と感じてしまう、共通の傾向があるということに気がつきました。
そして学力的に厳しい子ではなくても、同じように『努力しなくても入れそうな高校を選ぶ』という子も進学してから似たような言動する子がいました。
それでは、高校進学後にどのような末路が待ち構えていくのかご紹介していきます。
1.学校が合わないと後悔する
高校に進学すると、そこで新しい友達関係を築いていくことになりますが、自分と同じように『努力しないで今の学力で受かりそうな学校として受験しただけ』という考えの子が多くなればなるほど、活気のない学校になりやすいです。
伝統校や、魅力的な学校、偏差値の高い学校は『この学校に入りたい』と熱望して、受験して、合格してそして入学している生徒が大半なので、学校行事や部活動も盛んで意欲溢れた生徒が集まりやすいです。
一方、努力しないで入れる学校は熱望している子も少ないですし、『どうしてもこの学校でこういうことをしたい』と考えている子も少ないので、学校の雰囲気も文化祭も他の高校に比べると活動できてはありません。
そもそも、勉強をするのが面倒だと思っている子が多く集まっているのですから、面倒なことだらけの文化祭、イベントをやる気力も機運が高まってくることもないです。
実行委員会を担当する子も決まった子しかやらず、その他大勢の子は関わろうとせずなので、どうしても『盛り上欠ける』になります。
中学生の頃に塾に通った元塾生のうち、『学校がつまらない』と愚痴を言う子が夏休み前になると集まることがありましたが、ほぼ例外なく偏差値の低い学校に楽をして受験した子ばかりでした。
なぜつまらないのか聞いてみると、『校則が厳しい』『イベントが楽しくない』『先生が面白くない』の不平不満のオンパレードです。
そもそも、学校見学をしていれば何となく在校生の雰囲気も分かります。
志望校のことを調べていればある程度、部活動が活発なのかどうか分かります。
校則が厳しいことは、裏を返せば厳しくしないと生徒をまとめられないということを意味しています。
高校生活は思春期、そして青春ど真ん中と、人生でも記憶に残るような3年間になります。
それなのに『つまらない学校生活』を送ることになるのは、本人の選んだこととはいえ、幸せなことではありません。
2.勉強を更にしなくなる
高校受験する際、今の学力で受かる高校を選ぶ子は『しっかり勉強する』というのが苦手な子になります。
たとえ、もの凄い高い学力がある、進学校に余裕で入る子でも受験に向けて手を抜かずに勉強をしています。それが、受験というものです。
しかし、偏差値が45を切る学校になると『努力するのは嫌』『今の学力で100%受かるところに行きたい』という考えの子も普通にいます。
高校に進学すると、心を入れ替えて勉強するようになるかと言えば、そんなことはありません。
例えば、『偏差値45を切るくらいの高校を目指した子が10人いた』とすると、その10人全員がさらに勉強をしなくなります。
偏差値が全く違うとはいえ、どの高校も定期テストが同じような時期に行われます。
楽を優先して受験した生徒は『定期テストがいつなのかも把握していない』というのが普通で、同じ高校生でも他の高校に進学した子ども達とは勉強への向き合い方が全く違いました。
塾の先生としては、中学時代に勉強を教えたという立場ですから、彼ら彼女たちの未来はかなり心配でしたが、やはりその不安というのは概ね的中することが多かったです。
そして、偏差値がそこそこ高い学校に入っても努力をしない子は勉強をしなくなり、当たり前のことですが成績は下がります。
『努力しないで入れる学校』を選んでしまう子とは賢い選択かもしれませんが、10代の子どもが努力を経験しないで人生の分岐点を突破してしまうという、長い人生を考えると必ずしもプラスにならないという、深く考えさせられることも意味しています。
私は元グータラ小学生でしたから、人が楽な方に流されていく気持ちもすごく理解できます。
ただ、楽な方ばかりを選択すると、最終的には全てが自分に跳ね返っていきます。
楽をしたせいで進みたい進学先を断念することになった。
怠け心に負けたせいで、就きたい職種、大学の学部学科に進めなかった。
こうした厳しい現実を13歳から15歳の子ども全員が気がついているわけではありません。
中学生になり、志望校を考えていく中で楽に受かりそうな学校ばかりをピックアップするのではなく、子どものやりたいことを親子で探す、考えてその中で『普通科、専科含めてどの高校がよさそうか』と話し合いをしていきましょう。
偏差値が少し足りなくても、努力と残された時間次第で基準を超えることも不可能ではありません。
3.将来設計が甘くなる
中学2年や3年の時点の学力で受かりそうな高校をよく調べずに受けて合格し、進学した子は、基本的に自分の将来に関して楽観視したり、何とか生きていけると考えている子が多かったです。
高校に入ってからは勉強する時間がほぼゼロで、学校がつまらないという不平不満を言いながらバイトをして過ごしていたりと、彼ら彼女たちの人生の中で一瞬でも関わった人間としては気にして流れてくる噂、近況を耳にして複雑な思いを感じていました。
結局、なんとか退学はしなくても大半が高卒で仕事をし、しかも正社員の子はほぼゼロという厳しい結果になっていました。
偏差値の低い普通科と専科の違いはやはり高卒から就職する時の選択肢の違いです。
専科は伝統校であることが多く、専門性の高い技術を持っている子を欲しい地元企業から採用枠が確保されているなど正社員の道が担保されています。
一方、普通科の高卒就職ルートは専門的に何かを学んだわけではないので、正社員への道のりは厳しく、就職できそうな職種があったとしても専科の高校を出た子に比べると待遇が良いものに巡り合うことはないでしょう。
特に女の子は結婚への憧れが強いという傾向があり、一昔前の感覚のように『25歳までに結婚しないと厳しい』という考えを持っている子が多かったです。
高校受験に関する向き合い方で全てを語ることはできませんが、長い目で生徒たちの高校進学、卒業後の様子を考えると全く無関係とは言い切れないと個人的に感じています。
今は3人の子どもの親という立場になり、子どもの勉強や習い事、部活動の頑張りを見ていると、塾で出会った楽な方に流されてしまった子を思い出しています。
そういえば部活もほぼ帰宅部で、勉強だけでなく全てにおいて楽をしようという考えで行動していたということにきがつきました。
中学生の時点で『楽をしたい』というのが軸になっているということは、すでに小学生時代にその考えが固定していると思っていいでしょう。
高校受験は中学生になってからの勝負ではなく、改めて小学生時代がものすごく重要だと長い時を経て考えさせられています。
まとめ
今の学力で受かる学校を選ぶ子は、単に高校生活がつまらないと愚痴を言うだけでなく、高校卒業後の進路進学の見立ても甘くなりがちになりやすいので、親としては気をつけて志望校選び、受験を頑張ることの大切さやその意味を話し合ってください。
そして、自分に甘くなる子は小学生時代にその傾向が決まってしまうので、努力することの大切さを経験させるようにしましょう。