今回は【10歳の壁 早期教育をしていないのに伸びる子】と題し、お話していきます。
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ありがとうございます。
子育てをしている親としては何かと気になる言葉の一つである『10歳の壁』『小4の壁』。
我が家では末っ子の子ども③が小学4年生となり、三人の子ども全員が10歳の壁、つまりは小4の壁を全員経験したことになります。
一人の親として実感しているのは『学力グループが固定する』ということと、子ども①に関しては小学校の同級生が高校進学しているので当時の学力グループと進学先の高校がリンクしているということです。
子ども①の同級生の進学先を見聞きするたびに『10歳の頃の学力グループがそのまま中学でも引き継がれている』という事実を目の当たりにして、分かっていたつもりでもコワイなと感じたりしています。
さて、10歳の壁というのは誰しもがぶつかる壁というわけではなく、壁が全くない、感じないまま5年生に進学する子もいます。
もちろん、小学4年生の学校の学びに苦戦してそこから勉強に対する苦手意識、やる気を失うという子も増えてきます。
両者の違いは家庭の力、つまりは親が教育に関心があってサポートして、しっかり先取り学習を含めて家庭学習をしてきたからだと思うかもしれません。
しかし、俗にいう幼児教育、早期教育を特段していなくても学力の分岐点である10歳の壁をヒョイと越えてしまう子もいます。
親としては悪戦苦闘しながら勉強習慣を定着させ、先取り学習をして小学校入学後の躓きやすい単元を先手必勝とばかりに乗り越えられるようサポートしてきたのに、正直、我が子に比べて勉強しているように見えない子にヒョイと簡単に抜かされてしまえば、精神的ダメージを受けるのは当然のことだと思います。
世間的に『地頭の良い子』と言われるような子がこの世の中には普通にいて、家庭学習はちゃんとしているるけれど必死に勉強してきた子を尻目に壁を通過していくというのはなかなか親にとっては耐えられないことです。
それでは、誰もが認める神童というわけではない、しかも早期教育をガッツリしていなくても学力の分岐点である10歳の壁を乗り越える、そしてそこから学力を伸ばしていく子はどのような特徴があるのか考えていきます。
1.好奇心旺盛で短気ではない
学校の勉強は全員が平等に椅子に座って机に向かい先生の授業を受けています。
当然ながら、授業を受けた時にどれだけ理解したかという視点だけで子どもの間で学力差が生まれるわけではありません。
授業で受けた内容を家庭で復習する。
学んだ内容のテストを受ける前に家庭で復習をして臨む。
苦手だと感じたらいつも以上に勉強をしておく。
こうした学校の授業以外での勉強により学力差が広がっていきます。
そして、勉強に対する思いというのも親が思う以上に影響が大きいです。
親に言われてイヤイヤながら勉強している子は、日々の勉強を事務処理のように、淡々と流れ作業の如く取り組んでいます。
しかし、『どうしてこういう答えになるのか』や『なぜこういう結果になるのか』と学んだことに対して疑問を感じて自分から勉強する意欲が湧いてくる子は、同じ時間、家で勉強していても定着度や理解を深める度合いが異なります。
子育てで賢い子に育てるという話をする場合、必ずと言っていいほど『知的好奇心を促しましょう』『好奇心旺盛な子に育てましょう』というフレーズが出てきます。
こういう場合の好奇心旺盛というのは、押してはいけないボタンを押してしまうという類のものではなく、『なぜこうなるのか』と疑問を抱き、自分から調べたい、解明したいという自発的な学びを意味しています。
図鑑をよく読む子は博学で成績が良い、という話も耳にすると思いますが、知識の宝庫である図鑑を好んで読む子は『知識を増やしたい』という気持ちが強く、親から言われなくても勝手に本を手にして読みます。
我が家でも、鉄道が好きな子どもがいますが、図書館に行けば私が何か言わなくても勝手に電車に関する本を探して読んでいました。
こうした子どもの行動は『好奇心』と言えるでしょう。
知りたがり屋だから自然と知識が増えて、学ぶことも億劫ではなく楽しいと感じるので、親が誘導してきてここまで来た子のことをあっという間に抜き去ってしまうこともあります。
ただ、好奇心旺盛な子でも短気な子は忍耐力がなく、移り気で定着するのに時間がかかることがあります。
利発だけれど成長するにつれて成績面でパッとしなくなる子は、忍耐力にかけていることが多いです。
2.分からないことを素直に認める
成績が伸びる子、学力上位層の共通点の一つとして言えるのが『分からないことを恥ずかしがらずに分からないと言える素直さ』です。
これは塾で仕事をしている時に嫌というほど痛感しました。
プライドが高い子は分からない自分を認めようとせず、結果として分からないことを悟らせないようにしたり、復習するのが後手後手になり成績が伸びにくくなる、受験に失敗するなど意固地になったせいで思うような結果を手繰り寄せないことがありました。
素直な子は分からないことを先生に伝え、謙虚な姿勢で学ぼうとします。
謙虚さも大切なのは『分からない自分を認め、分かる自分になろうという強い思いを抱いている』からです。
つまり、勉強への意欲があり、理解するまで勉強しようとしています。
分からない自分から分かる自分に変身するには、先生や友達に勉強を教えてもらうために『分かっていない自分』を見せることになります。
そうした行動を普通にできる子は、理解するために努力を惜しまないので、時間はかかるかもしれませんがいずれかは『理解できた自分』になります。
反対に分からないことを認めない、スルーする子は小学生でも『もう分かっています』『勉強した単元なので次にいきましょう』と自分の理解度がどのくらいなのか知られたくないような言動をします。
これでは遅かれ早かれ勉強面で壁を感じ、『分からない』がどんどん積み重なっていきます。
一つ一つ丁寧に問題解決していくにはリアルタイムで勉強していた時以上に時間をかける必要があるため、彼ら彼女たちにとっては非常に不本意な状況になります。
せっかく塾の先生が『こうした方が良いよ』とアドバイスをしても、自分のプライド、見栄をはることで分からないという状況から脱する機会を自らの手で潰していることになります。
もし、自分の子どもがプライドが高くて分からない問題、単元、教科があっても『分からない』と認めない時は時間をかけてその考えを改めていくようにしてください。
まだ小学生の頃でしたら何とかなるかもしれません。
中学生や高校生になると素直に分からないことを認める子に変身させるのは、本当に難しいです。
3.粘り強い
粘り強さというのは勉強だけでなく、スポーツ系や音楽系の習い事の上達にも欠かせません。
別の言葉で言い換えれば『忍耐力』『根性』になるでしょうか。
忍耐する、根性という言葉は何か古めかしく、昭和的で時代錯誤な感じもします。
更に今風の言葉に言い換えれば『やり抜く力』になります。
表現、言い回しは多種多様ありますが、粘り強さというのは勉強でも成績を上げていくには絶対に不可欠なマインドです。
飽きっぽい子、投げやりな子は移り気で何かを上達させるのが難しいですが、一つのことに粘り強く取り組める子は思った以上の結果を残すことがあります。
『こういう自分になりたい』と勉強や習い事と向き合っていると、中途半端な子をあっという間に追い越していきます。
気がついたら遥か彼方の先頭を走っていることもあるくらい、粘り強さというのは重要なものです。
やり抜く力の有無や、やり抜いて結果を出した経験は子どもが何かを頑張る、挑戦するきっかけにもなり子どもの心の成長にプラスに働きます。
単に勉強面だけで語られるだけでなく、心身ともに成長していく10歳前後に『他の子と違うキラリとした輝き』をもたらします。
いくら先取りをし、幼児期から小学生内容の勉強をさせていても自我が芽生えて親への反抗も増えてくる10歳頃からは、これまで通りに親の誘導で乗り越えられるものではなくなってきます。
これまで幼児期に小学1年生や小学2年生で学ぶ九九をマスターし、漢字の読み書きができている子でも小学3年生から4年生にかけて同級生に追いつかれて追い抜かれる子をみてきました。
また、小学3年生まではクラス内で計算力の高さで学力上位層として君臨していた子が、難しい内容が増えてきて、しかも素直に『分からない』『復習したい』と言えず、徐々に成績を下げていった子もいます。
我が子がこうならないよう、先取り学習だけでなく小さい頃から忍耐力を育てることにも力を入れてください。
まとめ
10歳の壁というのは子どもの方はあまり自覚をしていません。
教育産業や私のような教育系の話をしている人間がギャーギャー騒ぎ立てている感はありますが、一人の親として小学4年生からハッキリ出てしまう学力差、学力グループの固定化は本当のことなので、やはり子どもがいる方なら気をつけて欲しい学年、年頃です。
10歳の壁に向けて小さい頃から手を尽くしていても、結局後から猛烈に追いかけてきた子にサッと抜かされることもあるので、そういう時は『やっぱりいるんだ、こういう子』という軽い気持ちで過ごせるようにしてください。
走ってくる子を恨んでも決して何の問題解決にはなりません。
まず、自分の子どもに10歳という年齢を境目に学力が伸びるかどうか、その傾向はあるかということを考えてください。
その方が健全であり建設的な子育てになります。