今回は【逆算必須の小学生時代 大学入試までのカウントダウン】と題し、お話をしていきます。
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2020年度から小学校の学習指導要領が改訂となったこともあり、中学受験、高校受験そして大学受験で親世代とはタイプの異なる入試問題が出たりしていますが、3つの受験で一番最初に変化を見せたのが大学受験です。
ただ、我が家の子ども①が高校生ですが、自分の時とは違うな、変わったなというのを感じています。
私が高校生の頃は、筆記試験でパスするのが当然で、あとは指定校推薦を経由しての大学進学というのが当たり前の世界でした。
ただ、今は私立大学では筆記試験以外での入試による入学者が過半数を越えています。
【なんだか楽なのかしら】という印象を持っている方もいるでしょう。
なにせ、全入時代という言葉があるくらいですから。
そして、小学生の子どもを持つ親からすると、【大学受験なんて、まだまだ先の話】そう思っている方が圧倒的多数だと思います。
確かに、大学入試は高校3年生で受けるものです。
けれど、実際には小学生の時点で入試までのカウントダウンはすでに始まっています。
国公立大学への進学ではセンター試験に代わって登場した共通テストは、昔の入試問題とはちがって、教科関係なく資料問題が出たり、会話文から読み解くという問題も出ています。
文章量がボリューミーで処理能力が求められるため、単なる知識の暗記では太刀打ちできない出題形式になっています。
さらに私立大学を中心に総合型選抜や推薦入試の拡充によって、自分が大学で何を学びたいか訴える力、考える力、表現力、探究といった非認知能力が求められる時代になっています。
つまり、教科書だけを覚える【詰め込み型】の学習では限界があり、【どれだけ自分で考え、学び、深められるか】が問われています。
その力は、いきなり高校生になってから伸ばせるものではありません。
小学生のうちから【学びの土台】をしっかり築いておくことが、将来の大学進学に大きな影響を与えるのです。
ですから、【まだ早い】のではなく、むしろ小学生こそが勝負の始まりと思ってください。
子どもの将来の選択肢を広げるために、今この時期から、大学入試を逆算した子育てと学習サポートを意識していきましょう。
そこで今回は、大学進学にむけて小学生時代から動き出すメリットや、どのように段取りを進めていくべきなのかをご紹介していきます。
変わりゆく大学入試
まず、私たちが想像している以上に、大学入試の姿は大きく変わっています。
今の大学入試は、かつての【センター試験一発勝負】私立大学なら【筆記試験で突破するしかない】という時代から大きく進化しています。
現在の大学入試は、知識の暗記だけでなく、【なぜそう考えたのか】【文章の意図をどう読み取るか】など、思考力・判断力・表現力が問われるようになっています。
さらに、総合型選抜(旧AO入試)や学校推薦型選抜の拡大です。
これらは学力試験だけでなく、小論文、面接、探究活動、さらには志望理由書なども評価の対象になります。
つまり、大学入試はもはや【高校3年で頑張るもの】ではなく、長期戦であり、準備型・情報戦になったということなのです。
しかも、難関大学になるほど【あなたは大学で何をしたいのか?】【高校時代にどんな学びを深めたのか?】【高校時代にどのような活動をしてきたか】という問いが重視される傾向にあります。
これらは、いきなり思いついて答えられるものではありません。
我が家の子ども①の友達の中にも、総合型選抜や指定校推薦を目指して高校1年生からガッツリ対策をしてきている子が複数人います。
自分で学ぶ力・考える力を小学生のうちから育てておくことが、あらゆる入試を突破する際の武器となります。
次に重要なのは、中学・高校の進路選択が、大学進学に大きな影響を与えるという現実です。
中学受験をするかどうか、公立中学か私立中高一貫校か。
その選択によって、学習環境や進度、周囲の意識レベルが大きく変わります。
地方在住での中学受験では、公立中高一貫校がメインになると思いますが、そうなると小学生から塾通いをする選択をする家庭が多いと思います。
また、公立中学に進学した場合でも、高校受験のためには内申点や定期テスト、課題提出などで学校内での立ち位置が決まるので、進学校を目指すのであれば【優等生になるためには】の対策を親子で考えないといけません。
こうした意識を持つことは大学入試の指定校推薦などを目指す上では、良い経験となる重要なものになります。
さらに、高校の選択も極めて重要です。
難関大学の現役合格者の多くは、上位校や進学実績の高い高校に集中しています。
つまり、高校進学の時点で【行ける大学】の選択肢が絞られてしまうケースが多いということを意味しています。
地方なら【現役で医学部医学科を合格を目指すならあの高校】【最難関大学や旧帝大を本気で目指すならあの高校】と選択できる高校が限られています。
そもそも、高校に入ると使用する教科書も学校によって異なるため、【適当には入れそうな高校に進学したけれど、国公立大学を受けたいが授業が共通テストを受けることを踏まえているようなカリキュラムではない】ということも起きてしまいます。
そう考えると、中学・高校選びは大学入試を逆算した上での戦略的な選択であるべきです。
そしてそれは、実は小学生時代からの準備と判断が大きく関わってきます。
では、小学生のうちに何を意識すべきなのでしょうか?
結論から言えば、シンプルですが【基礎の徹底】です。
とくに重要なのは、以下の4つの力です。
読解力:文章の内容を正しく理解し、要点を整理する力。
語彙力:語彙が豊富だと、理解も表現もスムーズになります。
計算力:算数の基礎となる計算は、中学数学の土台になります。
学習習慣:毎日机に向かう習慣がある子は、中高でも伸びやすい。
これらは、一夜漬けでは身につきません。
毎日の積み重ね、つまり小学生時代からの継続と意識的な取り組みが、将来の差につながっていきます。
小学校高学年からは、【勉強が難しくなる】と感じ始める子も増えてきます。
そこで色々な教科に対して苦手意識を持ってしまうと、中学・高校でも学習が伸び悩む要因になります。
だからこそ、小学生のうちに【勉強って楽しい】【考えるって面白い】と感じる経験や、成功体験を積ませてあげることが、将来に大きな影響を与えます。
大学入試は【高校3年から始まるもの】ではなく、小学生から始まっているものです。
小学生時代に【考える力】と【学ぶ土台】を築いておくことで、進学の選択肢も広がり、受験の土台も盤石になります。
逆算カレンダーで大学入試までの道のりを考える
さて、大学受験というと、高校3年生の受験勉強をイメージする方が多いと思います。
でも実際は、それまでの積み重ねで、小中高のそれぞれの時期に、それぞれのやるべきことがあるのです。
今回は、小学生から高校3年生までのステップを4つに分けて、逆算式でご紹介します。
【今どの位置にいるのか】【これから何を準備すべきか】を、ぜひイメージしながらご覧ください。
◆ステップ① 高校3年生:入試本番
ここが大学入試の最終ステージです。
この時期には、共通テストの対策と、志望校の二次試験への準備が中心になります。
英語や数学、国語など、すべての教科で高い実力が求められるだけでなく、試験形式に合わせた戦略的な学習が必要になります。
さらに、総合型選抜(旧AO)や学校推薦型選抜を狙う場合は、志望理由書や面接、小論文の対策も早い段階から始めなければいけません。
このとき急に慌てるのではなく、ここまでのステップで【何を積み上げてきたか】が、合否を分けるポイントになります。
◆ステップ② 高校1〜2年生:内申・活動・基礎学力の確立期
高校1・2年生は、意外と見落とされがちですが、実は非常に重要な時期です。
この期間に、基礎学力の土台を完成させ、定期テスト・内申点・課外活動でしっかりと実績を積んでいく必要があります。
最近は、【探究学習】や【主体的な学び】も注目されています。
高校によっては、発表・プレゼンテーション・グループディスカッションなどを通して、非認知スキル(思考力・表現力・協働力)を評価するケースも増えています。
また、模試の成績に振り回されすぎないことも大切です。
この時期は、失敗から学ぶ姿勢、自己分析の習慣、学習計画の立て直しなど、長期的な学びの姿勢を固めていくフェーズでもあります。
◆ステップ③ 中学生時代:勉強体力と自学力を完成させる時期
中学生は、子どもがどのような道を進むのか大枠が決まる重要な時期です。
小学校とは異なり、教科が増え、学習内容も抽象的になります。
ここでつまずくと、高校内容にスムーズに入れません。
重要なのは、学校任せにせず、自分で学ぶ力=【自学力】を育てること。
そのためには、塾や教材に頼るだけでなく、【自分で調べる】【まとめる】【間違いを分析する】といった学びの質が問われます。
特に中学では、英語と数学の先取り・定着がカギを握ります。
また、記述式の問題や表現型の課題にも慣れておくことが、高校・大学で生きてきます。
地方では高校受験組が多いですが、どこの高校に入るかで未来が決まってしまうところがあるので、中学生時代をどのように過ごすかが人生の分岐点になりがちです。
◆ステップ④ 小学生時代:すべての基盤をつくるスタート地点
小学生にとっても、親にとっても大学受験は【まだ先の話】と感じるかもしれませんが、ここが最も柔軟に、かつ根本的に力を伸ばせる時期です。
この時期に意識したいのは、基礎の徹底強化です。
語彙力・読解力・計算力・集中力はすべて、後の中学・高校・大学での学習のベースになりますし、短期間で改善することができない力です。
また、学力のみに偏らず、本を読む習慣・親子の会話・日記を書く・体験活動などを通して、【感じる力】【考える力】を育てることも非常に大切です。
さらに、小学5年生、6年生になったら、全国模試や学力テストを受けてみることで、現時点の実力と課題を知る機会にもなります。
これは中学受験をする子だけでなく、受験しない子にもおすすめです。
このように、小学生から高校3年生まで、それぞれの時期にやるべきことがあります。
そして、それを理解しながら【逆算】で育てていくことが、無理なく、確実に、大学入試につながる一番の近道なのです。
小学生の今から取り組みたい3つの習慣
ところで、ここまでは【大学入試は小学生から逆算が必要】ということをお伝えしてきましたが、
【じゃあ、今日から家庭で何をしたらいいの?】と思った方も多いと思います。
ここでは、逆算型の子育てを始めるための3つの習慣をご紹介します。
難しいことではありません。毎日のちょっとした関わり方で、子どもの学びは確実に変わります。
習慣① 学びを自分ごとにさせる声かけ
まず1つ目は、子どもにとって【学びが自分のものだ】と感じさせる声かけです。
つい【宿題やったの?】【早く勉強しなさい】と言ってしまいがちですが、
それでは学びがやらされごとのままになってしまいます。
それよりも、【なんでそれを学ぶのかな?】【どう感じた?】と問いかけることで、
子どもが自分で考え、自分の意見を言葉にする力が育っていきます。
ニュースや読書の感想を一緒に話したり、今日の学校のことをじっくり聞いたり。
家庭の中で言語化する場を持つことが、大学入試で問われる表現力の土台にもなります。
勉強は、ただの作業ではなく、自分を表現する手段だと感じられるようになると、学び方が変わってきますよ。
習慣② 自分で計画し、自分で修正できる子に育てる
2つ目は、子ども自身が学びの流れを管理できるようにすることです。
たとえば、【毎週日曜は1週間のふり返りと来週の計画を立てる時間】にするだけでも、
子どもにとっては学習を自分でコントロールする経験になります。
小学1〜2年生なら、【今日やることを1枚のふせんに書く】といった小さな習慣でもOK。
高学年になれば、【週単位のスケジューリング】や【勉強ふりかえりノート】もおすすめです。
大切なのは、【計画通りにやらせること】ではなく、
【自分で決めて、失敗して、修正する】プロセスを繰り返すこと。
こうした経験が、中学・高校・大学入試、そして社会に出てからも役立つ自律力につながっていきます。
習慣③ 大人が【学びのモデル】になる
そして最後、3つ目は、親自身が学び続ける姿を見せることです。
読書をする、資格の勉強をする、ニュースを見て考える、何でもいいんです。
子どもは、大人が本気で学んでいる姿を見ると、【学ぶって当たり前なんだ】と自然に感じ取ります。
また、子どもからの質問に【知らないな、一緒に調べようか】と返すことで、
学ぶことは大人も子どもも同じという姿勢を共有できます。
子どもは、大人の言葉よりも背中を見て育つもの。
だからこそ、家庭全体が【学びに前向きな空気】を持っていることが、大学入試に強い子を育てる大きな要素になります。
この3つの習慣、学びを自分ごとにさせる声かけ、計画とふりかえりを自分で回せる力、親が学びのモデルになること、これらを今日から少しずつ意識することで、大学受験を見据えた逆算子育ては、自然に始まっていきます。
特別な投資をしなくても、日常生活で取り組めることをすれば、子どもの【学ぶ力】は大きく変わります。
ぜひ、できるところから取り入れてみてください。
小学生の時期は、大学入試を逆算して考えるうえで、もっとも自由に動けるゴールデンタイムです。
中学・高校と進むにつれて、カリキュラムや受験のスケジュールがどんどんタイトになりますが、
小学生の今なら、土台をじっくり育てる余裕があります。
そして、そのいま何を優先するかが、5年後、10年後の進路や可能性を大きく左右するんです。
やらされる勉強ではなく、【自ら学ぶ】姿勢を育てることこそが、最大の受験対策になります。
だからこそ、今日からできる小さな習慣を、一つでも始めてみてください。