【教育小噺】地方の高校受験 都会とは違う偏差値が高い公立と私立の学校生活 | 元塾講師 透明教育ママ見参!!

【教育小噺】地方の高校受験 都会とは違う偏差値が高い公立と私立の学校生活

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今回は【地方の高校受験 都会とは違う偏差値が高い公立と私立の学校生活】と題し、お話をしていきます。

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まず、先日投稿した【教育小噺】カラーテスト高得点連発でも中学で学力最上位層になれない問題】に寄せられたコメントをご紹介します。

 

中学までは対応出来ても高校で対応できず、勉強しなくなる子は更に多い気がします。

最近は高校受験が手取り足取りになりがちで(学校も塾も)、高校に入っても学校や予備校に面倒見てもらえると期待しがちですね。

県立高校は何もしてくれないから私立高校に行かせると言うママさんもいます。

何もしてくれない、の「何」は大量の宿題を出す事だったりします(^◇^;)

自主学習という概念がありません。

幼児期からの学習習慣の結果が出るのは大学受験ですね。

 

コメントありがとうございます。

地方では高校受験がメインで、どの塾も進学校の合格実績を出すことに力を入れています。

【○○高校や□□高校に入るための選抜コース】が地方の塾にはあったりします。

高校受験がドル箱なため塾の存在感を高めるために進学校への合格実績を増やすことに必死です。

定期テストの合計点数や塾のテストで指定する偏差値をクリアしないといけないなど、都会の中学受験塾と同じように【このクラスに入るなら条件乗り越えてね】というのを設定するようになります。

塾側が指定する条件をクリアすると、その時点でトップ高校を含む進学校に合格する確率が高まるので、厳しめの条件を定めていると思っていいでしょう。

塾の方も生徒に対して合格するようしっかり授業や宿題を出し、自習室にきて勉強するよう声がけをするなどサポートします。

 

こうしたサポートはお金を出している側、親からすると当たり前化もしれませんが、手取り足取りし指導してもらうというのは子どもの自主性を育てるのを阻害したり、高校受験を最大のゴールにして合格入学後に燃え尽き症候群になってしまう子もいます。

昔の地方では公立が本命で私立が二番手、滑り止めという考えが支配的でしたが、授業料実質無償化の影響もあり、そういう考えも少しずつ変化しています。

私立の施設のきれいさ、進学コースにおける大学受験に向けた手厚いサポートや指定校推薦の枠の充実さに魅力を感じて最初から私立高校の進学コースを第一志望にする家庭も増えてきています。

子ども①の同級生にも公立のトップ高校や2番手校に入れる学力のある子が私立高校に早々に決めていた子がいました。

 

地方の私立高校は百貨店のような存在

ただし、地方の私立高校の進学コースは気をつけないといけないポイントがあります。

都会の私立高校は生徒の進路進学に合わせた複数のコースがある学校と普通科しかない学校がありますが、地方の私立高校の場合は複数のコースが混在している形態が主流です。

つまり、工業や商業系の専科の高校のような存在のコースもあれば、偏差値40程度の普通科の公立高校と同じくらいの難易度のコース、そして東大や医学部医学科を目指すような勉強に特化したコースが同じ学校の中にギュッと詰まっています。

ある意味、百貨店のような存在であり、公立高校の進学校を第一志望にしている子は私立の進学コースを滑り止めて受けるという流れが一般的でした。

その考えも少しずつ変化が見られているのは、子ども①の同級生の進路選択を見聞していても感じています。

公立絶対という地方でも【大学受験するから手厚いサポートの私立に最初から行った方が良い】【私立を第一志望にするとそれだけ希望のコースに入りやすい】と考えている親が増えています。

 

また、伝統ある私立校やミッション系の学校と、進学校として扱われるけれど学校としての歴史はトップ高校や農業や商業、工業高校には敵わないという公立高校の大学の指定校推薦の充実ぶりも異なります。

私が塾で教えていた英語の三人称単数があやふやだった生徒は、公立高校の受験は不合格となり、滑り止めだった歴史のある私立高校に進学しました。

そのコースは公立高校でいうとお世辞にも進学校レベルとは言えないコースでしたが、その中で優秀な成績を取り続け、指定校推薦でそこそこ知名度のある私立大学に指定校推薦で入りました。

第一志望の公立高校では到底進学できない大学でしたから、中学時代に理系を担当していた先生達と【私立の指定校推薦の威力はスゴイ】という話をしました。

そのコースは普通科ですが、実績をガンガン出してもらうというコースではないため生徒も部活に入ったりと高校生活を普通にエンジョイしていました。

しかし、進学コースになると話は別です。

 

私立の進学コースに進むと部活に入れないことも

地方の私立は複数のコースがあるという学校が多く、その中でもトップ高校を含めて公立の進学校を受けて不合格となった子が入学する、または第一志望で入学してくる子もいる進学コースは基本的に部活に入れない、ということが珍しくないです。

この事実を全く知らないで受ける子はいないと思います。

子どもとしては第一志望の公立高校に受かると思って受験シーズンを駆け抜けているので、まさか不合格となり部活ができない高校生活を送ると想像すらしていません。

しかし、現実的には【部活に入りたくても入れない学校生活】を送る子はいます。

私が高校生だった時も、公立の進学校が不合格となり私立の進学コースに進んだ子は全員部活には入っていませんでした。

授業時間や放課後の課外授業などの制度もあって、参加できるのは生徒会活動や小学校の時のようなクラブ活動のような課外活動に参加している程度。

運動部も文化部も、非進学コースの子が入るもの、そもそもスポーツに力を入れている私立高校も多いので、進学コースの子がサッカー部、甲子園を目指している野球部に入るということは実質不可能です。

 

進学コースの子は勉強を頑張るという考えが成り立っており、中学時代の同級生で公立高校を不合格となり私立に進んだ同級生は漫画や小説、映画のような【部活も友達も恋愛もそして勉強も楽しむ高校生活】とは程遠いものがありました。

地方の私立は令和の今になっても、親世代の頃とほぼ変わらず進学コースの子が部活に入るというのは難しいままです。

子ども①の同級生で、公立高校の進学校を受けて不合格となり、私立の進学コース、つまりはその学校で一番難易度の高いコースに進んだ同級生全員が部活には入っていません。

高校3年間はノー部活という状態のようです。

子ども①は進学した公立学校で運動部と文化部の掛け持ちという物語の世界のようなことをして毎日楽しく学校に通っていますが、もし第一志望の学校がダメだったら、真逆の学校生活になっているわけです。

 

高校3年間をどのように過ごすか話し合おう

子どもにとって高校3年間というのは多感な青春時代を過ごす人生においても大切な時期です。

地方の高校受験は公立高校を軸にした戦いになりますが、進学校を受験予定の場合は私立高校でどのコースを受験するかや、もっとも偏差値の高いコースでは部活動への入部がほぼ不可能に近いのかや、代わりとなるような課外活動はあるのかなど確認しましょう。

中学生時代に文武両道を貫いていた子が思いがけず私立の進学コースに進んで部活に入らない学校生活を送ると、心身ともにマイナスの影響を受けるので気をつけてください。

どんな子も【第一志望の公立高校に受かったら何の部活に入ろうか】と考えて受験しています。

公立高校が不合格となると、思い描いていた高校生活がガラガラと音を立てて崩れていきます。

子ども①の友達にも【高校でも中学と同じ部活に入って頑張る】と口にしていた子、数人が私立の進学コースに進んで部活なしの高校生活を送っています。

 

高校生でも勉強が大切なのは当たり前のことですが、何事もバランスが大切です。

勉強ばかりだと疲れ切ってしまう子も少なくないので、メリハリある学校生活を送れるような選択肢を考えて受験校を絞りつつ、何が何でも第一志望の公立高校に合格するという気合を入れて受験勉強に励むようにしましょう。

おすすめできませんが、我が家の子ども①も【絶対に行きたくない私立高校】をわざわざ受けて、【何が何でも志望校に合格する】と自分に厳しくしていました。

地方の偏差値が高い高校は公立そして私立とでは全く違う高校3年間を送ることになるので、その点は本当に気をつけてください。

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