今回は【コツコツ勉強しても成績が伸びない謎】と題し、お話をしていきます。
YouTube版
今回は【コツコツ勉強しても成績が伸びない謎】と題し、お話をしていきます。
真面目に勉強しているけれど、どうも思うような点数が取れない子や高得点連発、満点連発というわけではない子もいます。
親としては子どもが努力している結果がなかなか出ないことに対して苛立ち、または不安を感じると思います。
子どもの方は周りの子よりも頑張っているけれど、自分よりも勉強していない子が満点を簡単に取っているのを見ると納得できない気持ちになったり、自分は勉強の才能がないのではと自身を失うことにもつながったりと、色々な面で悪い方に流されていく可能性があります。
できれば、そんなことにならないようにしたいですよね。
毎日ちゃんと勉強している。
しかも数ヶ月以上、1年以上成績向上を目標に勉強を続けているけれど【現状維持】【膠着状態】という時は、成績が伸びない何かしらの原因が隠れていると疑ってみてください。
勉強するということは、学校で学んでいる単元をしっかり理解して定着すること、苦手単元や苦手教科の克服や予習などを含むため、普通は成績が上がります。
それなのに全く変化が見られないという時は【何かがおかしい】と思った方がいいでしょう。
勉強していると、必ず停滞期がやってきます。
その停滞期がどのくらいの長さなのかは個人差があり、明確に【3ヶ月で終わります】とは言えない難しさがあります。
しかし、1年以上頑張っていても事態が好転する兆候が見られない時は【改善した方が良いところがある】と考えてください。
塾でもコツコツ勉強している子で伸びの悪い子がいました。
その一方で、同じくらい努力している子の中でも他の子よりも明らかに成績が良くなる子もいました。
こうした差は暗記力や集中力、理解力といった学力スキルの違いだけが原因ではないことがしばしばあります。
似たような問題を解き続けている
まず、頑張っているのになかなか成績が上がらない子は【似たような問題を解き続けている】という傾向があります。
基本を盤石なものにするには類題を解くことや基本問題を解くということは欠かせません。
ただ、力をつけていく、成績を上げていく時には基本問題を解き続けているというのは必ずしもプラスになるとは限りません。
学力グループで解ける解けないの問題レベルを考えると、ボトム層は基本的な知識もあやふやで基本問題も間違えることがあります。
ミドル層になると基本問題はほぼ間違いなく解ける、問題なく解けるという子が集まります。
上位層になると基本問題は完璧にできていて、応用問題も解けるという子の集まりになります。
ボトム層にいる子が勉強を頑張って、頑張っていると基本問題がよく解けるようになり、ミドル層に所属して、ミドル層を維持するために勉強をして基本問題を完璧に解けるようになれば、次はトップ層を目指すことになります。
しかし、ミドル層からトップ層に入るには応用問題が解けることが大きなカギとなるので、ずっと基本問題や標準問題を解いていると基礎学力は鍛えられても、やはりそこから抜け出すことは難しいです。
ミドル層にいることを目指すのであればそれでも良いのですが、【今以上の成績にならない】という状況に陥っています。
つまり、頑張って勉強して成績が思うように上がらないという時は使用している教材、子どもが解いている問題のレベルを変えていく必要があります。
単元を理解するために基礎問題を解き、例題を解いて理解を深めていき、次の段階を目指すのであれば応用問題にも挑戦してみましょう。
間違い直しをしない
さて、塾で出会った生徒たちの中で成績が低迷している、殻を破れない子ども達に共通していたのが【間違い直しをしない】というものがありました。
そして、子ども①②の勉強を見ていてもテストの間違い直しをしない時は勉強していてもあまりテストの結果が低迷し、同じようなミスを繰り返していたり上昇する兆しも感じられなかったりと【勉強してもなんだ無駄】というのを子どもたちは感じていました。
私は度々【間違い直しをしないと成績が上がらない】【面倒だし嫌だとは思うけれど間違った問題と向き合わないとこれからも変わらない】というのをよく口にしていました。
さすがに、クラス分けテストが近づく季節になり【本腰入れないと】と危機感を持ってから間違い直しに対して真面目に取り組んでくむようになってから、成績が上向きになりました。
上向きになったのは、苦手科目や苦手単元で基本問題を落とさずに済んだところから始まり、徐々に応用問題でも点数が取れるようになっていくという流れになったので、子ども①②も【解き直しの威力は半端ない】と実感し、【もっと早くからやっていればよかった】と反省していました。
コツコツ勉強しているけれど、子どもの学校のテストや家庭学習で使用している教材での間違いを見直す、解き直すことに力を入れていない時は、その勉強スタイルを見直すようにしましょう。
間違い直しをすることで自分がどのような問題を不得意としているか分かります。
例えば、国語であれば物語文、古文、説明文や文法のジャンルなどいつも点数が伸び悩むところがあるのも解き直しをしていく中でより一層自覚するようになります。
英語もリスニングが苦手、作文がダメ、整序問題で点数を落としているという傾向を掴むことができます。いくら親が分析をして【こういう単元が苦手だよ】と伝えても、子ども本人が向き合わなければ改善することはできません。
間違いは自分のミスを認め、酷い点数のテストを解き直すこともあるので正直大半の子どもは嫌がります。
しかし、塾でも間違い直しをしっかりやっている子は学力上位層の子だったり、成績が塾に来た時よりも格段に上がる子だったりと学力の面ではプラスに働いているのは明らかでした。
間違い直しをすれば100%成績が上がる保証はありませんが、成績が上向きになる大きな力となります。
レベルアップを意識しよう
真面目に勉強している子の中には、思うように成績が上がらず、親が心配することがあります。
【なぜ、成績が上がらないのか】と気になってしまいますが、その時は子どもの気持ちと使用している教材のレベルを確認してみてください。
我が家の子ども②が小学生の頃、【自分はここまでできているからもういいや】と自分にセーブをかけて勉強しているところがありました。
標準レベルに到達していることに満足しながら勉強をしていると、それ以上のレベルに到達することはありません。
学校のテストでは良くても、塾の難易度の高いテストではなかなか厳しい結果が続いていたのはそういう気持ちの持ちようだと子ども②に指摘し、【このままではクラス分けテストを乗り越えるのも難しいかもしれない】と伝えました。
地方の塾は小学生時代はまだ牧歌的な雰囲気で、クラス分けテストも緩やかなものがありますが中学生になると高校受験という大きな山があり、クラス分けの規定も厳しくなります。
中学生の塾のクラス編成の時に苦労すると思い、【このままの気持ちで勉強するかどうか】という話をしました。
子ども②も塾のみんなと同じクラスになりたいのと、受験すること、そして中学生になれば定期テストで校内順位が出るので自分の立ち位置が分かるということから【このままではいけない】と心を入れ替えて成績を上げていく、応用問題を解けるようになりたいという気持ちを持って勉強に向き合うようになりました。
気持ち次第というとあまりにも抽象的かもしれませんが、自分の心にブレーキをかけていると上達することも上達できないことがあります。
頑張っているのになかなか芽が出てこないと感じた時は、どういう気持ちで勉強をしているのか、【このくらいの成績を取りたい】【あの学校に入りたい】という目標があるかどうか話し合いをしていきましょう。