今回は【10歳の壁 一発で壁を破壊する子】と題し、お話していきます。
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ありがとうございます。
10歳の壁、小4の壁という言葉があります。
学校の勉強も難しくなり、学力差がハッキリとし、拡大していく学年です。
子どもたちの小学校4年を振り返ってみても、主に算数で理解力やテストの点数差が目立ってきました。
勉強に対して不安な気持ちが大きくなる子や、勉強するよりも楽しい方に流れていく子も出てくる学年なので親としてはかなり気をつけたい年頃です。
小学4年生を分岐点として、学力グループもキッチリ出来上がっていきます。
そして、その学力グループは中学に入ってからも余程のことがない限り固定したままなので10歳から11歳の時点の学力が合格しそうな高校がどこなのかある程度見えてきます。
【やっぱり点数が下がってきた】【もうそろそろ塾とか通信教材を考えた方がいいのか】と家庭学習のテコ入れを検討していく家庭も増えます。
その一方で、全く10歳の壁というものが存在しないかのように壁を通り抜ける。
壁を一発で破壊してしまう子もいます。
多くの親としては羨ましい、そんなタイプの子どもです。
親自身の子ども時代を振り返ると【みんなが苦戦している中でも涼しい顔で難しい単元の問題をスラスラ解いている子】がいたと思います。
塾で仕事をしている時も、多くの生徒が理解するのに時間がかかる単元をすぐ理解してしまう子がいました。
まさに、こういうタイプの子が一発で壁を破壊してしまう子なのですが、この他にも壁を壊すタイプはいます。
今回は、どのような子なら10歳の壁をないものにできるのかを考えていきます。
1.学校の授業と宿題だけでテストで高得点を取っている
これは俗にいう地頭の良い子、理解力が半端なくて学校の授業で全部理解して宿題もテストも難なく解けるという子です。
クラスで1人いるかいないか、というレベルで理解力の他に暗記力と集中力がある頭が切れる子は巷で【神童】という立ち位置になります。
普通、みんなが戸惑うようになってくる小学4年生以降の勉強も基本的に授業と教科書で理解できるので、正直壁というものがまったくない状態で学年を進級していきます。
勉強をガンガンやって壁を乗り越えるというタイプではなく、まさに運動神経と同じように【類まれなる勉強に特化したスキルが高い】という子です。
子どもの同級生がこういうタイプだと【どうやったら近づけるか】と考える方もいると思いますが、稀にいる特別な子はそう簡単に追いつけるものではありません。
ただ、何もしないで時が流れるのをただ受け入れていたらあっという間に背中も見えてこなくなります。
授業と宿題でテストも高得点を連発する子は【1回でほぼ全てを理解する】という子であり、記憶の持続も長いのでちょっとした勉強時間でも小学校時代は楽々結果を残せます。
そうした特性を理解した上で、子ども自身が【自分はどのくらい勉強すればその域に近づくのか】と理解して毎日の勉強に励む必要があります。
とはいえ、親が誘導する、リードして追いつけ追い越せと勉強させると子どもは疲れ果ててしまいます。
教育熱が高い親ほど無理に引っ張っていくので注意が必要です。
やはり子どもが【あの子に近づきたい】【背中が見える位置までいきたい】という気持ちを持てるかどうかにかかってきます。
ですから、持って生まれた学習スキルの差を埋めるような努力を自然とする子になるよう、学習意欲を高める子どもに育てるようにしましょう。
2.本を読む習慣がある
学力の高い子と低い子は何が違うのかという話になると、よく取り上げられるのが『読書習慣の有無』ではないでしょうか。
とはいえ、本を読めば確実に賢くなる保証はありません。
どんな子でも本さえ読めば偏差値がグングン上がれば誰も苦労しませんし、塾の存在も怪しくなります。
現実的には本を読めば学校のテストで高得点連発するわけでもありませんし、難関大学に簡単に合格するわけでもないです。
ただ、教育熱の高い家庭では子どもが小さい頃から積極的に読み聞かせをしています。
そして、子どもが本好きになるよう試行錯誤しながら興味関心を持ちそうな本を家庭において環境を整えていきます。
【全国学力・学習状況調査】でも家の蔵書数が多い児童生徒の方が点数が高いことが分かっています。
この調査は本を読んでいるかではなく、『家にどのくらいの本があるか』と質問しているだけなのですが、家にたくさん本があるということは子どもや親が普段から本を読んでいるということを意味しています。
本が好きな子は、活字を読むことで語彙を獲得するだけでなく、物語の登場人物の気持ちの揺らぎを疑似体験することで感情が豊かになること、そして本の世界に没頭するという集中力が身につきます。
今の公教育では読解力や思考力が重視されているため、宿題やテストでも文章問題が増えています。
こうした中で、子どもが本を読む習慣があるというのは大きなアドバンテージになります。
小学4年生になると勉強する単元が難しくなるだけでなく、校外学習も増えて調べ学習やグループ学習、クラスメイトの前で発表する機会も多くなります。
普段から本を読んでいると、小学4年生からさらに学問的な学びとなっていく世界をスムーズに歩いていくサポート的な役割となり、子どもが学校での学びで『これはキツイ』と感じるのを軽減させます。
なぜ、そう思うのかというと、勉強が難しくなると大抵の子は『面倒だな』『間違える問題を解きたくない』という気持ちが強くなります。
しかし、本を読んでいると本を読むという行為自体がわざわざ静かに字を追って作者の作り出した世界にドップリ時間をかけて浸かるという、本を読まない人からすると非効率的な行動を『面白いから読む』と捉えることができる人なので『勉強は面倒なことだな』とあまり思わないのです。
塾で出会った本好きな子と好きではない子の勉強に対する態度を振り返ってみると、本好きな子は圧倒的に勉強に対して『面倒だからやりたくない』と逃げ出す子が少なかったです。
もしかしたら、ゼロ人だったのではと思うくらいいませんでした。
一方、本を読まない子は基本問題をやりたがったり、勉強を面倒なものだという捉え方をしていました。
こうした気持ちの違いは10歳の壁を壊せるかどうかにも影響してきます。
3.分からないことを分かろうとする
勉強をしていくと『分からないこと』にぶつかる時があります。
それがどのタイミングでどの教科なのかは子どもによって異なりますが、学年が上がれば『理解できない』『分からない』と感じることが増えていきます。
そうした中で、勉強するのが面倒になってくる子や苦手克服を放棄する子も出てきます。
一方、分からないことをそのままにしておくのが嫌な子もいます。
『分からないのをなくす』というのは努力が求められますし、勉強量を増やすことも必要です。
楽をしたいという気持ちが出てこないで『理解したい』という気持ちの方が強い子は10歳の壁をバチンと一発で壊して通り抜けることができます。
勉強に関する理解力や暗記力、集中力は個人個人違いますが、たとえ優れた力を持っていたとしても『頑張ろう』という気持ちがなければ、知らぬ間に理解できない単元が増えていることもあります。
持って生まれた才能に甘んじていれば、コツコツと努力している子達に追い抜かれていきます。
私も塾で色々なタイプの子ども達と接している中で『分からないことを放置しない子』の学力の伸びというものが凄いなと感じることが多々ありました。
学力上位層になると間違えた問題はその場でやり直しをする、先生に質問をして納得するまで考えるということをしていました。
大半の子は中学生でしたが、分からないことをすぐに分かるということを繰り返していたことで、集中力や理解力が鍛えられたという見方もできます。
努力はウソをつかないという言葉がありますが、才能よりも努力が勝ることは珍しくないです。
子育ての中で、とくに勉強面では分岐点となる小学4年生、10歳の頃は子どもが勉強に対してどのように向き合っているのかという面も気にし始めるのをおすすめします。
やる気がなくても親がやらせると子どもの方はますます勉強嫌いになります。
『理解できない単元や教科を克服しようとしているのかどうか』ということを確認してください。
そういう気持ちを持っていると、なかなか最初は苦しいことがあっても最終的には多くの子が乗り越えられなくて困る10歳の壁を自分の力で破壊するようになります。
まとめ
10歳の壁、小4の壁は目には見えませんが子どもの世界では『なんだか学校の授業が難しい』と感じる子が増える、テストで高得点を取れなくなる子が増えると明らかに学びの難化を感じてしまう出来事が起きます。
それが小学4年生だけの一過性のものではなく、5年生、6年生そして中学以降も続く『学力グループの固定』になるので軽く見ることはできません。
戦々恐々としてしまいますが、そんな中でもスイスイと歩いていく子もいます。
そういう子になるには特別な才能、元々学力スキルが高い子だけでなく、本を読んだり、分からないことを先延ばしにしないですぐに解決するという子も含まれるので、是非取り組んでみてください。