今回は【分からないことが増える? 考える学び方に慣れるには】と題し、お話をしていきます。
YouTube版
エール出版社より本が出版されました。
小学3年生から4年生で気をつけるべきことを詳しく取り上げています。
kindle出版しました。unlimitedでも読めます。
完全に無料で読めるコミックエッセイです。
↓こちらはアマゾンの縦読みfliptoonです。
キンドルとは違う読み心地かなと思いますので、読み比べもしてみてください。
内容は一緒です!
透明教育ママの絵日記 教育系コミックエッセイだけど役に立つ可能性ゼロ【ブログ放置編】
新作です。
kindleのジャンル別ベストセラー獲得しました!
ありがとうございます。
2020年度に小学校で学習指導要領改訂したのを皮切りに、翌年には中学、そして2023年度には高校で順次改定となりました。
学習指導要領改訂と言えば、21世紀初頭のゆとり教育がとても有名です。
私もゆとり教育の前後の時期に塾で仕事をしていたこともあり、学校の学びが変わっていった、教科書が変わったというのを生徒から話を聞いて感じていました。
とくに中学校の英語の教科書の中身がかなり薄くなっている、英単語数が減っていたので成績の良い生徒が【これで大丈夫かな】という不安を漏らしてもいました。
その一方で、国の方針、子どもにとっては学校の教科書は重要ですから、ゆとり教育時代に突入した当時、塾の問題集やテキストが難しい、学校の授業で出てこないような英単語の暗記をさせようとすると【こんなの学校でやらない】【今はゆとり教育時代だから詰め込み型は良くないと思う】と不満を口にする生徒もいました。
特段教育に関心が強くはない、つまりはゆとり教育に対して不安を感じてはない親からすると学校の方針が絶対ですから、塾の先生が【高校進学など先々のことを考えると今からこういう勉強もしていた方がいいのでは】と思い、親切心で宿題などを出しても【やる必要はないのでは?】と異議を唱えられたりした苦い思い出もあります。
時は流れ、ゆとり教育時代と真逆な雰囲気の学校の学びになってきていますが、【知識を覚える詰め込み型教育】ではないという共通点もあります。
子ども①②もよく口にしていますが、【覚えた知識を使ってより深く学ぶことに変わっている】【テストや入試も覚えた用語を書くだけでなく記述系や思考力系が増えている】と親世代とは違っています。
この学びは小学校1年生から始まっており、完全なる新学習指導要領の下で勉強をしている子ども③の学校の勉強やノート、宿題を見ても【考えさせる】【意見を言わせる】【文章を読ませる】の要素が強まっているというのを感じています。
つまり、思考力が不足していると小学校低学年の時点で【学校の授業が分からない】と感じてしまう可能性があるということです。
親としては、中学受験しない場合は低学年はまだまだ勉強にガッツリ力を入れなくても大丈夫という時期だと思っていますし、漢字と計算問題がちゃんとできていれば平気だと考える方がいてもなんら不思議ではありません。
ただ、親の頃とは学び方が違うということを理解していないと【まだまだ低学年だし】【まだ3年生だし】という感覚で小学校6年間の半分を過ごしていると、小学校4年生頃になって【あれ、子どものテストの点数がかなり悪くなってきている】と慌てることになります。
すぐに答えが分かる問題だけやらせない
突然成績が低下する、伸び悩んでから対策をすると【勉強を怠けているから】と受け止める方が多いと思います。
しかし、学び方の変化で分からないことが増えている可能性も考えられます。
親の子ども時代の感覚で、知識を覚える、計算問題を解く、漢字練習をしていけばテストの点数も良く、中学進学後も成績優秀者になれたと思いますが、今はそうではありません。
すぐに答えが分かる問題をメインに家庭学習を進めていると、【問題を読んで色々考えて答えを導き出す】という経験を積むことができません。
こうした勉強も基礎学力を鍛えるには不可欠ですが、学校の学びが考えさせることに重きを置くようになっていることを踏まえると、ずっと答えがサッと分かってしまうような問題を解き続けるというのは考えものです。
学年が上がるにつれて勉強することも難しくなり、学校のテストの点数で高得点が取れない、授業を理解する力がパワーダウンしていきます。
日々の家庭学習でも思考力を鍛える教材、国語や算数も文章問題に特化している教材を利用して学習時間で【考える】という時間を増やしていきましょう。
サクサク解けてしまう問題に慣れている子は、考えさせられる問題が嫌で、やりたがらないと思います。
しかし、遅かれ早かれ考える力が身についていないと壁にぶつかって成績が伸びなくなります。
思考力の大切さや、学年が上がればさらに重要性が増してくることを根気よく話し、言い聞かせていくと子どもも納得します。
まずは【考える力が育っているのか】と疑い、子どもの思考力の有無を文章題などを解かせて把握してください。
問題は自治体の教育委員会のホームページに掲載されている無料教材がおすすめです。
学校の学びをベースにしているので、子どもの学校の勉強の理解度が分かります。
考えさせる会話を意図的にする
次に、家庭で積極的に取り入れて欲しいのが【考えさせる会話を意図的にする】ということです。
子どもの思考力を鍛える効果が期待できます。
例えば、【明日の天気にふさわしい服装はどういうのか】というものでしたら低学年の子も楽しく考え始めます。
朝は晴れているけれど午後から天気が悪くなり雨が降りやすく気温も急降下する、という時は子どもながらに【朝家を出かける時の服装】【学校で過ごしている時はどうか】【下校中に快適な服装】と色々と考えて手持ちの服から【これが今日のベストな服装】を考えだします。
【考えさせる】というのは勉強だけでなく、普段の生活でもたくさん使える題材、テーマが隠れています。
子どもが楽しんで参加してくれそうなテーマを探してみてください。
我が家では2024年の春に【プロ野球12球団順位予想】を行いました。
各チームの補強、新戦力、キャンプの様子やプロ野球解説者の話や分析を踏まえて【セ・リーグとパ・リーグの順位はこうなる】というのを家族全員で考え、予想しました。
シーズンを通して野球の結果、優勝争いなどどうなるのかという話で盛り上がり、家族の会話をますます増やすきっかけにもなりました。
親子の会話は親が命令口調で【考えなさい】と言っても、子どもは全然楽しくないですし、むしろ恐怖心が芽生えて委縮し、考えることすらできなくなります。
なるべく、普段の会話の中や休日の過ごし方をどうしようかと話し合う中で子どもに意見を聞いたり、【どっちがいい?】と子どもに選ばせる機会を増やしてみましょう。
結論を出すまでに時間がかかるかもしれません。
我が家でも、考えさせる会話をすると長くなることが多々あります。
しかし、その覚悟がないと子どもの考える力を伸ばすきっかけを作ることができません。
考える力は簡単に向上しない
学習指導要領が改定となって気がついたらそれなりに時間が経っています。
当初のように騒がれることもなくなっているので、1年生や2年生のお子さんを持つ方からすると【以前との違い】が分からず、【学校の勉強は自分の時と同じようなもの】と捉えているかもしれません。
しかし、子ども①②そして子ども③の小学校の勉強を比べると【低学年からガッツリ文章題解いている】【なぜなのかと問いかけをする学び方になっています。
低学年からそういう学びになっているのは将来的にみればプラスになるかと思いきや、考えるのが苦手な子、考えても何を求められているのか察する力、つまりは読解力が育っていない子にとっては学校の学びが辛い、分からない、ということが【増える】ということになりやすい、を意味しています。
しかも、考える力というのは短期間で対策をしたからといってサクッと力が伸びるものではありません。
小学4年生、高学年になって慌てても、子どもの方も反抗期に入っていたりするので【こんな問題解きたくない】【自分は勉強のセンスがない】と反論して埒が明かなくなります。
年齢が上がれば色々な面で親からのアプローチで鍛えていくのが難しくなるので、小学校に入る前、低学年の頃が勝負です。
地道に、根気強く子どもの考える力を育てていきましょう。