今回は【子どもが感じる算数嫌いにさせる躓き単元】と題し、お話していきます。
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ありがとうございます。
YouTubeで【どの教科の苦手克服が気になりますか】というアンケートをとってみたところ、算数・数学と英語が良い勝負となったので、まずは算数について取り上げることにしました。
算数は理科と社会同様に【こういうことについて学びますよ】という単元の内容がハッキリしているので、子どもにとっては【この単元が嫌い】【あの単元のテストは良かった】というのを感じる教科でもあります。
ただ、学年が上がると算数嫌いの子も増え、そのまましていると中学では数学がお手上げ状態になり、高校受験や高校に入ってから理系文系を決める際も数学の成績で文系にする子もいるなど、子どもの将来の進路だけでなく職業にも影響を及ぼす科目です。
算数に対して嫌だなという気持ちを抱くのは子どもによってタイミングが異なります。
小学1年生と早い段階から苦手意識を持つ子もいれば、気がついたら【分からない】と感じることが増えていてどこから躓いたのか子ども本人もよく理解していないということもあります。
また、算数は苦手な子もいれば天才的な才能を見せつける子もいたりと、他の教科とはちょっと違い、子どもの努力だけでなく、生まれ持った才能の差というのも感じてしまう時もあります。
ただ、生まれ持った素質の一言で算数の出来不出来が決まってしまうものではありません。
努力をしていくことで人並み以上、または眠っていた数的センスが目覚めることもあります。
しかし、そうしたところまでに到達する前に子ども本人が【算数嫌だな】と感じてしまうと、スキルを磨くチャンスを失うことになります。
そうならないためにも、小学校6年間で学ぶ中でも【最低限この単元は気をつけて欲しい】【多くの子が難しいと感じる単元】を事前に把握しておきましょう。
勉強の進め方は予習復習がベースですが、全て順調に進むわけではありませんし、理解するまでに時間がかかる単元もあります。
その単元を学ぶ時までに、家庭でどのような対策をしていけばよいのか考える。
【ちょっとうちの子は苦戦しそう】という単元が近づいてきている時は、逆算をして予習を取り入れた家庭学習をしていくことも大切です。
それでは、子どもが感じる【この単元は嫌だな】という算数の躓きやすい単元をご紹介していきます。
1.数に関する単元
算数は数を扱う学問です。
そんなことは言われなくても分かっていると言われそうですが、意外と【よく分からない】【面倒】と感じている子が多いのが、数をメインにした単元です。
塾で教えている時や子ども①②③の学校の学びを見ていても、苦戦しているな、と思うことは多々ありました。
代表格ともいえるのが四捨五入などを学ぶ小学4年生の【がい数】です。
【がい数】の単元テストは満点を取る子がいつも以上に少ない、高得点を取る子もクラスでは数人で80点台でまだいい方、70点台や60点台がゴロゴロいるということがあります。
四捨五入はおおよその数であり、大人になってもよく使います。
高校で学ぶ物理では数の扱いが測定値になるので、小学4年生で学んだ【がい数】の知識があやふやだと非常に困ることになります。
【がい数】で苦労するかどうかは小学3年生の1億までの数を習う際にある程度予測することができます。
普段の生活で触れないような桁数の多い数字を扱う学びなので、困惑することやスムーズに理解できない子が少なくありません。
桁が増えるということは情報が増えることを意味するので、増えた分だけ自分の頭の中で整理していくというのが面倒になります。
ただ、面倒な中でも平然と問題を解いて満点や高得点を取っている子もいます。
そういう子達は何が違うのかなと思い観察してみると、【ルールを理解して解くのを全く嫌がらない】【面倒だなと言っている割には楽しそうに問題を解いている】【数字が好きなのですんなり理解して楽々解いている】という傾向がありました。
数的センスが抜群に良い子は多くの子が苦戦する単元も全く苦にしないので、あまり参考にならないと思いますが、普通の子でも【素直に単元を学習しようという姿勢が見える】という子はよくできていました。
【こんな数字は生活で扱うことないし】【よく分からないけれど普段の生活では使わないし】といった言葉を口にする子は、がい数だけでなく、高学年で学ぶ単元でも高得点が取りにくくなっているという印象があります。
正直言うと、1億までの数やがい数は確かに面倒な単元です。
しかし、その面倒さを嫌がらずに受け止められるかどうかというのもその後の算数の出来に関わってくるという不思議さがあるなと感じています。
2.図形
算数の花形は計算であることは疑いようがありません。
小学生になり、公文やソロバンを習っている子が瞬く間に問題を解いていると、クラスメイトから尊敬の眼差しを向けられ、ヒーロー&ヒロインのような立場になります。
子どもはかけっこのように速いことに憧れるので、勉強面での速さの象徴である計算スピードは算数の大きな軸と受け止める子が圧倒的に多いです。
しかし、算数は計算だけを勉強するわけではないのはご存じの通り。
とくに図形は中学受験、高校受験でも【これが解けるかどうかで合否が決まるかも】というくらい重要なジャンルであり、苦手な子はとことん苦手という計算以上に大変なジャンルです。
図形は小学校低学年から学びますが、最初の頃は三角形、四角形と形の違いなどを勉強するので子ども的には計算問題に比べれば簡単だと思うでしょう。
ただ、角度、頂点、辺と言った専門用語を学んでいく段階になり【こんなことを覚えないといけないの】と感じる子がチラホラ出てきます。
小学4年生になると平行四辺形、ひし形の特徴、つまりは【この図形はこういう性質があります】という定義を学びます。
これが正直楽しいとは言い難く、【面倒だな】とか【よく分からない】と感じる子が多発してきます。
しかし、小学4年生からの図形の単元の内容はその後の中学数学の図形、そして証明問題に直結する知識になるので、小学校で学ぶ図形が苦手のままにしていると確実に中学数学でも苦労する未来が見えてきます。
積み木、型はめパズルと遊びを通じて形に触れ合ってきている子が圧倒的に多いのに、学問というステージになると苦手な子が続出する単元になるので、小学生の図形の単元を軽視せずに学年ごとで学んでいく内容を理解しているかどうか確認してください。
3.割合と速さ
小学校算数の最大の難関、苦手とする子が一気に増える、または算数嫌いを決定的にしてしまう単元と言われてしまうことも多いのが【割合】【速さ】です。
どちらの単元も普段の生活でよく目にする、そして大人になってからもよく使う内容なので、個人的にも重要度の高いスキルだと考えています。
割合は買い物をする時の【3割引き】といった値引き率になりますし、アンケート調査の結果など仕事をする上でも頻繁に扱うようなジャンルです。
速さも車での移動距離を考える時に【時速50キロだったらこの位で到着できそう】【渋滞が続いて時速30キロくらいの速度だとどの位かかるかな】というのをパッと思いつく時に役立ちます。
この他にも、スポーツ観戦ではスピードを取り上げることも多いので速さの概念を理解しているとスポーツもより楽しめるので、【分かっていないよりは分かっていた方が断然人生を豊かにする】と言えるでしょう。
割合と速さは図形に比べると子どもでも【将来、生きていく上でも接する子との多い内容】というのは分かると思います。
そうは言っても、すぐに完璧に理解する子は少なく、多くの子が試行錯誤を繰り返してようやく納得する単元です。
授業の先生が説明する「比べられる量」「もとにする量」というものがどういうことなのか把握できない子もいます。
違いが分からない、比べるとかもとになる量ってなに?、という分からないことだらけが頭の中に広がり、その中で割合の説明が進み、問題を解いて宿題が出されて、そしてテストを受けたらボロボロ、という流れになる子がいると思います。
授業時間は決まっているものの、その時間内に全てを理解できるだけの余裕のない子が多く、結果として【割合が苦手】【速さの問題がよく分からない】という感情を抱いたままになる子が一気に増えると思っていいでしょう。
基本問題は出来るけれど、少し条件が変わってしまうと【どういうことなのだろうか?】と混乱する。
割合や速さの文章題を読んだけれど、どんな計算を立てればいいのか分からない。
パニックになってしまい、適当に式を書いてバツとなる。
これを繰り返すと確実に算数嫌いへと傾いてしまうので、そうならないためにも割合と速さとは何かを教科書、YouTubeに投稿されている説明系動画を視聴し、仕組みが何となく分かってきたら【基礎的な問題を繰り返し解く】、基本問題は完璧に解けるようになったら【少しひねった問題を解いてなぜ間違えたのか深く考える】という勉強をしていくと【もう算数は無理】という状況を回避することは出来ると思います。
まとめ
算数の出来不出来、好きか嫌いかで子どもの受験、進路選択、ちょっと大げさかもしれませんが将来の職種の幅まで決まってしまうくらい大きなことです。
親が算数や数学が苦手だった、嫌いだったという思い出があると【子どもにはああいう思いはさせたくない】と、色々と対策を講じると思います。
また、自分が算数や数学が得意でも子どもが得意とは限りません。
【なんでこんな問題が解けないの?】となる親子もいるでしょう。
小学校の算数は基本的な内容ではあるものの、学年が上がれば当然ながら難易度もアップして高得点連発組の顔ぶれは固定していきます。
単元によっては多くの子どもが苦手だなと感じることもあります。