今回は【勉強しなくても成績が良い子が本気を出す瞬間】と題し、お話をしていきます。
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ありがとうございます。
昨日投稿した【教育小噺 ガッツリ勉強しなくても成績が良い子の特徴】へのコメントを読んで、勉強をあまりしなくても成績が良い我が子に対する親のジレンマ、心配は大きいということを感じて、勉強をしなくても成績が良い子が本気を出す時がやってくるのかということを考えていきます。
まずは動画に寄せられたコメントをご紹介していきます。
いつも動画を楽しみにしております。まさに今、この事で悩んでおりました。
勉強量や時間はかなり少ないのに何故か成績は良い位置にいる。でもトップでないです。英検漢検も初めに数回過去問をやり、合格最低点までいくとそれ以降は勉強せず直前に過去問を私が促して数回渋々解いて、本番は合格最低点プラス数点で一発合格してきます。本当に真面目にやればもっと上がるのに、と心配と不安しかありません。
自分で取る点数を決めていて決めた位置以上にはならないようにあえて抑えている気がしてならず、このままで本当に良いのか悩んでいます。大学受験時までもこのスタイルが通じるのか、親は見守るしかないでしょうか?
まさに勉強しなくても成績が良い子のあるある話です。
ちょっとの努力で結果を残すので、羨ましい悩みだと感じる方もいるかも入れませんが、なまじ賢いことを子どもも理解しているので親の言うことを聞いてくれない、【これまでもこのままでちゃんと結果が残してきたし】と軽くあしらうこともあり、勉強してくれない子どもを持つ親とはまた違う深い悩みを抱えていることも珍しくありません。
勉強に対しての向き合い方に色々と感じることがあっても、小学生の頃ならまだ大目に見ることもできます。
しかし、校内順位がハッキリと出る中学、または高校受験などでも同じ感覚でいるというのはちょっと親としてはシンドイこと、心配で仕方がないことだと思います。
親の心子知らずという言葉があるように、子どもは自分の課題などを正確に把握できないことがあります。
良いように捉えたりするので【ギリギリでも合格したから】の一言で片づけてしまう子もいます。
【いつ本気を出すのか】と気を揉む時間が流れてきますが、タイミングや人との出会いによって突然エンジンがかかることもあります。
どのような時に目が覚めるのでしょうか。
自分よりも成績が下だった子に追い越された
まず、子どもにとって【この子には負けないだろう】と思っていた子にテストの点数、偏差値で負けると大きなショックを受けて【これはまずい】と勉強する気持ちがいきなり出てくることがあります。
子ども①の周囲でも、子ども①に高校に入ってから定期テストで負けてしまったことを知った中学生の同級生が大ショックを受けて【かなり勉強しているらしい】と子ども①的には、自分よりも成績が良い子がまた増えてしまうという少々ありがた迷惑な話として教えてくれました。
ちょっと勉強して軽々それなりに良い成績を残す子は、小学校時代、中学校時代はなんとか上位者の中に滑り込めますが、高校生になると教科数も増えますし、勉強する内容もかなり難しくなるので中学生の頃の考え方が通用しなくなることも珍しくありません。
子ども①の中学、そして高校も同じという友達は①よりもはるかに成績が良くて、おそらくこれまで子ども①に負けた経験がほとんどありません。
子ども①はガッと勉強を頑張って成績が上がればそれで満足して気を緩み、そのせいで成績が急降下するという乱高下を繰り返してきました。
さすがに高校受験を考え始めた頃から気の緩みがだいぶなくなってきたとはいえ、成績を上げるということはなく高校受験をなんとか突破しました。
つまり、かなり不器用な子です。
そして、高校に入ってからは私と塾の先生の【高校1年生で全てが決まる】という言葉を胸に心を入れ替えて勉学に勤しむようになり、子ども①よりも中学時代成績が良い子を何人か追い抜いていったことで、軽い【子ども①ショック】が沸き起こっています。
こうした中で、学力スキルが高くちょっと勉強したら成績上位者にいられる友達が成績を落としていき、子ども①が抜いていったことでその友達が本気を出しているという状態になっています。
子ども①的には【本気モードになったらまた再度抜かれて軽口叩かれるのが目に見えていて嫌だな】と苦笑しています。
このように、自分よりも成績が下と見ていた子に抜かれるというのは、ちょっと勉強しただけで良い成績が取れる子にとっては相当ショッキングな出来事です。
【さすがに負けられない】と思い立ち、学習量が増えることはよくある話です。
親からすると【ようやくエンジンが全開になる】という流れになるので、友達の中に頑張っている子はいないか、成績が上がっている子はいないかと何気なく聞いてみてください。
【頑張っている子に抜かされるとどんな気持ちになるの?】と質問し、【別に気にしない】と口でいっても、負けてばかりが続けば【ちょっとヤバイかも】と焦りだします。
志望校判定が悪かった
言葉は悪いですが、格下と思っていた子に負けるというのはちょっと鈍感な子、周りを気にしない子でも気にするようになります。
その他にも、勉強する気が芽生えてくる分岐点の一つとなるのが【志望校判定が悪かった】というものがあります。
高校受験は自治体の中での狭い争いになりますが、模試で志望校の中でギリギリの立ち位置だと【クリアできそうな成績にする】と受験期はそれなりに努力します。
親としては安定して勉強して限りなく安全な状態に仕上げて受験に臨んで合格して欲しいと願いますが、そんな親の気持ちを知ってか知らず、【とりあえず受かりそうなレベルにまで仕上げる】ということが最大限の努力だと思って勉強します。
高校受験は何とか突破できても、やはり問題は大学受験です。
大学受験になるとライバルは全国になりますし、国公立大学の場合は共通テストの結果を受けて受験校を変えるなど、極めて流動的になるので【確実に行きたい大学を受けられる盤石な学力にする】ということが求められます。
共通テストも出題傾向が変わったり、年によっては難化する教科もあったりと波乱となることもあります。
とくに難関大学であればあるほど受けられる子というのは【極めて高い学力の子】【地方であれば最上位層のみ】に限られています。
志望校判定が高校1年生や2年生の時に芳しくないというのは、合格する可能性が低く、努力が必要ということを意味しているので、ちょっとの努力で巻き返せるほど甘くはありません。
【この大学に行くんだ】と強い気持ちを持っている高校生以外は、共通テストの結果や高校3年生の学力を踏まえて臨機応変に受験する大学を決めていきます。
高校1年や2年で【まぁ、何とかなるでしょう】と思っていると厳しい戦いを強いられることになります。
全国が相手だという現実を受け止めさせ、その中ではちょっとした努力で簡単に成績を上げていくのは無理があるということを、運動部の大会を例にして説明し、納得させるようにしましょう。
組み合わせの運や部員の努力で市町村の大会は突破しても県大会では1回戦で負けてしまうこともある。
県大会を突破してブロック大会に出場できるにはそれ相当の努力が必要であり、ブロック大会を勝ち抜いて全国大会に出るには圧倒的な練習量が求められる、などと。
練習量はすなわち学習量になります。
大学受験で迷走しないよう、早めに子どもが心の底から【行きたい】と思うような大学、学部学科を見つけて頑張ろうという気持ちが出てくるようにしていきましょう。
将来の夢を見つけた
受験を契機に本気モードに突入する子もいますが、子どもが受験生ではない時は将来の夢と勉強を結びつけることも本気を出すきっかけになります。
将来の夢というのは幼児期、小学校低学年から高学年と少しずつ現実的なもの、自分の興味関心のある職種を意識するようになります。
【仮面ライダーになりたい】【プリキュアになりたい】と言っていた子が、料理人になりたい、ペット関係の仕事に就きたい、消防士になりたいと具体的な職業を口にし始めます。
そして小学校高学年や中学生になると将来の夢と進路進学をリンクして【この仕事に就くにはこの高校に進むのがベスト】と考えるようになります。
その際、自分の成績が悪い、勉強する気持ちがないと夢を叶えられない職種もあります。
一番有名なのが医師、歯科医、そして薬剤師です。
子どもに馴染みのある、小さい頃から接してきている極めて専門的な知識が必要である職業です。
この他にも、ロボット工学、データサイエンティスト、栄養士、バイオ系の仕事なども専門職であり基本的に大学進学が必須です。
自分のやりたいことをやれない人生というのは子どもにとっては耐えられないことです。
しかも、学業成績を理由に夢を断念してしまうというのは後悔ばかりとなってしまいます。
【なんとしてでも夢を叶える】という気持ちを持つようになると、勉強に身が入るようになります。
ですから、学力スキルが高くちょっと勉強したらそこそこの成績を出してしまうという子には夢を見つけさせる、夢を語らせることを意識してください。
ただし、あまりにも夢を持つよう強要すると【いい加減にして】と反論されることもあるので、【興味関心のある分野はあるか】と質問するところから初めて、【そういう分野ならこの大学が強いみたい】と具体的な進学ルートを考えるようなきっかけを作ってみましょう。
勉強しなくても成績が良い子は自分の中で【このくらいできるからいいや】という考えで勉強と向き合い、それで特段困ることなく成長してきているので、親などの外野からやいのやいの言われても心を動かすことはなかなかないです。
子ども自身が何かを感じる出来事が起きるよう、そっと、そしてさりげなく気づかれないよう動いてみてください。