今回は【親の心得 高校受験までの逆算の子育て】と題し、お話していきます。
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ありがとうございます。
高校受験をするのは中学3年の冬です。
子どもの年齢的には14歳、15歳です。
高校受験は普通科、専科を筆頭に、子どもの将来の進路や就職に直結する重大なイベントです。
例えば、『将来外交官になりたい!』と考えているならその道に少しでも近づけるような高校に進む必要があります。
土木系の資格を取って高校卒業後にすぐに働きたいと考えている子は、土木科のある工業高校などを受験する流れになります。
それでは、中学3年生になったらそこで『どこの高校に入ろうかな』と考えるのかといえば、そうではありません。
親の時代も、今の時代も変わらずに『中学に入った時点である程度行けるような高校が見えている』という状況です。
中学3年生の4月の段階でテストで偏差値45の子が偏差値68の高校を目指すというのは無謀です。
中学1年生の春ならまだ、努力次第ではなんとかなる可能性もありますが、さすがに中学3年の4月で偏差値23の差を埋めようと本気で思うのは無理があります。
進路進学をちゃんと考えていないと受験学年になったときに『入れそうな学校に入ればいいや』で済ましてしまい、進学してから『合わない』『やめたい』と後悔する子もいます。
大切な我が子がそうならないためにも、子どもが歩いていく人生の道を決めるような高校受験に向けて逆算をしていくことが大切です。
高校受験は遠い未来の事と思いがちですが、小学校に入ってからの子どもの成長はあっという間で『気がついたら中学生』になっていて、『もう受験生になっている』というくらい時の流れが一気に加速します。
『うちの子はまだ小学2年生だし』と思わずに、高校受験に向けて気にしておきたい逆算の子育てをご紹介していきます。
1.子どもの夢を踏まえて10歳頃の学力を考える
子どもの進路進学、未来にダイレクトに影響する高校受験は中学3年生になって考えるものではありません。
それでは中学1年生になってから『どこの高校が良いかな』と考えれば良いのかといえば、将来の夢を考えると間に合わないこともあります。
極端な例ですが、国公立大学の医学部医学科を受けたい。
家計が厳しいから私立の医学部の場合は特待生として合格したい。
そんな進路を考えている場合、地方であればその地域のトップ高校に入りその中で最上位層の成績となる櫃よぐああります。
ということは、中学1年生の時点で自治体模試で偏差値50台だとかなり厳しいです。
そもそも、そういうルートを実現できる子は中学1年生の時点で県内でトップ層にいます。
自治体模試で満点に近いとか、偏差値72、3とか75くらいというレベルです。
神童さん達の集まりに加わるには、偏差値50からスタートするのは無理があります。
ということは、まず国公立大学の医学部をクリア出来そうな学力を考えるとなると中学1年で偏差値68くらいは欲しいです。
65だと、そこから上げていくのが意外と難しいです。
偏差値70弱あれば、高校進学後の頑張りも必要ですが、夢を叶える可能性が高まります。
とはいえ、中学1年の時点で自治体模試で偏差値68ある子というのも多くはありません。
つまり、小学生の間にしっかり勉強している子、地元の小学校で『とくに優秀な子の中の一人』という立ち位置でいると、子どもにとって大きな負担、つまり根性論ごり押しの長時間の勉強をして挽回するという努力を省くことができます。
学力グループは小学校高学年には固定化されます。
お医者さんになるという夢は極端な例かもしれませんが、【こういう道に進みたい】と子どもが考えている職種と学力がダイレクトに関係する時は、小学校高学年の時点で【学年でも1、2位を争うほど勉強が得意な子】になっていることが理想的です。
2.10歳の壁を乗り越える土台作りをする
厳しい話になりますが、子どもの学力というのは小学校高学年である程度固まります。
それ以降の学力、成績は子ども自身がやる気を起こさない限り大きく変化し、上向きになるのが難しくなります。
つまり、親が色々手を尽くしても子どもの気持ちが勉強に向かないとなかなか学力を上げることができないのです。
高学年になると具体的な将来の夢を持つ子も増えてくるため、子どもの学力と将来なりたい仕事のギャップが生じてしまうと夢を諦める可能性が高くなります。
もちろん、ギャップを乗り越えようと努力する気持ちが子どもの中でグングン芽生えてくるのが一番理想的です。
そして、そうした強い気持ちがなければ夢を掴み取ることはできません。
そうはいっても、【その仕事になりたければ自分で頑張れば】と子どもに丸投げではどうにもなりません。
どの高校に進めば夢に近づけるか、どういう進路をしていけば良いのかと情報収集してサポートするのは親が率先して行うべきことです。
とりあえず、学力を理由に夢を諦めることにならないようにするには、学力差が出始める小学校3年生から小学4年生頃に気をつけて家庭学習を強化するというのが現実的な対策の一つです。
俗に10歳の壁と言われていて、学校の勉強が難しくなりテストの点数差も目立ってくる時期です。
3年生から4年生の学校での学びを軽視していると、続く5年生そして6年生の勉強を理解するのに時間がかかり苦手教科や苦手単元がどんどん増えていくという悪循環に陥ります。
そうした事態を避けるためにも、そして子どもの夢がどんどん遠ざかるようなことにならないためにも【9歳から10歳頃に学校で勉強することを理解できていない、にならないようにする】を強く意識してください。
YouTubeやブログでも何度も取り上げていますが、人生100年時代と言われているのに人がどのような道を将来歩いていくかというのは、10歳とか11歳頃に大まかながらも決まってしまうという恐ろしさがあります。
ですから、子育てをしていて子どもの人生の選択肢が極端に狭まらないよう10歳の壁を乗り越えられるよう家庭学習の習慣を定着させよう、と考えて行動することはとても重要なことです。
10歳の壁を乗り越えるには、まずは家庭学習をすること、子どもが悩みを一人で抱え込まないよう日頃から親子のコミュニケーションを取ること、そして苦手を見つけたらすぐに克服できるようテストでどんな問題を間違えているのか必ずチェックするようにしましょう。
3.小学校高学年で進路進学のシミュレーションをする
子どもは将来のことを考える時に、「どんな大人になっているか」と色々なことを思い、夢を膨らませていきます。
それが仕事のことであれば、親としては【この辺りの高校を目指すのが夢を叶えやすい】ということに気がつくはずです。
親が家庭で積極的に話をしていない限り、子どもは高校や大学、専門学校という存在を知ってはいてもそれがどういう場所で、どういう未来へと導くのかを正確に把握するのはそれなりに成長してからになります。
成長してから「え、この職種になるにはこの偏差値の高校を目指さないと可能性が低くなるの?」となると、もはや手遅れになることもあります。
ですから、子どもと未来について語り合うことというのはかなり大切なことです。
「看護師になりたいなら看護科のある学校に進学する」
「お医者さんや歯医者さんになるには専門学部学科に進学しないとそもそもなれない」
「弁護士や裁判官に興味があるようだから法学部がベスト」
専門職になればなるほど進学コースがガッチリ決まってきます。
そして、勉強しないとそのコースに乗ることが難しくなります。
進路進学を小学生の頃から具体的にシミュレーションしておくと、子どもの方も「自分の夢を叶えるには○○高校に進学して、どこどこ大学を目指すのが一番よさそう」と自然と自発的に勉強しないといけないなと考えるようになります。
これが親から言われて仕方なく、だとやる気は半減または「頑張るぞ!」という気持ちがなかなか出てこないです。
親子の会話で、
「将来こういう仕事を目指すなら、高校は○○高校か◇◇高校が無難」
「大学の学部なら○○学部かな」
と未来を想像できるシミュレーションを複数出しましょう。
「なるほど。こういう進路進学なら叶えられそうなんだ」と自覚できます。
親が全て丸投げだと、どうしても自分の将来が漠然としたものになりやすく「進路進学と就職が密接に関係している」ということに気がつかないまま中学に進学してしまいます。
そうなると、生じてしまった学力差もあり、軌道修正していくのがかなり難しくなります。
子どものことを思うのであれば、小学校高学年の頃から「どういう職業に興味があるか」を語り合い、進路進学を想像させる会話をしていきましょう。
まとめ
子育てをしていると、一日が長く感じることもあればあっという間に過ぎることもあります。
ただ、「気がついたらもう小学校高学年」とか「あれ、この前小学校に入学したばかりだと思ったのにもう4年生か」と意識していない間に子どもは成長していきます。
子育てのアガリと言えるのが、大学受験そして就職になります。
子どもの将来の夢は受験する学校選びにダイレクトに影響するくらい大きなものです。
進路進学と職種は密接に関係するので、子どもの夢が実現しやすい進路先をちゃんと選べるかどうかということは親子にとっては重要な決断になります。
しっかりとした決断を下し、子どもが後悔しないような進路先に進めるよう、未来から逆算して行動することが理想的です。
小学校高学年の頃から折に触れて話をしていきましょう。