今回は【中学で失速する子 小学生の時に〇〇を軽視していた】と題し、お話をしていきます。
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ありがとうございます。
小学校では授業と宿題だけで常にトップクラス。
親にも教師にも【優等生】と認められていたのに、中学に入った途端、成績が伸び悩む。
そんなケースを聞いたり、実際に近くにそんな子がいたことはありませんか?
我が子がそうなってしまうのを親としては全力で阻止したいものですが、その失速の原因は一体どこにあるのでしょうか。
多くの場合、小学生のうちに【あるもの】を軽視していたことが、後々大きな差となって表れます。
中学生になると、【授業をきちんと聞く】【宿題を忘れない】【真面目にやっている】という優等生的な行動だけをきちんとしていれば何とかなるものではなくなります。
中学での学習量・難易度・思考力・表現力の求められる変化に対応できません。
私の同級生でも、こうした学校の学びの変化にうまく適応することができず、成績を落としていく子はいました。
逆に、小学生時代はグータラで、中学生になった途端に心を入れ替えてガムシャラに中学の学びになんとか適応できるよう必死に勉強し始めた私の方が成績を伸ばすという皮肉な結果になっていました。
こうしたことが起きてしまうのは、なぜなら中学では教科が増え、授業内容は深みを増し、自分で考える力や読み書き・暗記以外の応用力・論理的思考を問われる場面が増えるからです。
そこで今回は、なぜ授業+宿題だけで間に合っていた子が中学で失速するのか、その共通の特徴を探っていきます。
そして、失速しないためには小学生のうちにどのような準備が必要か、最後に家庭でできる具体的な学習法をご紹介します。
もし我が子が【今は問題ない】と思っているなら、この機会に軽視している可能性のあるものを見直しておくことをおすすめします。
中学進学後に失速する子の3つの特徴
まず、小学校での学びは、多くの場合【正解を取ること】【宿題を期限通り出すこと】【テストでいい点を取ること】が中心です。
こういった行動をきちんとできる子は、当然成績にも反映され、【優等生】と呼ばれるようになります。
しかし、中学校に進むと求められるものはそれだけでは足りません。
学習のスピードが上がり、教科ごとの専門性が増し、【暗記】だけで済ませられない考える力や自分で表現する力が求められます。
この変化に対応できないまま、小学校スタイルのまま過ごしてしまう子は、【宿題と授業中心】で済ませてしまっていた軽視した何かが中学で壁となります。
ここでは、授業と宿題だけでトップにいた子が中学で失速しがちな3つの特徴を挙げ、その軽視していた【何か】が何であるかを考えていきます。
親として、子どもの現在の学習スタイルをチェックするためのヒントになる内容になれば幸いです。
特徴①思考力・問題解決型学習の経験が少ない
小学校では、授業で先生の説明を聞き、教科書やドリルの似た問題を解くことで高得点が取れることが多く、授業+宿題だけで満足できている子がいます。
しかし中学校に入ると、教科書の内容以上に【初めて見る問題】【応用問題】【複合的に考える問題】が出題される割合が増え、過去の勉強スタイルでは通用しなくなることがあります。
このような状況で失速する子は、小学生時代に【自分で問題を考えて解く経験】が少なかったことが共通しています。
たとえば、例題のあと類題をこなすだけで、別の切り口の問題や条件の異なる問題に取り組むことがほとんどない。
親も【基本を固めることが先】と応用問題を後回しにしてしまうことが多いです。
思考力が育っていないと、問題文の読み取りや、誤答の理由分析、公式の応用などで戸惑う場面が増えます。
結果として、テストで時間をかけても正解できない、解き直しても理解が浅くて次に活かせない、という悪循環に陥りやすくなります。
この特徴を防ぐためには、小学生のうちから時折【公式だけでは解けない問題】【自分で考えて解き方を工夫する問題】に触れさせることを意識しましょう。
応用問題や思考型問題を難しいから避けるのではなく、学びの種として家庭学習に取り入れるようにしてください。
子どもの【なぜこうなるのか】を一緒に考えてあげることで、自発的に考える力を育てることができ、その差がやがて中学での失速を防ぐ大きなカギとなります。
特徴②表現力・記述力の育成をしていない
小学校のテストや宿題では、多くの場合、選択問題や短い記述のみが取り入れられており、自由に自分の考えを文章に表現する機会は限られています。
そのため、【正しい答えを選ぶ】【簡単な記述で済ます】学習スタイルが染みつきやすく、中学に入って本格的な記述式問題や説明型問題が増えると、表現力の差が成績に響き始めます。
記述力とは【何を伝えたいか】を整理し、論理的に構成し、自分の言葉で書き表す力です。
小学生のうちにこの力が育っていないと、理科や社会の問題だけでなく、国語・英語の長文読解や記述問題でつまずきが目立ちます。
自分の考えを正確かつ明確に伝える力が弱いと、答案作成に時間がかかりミスも増え、結果として失速します。
また、家庭での習慣も影響します。
読書量が少ない、作文や日記を書く機会がない、発表や説明をする場面が少ないなど、アウトプットの機会が制限されていると、表現の力は育ちにくいものです。
親が【書く】【話す】を促す機会を作り、少しずつ表現を練習させることが必要です。
具体的には、ニュース記事の要約を書かせる、テレビ番組の内容を自分の言葉で説明させる、自由作文の宿題を工夫するなどの方法があります。
これにより、ただ暗記するだけではない自分で考える力が伸び、中学での記述・説明問題にも対応できるようになります。
特徴③復習の重要性を理解していない
授業や宿題をきちんとこなしていたとしても、それだけで十分とは言えないのが中学での学力の伸びのポイントです。
小学生の時に、分かったつもりで終わらせず、自分で復習をする習慣、分からないことを調べたり人に説明したりするなど主体的に学ぶ態度を育てていないと、中学の進度と量の変化に対応できず失速することがあります。
復習とは単なる同じ問題を繰り返すことではなく、【何がわからなかったか】【どこでつまづいたか】を振り返り、その原因を整理してから再度取り組むこと。
また、自分がどのように考えたかを人やノートに説明してみることで、理解の曖昧な部分が見えてきます。
さらに、復習のタイミングも重要です。
習った直後だけでなく、時間をおいて再び確認することで記憶の定着率は格段に上がります。
また、間隔をあけて復習することで、忘れるスピードを遅らせることができます。
学びを消化して自分のものにする練習を、小学校のうちから少しずつ、家庭で取り入れることが、後々の中学での伸びに大きな差を生みます。
失速しないための3つの対策
さて、中学校に進学すると、教科の数は増え、授業スピードも格段に速くなります。
また、暗記だけでは太刀打ちできない問題や、複数の知識を組み合わせて考える応用問題も出てくるようになります。
ですから、小学校時代に【授業と宿題だけ】で成績上位だった子でも、中学に入ると通用しなくなることも珍しくありません。
この失速を防ぐには、単に勉強量を増やすのではなく、【どのように学ぶか】という学習姿勢や学び方の質を見直すことが重要です。
中学の学習に必要な力は、小学生のうちから少しずつ育てることができます。
逆に、そこを軽視したまま中学に上がってしまうと、早いうちに壁にぶつかり、自信を失ってしまうリスクもあります。
ここでは、小学生の間に取り入れておきたい失速しないための3つの対策を紹介します。
中学の学びにスムーズにつなげるために、今できる小さな工夫を積み重ねていきましょう。
対策①応用問題や初見問題に触れる習慣を持たせる
中学校では、教科書の内容をただ覚えて解くだけでは太刀打ちできない場面が増えてきます。
問題の形式も複雑になり、これまで見たことのない問いにどう対応するかが問われます。
そのため、小学生のうちから【応用問題】や【初見の問題】に取り組むことが、思考力を養う上でとても大切です。
基本問題だけを繰り返していると、【解き方を知っている問題】にしか対応できないクセがつきがちです。
しかし、初見の問題に日常的に触れていると、条件を整理したり、試行錯誤したりする力が鍛えられます。
この考える体力こそが、中学での学びを支える土台となるのです。
方法としては、教科書の巻末問題や応用レベルの市販ドリル、思考型の問題集を週に数回取り入れてみるのが効果的です。
たとえ正解できなくても、【なぜこう解いたのか】【どこでつまずいたのか】を親子で振り返る時間を設けると、学びが深まります。
大切なのは、正解よりも考えるプロセスを経験させること。
苦戦することで学ぶ楽しさが減ってしまわないよう、難しすぎないレベルからスタートし、【できた!】という成功体験を重ねていくことが、失速しないための第一歩です。
対策②記述・説明の機会を増やす
中学生になると、ただ答えを出すだけでなく【どのように考えたか】を記述で表す力が求められます。
国語はもちろん、理科や社会でも記述問題が出題されるようになり、思考を整理して説明する力が成績に直結してきます。
小学生のうちからこの表現力を育てることは、失速を防ぐために欠かせません。
記述力を養うには、【言葉で説明する習慣】を日常的に持つことが効果的です。
たとえば、【今日習ったことを3行でまとめてみて】といった簡単な要約や、【なぜそう考えたのか】を自分の言葉で説明させることも、立派なトレーニングになります。
また、読んだ本やニュースに対して感想や意見を話す時間をつくるのも良い方法です。
さらに、書くことに慣れさせるために、日記やミニ作文、簡単な記述問題に取り組むのも有効です。
親がそれに目を通し、【ここが分かりやすいね】【もう少し具体的に書けるともっと良くなるよ】といった前向きなフィードバックを送ることで、子どもは表現する意欲を持ち続けやすくなります。
伝える力は長い時間をかけて育つもので、短期間では決して向上するものではありません。
時間をかけて少しずつ力を蓄えることで、中学での記述問題にも自信を持って対応できるようになります。
対策③復習と振り返りをルーティンに取り入れる
学習内容を【分かったつもり】で終わらせてしまうと、定着せず、時間がたつとすぐに忘れてしまうのが人間の脳の性質です。
小学生のうちから、習った内容を振り返り、定期的に復習する習慣を身につけておくことは、中学での失速を防ぐための大きな武器になります。
まず意識したいのは、【学んだことを振り返る時間を毎日少しでも設ける】ことです。
授業で習ったことを自分の言葉でノートにまとめたり、間違えた問題の原因を分析して、同じミスを繰り返さないようにするなど、考える復習が効果的です。
単なる書き写しや解き直しではなく、【なぜ?】を問い直す姿勢が大切です。
また、復習は一度きりではなく、少し時間をあけて繰り返すことで記憶の定着率が格段に上がります。
たとえば、【当日・翌日・1週間後】といった感覚で復習するスケジュールを家庭内で組んでみましょう。
カレンダーや学習アプリを使って記録をつけると、達成感も得られやすくなります。
親ができるサポートは、【復習した?】と聞くよりも、【今日は何を覚えた?】【どこが難しかった?】と会話の中で自然に確認することです。
日々の学びを自分の言葉で振り返ることが、真の学力につながっていきます。
中学で学力上位層になるための3つの家庭学習法
ところで、小学校までは【授業をしっかり聞いて、宿題をきちんとやる】だけで好成績を維持できた子でも、中学に入るとそうはいかなくなります。
授業の進度は早まり、定期テストや通知表の評価も具体的な点数や順位として現れ、学力の見える化が進むからです。
ここで求められるのは、家庭学習の質と自立した学びの姿勢です。
中学生になると学習範囲が広がり、暗記だけでは対応しきれなくなります。
各教科の深い理解、問題を解くための思考力、さらには記述や表現の力も求められます。
つまり、小学生の延長のような勉強では、すぐに限界がきてしまうのです。
だからこそ、家庭では【先を見据えた学び】を意識しておく必要があります。
ただ目の前の宿題をこなすのではなく、将来の高校入試やその先の進路を見据えて、戦略的な家庭学習を習慣化することが、学力上位層へとつながっていきます。
ここでは、中学で成績上位を目指すために効果的な、3つの家庭学習の方法を紹介します。
継続することで、着実に成果につながっていく学習習慣を築いていきましょう。
学習法①中学内容の先取り学習を少しずつ始める
中学での学習は、小学校に比べて格段に内容が難しく、進度も早くなります。
英語や数学といった積み上げ型の教科では、最初のつまずきが後まで影響を及ぼします。
そこで効果的なのが、【先取り学習】です。
といっても、無理に教科書を読み進めるような学習ではなく、少し先を軽く触れておくという意識がポイントです。
例を挙げると、小6の段階で中1英語のbe動詞や一般動詞に慣れておく、数学の正負の数・文字式の考え方に触れておくと、中学に入ってからの理解がスムーズになります。
最初から【これは知ってる!】という自信を持てれば、授業への集中度も高まり、成績アップにつながります。
先取りといっても、難しい問題を子どもに解かせる必要はありません。
基本の考え方に触れ、解き方やルールを確認しながら、軽く練習しておくだけで十分です。
市販の【中学準備ドリル】などを活用すれば、無理なく学べます。
ここで意識したいのは【先取り=優位に立つための準備】という認識を持ち、焦らず、確実に理解を重ねていくことです。
学校の授業をよりよく理解する予習という意味で、後伸び型の子にも有効な学習スタイルといえるでしょう。
学習法②入試制度と定期テストを意識した学習計画
中学生になると、学力は定期テストで可視化され、内申点として高校入試に直結していきます。
そのため、【テスト前だけ頑張る】学習スタイルでは安定した成績を維持するのは難しく、計画的にコツコツ取り組むことが必要です。
家庭でも、定期テストを見据えたスケジューリングと、入試制度の基本を知ることが非常に重要になります。
たとえば、多くの公立高校では内申点と当日の入試得点の両方で合否が決まります。
つまり、自治体によっては中1の成績や中学校2年生からすでに入試の結果に影響してくるのです。
そうした背景を親が理解していれば、日々の学習や提出物の重要性にも自然と目が向くようになります。
テストの1週間前だけでなく、ふだんから【テスト範囲になりそうな内容を復習する】ことを意識させると、無理なく対策が可能になります。
また、どの教科が苦手で、どの単元が出やすいかを分析する習慣もつけておくと、効率的に成績を上げる力が身につきます。
入試制度は地域や高校によっても異なりますが、ざっくりとした仕組みを親子で共有しておくだけでも、中学生活の学び方が変わってきます。
高校受験から逆算する視点で、中学1年からの学習を考えることが、結果的に学力上位層への第一歩になります。
学習法③【地元に残るか】【家を出るか】を家庭で早めに話し合う
中学進学を機に、【高校卒業後の進路】について家庭で早めに話すことは、実はとても大切です。
というのも、地元の公立高校に進むのか、私立や寮のある遠方の高校を選ぶのかによって、中学での学習の取り組み方も変わってくるからです。
【高校は家から通える範囲でいいよね】と何となく考えている家庭が多い一方で、トップ高校や難関大学を目指す家庭では、早いうちから選択肢を調べ、逆算して準備を始めていることがあります。
どの高校を目指すかによって、求められる内申点や当日の得点、必要な学習時間も違ってくるのです。
また、将来的に家を出て進学することを視野に入れると、【自分で生活を管理する力】や【自主的に学習に取り組む力】も育てる必要があります。
中学のうちにその土台を作っておくことで、高校進学後に急な環境の変化にも対応できるようになります。
家庭内で【高校以降どうしたいか】【大学進学は?】【県外に出てもいい?】など、将来のビジョンを共有する時間を設けておくと、子ども自身も学ぶ意味を実感しやすくなります。
こうした話し合いが、中学の学習に目的意識を持たせ、学力上位を目指すうえでの大きなモチベーションになります。
中学で本当に伸びる子に育てるために
小学校で優等生だった子でも、中学に入ると急に伸び悩んだり、思うように成績が伸びなくなるケースは少なくありません。
その原因の多くは、学習方法の質や意識の違いによるものです。
中学では、ただ【言われたことをこなす】だけでは足りず、自ら考え、計画的に学ぶ姿勢が求められます。
だからこそ、小学生のうちから中学を見据えた準備を始めることが大切です。
応用問題に触れること、思考力・記述力を鍛えること、自分の学びを振り返る力を育てるようにしましょう。
また、家庭で中学以降の勉強の見通しを共有し、【なぜ今勉強するのか】を親子で話し合うことも、子どものモチベーションや自立を育てるカギになります。
高校入試、そしてその先の進路まで見据えた家庭学習の工夫が、失速せずに伸び続ける子を育てていきます。
今はまだ普通の成績でも、学び方次第で中学以降に大きく伸びる可能性はあります。
子どもが中学で自信を持って学べるよう、今できる準備を着実に進めていきましょう。