今回は【カラーテスト高得点連発でも中学で学力最上位層になれない問題】と題し、お話をしていきます。
YouTube版
エール出版社より本が出版されました。
小学3年生から4年生で気をつけるべきことを詳しく取り上げています。
kindle出版しました。unlimitedでも読めます。
完全に無料で読めるコミックエッセイです。
↓こちらはアマゾンの縦読みfliptoonです。
キンドルとは違う読み心地かなと思いますので、読み比べもしてみてください。
内容は一緒です!
透明教育ママの絵日記 教育系コミックエッセイだけど役に立つ可能性ゼロ【ブログ放置編】
新作です。
kindleのジャンル別ベストセラー獲得しました!
ありがとうございます。
子育てをして、子どもの人生で一番最初に【子どもの理解力や学力が分かるもの】が学校のテストになります。
幼児期から公文や学研に通っていると、プリントを解く中で間違える、答えが合っているなど、子どもが学んだことの定着度や理解度を測るテストを受けることもありますが、同い年の子と一斉に問題を解くのは学校のテストが一番最初になります。
学校のカラーテストは簡単とよく言われています。
学んでから時間をあけずに実施されるということもあり、概ね8割以上、できれば85点以上出来ていれば良いという空気が漂っています。
問題は授業で習った基本をベースにしています。
裏の50点のテストは応用的な内容も含まれていますが、中学受験を考えている教育熱の高い親からすると学校のテストは簡単という印象を受けるかもしれませんが、公教育のテストは抜きんでる子を探すためのものではなく、あくまで【学んだことを理解しているか】を把握するものになっています。
塾のテストと学校のテストのコンセプトは全く違います。
ですから、学校のテストでほぼ満点しか取らない子が塾の難しいテストで苦戦する、思うような点数が取れないということも珍しくありません。
我が家の子ども①②もまさにそのパターンでしたので、学校と塾のテストを全く同じに考えてしまわないでください。
さて、学校のテストで差が出始めるのはだいたい小学校3年生から4年生頃になってからです。
ちょっと余談になりますが、学習指導要領改定や、スマートフォンやタブレット端末の普及により、昔ながらの学校の宿題以外に漢字の書きの練習をする子が減少している影響もあるのか、子ども③の学年では小学2年生の時に漢字の再テストが行われたことがありました。
一応、学力差がハッキリとしてくるのは小学3年生から4年生ですが、場合によっては小学2年生の時点で【勉強できる子と苦手にしている子】もクラス内で認識されてしまう時代になっているのかなと感じたりもしています。
とりあえず、学年が上がると学力差をなんとなくクラス内で認識するようになり、学力グループも作られていきます。
その中でもどの教科のテストで高得点を連発している子が学力最上位層、優等生になります。
基本的に小学校の学力グループはそのまま中学進学後も引き継がれていくわけですが、小学校時代の最上位層の中でも進学後に中学で最上位層になれない子もいます。
定期テスト対策が苦手
まず、小学校で最上位層でも中学で最上位層になれず、学力グループの中では上位層にいても真ん中より下辺りになってしまう子は、中学のテストに対応できていないという特徴があります。
ご存じの通り、小学校と中学校ではテストの在り方が全く違います。
実施回数が激減する分、それだけテスト範囲が長くなる。
つまりは、1回のテストに含まれる単元がどの教科も多くなるので、常日頃からしっかり勉強していないと良い点数は取れません。
一夜漬けで何とかなるほど甘いものではありませんし、そもそもテスト期間は1日や2日間と学校の年間行事に明記されており、その前日に全ての教科を一晩で仕上げるというのは不可能です。
学校によっては応用的な問題も出題されるので小学校のカラーテストの感覚で受けると痛い目に遭います。
【いつテストが行われるか】というのが分かっていることもあり、自主的に勉強することや計画的に勉強することの重要性が一気に高まります。
小学生の頃はあまり考えなくても対処できたのが、中学生になっただけで対応できない子も出てくるようになります。
塾でも学力上位層の子ほどスケジュール管理が上手でした。
【テスト範囲を一回サラッと終わらせて、テストの4日前から苦手なところを集中して勉強する】
【社会は自信がある単元だから少し数学と英語に力を入れる】
自分の苦手を把握しつつテストに向けて逆算して学習計画を考えられます。
そして忘れてはいけないのが、中学生になることで起きる学力グループの変動です。
中学校は基本的に複数の小学校の子どもたちが集まるので、学力グループも合体し再度構築されるようになります。
たとえ自分が通っていた小学校の中で学力最上位層にいたとしても、他の小学校の最上位層の子よりも学力的に負けてしまっていれば進学先の中学では『学力上位層』に入ることになります。
中学の定期テストを受けて【うちの子、小学校のテストは高得点ばかりだったのにこの成績なの?!】とショックを受ける親が少なくないのは、中学は複数の小学校の集合体だという視点が足りないからです。
【小学校でかなり良い成績だったから中学でも】と思っていると、蓋を開けたらそうではなかったということにならないよう、小学生の頃から学習計画を立てる習慣を作り、中学のテストの取り組み方を考えていくのをおすすめします。
部活と勉強の両立ができない
小学校では頻繁に行われていたテストが中学になると定期テストになり、実施回数も限定されるなどの変化が起きますが、それ以外にも中学進学で子どものみに起きる変化があります。
それが部活動です。
部活は課外活動なので強制入部ではありませんが、大半の子が中学生になると部活に入ります。
部活によっては土日祝日も活動がありますし、毎日の練習も学校が【この時間まで】という時間までキッチリ活動する部活もあれば、大会が近づくと【自主練】という名のもとに部員が集まって練習することもあります。
部活をして帰宅をするとクタクタに疲れていて、勉強する気力が出てこない子もいます。
帰宅して少しご飯を食べて塾に行く子もいたりと、とにかく牧歌的な小学生時代がウソのような忙しい毎日を送るようになります。
自由時間も限られているので、そうした中でも【勉強する時間】を確保しないといけないのですが、うまくいかないことも多いです。
そうこうしているうちに定期テストが近づいて、テスト範囲を見て勉強しようと思っても普段あまり勉強していなければ1ヶ月以上前に習った単元をすっかり忘れていて、それならば基本問題を解いて理解を深めていこうと思っても、それを5教科分やらないといけないなど、そんな現実にうんざりしたり、全部の範囲に手が回らない状態になります。
部活動は定期テストまえには活動停止期間が設けられていますが、その期間だけでテスト勉強をガッツリしても部活と勉強を両立して日頃から勉強している学力最上位層の同級生に勝つのはなかなか難しいです。
小学校4年生頃になると中学では部活があるということを何となく知っている、理解している子もいるので【中学生では学校が終わった後に部活もあるからしっかり勉強する時間を確保する必要がある】という話をしましょう。
ただ、【部活があるから大変だ】【中学生になると自由時間がなくなる】という話をすると子どもは中学生になることを怖がり、怯えるようになるのでネガティブな内容にならないよう気をつけてください。
我が家でも【大変だ大変だ】という話はしませんでした。
幼馴染の子のお兄さんお姉さん達が中学生になった途端に帰宅時間が減ったり、公園で遊ぶ姿を全く見なくなるというところから【中学生になると忙しくなる】というのは自然と察していました。
察しているようであれば、その中で【部活をしてから帰宅するから勉強する時間はどうしても減る】【テストが定期テストというシステムに変わる】【定期テストで良い点数を取るには計画性が重要】と部活に入ることでどのような変化が起き、どう対応していくべきなのか考えさせるようにしてください。
小学校で理解していない単元がある
そして、小学校で優等生だったのに中学で最上位層になれない子は小学校で実はちゃんと理解していない単元があった可能性があります。
小学校のテストは単元終了後にすぐ行われる分、子どもの理解度や定着度が長期的に見ても変わらないくらいしっかりしたものなのか把握できないと言っていいでしょう。
本当はちゃんと理解していない単元でも、その時の勢いでそこそこ良い点数を取ってしまえば後からやり直しをしたい、復習をしたいと親に訴える子はいません。
そうした単元がいくつかあると中学での学びに支障をきたすことがあります。
例えば、割合の理解度があやふやだと中学1年の数学で勉強する文字式で割合やパーセントを使った問題を正しく解くことができません。
小学生から中学までの義務教育期間は螺旋階段のように新しいことを学ぶために基礎学力をコツコツと身につけていき、上へ上へと階段が出来上がっていきます。
小学校で理解していない単元をそのままにして中学に進学すると、どこかのタイミングで【この単元はよく分からない】と感じる時がやってきます。
小学校の時は少しくらい平気でも、中学になるとそうはいきません。
つまり誤魔化しがきかなくなるので、なかなか最上位層にたどり着くことができず【どうしてなのか】と理由が分からずに悩む子もいます。
中学生になって小学校内容を復習するのはプライド的に許せない、出来ない子もいるとは思いますが、本当に成績を上げていきたいと考えているならばプライド云々言っている暇はありません。
子どもが今小学生であれば、これまで習ってきた単元で理解不足のところがあるかどうかを確認して中学進学に備えてください。
もう中学生になっているのであれば、小学校の時に実はよく分からなかった単元はなかったかどうか聞いてみてください。
中学で最上位層を目指すとなると、小学校の頃よりもハイレベルな争いになるので【学校のテストは満点ばかりだし】と楽観視しないようにしましょう。