今回は【非受験組こそ重要!小学低学年から始まる学力の地盤づくり】と題し、お話をしていきます。
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ありがとうございます。
【中学受験はしない。でも、子どもには将来しっかりとした学力をつけて、進学校に進んでほしい】と考える家庭が、都市部はもちろん、地方の教育熱の高いでも確実に存在しています。
かつては【受験しない=のびのび育てる】【小学生は遊ぶのが仕事】という考え方が主流でした。
私も、牧歌的な雰囲気の時代に勉強をほったらかしにして毎日を気ままに過ごす小学生時代を過ごしていました。
しかし、今は違います。
中学受験を選ばない家庭の中にも、早い段階から学習習慣を整え、学力の基盤づくりに取り組む家庭が増えています。
私も3人の子どもを育てながら、小学校低学年、中学年の頃からそうした見えない差が、将来の学力格差へとつながるというのを強く感じてきました。
子どもの勉強面で、とくに重要なのが、小学1〜3年の低学年期の過ごし方です。
この時期は、まだ学習内容が基礎的である分、親が関わりやすく、生活と学びを結びつける絶好のチャンスでもあります。
中学受験をしないからこそ、【今はゆっくりでいい】と油断せず、地に足のついた学びの習慣を築くことが将来の成績を大きく左右します。
中学受験をしない、非受験組であっても、家庭次第で子どもの進路と可能性は大きく変わります。
そこで今回は、小学低学年から取り組める学力の地盤づくりについて、具体的な視点と方法をお伝えします。
非中学受験組で進学校を目指す親子の家庭学習の3つの戦略
まず、【中学受験をしない】と決めた家庭にとって、子どもの学力形成は時間的な余裕と自主性の育成がカギとなります。
受験という明確なゴールがないぶん、自分たちで長期的な視点を持って学習の方針を立てる必要があります。
もし、高校で進学校を目指すのであれば、小学校時代に築く基礎学力や学習習慣がその後の成績を大きく左右します。
中学に入ってから巻き返そうと思っても、【勉強のやり方がわからない】【学習習慣が身についていない】【基礎が抜けていた】といった状態では、なかなか軌道に乗せることができません。
そもそも、中学生になればかなり忙しくなり、ガッツリと学習時間を確保するのも難しくなります。
一方、小学校のうちから【何を・どのように・どんな姿勢で学ぶか】が定まっている子は、中学以降も安定して成績を伸ばしやすくなります。
習い事をギッシリ詰め込んでいなければ、家庭学習の時間も確保しやすく、家庭学習の習慣も定着しやすいです。
そして、非中学受験組にとっての家庭学習は、ただの補習ではなく、将来を見据えた地ならしと思ってください。
受験がないからこそ、焦らずに本質的な学力を育てるチャンスがあります。
ここでは、小学生のうちに親子で取り組みたい3つの家庭学習戦略を紹介します。
戦略①毎日の【学びのリズム】を生活に組み込む
非受験組の強みのひとつは、学習に追われすぎないこと。
その分、日々の生活に【学び】を自然に取り入れることができます。
たとえば、朝の15分を読書や漢字練習に充てたり、夕食後に10分だけ計算練習をする】など、短時間でもよいので毎日学ぶ習慣をつくることが大切です。
ここでポイントとなるのは、時間よりも【リズム】を優先することです。
【勉強しなさい】と言わなくても、当たり前のように机に向かう環境を整えることが、後々の自学自習につながります。
また、親が一緒に取り組む時間を持つことで、子どもにとって学び=楽しい・褒められるものという感覚が育ちます。
また、小学生の間は塾に通わない非受験組にとって、家庭がすべての土台となります。
だからこそ、無理に勉強時間を増やすよりも、自然と学ぶ環境と時間がある生活リズムを親が設計することが、何よりの戦略になるのです。
戦略②国語力・読解力の強化を最優先に
中学以降、すべての教科に深く関わってくるのが国語力=読解力・語彙力です。
これは一朝一夕で身につくものではなく、小学生のうちからじっくり育てるべき力です。
とくに非受験組にとっては、時間的余裕を使って国語力の地盤をしっかりと固めることが、後々の他教科の伸びにも大きく影響します。
おすすめの取り組みは、毎日の音読と親子での読書習慣です。
教科書の音読だけでなく、物語や説明文を読み、感想を話す時間をつくることで、【読んで理解し、自分の言葉で表現する】力が養われます。
また、語彙力を増やすために、辞書引き学習や新しい言葉に出会ったときに意味を調べる習慣も非常に効果的です。
ご存じの通り、国語はすべての教科の基盤です。
理科・社会の文章題、数学の文章問題、英語の読解にいたるまで、読み解く力がなければ太刀打ちできません。
非受験だからこそ、焦らず着実に国語力を積み上げていくことが、学力全体の底上げにつながります。
戦略③【わかる】より【できる】ことを重視する
家庭学習でよくある誤解が、【説明して理解していたらOK】という判断です。
しかし、理解と定着はまったくの別物です。
本当に身についているかどうかは、【自分の力で問題が解けるか】【時間が経っても思い出せるか】で判断すべきです。
そのためには、インプットだけでなく、アウトプットの機会を意識的に増やすことが必要です。
たとえば、前に学習した内容を数日後にもう一度解き直す【間隔復習】や、親に説明させる【言語化トレーニング】などが有効です。
また、ミスした問題を放置せず、原因を分析する【見直しノート】なども、定着には効果があります。
非受験組の場合、学習の進度が学校に依存しがちなので、家庭では深く理解し、実際に使える力を育てることが求められます。
ただ【わかったつもり】にならないよう、親ができているかの視点で日々の学習を見守ることが、成績の安定につながります。
非中受組だからこそ盤石にしたい3つの対策
さて、【うちは中学受験はしない】と決めた家庭でも、子どもに学力をつけて欲しいという思いは共通です。
しかし、非中学受験組の多くが見落としがちなのが、【受験しないからこそ生まれる落とし穴】です。
たとえば、学習の進度が学校任せになってしまったり、本人の勉強に対する主体性が育たないまま学年が上がった。
気づかないうちに学力の差が開いてしまうこともあります。
中学受験組は、ある意味強制的に勉強させられる環境があります。
一方で、非受験組は、自由度が高い反面、計画性や習慣の質はすべて家庭にかかっています。
親が無理に先取りをさせる必要はありませんが、今のうちに【学ぶ土台】を整える意識は欠かせません。
ここでは、非中学受験組だからこそ確実に固めておきたい【3つの対策】をご紹介します。
どれも、受験をしない分、長期的に安定した学力を築くために重要な視点です。
今のうちに準備しておけば、数年後に大きな差となって返ってくるでしょう。
対策①【親の期待】と【子どもの意識】をすり合わせる
非受験家庭に多いのが、親が【勉強してほしい】と思っている一方で、子ども自身にはその意識がない、というミスマッチです。
将来、進学校を目指すなら、子ども本人が【勉強は自分のため】と理解していることが何より大切です。
ただ【勉強しなさい】と言うのではなく、【なぜ勉強するのか】【勉強ができるとどうなるのか】といった話を、日常の会話の中にさりげなく取り入れると効果的です。
また、小さな成功体験を積ませることも重要です。
計算が速くなった、漢字が全部書けた、テストでいい点を取れた。
そうした経験を積み重ねることで、【やればできる】という自己効力感が育ちます。
親の理想を押しつけるのではなく、子どもの視点に立って、前向きな動機づけを支えることが、この時期の学力形成には欠かせません。
対策②なんとなく勉強を防ぐための見える化
非受験組の家庭学習では、【とりあえず宿題だけ】【なんとなくドリルを1ページ】など、目的が曖昧な作業的勉強に陥りがちです。
これを防ぐために効果的なのが、学習の【見える化】です。
具体的には、簡単な学習計画表や週ごとのチェックリストを使い、【今日は何をやるか】【どれだけ進んだか】を明確にします。
子どもが自分で記録できる形式にすると、学習への自立心も育ちやすくなります。
また、週末に親子で1週間を振り返る時間をつくるのもおすすめです。
何がうまくいったか、次はどうしたいかを話し合うことで、勉強がやらされるものから【自分のこと】へと変わっていきます。
非受験組にとって、【勉強しなさい】ではなく、勉強を見える形にして自分で考えさせる仕組みづくりが学力を伸ばす鍵です。
対策③学習の【質】と【進み方】を親が見守る
非中受組では、塾のサポートがない分、】】家庭が学習の舵取り役】】になる必要があります。
とはいえ、勉強にべったり付きっきりになる必要はありません。
大切なのは、子どもが【どこで躓いているか】【どんな姿勢で取り組んでいるか】に目を向けることです。
たとえば、漢字の書き取りが雑になっていないか、算数の計算が思考なしの作業になっていないか、文章題を丸写ししていないかなど、表面ではなく中身に注目して学習を見守りましょう。
【この答え、どう考えたの?】と問いかけることで、思考のプロセスが見えてきます。
また、進度にばかりこだわるのではなく、理解の定着や応用力の育成に目を向けることも大切です。
急いで先に進めるよりも、丁寧に積み上げる姿勢こそが、非受験組の学びにはふさわしい道筋です。
公立中学進学に向けて子どもの自学自習を鍛える3つのコツ
ところで、非中学受験組の子どもたちが進むのは、基本的に地域の公立中学です。
そして公立中に入った瞬間から、【自分で計画し、自分で学ぶ力=自学自習力】が成績に直結する現実に直面します。
中学では、定期テスト・内申点・部活動など、多くの要素を子ども自身がバランスをとりながら管理していく必要があります。
塾に通っていない場合は、なおさら自分で進める力が重要になってくるのです。
ところが、小学校のうちに【与えられたものをこなす】だけの勉強に慣れてしまっていると、いざ中学で求められる主体的な学習に対応できず、成績が伸び悩む子も少なくありません。
だからこそ、小学生のうちから【勉強って自分で進めるものだ】という感覚を育てておく必要があります。ここでは、非受験家庭が取り組める、自学自習力を育てる3つの具体的なコツをご紹介します。
コツ①【今日何をするか】を子どもに決めさせる
自学自習力を伸ばすうえで最も効果的なのが、子ども自身が【今日やること】を決める習慣をつけることです。
はじめは【宿題+5分の自主勉強】など、小さなことからで構いません。
【何をやるかを自分で決める】ことで、学習は指示された作業から自分の選択に変わります。
もちろん最初から上手くいくわけではないので、親が一緒に週の初めに学習スケジュールを立てたり、前日の夜に【明日は何やる?】と問いかけたりして、サポートするのがおすすめです。
ポイントは、子どもの意思を尊重し、決めさせたことを途中で親が変えないこと。
【自分で決めたからやる】という責任感が芽生えます。
中学以降の成績は、自分で管理できるかどうかに大きく左右されます。
小学生の今から、自分で考え、自分で決める習慣を育てておくことで、その土台をしっかり固めることができます。
コツ②学習の【記録】を習慣にする
自学自習の習慣化には、【やったことを見える化する】ことが非常に効果的です。
学習記録をつけることで、自分の頑張りが形になり、達成感やモチベーションにもつながります。
非受験組では、目標が漠然としがちなため、【過去の自分との比較】で成長を実感できる記録習慣が重要です。
たとえば、市販の学習記録ノートやカレンダーに、【今日やったこと・かかった時間・できたこと・気づいたこと】などを簡単にメモするだけでもOKです。
親がコメントを添えると、子どもの励みになります。
また、週末には親子で一緒に振り返りを行い、【今週はよく頑張ったね】【来週はここをもう少しやってみよう】といった前向きな対話を持つことで、自学に対する意識がぐっと高まります。
記録することで、勉強がなんとなくから目的ある行動に変わり、長期的な学習習慣の土台が築かれていきます。
コツ③【わからない→調べる→やってみる】の循環をつくる
自学自習の力を育てるうえで欠かせないのが、【自分で問題を解決する力】を伸ばすことです。
小学生のうちから【わからないことはまず自分で調べる】【試してみる】という学びの循環を経験しておくと、中学以降の勉強がスムーズに進みます。
たとえば、漢字やことばの意味がわからないときに辞書を引く、算数で躓いたときに参考書や動画教材で調べてみる、あるいは親に【ここがわからないんだけど、どう考えればいい?】と相談してみる。
重要なのは、【誰かに答えを教えてもらう】のではなく、どうしたら自分で解決できるかを考える姿勢です。
この力は、将来の定期テスト対策や高校受験勉強、さらには社会に出てからの学びにも直結します。
親としては、すぐに答えを教えるのではなく、【どうやって調べたらいいと思う?】と問いかけることが、子どもの思考力と自立心を育てる第一歩になります。
非受験でも学力の基礎は家庭で決まる
中学受験をしない選択は、自由度が高い反面、学力の差がつきやすい面も持ち合わせています。
しかし、見方を変えれば、それは家庭の方針次第で将来を切り拓けるという可能性でもあります。
受験に縛られない今だからこそ、じっくりと本質的な学力・習慣・自立心を育てることができます。
小学生のうちに大切なのは、単なる先取りやドリルの量ではなく、【何を・どう学ぶか】を家庭で丁寧に考えること。
今回ご紹介したように、日々のリズムに学習を取り入れ、読解力やアウトプット力を重視し、子どもが自ら学ぶ姿勢を育てていくことが、非受験組の力になります。
受験というレールがないからこそ、親の関わり方や学びの方向づけが成否を分けます。
ですが、難しく考える必要はありません。
今日からできる、小さな声かけ、小さな習慣の積み重ねが、やがて子ども自身の力になっていきます。
中学受験をしなくても、高校受験で進学校を目指す場合や、大学受験といった未来の目標に届く力は、確実に育てられます。
大切なのは、今から家庭でどう動き出すかです。