【教育小噺】中学に入って伸びる子と伸びない子の分岐点 | 元塾講師 透明教育ママ見参!!

【教育小噺】中学に入って伸びる子と伸びない子の分岐点

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今回は【中学に入って伸びる子と伸びない子の分岐点】と題し、お話をしていきます。

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ありがとうございます。

 

成長するにつれて親が関わることが減っていきます。

とくに小学生から中学生になると部活動や塾などの影響で一緒に過ごす時間も減っていきます。

手が離れていくのを実感する方も多いと思います。

自立する道へと進んでいく中学生は勉強面でも転換期となり、定期テストで校内順位が分かることや、塾のクラス替え、そして高校受験と【自分の学力と進路進学が直結する】【自分の授業態度や提出物の内容で先生から評価される】など、小学生時代のような子どもらしい世界から一気に大人の世界に足を踏み入れることになります。

子どもは経験しないと【自分はこうなんだ】と自覚しませんが、かつて中学生だった親としては自分の経験を踏まえて【大丈夫か】と色々と子どもを心配してしまいます。

とくに高校受験が待ち構えているので、【テストはどうなのか】【成績を伸ばすことはできるか】【校内順位はどのくらいか】と気を揉みます。

小学生時代にすでに成績優秀層として周りの同級生から見られている子を持つ親からすると【このまま中学でも学力上位層になりトップ高校に入れるか】というのが気になると思います。

 

とんとん拍子で成績が伸びていく、小学生の頃と同じように成績上位にいるというのなら良いのですが、中にはそういかない子もいます。

私の同級生、塾で出会った子ども達や我が家の子ども①②の周囲でも、【中学に入って伸びる子と伸びない子はいる】と断言できます。

伸びる子は良いのですが、親として心配なのが【我が子が中学生になった途端に伸びなくなる】ということではないでしょうか。

伸びなくなるにはちゃんとした理由があります。

しかも、親世代の頃の【伸びなくなる理由】とはちょっと異なる部分もあるので、今回は令和版の【中学に入って伸びる子と伸びない子の分岐点】を考えていきます。

 

時間が足りなくなることを理解しているか

まず、中学生になると自由に過ごす時間が減ります。

部活の扱いが変化してきているとはいえ、やはり部活に入る子が全国的に多いです。

学校の授業が終わったら放課後は部活動をして夕方に帰宅するという流れになります。

帰宅したらサッとご飯を食べて塾に向かう子もいます。

土日に部活の練習や遠征が入る子もいるでしょう。

ゆったりとした時間の流れがたった一学年上がるだけでガラリと変わり、慌ただしく毎日が過ぎていく学校生活になります。

その中で新しい人間関係、授業も教科担当制となり、不慣れな中で気疲れもあります。

小学校に通う距離と中学に通う距離が倍以上になることもあります。

自由に使える時間が減り、疲れも溜まりやすい中でいかに学習時間を確保できるかが中学での勉強で成績を伸ばしていくかのカギを握ると言えます。

ダラダラ過ごしてしまい、勉強時間が少ない子はより専門的な内容となる中学の勉強で分からないところが増えていきます。

 

お兄ちゃんやお姉ちゃんがいない子にとって、中学生になるとどんな毎日になるのかピンと来ません。

親が【自由な時間が少なくなるよ】【勉強も大変だよ】【テスト勉強のために計画考えないといけないよ】と言っても、素直に聞いて小学生の頃から対策を考える子は滅多にいません。

助言をしてそれで分かるということを期待せず、24時間グラフなどを用いて【小学生と中学生の違い】を視覚的に理解させつつ、【どうしたら勉強時間を確保できるか】と子どもに質問してみてください。

中学では毎日宿題が出るとは限りませんし、勉強に関してはかなり生徒自身の自主性が重視されるようになります。

【時間が足りなくなる】と自覚し、計画的に日々の勉強をこなしていけないと、たとえ小学生時代は優秀な生徒であってもゴロンゴロンと学力は下がっていきます。

 

スマートフォンを断ち切れるかどうか

さて、親世代と今の子ども達の中学校時代を比較して決定的に違うところを1つだけ上げるとするなら、私は【スマートフォンの存在】と言います。

子ども①の頃は中学生になったら自分専用のスマートフォンを買ってもらえる、でしたが、2歳下の子ども②の時代は中学入学を機に購入する子が大半だけれど小学6年生の頃に買ってもらえる子も増えていました。

子ども③の時代は、小学校高学年から所持している子も珍しくなく、自分のスマートフォンを所持する年齢が早くなってきています。

とても便利なスマートフォンですが、使用方法を間違えると学力低下に直結するのは誰もが知っていることです。

親がコントロールしていても、子どもが友達から色々とロック解除の方法を聞いて設定解除したり、家庭の使用ルールで決めている時間MAXまで毎日使用していれば勉強する時間が増えることはありません。

一度楽しいことを覚えてしまうと、それを子どもが自分の意志で断ち切るということはできないでしょう。

 

子ども①が高校に入り、同じように勉強して受験を突破してきた同級生でも【ずっとスマートフォンを操作している子】と【ほとんどスマートフォンを使用していない子】がハッキリしていて、ゾッとしたという話をしています。

スマートフォンの使用を我慢して高校受験をして、志望校に合格したから好きなように使用している子と、相変わらず程よい距離感で使っている子の二分化され、学力上位層ほどスマートフォンと距離を置いて使用しているそうです。

これから中学での勉強、そして高校受験が控えている中学生にとってスマートフォンの使い方というのは成績がどうなるかを決めてしまうくらい重要なことですから、子どもにスマートフォンを渡す際はしっかり、しつこいと思われても何度も話し合いを重ねてルールを決めてください。

また、子どものスマートフォンの利用を親がガミガミ言う前に、やはり親も自分の使用時間やゲームばかりしていないかと使い方を見直すことも大切です。

親がダラダラとスマートフォンを使っているのに叱るというのは子どもの方も全くもって納得できないです。

 

評価されることを意識して行動できるか

ところで、中学生になると【内申書】というものの存在感が増してきます。

小学生の頃は気にもしないようなものでしたが、中学生となり高校受験する時に受験先の学校によっては【内申書も必須】になり、当日の筆記試験と共に合否の判断材料となる【大切な資料】という扱いになります。

内申書はザクっと言うと英検などの資格、部活や課外活動での実績、受験生の人となりが記され、中学校の教科の評定(通知表)が含まれます。

受験で内申書に記載される通知表は自治体によって【中学3年のみ】【中学2年と3年】【中学校3年間】と異なりますし、数値化する算出方法も様々です。

ただ、先生から評価された数値が受験の際に自分の資料になるということだけは確かです。

【他人から評価される】というのは、子どもは小学生時代は気にもせずに学校生活を送ってきます。

その状況が中学進学後に一変し、定期テストの点数、時折実施される小テスト、授業態度、提出物の締め切り厳守、提出物の中身などから【5段階評価でどれを取れるか】と自分のその教科での評価が決まるようになります。

社会人であれば営業の営業成績のようなもので、自分の実力が総合的な判断で評価されてしまいます。

授業態度が悪ければテストの点数が良くても5は取れず、4になるでしょう。

テストの点数や授業態度も悪く、提出物も出さなければ2をもらう可能性も十分あります。

こうして教科担当の先生達から下された評価が内申書に記載され、入試の際に【この受験生の中学校での様子】、ボーダーラインであれば【どちらが良いか】と合否を決める判断材料になってしまうのです。

 

内申書を重視する比率は高校によって異なりますが、より良い内容のほうが親にとっても子どもにとっても安心できます。

とはいえ、子どもが評価されることを意識して行動できるかと言えば、なかなか難しいものがあります。

評価を上げるために委員会などに積極的に参加する子もいますが、入っただけで他の人に丸投げしていると役職をゲットしただけの人になり、先生からの印象はお世辞にも良いとは言えないでしょう。

ですから、責任ある行動をし、周囲の人を傷つけたり迷惑をかけずに学校生活を送れるかということを考えながら勉学、授業、部活や委員会、生徒会などに主体的に取り組む、ということが大切です。

こうした優等生的な行動ができるとクラスメイトや先生から【優秀な子】と見られるので、本人も自覚を持って行動していき、結果として全ての面でプラスに働いて学力だけでなく人間として伸びていくことにつながります。

塾で出会った生徒の中でも、周りから目立ちたがり屋と言われても積極的に委員会や部活の役職に就いて、なおかつその責任を全うしていた子は部活を引退してからの伸びが半端なかったです。

勉強することも成績を伸ばすには絶対に必要な行動ですが、勉強するだけでなく中学3年間でいかに人間的に成長できるか、というのも子どもが総合的に【伸びる子】になる物の見方だと思います。

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