今回は【小4の壁 ノートラブルな乗り越え方】と題し、お話をしていきます。
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ありがとうございます。
子育てをしていると色々と子どもの成長過程にまつわる言葉を耳にすることがあります。
その一つが【小4の壁】【10歳の壁】ではないでしょうか。
10歳前後は学習内容や人間関係、心の成長が大きく変化していきます。
子どもが様々な場面で躓く、問題にぶつかることが増えるため、親としては頭の痛い時期でもあります。
塾でも小学4年生を境目に優秀な生徒の中でも【本当に勉強ができる子】と【そこそこできる子】がわかれていきました。
何かと悪い方に捉えられることの多い小4の壁、10歳の壁ですが、親や大人の関わり方次第で、トラブルなく、むしろ成長のきっかけとして乗り越えることもできます。
学校生活や家庭でも問題が噴出しやすい小4の壁をノートラブルに乗り越えられる親は、子どもの変化を冷静に受け止め、過干渉にならずに見守る力を持つ人です。
この時期は学校の勉強がむずかしくなるだけでなく、子どもの心の自立、成長も始まります。
そんな変化に対して、【これまでと違う】と親が焦るのではなく、【今は伸びる途中】と捉え、子どものペースを尊重できる親は、子どもに安心感を与えます。
また、小学4年生になると学童クラブを辞めてる子も増え、放課後を子ども達だけで過ごす機会も増えることから交友関係も広がり、友達の影響も強くなります。
何事もなく小4の壁を乗り越えていく子の親は、子どもを取り巻く環境が変化しているのを理解し、改めて家庭内でのゲーム利用や動画視聴に関するルールをしっかり決め、就寝時間も遅くならないように配慮するなど生活習慣や学習環境を整えつつ、家庭学習を支えることで、トラブルを未然に防ぐ意識を持っています。
つまり、先回りして整えるけれど、主役は子ども。
そんなバランス感覚を持つ親こそが、小4の壁を穏やかに乗り越える鍵を握っているのです。
そこで今回は、小4の壁をノートラブルで乗り越えていく親はどんな親なのかをご紹介していきます。
親の期待と見守りのバランスが丁度いい
まず、【子どもに対して親の期待と子どもを見守るバランスがちょうどよい】という点が挙げられます。
小学校4年生は、子どもが自我を強く意識し始める時期です。
親に反抗的な態度を見せる子も出てきますし、親よりも友達の方を信用するようになる子もいます。
大人へと歩き始めた子どもたちは、幼児期の頃の子どもに戻ることはありません。
精神的な成長とともに、【自分でやってみたい】【親にあれこれ言われたくない】という気持ちが芽生えます。
その一方で、学習内容は抽象的で複雑になり、学びのつまずきが表れやすくなる難しい時期です。
このとき、親の期待が強すぎると、【怒られたくない】という不安が先立ち、挑戦する気持ちを押しつぶしてしまうことがあります。
逆に、親が無関心すぎても子どもは不安を感じ、【自分には関心がない】と感じ、勉強しなくてもいいという気持ちがどんどん大きくなっていきます。
親のタイプは色々ありますが、その中でも【適度な期待】と【温かな見守り】が両立している親は、子どもにとって【信じてもらえている】という安心感と、【頑張ってみよう】という意欲を同時に与えてくれるのです。
期待と見守りのバランスが取れているので、テストの点数や通知表の結果だけで評価するのではなく、【どんなふうに取り組んでいたか】【どこが難しかったのか】を一緒に振り返ることを大切にします。
これにより、子どもは【結果が悪くても怒られない】【失敗しても大丈夫】という安心感を持てるようになります。
この安心感があるからこそ、子どもは挑戦することを恐れず、次第に自分から学ぶ姿勢へと育っていくのです。
そして、勉強面での小4の壁を問題なく乗り越えるには、ただ知識を詰め込むのではなく、【考える力】や【学びの型】を身につける必要があります。
そこで重要になるのが、親がやらせるのではなく、親が見守りながら【子どもが自分で考えて動く】ことになります。
期待だけが先走ると、親はつい先回りして教えすぎたり、スケジュール管理を細かくしすぎたりします。
しかし、見守りのバランスが取れている親は、あえて子どもが迷ったり、間違ったりする経験を尊重します。
そして、そのあとで【どうしてそう思ったの?】【次はどうすればいいかな?】と問いかけ、自分で気づく手助けをするのです。
期待を持ちつつも、その期待を無言のプレッシャーにせず、日々の努力や挑戦を温かく受け止めてくれる親の存在は、子どもにとって何より心強いものです。
このバランスが整っている家庭では、子どもは自然と自立し、自信を持って次のステップへ進むことができます。
小4の壁は、そうした親子の関わり方が試される大切な時期とも言えるでしょう。
失敗しても【挑戦したこと】を褒める
さて、小4の壁を無風状態で乗り越える子の親は子どもが何かに挑戦して失敗しても、挑戦したことにフォーカスをし、失敗したことを責め立てるということをしません。
ちょうど、この時期の子どもは【自分ならできるかどうか】と心で揺れ動き、自信がないことには挑戦を避ける子が増えていく転換期にあたるため、結果ではなく【挑戦した】という事実を認めることで、何事にもやってみようという活動的な姿勢を育てることになることを理解しているからです。
親が結果だけを見て【できた】【できなかった】で評価してしまうと、子どもは【うまくいかなければ意味がない】と感じてしまいます。
一方で、【よくやってみたね】【間違っても自分で考えたことがすごい】と声をかけられれば、挑戦すること自体が価値あることだと思えるようになります。
これが、自信と学びに向かう力、非認知能力と呼ばれる力を育てる大きな一歩です。
結果ではなく過程を認めることで、子どもは【考えること】や【試してみること】が楽しくなり、自ら学ぶ姿勢へと変化していきます。
小学校4年生になると、学習内容がぐっと抽象的になり、単なる暗記では太刀打ちできなくなります。
算数では図形や割合、理科では観察だけでなく仮説や関係性の理解が求められ、国語では文の背景や直接書かれていない登場人物の心理描写も文章で読む力も必要になります。
この変化により、子どもたちは【わからない】【難しい】と感じる経験が増え、同時にまわりとの学力差も感じやすくなります。
すると、【どうせできない】【間違ったら恥ずかしい】といった思いから、挑戦そのものを避けようとする子も出てきます。
こうなると、なかなか挑戦する気持ちを引き出すというのが難しくなります。
できない自分を恥ずかしいと感じる心も芽生えます。
失敗やわからないことへの抵抗感が強くなる時期です。
しかし、挑戦する中での失敗は、子どもにとって最高の教材です。
【なぜ間違えたのか】【次はどうすればいいか】を親子で一緒に考える時間は、単なる正解を知る以上に価値があります。
こうした過程を通じて、子どもは【失敗しても大丈夫】という心の安全地帯を家庭に持ち、安心して試行錯誤できるようになります。
親も普段から【失敗してもOK】という話をし、【失敗をするのは誰しも通る道】【挑戦しないのはもったいない】と子どもに言い聞かせてください。
そしてなにより、子どもの心の成長に敏感になり、適切な言葉をかけて意欲が増すようにしていくことが、ノートラブルで小学4年生を過ぎていく家庭の親の特徴とも言えます。
抽象的な学習に一緒に考える姿勢で付き合う
ところで、小4では、算数や理科・社会などで抽象的な内容や複雑な考え方が増えます。
我が家でも、子ども①②③の小学4年生を振り返ると【クラス内での点数差】がかなり目立っていました。
小学4年生の勉強はレベルアップしていきますが、この時に子どもが【なんとなくわかったふり】をし始めると、表面では学習が進んでいるように見えても、根本的な理解が追いつかず、苦手意識につながっていく危険性があります。
そして、4年生を経て、小学5年生になると算数の割合、立体図形を筆頭にさらに抽象的な概念が強まり、どの教科でもできる子とできない子の差というものがさらに明確になっていきます。
ガツンとクラス内での共通認識となるような学力差が出始める時期になるため、子どもにとって勉強嫌いになるかどうかを決定してしまうこともあります。
もちろん、いきなり小学4年生になったから勉強ができなくなった、【急にわからなくなった】というわけではありません。
本当は小学校1年生から3年生までの学習量の違いが大きく影響してくるのですが、子どもも親も【やっぱり10歳の壁だ】と思い込んでしまい、勉強についていけない自分を【難しくなっているから仕方がない】と間違った捉え方をしてしまうこともあるので、そこは気をつけてください。
ただ、小学4年生から格段に難しくなるのは事実です。
子どもが苦戦しているようであれば【一緒に考えてみよう】と親も問題を解いて、あーだこーだと話をしながら考え方を見つけていくという取り組みをしてみるのもおすすめです。
この時、親が【こんなことも分からないの?】と上から目線で話すのではなく、子どもと同じ視線で学んでいることを見るようにするのが肝要です。
子どもが抽象的な学習につまずき始めたとき、【教え込む】のではなく、【一緒に考える】姿勢で寄り添うことを大切にしています。
これは、子どもの思考力や自信、そして学ぶ意欲を育てるうえで非常に効果的な関わり方です。
もう一つ大切な事は、親自身がすぐに正解を出そうとしないことです。
子どもが【わからない】と言ったときに、【そんなこともできないの?】と叱ったり、【こうやればいいでしょ】と急いで答えを示すのではなく、【ちょっと難しいね。一緒に考えてみよう】と受け止める姿勢が、子どもの不安を和らげます。
親が一緒に考える姿を見せることで、子どもも【考えることは楽しい】【大人でも悩むものなんだ】と知り、考えるプロセスそのものに価値を感じるようになります。
親子が一緒に考える関わりは、最終的に子どもの【自分で考える力】を育てます。
小4の壁を超えるには、ただ親が支えるだけでなく、徐々に自分の力で乗り越える経験を積ませることが必要です。
考える経験を重ねた子どもは、将来的に中学、高校のもっと複雑な学習にも、自信を持って取り組めるようになります。