今回は【感情論はNG 子どものやる気を伸ばす方法】と題し、お話をしていきます。
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子どものやる気が出てこないと、親としてはイライラが募ります。
とくに学校のテストの点数が落ちてきているのに、自分から勉強する気が見られない。
やると口では言うのに、率先して勉強する素振りが見られないと、怒りが爆発しそうになります。
とはいえ、ガミガミ叱っても逆効果。
さらに子どものやる気をそいでしまうこともあります。
事態が深刻化すると、親子喧嘩や反発し合うことにも。
塾で仕事をしている時も、【子どものやる気がなかなか出てこない】とか【受験生なのに勉強への意欲が見られずに困っている】という保護者の声を聞く機会もありました。
自分が今、こうして親の立場になっていますが、子どものやる気を出す、伸ばすというのは難しいものがあります。
しかも、親側がへりくだってご機嫌を伺うように接するといびつな親子関係になってしまいます。
それでは親が自分の立場の方が上だと言わんばかりに命令口調でアレコレ指示すれば丸く収まるかといえば、絶対にそんなことはありません。
感情論ではなく、家庭の雰囲気やを壊さず、子どものプライドをズタズタにするように論破するわけでもなく、自然と子どものやる気を伸ばしていく方法をご紹介していきます。
1.勉強するのに邪魔になるものを視界に入らないようにする
机の上にスイッチなどのゲームやスマホが置いてある。
しかも、厳格な家庭内での使用ルールが決まっていない。
これでは子どもが勉強へ意識を向けるのは極めて難しいです。
昭和でしたら、机の上や周囲に漫画が置きっぱなしや、テレビ見放題の家庭などですね
私の家は、ファミコンを除くと子どもにとって誘惑だらけの環境でした。
時代によって子どもにとって勉強する気を失わせるアイテムは変わっています。
昭和末から平成初期は任天堂のゲーム機。
平成末期から現在はスマホや持ち運び可能なゲーム機や、家にいながらクラスメイトとプレイできるオンラインゲームと魅惑的なものはどんどん増えています。
それを理解し、子どもに勉強しなさいと叱る前に、子どもが日頃勉強する場所の周辺を見直し、スマホやタブレット端末などの使用ルールを決めることを最優先しましょう。
いきなりガミガミモード全開だと子どもは絶対に反発します。
物々しい雰囲気になるのもいけません。
そして、一番やってはいけないことが、親が勝手に整理整頓をしたり処分することです。
確実に親子喧嘩になりますし、子どもが反抗期や思春期真っ只中だと信頼してもらえなくなる可能性もあります。
ですから、一方的に親が片づけをするのではなく【今の状況から脱却をし、やる気が出るにはどう改善すべきか】と一緒に考えることが大切です。
そうして、【スマホが目の前にあるとどうしても気になるよね】など、子どもの気持ちに寄り添うようにして、改善策を提言するようにしてください。
このとき、小言もダメです。
【本当に忍耐力がない】【集中力がない】と言われて、やる気が出ることはありません。
とにかく、子どもに寄り添う風を全面に出して勉強する際に邪魔になるようなものを排除していきましょう。
2.努力したら褒める
大人、子ども、年齢関係なく努力していて、それを褒められたら嬉しいですよね。
【自分のことを見ていてくれる】ということを実感できます。
どんな些細なことでも褒めてしまうと、褒め慣れてしまい逆効果です。
【いつもよりも漢字練習をしていたからテストで再テストになるのを免れたね】と具体的に褒めるのが理想的です。
努力していても、スルーされると最初は悲しくなり、最後は「親はそんなもん」「なにしても褒められないから何もしない」と徐々にやる気が失われていきます。
努力は自分を成長させることなのですが、子どもの頃は「親から褒められたい」とか「ねぇ、みてみて!」と親を意識した行動をすることが多々あります。
そういう子供の成長過程で必要な「褒められる」「認められる」がないと、遅かれ早かれやる気や意欲が出にくくなります。
どんな些細なことでも良いので、努力をしていたらそれに対して褒めるというアクションを意識してください。
3.お金の話をする
子どもにお金の話をする文化がない日本では、「お金の話を家庭でするのはよくない」とタブー視されてきました。
最近では学校でもお金の教育が少しずつ行われてきていますが、ある意味学歴以上に本人の意識次第で人生が大きく左右してしまう危険もあります・・・。
私自身、まぁまぁ貧しい家で育ちました。
貧しい家庭の親は「どうやったらお金を稼げるか(真っ当な意味で)」という発想をなかなか持ちにくいです。
かたい言い方だと、【我々がおかれている経済状況を改善させるためにどういった努力が必要か】を考える力が弱いです。
子どもでも知っているアップル社やグーグル、フェイスブック、マイクロソフトやアマゾンの創業者の話をするといいかも、ですね。
ジョブズはコッソリ出席した大学のカリグラフィーの授業が大きな転機となりましたが、かれ以外はほぼ全員アメリカの難関大学を卒業しています。
これは何を意味するか。
例外はありますが、学歴が関係ないとは言い切れません。
コロナ禍を契機に、これまでの経済活動や勤務の姿がガラリと変わってきています。
ChatGPTをはじめとした、AIの力がパワーアップしていて、仕事のやり方、進め方もガラリと変わる可能性が高いです。
時代をすり抜けるには確かな学力と自分で考える力がとても大切です。
「なんとなく」の受け身だと危険度MAX。
職種による時給や派遣切りなど大人の世界を教えるのは無駄なことではありません。
4.時間の流れを意識させる
小さい頃は時間は無限にあると思いがち。
かくいう私もそうでした。
中学2年生や3年生頃になると「時間の流れはけっこう早い」と自覚するようになり、成長していくと「時間は有限で使い方によって人生が決まる」と気がつきます。
はっきり言って、子どもに「時間はあっという間に過ぎていく」という言葉をかけても「はぁ?」という反応をされるのがお決まりです。
ですから、とりあえず説教はせず、時間を意識させることをしていきましょう。
机の上に時計を置いたり、勉強する場所からすぐ時計が見えるようにしてください。
やる気が出ない子は、時間の大切さを理解していません。
ずっと永遠に子ども時代が続くと勘違いしています。
「そのうちやる」「あとでやる」でどれだけ時間を無駄にしているのか分からせましょう。
ネット上にある無料の円グラフを活用し、下校から就寝までの時間を記入させてください。
この作業を通じて、普段、どのように過ごしているか自覚させていきます。
ゲーム、Youtube視聴などなど…..
どれだけ無意味な時間が多いのか気がつくはずです。
で、次に子ども的に理想的なタイムスケジュールを作成しましょう。
親の目を気にすることもあるので、「お母さんは怒らないから好きなように書いて」と必ず言うのがポイントです。
理想と現実の差を見せつけることも大切ですが、やはり子ども本人が「ダラダラ過ごしているな」と自覚させることが、やる気を引き出すために必要なポイントです。
5.子どもに関心を持つ
親子と一言に言っても、各家庭で親子関係がどのようなものか違いがあります。
何でも話し合える親子もいれば、親が干渉してばかりいる家庭もあります。
また、子供に無関心なところもありますよね。
干渉されてばかりの子も大変ですが、親から無関心な子は本当に辛いと思います。
自己肯定感は低くなり【自分は何をやってもダメだ】とやる気が起きません。
こうなると子供本人の問題と言うよりは、親の方にも責任が生じてきます。
私の母は宿題やら何やらほぼチェックしませんでした。
当時は楽でしたが今振り返ってみると、こうした日々が続くと、やる気が出るわけがありません。
親から褒められたり、怒られることもないのですから「よし、頑張るぞ!」という意欲が湧いてきません。
親と子は別人間とはいえ、子どもに関心を寄せ、見守ることはすごく大切です。
まとめ
子どものやる気を伸ばすのは、根気が必要で親の方も諦めてしまうことも多々あります。
けれど、やる気を出さないままだと、学業不振などに深刻な影響を与えます。
学年が上がってからやる気を出させようと思っても、子どももダラダラ過ごすことに慣れていたり、自我が芽生えて反発してきたりとなかなか思うように進みません。
やる気が感じられないな、と思ったら迷わずに対策を実行していきましょう。
その際、ガミガミ叱るのは逆効果です。
子どもの性格を理解し、褒める時は褒めて直すべき点は直すようにサポートしてやる気を伸ばしていきたいですね。