今回は【親必見!! 【勉強が分からない】を放置したら子どもはどうなる】と題し、お話をしていきます。
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ありがとうございます。
分からないことがあると、人間は嫌になるか、調べるかのどちらかの行動に出ると思います。
調べればすぐに解決することならまだしも、勉強に関する【分からない】はちょっと厄介です。
まず、分からないと感じた時点で復習をしたり基本問題を解いて理解を深めるということをしないと、サッパリ理解できないままの状態で次の単元を学ぶことになります。
勉強が分からないと一番最初に感じるのは子ども本人です。
当たり前のことですが、中には深刻な状況の子もいます。
そのタイプが【分からない】が分かっていない子です。
【どの部分が分からない】という自分の理解が足りないのが、計算問題なのか、単位換算なのか、表とグラフのようにデータをまとめるのが苦手なのかという、自分の苦手なジャンルを理解しておらず、【なんだか分からない】【点数が低くなった】という子もいます。
こういうタイプの子はどこまで戻って勉強し直せばいいのか分かっておらず、親がサポートしようにも難しいです。
そこまでではないにしろ、分からないことを放置していれば、遅かれ早かれテストの点数が悪くなります。
そして、さすがに親も気がつきます。
親が【ちょっと勉強は大丈夫なの?】と感じるのは、例えば算数であれば宿題の取り掛かりが遅くなったり、時間をかけすぎていたり、親が様子を見ようとするとサッとプリントを隠すということや、学校の
テストがあったこと、返却されたことを伝えない、そして明らかに点数が下がった状態が続いているという変化からだと思います。
テストの点数に関しては、どのくらいの点数で悪いと感じるかは親によって異なります。
80点を取っていても、人によっては【低い】と受け止めたり、【頑張っているのでは】と感じることもあると思います。
そういうのを抜きにして【悪化している】と断言できるのが前の学年よりもマイナス10点くらい低くなり、それが特定の単元だけでなく継続している時です。
この状態は【分からないを放置してしまった】が招いた結果とも言えますが、改善しないと子どもはどうなっていくのでしょうか。
勉強が楽しいとは思わなくなる
まず、【勉強が楽しい】とは思わなくなります。
勉強が楽しい、もっと知りたいと思う子は賢い子であり、好奇心旺盛さを持ち合わせている子です。
ただ、賢い子でも【分からないな】と感じることはあります。
しかし、【分からない】の意味は違います。
好奇心旺盛な子は【基礎的な学力がある】から学んだことを理解していて、応用的な問題で悩む時にどうやって解くのかな、と自分が持っている知識をフル活用して答えを導き出すという流れがあります。
分からないことを放置し、分からないことをどんどん増やしていることは真逆の立ち位置にいます。
新しいことを学んでも理解できないことが増えていけば、授業も退屈となり、早く休み時間にならないかな、などといったことを考えるようになります。
授業中も上の空で、ますます知識が定着しなくなります。
一旦勉強が楽しいと思わなくなる、つまりは苦痛だと感じるようになると、勉強させるのがとても大変になります。
私も塾で【勉強が楽しくない】と思っている子ども達と接してきましたが、勉強させることと同時に少しでも【分かった!】という経験を積ませていくことを心がけていました。
元々勉強する習慣がない子で、分からないことがどんどん増えていき、対策をしないまま時間が過ぎてしまった子を勉強と向き合わせるのは時間がかかります。
分からないことを放置することで子どもは新しいことを知る楽しさを体験する機会を失うことになります。
努力しないといけない量が増えて嫌になる
学校の授業で新しい単元を学ぶけれど、分からない、という経験を何度か繰り返していき、復習などもせずにスルーしていると【分からない単元が複数ある】という状態になります。
これが一教科だけの話ではなく、複数の教科で同じように【理解不足の単元がけっこうある】になっていると、学力の基礎部分がグラグラと弱くなり、学年が上がってからの学びがさらに分からなくなるという負のループに陥る未来が待ち受けています。
分からないことが増えているということは、復習する量が増えるということを意味しています。
すでに習った単元をもう一度勉強するというのは多くの子どもは嫌がります。
私も塾で仕事をしている時に、世の中の子ども達というのはこれほどまでに復習ややり直しを嫌がるものなのか、と思いました。
成績が良い子ほど復習や間違い直しに積極的で、成績が悪い子ほど復習も嫌だ、間違い直しも嫌だと口にしていました。
そうした取り組み方の差が学力差と直結しているのだな、と感じていましたが、成績が悪い子は復習しないといけない量も膨大な量ですし、やらないといけないことが山積みになっています。
正直、逃げずに真正面から受け止めて、コツコツと勉強をしていくしか学力向上の道につながることはない状況です。
しかし、大半の子は【こんなにあるの】と嫌気がさします。
【分からない】という山がどんどん高くなる前に手を打つべきだったのに、放置していたことでも苦手克服をするには相当な努力が求められる状態になっていると、大抵の子は匙を投げます。
中学生で小学校3年生頃の漢字から書けないという子達は、膨大な量の漢字の復習を前にして逃げてしまったこともありました。
それくらい【分からない】【できないこと】が増えると克服するための頑張りが出にくくなります。
私は小学生時代にグータラ三昧で勉強を二の次にして気ままに過ごしていました。
同じように勉強を横に置いていた同級生の中で、私のように中学生になってから心を入れ替えて成績を上げていった子はいませんでした。
決して【そのうち危機感から子どもは自主的に勉強するはず】と思わないでください。
まず、心を入れ替えて突然勉強し始める子は滅多にいないです。
ですから、分からない単元が限定的な時に復習に力を入れて【分かった】という経験をさせていくことが、勉強嫌いへの道を遠ざける対処法になります。
学習意欲が湧いてこない
分からないことを放置していると、学習意欲が湧いてこない子になります。
学校の勉強は新しいことを学ぶと言っても、新しいことを学ぶ際に必要な知識はすでに習っていて、その基本知識を上に乗せていき、学力を高めていくという螺旋階段のような流れで授業が進んでいきます。
例えば、小学校5年生で学ぶ最小公倍数や最大公約数ではかけ算と割り算が怪しいとスムーズに問題を解くことができません。
【今習った】ものは数年前に習った知識の応用分野になっていくので、分からないままにしておくことは子どもが近い未来学ぶことの理解度、テストの点数にまで影響を及ぼすことになります。
小学校の学びが全体的に理解不足でいると、中学でさらにレベルアップした勉強についていくことが難しくなります。
とはいえ、中学生になると刻々と子どもにとって最初の試練、人生の分岐点である高校受験が待っています。
入試日までの残された時間は事前に決まっており、その日までに【それなりに仕上げる】をしていく必要があります。
そして、勉強で【分かった】が増えていくと受験などの勉強をガッツリしないといけない時期を頑張ろうという気持ちが出やすくなります。
高校受験は筆記試験、学力で合否が決まるとあって、地方でも中学生になって塾に通い始める子は急激に増えます。
成績が振るわず、親に連れてこられる子もいますが、【分からない】を放置してきた子は学習意欲が極めて低く、やる気を出させるために塾の先生も試行錯誤を繰り返して、渋々勉強するという段階に持っていき、そこから自発的に勉強するかどうかという一段階上げた状況にしていくというのは労力のいることです。
これを親がやるとなると、意見がぶつかって悪い方に転がっていくことも十分に考えられます。
【なんとかやる気を出させるようにしたい】となると、お金をかけて塾や家庭教師の力を借りるというのが現実的な対処になってしまうと個人的には感じています。
本当ならお金をかけずに家庭内で問題解決したいところですが、分からないことが増えてしまうとなかなか難しくなります。
このように【分からない】を放置することはデメリットだらけですから、できるだけ分からないことが少ない時に、タイミングを逃さずに手を打っていきたいですね。