今回は【小学校のカラーテストの高得点に安心してはいけない理由】と題し、お話をしていきます。
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同じ義務教育でも、小学校のテストと中学校のテストはご存じの通り全く違うものになります。
よく耳にする【小学校のテストは高得点ばかり取っていたのに、中学に入ったら校内順位は上位層の次のグループでトップ高校や2番手校に入れそうもない】という話。
高得点を取っているのに、なぜそこまで大きなギャップが生じてしまうのかとても不思議なことです。
ただ、この傾向は令和になって始まった話ではなく、それこそ昭和の頃から聞く『教育あるある話』です。
それでは、小学校のカラーテストのザクっとした点数のグループを考えると、学力グループが固定化する小学校高学年で100点連発、高得点しか取らない子はクラス内で2人〜4人、場合によっては5人くらいに程度に絞られます。
教科によって90点台を取るけれど、概ね80点台が多い子がその次のグループと80点台がメインで教科や単元によっては70点台をとるグループがクラス内のボリュームゾーンになります。
そして学校のテストでも70点台や60点台、それ以下の点数を取っている子が学力ボトム層になります。
カラーテストでどの点数が高得点なのかというのは子ども、または親自身の経験を踏まえて【この辺り取れれば満足】という数値があると思います。
それこそ100点しか認めない親もいるでしょう。
その一方で、80点以上で満足している親もいると思います。
とくに高学年になると満点の子がクラスで1人いるかいないか、という単元もあります。
満点を求める親を除くと、【満点の子は特別な子だから仕方がない】【クラス全体ができなかった話を聞くし子の点数でも大丈夫】と思い、我が子がそうした中でも80点前後取っていると安心してしまうこともあります。
私も塾で小学生の保護者と話をする際に塾のテストが思うような点数が取れないと【学校のテストは良く取れているんです】という言葉を投げかけられたことが多々ありました。
今こうして子育てをしていると、その時の保護者の気持ちが分かります。
しかし、塾の学びやテストと小学校の学びとテストは別物だと切り替えることも大切です。
クラスのボリュームゾーンが中学のボリュームゾーン
小学校の頃にそれなりにできた子が中学に進学して初めての定期テストを受けて真っ青な順位をとるのも必然と言えば必然です。
そもそも、普通の中学校は複数の小学校の集合体です。
クラス内でそれなりに点数が取れている、80点台以上はキープしているから安心だと思っていても、子どもが属しているのはボリュームゾーンに変わりありません。
ということは、生徒数の増えた中学で相当な努力をしていない限りボリュームゾーンから脱して、進学校を狙える立ち位置につくことは難しいです。
【多分偏差値60ちょっとの進学校は受けられるはず】と期待していても、実際は中学で真ん中位の順位になるというのも珍しいことではないです。
おそらく、中学生になってテストを受けて【こんな順位になるんだ】というのを経験している方も少なくないと思います。
一学年が150人程度の生徒数の学校であれば単純計算で75位くらいになります。
小学校5年生や6年生という勉強が難しくなる中で、80点を取っていて、時折90点台を取っていれば【中学で30番以内に入れるかな】とポジティブに考えている方もいると思います。
しかし中学生になると複数の小学校が合体することで各学力グループも人数が増えます。
小学校で1番、2番を争うような最上位グループも小学校では3人から4人だったのが10人くらいになります。
それに続く学力上位グループも小学校時代の2倍以上は増えると思っていいでしょう。
となると、一番人の多いボリュームゾーンのなかで、小学校時代は90点台も取ることもあった子が【まさかの150人中60位】ということもあるある話です。
これでは各中学校の優等生が受験する高校に挑むことは叶わずに終わってしまいます。
短期間で受けるテストと期間があくテストは別物
小学校と中学校のテストの違いを一言で言えば【回数の違い】と【校内順位が出るか出ないか】です。
これは親も経験しているので、小学校高学年になったらどれだけ変わるか伝えることをおすすめします。
単元が終わるごとにテストが行われる小学校では、メイン教科の国語と算数は単元の中の小単元出も確認テスト、確認プリントを解きます。
そして、大きな単元が終わると単元テストを子ども達は受けるわけですが、そもれ習ってから時間が経っていない間に取り組むので知識が頭に残っていることや、基本問題をベースにした内容なので、真面目に授業を受けている子、宿題を解いている子は80点以上は取れます。
そして学校の授業を聞いて、宿題をやって、家の勉強として市販の教材で毎日継続して勉強している子は満点や高得点が取りやすいです。
この間隔の狭さが【うちの子、ちゃんと点数取れているから中学の勉強も大丈夫そう】と親が錯覚してしまう原因の一つだと感じています。
中学のテストは定期テストや実力テストを含めても一年間で10回もないです。
定期テストは1学期と2学期に中間、期末、そして3学期には学期末テストがあるので全5回。
夏休み明けなどに行われる実力テストも年3回程度の実施回数なので、一年間で学校で行われるテストは8回程度になります。
頻繁に行われ、かつ校内順位も出ない小学校のテストは親だけでなく子どもも危機感を持ちにくいです。
小学生の頃から順位を気にして生活すると心が荒れてしまう、または自分より順位の低い子を見つけてマウントを取る子も出てもおかしくはないので、子どもの心が成長していない頃に順位をバーンと見せるのは学校生活を送る上でマイナスになる面が多いかなと個人的には感じています。
ただ、小学校と中学校とではテストの仕組みがガラリと変わるので、中学生になってからは【継続して勉強する力】【テストに向けて学習計画を考える力】が非常に重要になってきます。
中学のトップ層は満点連発で中学のテストにも対応できる子
定期テストは学校で習った1ヶ月から2ヶ月分の単元を全教科まとめて、テスト期間である数日という短期間に生徒たちが解きます。
テストが行われる日は年間行事予定表に明記されているので、どの生徒も計画を立てられるチャンスがあります。
しかし、計画を立てられない、継続して勉強することができない子もいます。
たとえ小学校のテストでそこそこ良い点数を取ってきた子でも、中学からのテスト仕様に合わせることができないと成績を伸ばすことが難しくなります。
まず、中学でトップ層に君臨するのはほぼ間違いなく小学生時代から学校のテスト100点連発組です。
そういう子の中でも少し成績を落とす子もいますが、日頃の学習量と継続性の少しの差と学習計画の甘さが結果として最上位層との差になっています。
中学に入って最上位層の子は【テストまでにこういうことをする】と明確な目標を掲げ、自分が苦手とする単元、教科を正確に把握してテスト本番までに克服して臨めるよう逆算して勉強に取り組むことができます。
『元々頭が良いから』の一言で切り捨てられるほど単純なものではありません。
彼ら、彼女たちも中学でもトップにいるためにそれ相応の努力をし、試行錯誤を繰り返しています。
小学校までのテストは学校で学んだことを理解しているかどうかの確認テストであり、中学のテストもその意義を踏襲していますが、学習の継続性と計画性が点数に反映しやすくなります。
中学進学が近づいてきているなら、定期テストに対応できる家庭学習の仕方を模索してください。