小学1、2年生はいわゆる低学年というくくり。
もっと幅を広げると【小学1年生から3年生が低学年】という認識。
昔は【外で元気にあそんでいればいい学年】という捉え方でした。
しか~い、今ではガラリと変わっています。
2020年度から新学習指導要領がスタート。
低学年での学習内容もかなり濃くなっています。
そして、今の低学年の保護者世代の中はギャップを感じる方もいると思います。
今の学習指導要領とは真逆だったいわゆる【ゆとり教育】で学んだ方も少しずつ増えてきています。
小学1,2年生は簡単というイメージがありますが、そうでもありません。
今の学びは【考えさせて表現させる】
アクティブラーニングという言葉があります。
子ども①②の時代はちょうど移行期間と重なり、徐々に【グループ学習】【みんなの前で発表】が増えてきました。
とはいえ、論理的な文章や言葉の使い方は小学3、4年生頃から学ぶという程度。
しかし、2020年度以降は【理論的な話し方】を小学1年生から学んでいます。
正直、人前でしっかりお話しできる子にとっては有利。
恥ずかしがって思うように喋れない子にはキツイです。
説明能力を高める
内気な子にとってはアクティブラーニングはちょっとキツイ面もあります。
そういう時は、生活科での朝顔の観察でしっかり植物を見て、成長具合や花や葉っぱの形を文章で書く方に力をいれてみましょう。
文章を読んで発表するので、説明能力が高ければ印象がガラリと変わります。
やはり、語彙力の差は低学年でも顕著です。
普段は大人しいけれど、いざとなると理路整然とした口調で話せる。
語彙のある子に接すると【説得力あるな~】と子どもは感じます。
今の学校教育では、かなり重要な要素になっています。
家庭で説明能力を高める方法
家庭での説明能力の鍛え方をご紹介します。
・親子の会話で指示語や省略をなるべくなくす
・食べたいおやつや欲しいものを軽くプレゼンさせる
・親も理由をつけて説明する機会を増やす
説明能力というと語彙力というイメージがあります。
しかし、語彙力をつける前に【自分の言葉で相手に伝える力】を伸ばす必要があります。
まずは、家庭での親子の会話を振り返ってみましょう。
【あっちが雨になったからダメになった】とか、指示語が多くて具体的に言わなくても通じてしまう。
これでは伝える力は伸びません。
たとえば、
【あっちが雨になったからダメになった】
↓
【九州地方で雨が降っているから地方遠征の試合が中止になった】
を比べてもどちらが説明能力高いかは一目瞭然。
プレゼンテーションというと、大袈裟かもしれませんが意外と簡単。
食べたいものや欲しいものがあれば簡単にプレゼンさせる。
なぜ必要なのか、と子ども自身深く考えさせるきっかけになります。
その一方で、親の方も理由をちゃんと説明する機会を増やしてください。
例)
親【今日は予定していた川遊びはやめた】
子【どうして?】
親【どうしても!!】
↓
親【今日は予定していた川遊びはやめた】
子【どうして?】
親【昨日の雨で川が増水して大人でも流されそうな勢いなんだ(国土交通省などのデータ見せる)】
どちらの方が子どもが納得するかは説明するまでもありません。
読み書きそろばんの重要性アップ
昔から言われる読み書きそろばん。
新学習指導要領がスタートし、英語教育やプログラミング教育が注目されています。
しかし、学力の基本は【読み書きそろばん】です。
学ぶ量も増えて、スピードも速くなっています。
処理能力を高めるには、基礎学力がしっかりしていることが大前提。
今まで以上に読み書きそろばんの重要性が増しています。
読む機会を意図的に増やす
スマートフォンが浸透し、本を読む子と読まない子がハッキリしています。
本を読む機会がないと、本と接するのは幼児期の保育施設と国語くらいになります。
塾で仕事をしている時も語彙力の差を感じました。
しかし、その差は幼児期からスタートしています。
子どもを連れて公園で遊んでいる時に耳にする周囲の子の会話でも明らか。
ちょっと怖いくらいです。
また、植物や昆虫とりをしている姿を見ても、種類を知らないまた全て同じに見える。
本を通して獲得する知識の差は馬鹿にできません。
就学前後の子どもの間でも確立しているのは恐ろしいものがあります。
以下は、本選びの参考になる過去記事です。
ご参考にしてください。
ゾロリがオススメな理由
ゾロリ以外の本を読んで児童書の幅を広げる本を紹介
こちらはPDFのロードマップ付き
学習漫画の王道【ドラえもんの学習漫画】について
都道府県を暗記するには学習漫画が最強のツール
【読み】を強化するには、子ども任せではムリです。
勝手に本を読むのは一部の子だけ。
やはり、親がこっそり導かないと自然と語彙力が増えることはありません。
書く機会を減らさない努力
小学2年生 漢字にぐーんと強くなる (くもんの国語集中学習)
漢字練習といった書き練習は子どもにとって苦行のようなもの。
子ども①②もダラダラと宿題をやっていました。
小学2年生になった子ども③は書きが少々苦手。
習ったばかりの漢字をボロっと忘れていることがあります。
そういう時は、テストが返却されたその日のうちに復習をしています。
裏紙などに間違えた漢字の書きテストをサラッと書いて簡単に復習をする。
それを毎日短時間のなかで繰り返しています。
何行も同じ文字を書かせるのは、子どもを漢字練習嫌いにさせるだけです。
何度も書かせるのはNG。
音訓パターンを含む短文の中で漢字を書かせる方が国語力アップに繋がります。
今の子は全てがカラーの世界で生きています。
とくに低学年は、漢字を学ぶ際はイラストが多色のドリルがおすすめ。
購入して勉強させた方が頭の中に入ります。
計算力は算数の基礎中の基礎
計算力は算数の基礎を固める大切な力です。
そして、毎日継続して鍛えることが必要です。
訓練みたいなものなので、問題を解かない日が続くとガクンと計算力が落ちます。
計算ドリルは100均でも購入できる便利な時代です。
また、インターネット上ではたくさんの良質な無料教材をダウンロードできます。
そういった教材を使わない手はありません。
小学1年生から3年生で四則計算の全てを習います。
小学4年生以降は基本を基にさらに発展的な単元を学ぶことに。
小学校の最初の3年でしっかり基礎固めすることが大切です。
とにかく毎日、学校の宿題以外の計算問題を1枚、または1ページ解く。
その積み重ねにより、高学年で広がる学力格差を乗り越えられます。
親時代とは違う学校教育
学校の校舎や校庭といったパット見の施設は保護者世代と大差ありません。
しかし、学校教育は学習指導要領の改訂を繰り返しており中身が変わっています。
もちろん、習う漢字や四則計算を学ぶ順番は変わりません。
【学び方】が変化しているのです。
ボリューミーになり、英語教育やプログラミング教育も加わりました。
低学年だから遊び中心だと正直キツイです。
変化している学校教育を十分理解するには、読み書きそろばんと読書を通じた語彙力強化がカギとなっています。
温故知新で、昔から言われている教育に力を注いでいきたいですね。