英会話スクールのチラシがよく入ります。
フリーペーパーでも英会話教室の広告がよく載っています。
どの広告でも大きな文字は共通しています。
小学校で英語教科化!!、話す・聞くを伸ばす!、フォニックスを学べる!
フォニックス??と思う保護者の方はいるはず。
親世代にはなかった(後述しますが、1980年代には日本に入っています)英語の発音に関する学習法です。
塾の保護者セミナーなどでも、責任者の先生がよく口にしたり、小学校の英語に関して検索すると必ず目にするフォニックスの文字。
メリットばかり目立つので、疑り深い私は色々調べてみました・・・。
エール出版社より本が出版されました。
小学3年生から4年生で気をつけるべきことを詳しく取り上げています。
kindle出版しました。unlimitedでも読めます。
完全に無料で読めるコミックエッセイです。
↓こちらはアマゾンの縦読みfliptoonです。
キンドルとは違う読み心地かなと思いますので、読み比べもしてみてください。
内容は一緒です!
透明教育ママの絵日記 教育系コミックエッセイだけど役に立つ可能性ゼロ【ブログ放置編】
新作です。
kindleのジャンル別ベストセラー獲得しました!
ありがとうございます。
フォニックスの正体
私のように、地方都市の公立ルートを歩いた人間が、フォニックスなるものに出会うこともなく成長したのは昔なら当然のことでしょう。
今のように、小学校の英語科目化という教育改革の波に乗り、英会話スクールが攻勢をかけていると地方の一般の子供でもフォニックスと出会います。
どうやら、とんでもなくイイものらしい・・・。と思う保護者の方は多いハズ。
自分が発音で苦しんだ経験を子供にはさせたくない!、ネィティブ並の綺麗な発音が!、と心躍ります。
私も、ネット上にある無料のフォニックスサイトを見てみましたが、この方法には何か意味があってのことなのだろう、と最初に調べてから子供と引き合わせた方がいいな、と思い色々リサーチしました。
フォニックスの歴史
フォニックスの歴史は意外と短く、19世紀初頭に子供向けの英語教育のメソッドの一つとして誕生したものの、1950年代までは主流派ではなかったそうです。
主流の流れは、サクッというと、look-say(ホール・ランゲージ)→フォニックス。
ホール・ランゲージとlook-sayを分けて紹介しているサイトもありますが、軽く調べたところ、英語圏ではフォニックスとlook-say or ホールランゲージに分類しているようです。
全てのメソッドが関連がないかというと、そういうわけではなく、現在ではお互いに欠点を補いながら英語の学習に取り入れられています。
1990年代に入り、園児→小学生低学年でのフォニックスの優位性が明らかになりアメリカを筆頭に英語圏の幼児ー小学校低学年向けへの教育が拡大。
英語圏でも30年前に浸透したのですから、日本では近年まで知られていないのは致し方ないことですね(;’∀’)。
look-say(ホール・ランゲージ)と フォニックス
look-sayまたはホール・ランゲージは超簡単に言うと、単語の綴りや意味を重要視するメソッドで、日本語中学1年生が行っているような学習と似た印象を受けました。
Look and Say Teaching Method←英語のサイトに飛びます。
日本では、英単語をフラッシュカードで見て単語を行って覚える、という学習方法をしている英語教室や家庭で実施している保護者も多いと思いますが、乱暴な言い方ですが、そのメソッドと思っていいかな~、と思います。
なにぶん不勉強なので、訂正があったらコメント欄で教えてください。
1940年代まではこの手法が主流だったようです。
1950年代以降はフォニックスの頭角で、教育者の間ではどちらのメソッドが優れているかでアメリカで激論が続きました。
1984年の調査結果(フォニックスで学んだ方が子どものリーディングスキルは向上している)が出たこと、1990年代で更なる研究結果(有効な)が出たことで一応の決着となりました。
Phonics history and controversy(wikipedia)←詳細はコチラ。イギリスやオーストラリでの取り組みも書いてあります。
なぜ、フォニックスなのか??
私も、なぜ英語が母語なのにフォニックスというメソッドが必要なのか?、と疑問だらけでした。
これは私の無知でもありますが、私たち親世代であれば、たいてい中学で英語を本格的に勉強しました。
その前に、ヘボン式でローマ字に慣れ親しんだものの、中学1年時には英語と綴りと発音が別物と理解できました。
Bookはブックと呼ぶことも、runはラン、eggはエッグ、と基本的な単語は得意不得意関係なく、単語と発音がつながります。
まぁ、発音自体がネイティブ並みかというとそうではないものの、単語の綴りと発音は同時にインプットされます。
しか~し、英語圏の子供たちはそうではありません。
26文字のローマ字の組み合わせで言葉が成り立つ英語。
日本語は平仮名、カタカナ、漢字はあるものの、ひらがなを覚えれば音と言葉が合致します。
ほ・ん=ほん、ですが、英語はbook、素直にローマ字読みをすると、ビーオーオーケーです。ブックとは関連が見えてきません。
フォニックスを学ぶ。
↓
英単語を見る。
↓
発音を推測出来るようになる。
↓
この単語はこういう綴りなんだ、と理解するようになる。
そういう訓練を英語は必要とするのです。
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↑の本、アメリカのアマゾンではベストセラーです。アメリカのレビューを見ていても、4歳、5歳の子が読めるようになった!、という喜びのコメント多数。
日本人の感覚からしたら、少し驚きますが、この本が大ベストセラーということは、いかに子供が一人で本を読むようにさせるのか大半なのか伝わってきます。
耳から覚えて、発音とローマ字の組み合わせを合致させ、綴りを理解させるという、日本人の私からすると初期学習が大変な言語なのだな、と始めて知りました。
日本でフォニックスと言えば松香フォニックス。こちらに日本語との違いが詳細が書いてあります。
日本でのフォニックス
英語、好きですか―アメリカの子供たちは、こうしてABCを覚えます
日本でフォニックスを本格的に紹介したのは、松香洋子さん。
お子さん同伴でカリフォルニア州で英語の勉強をに行った際(1976年)に出会った、と本に記しています。
松香さん自身、小学1年生から英語を学び、大学も英語を専攻したものの、その時までフォニックスのことを知らなかったそうです。
本を読んで驚いたのは、日本の子どもは4,5歳になると文字(ひらがな)を読めるようになるがアメリカの子供は8,9歳までに文字を読めるようになる、という記述。
(上記のリンクのmpi松香フォニックスのHPには、英語圏の子どは6~8歳で読めるように、となっています)
8,9歳となると小学2,3年生ですよね。日本の。
ちょうど子供①②と同年代の子が読書スタート、となる話は衝撃的でした。
アメリカの子供にとってのフォニックスは音声の世界と文字の世界を結ぶ橋のようなものです。この橋をわたることによって、アメリカの子供は、今まで覚えた何千、何百という単語を文字の形で確認し、読み、書きの世界へ入っていくのです。橋の長さは、個人個人によって大いに違います。三か月で渡ってしまう子供もいれば、三年も四年もかかる子供もいます。
p12より
本の中で松香さんは、いったん英語が読むことが出来るようになると、リーディングスキルの向上は早いのではないかと娘さんとお友達(アメリカ人)のエピソードも交えて推論しています。
Youtubeで松香さんのフォニックス講義の動画を視聴(←動画に飛びます)できますので、気になる方はチェックしてみてください。
フツーの子供とフォニックス
英語、好きですか―アメリカの子供たちは、こうしてABCを覚えますでは、フォニックスは英語の基礎作りの1つであり、これだけで英語が習得するわけではない、という趣旨のことが書かれています。
日本でフォニックスというと、日本人の大敵である?発音の良さを得られる、という効果が前面に出されていますが、それはある程度の年齢層(私もそうですが)ならそうだろうな、と思いました。
本の中では、フォニックス10級ー6つの子音としてp,t,k,b,d,gの発音の仕方が紹介されています。
最後の1級までの発音が丁寧に説明されています。
この音が、この綴りと繋がるのだ、とフォニックスを通じて一致する作業は面倒に思えてきますが、とても大切で、英語圏の子供達の識字の定着に効果的なのです。
50,000 teachers benefit from training in Jolly Phonics←Jolly Phonicsは英語圏でのフォニックスの主流メソッドです。先生方も効果を実感、という記事です。
我が家の子供①②③のように、英語と触れ合う機会が少ないフツーの日本人の子供には、英語の発音と文字を繋げてくれるツールになると感じました。
昨年、試しにコピー用紙に食べ物のイラストと英単語を印刷して、リビングに貼ってみましたが、笑えるくらいの無反応でした。
えぇ、2週間で終了しました。
やはり子供は耳から入らないと!、と痛感。
海外の無料サイトのフォニックスの音声の真似をさせてみたところ、発音がイイ!やり直し英語をスタートさせるつもりの私も、子供と一緒にトライしなくては!、と感じました。
音から始める→文字を認識、は母語と同じ道を辿るわけなので、ローマ字もあやふやな子供にいきなり文字からチャレンジしようとした私はダメだったわけです・・・。
母さんでも教えるのは可能なのか?
発音から文字へ Let’s Study Phonics Book 1 テキスト
色々調べてみると、家庭でもフォニックスを教えることは可能のようです。
教材は、やはり松香フォニックスが評価が高いと判明。
老舗中の老舗、という表現があいます。
CDは別なのですが、値段はそこまで高価ではなく兄弟姉妹がいれば元は取れるかな~(←貧乏人丸出しでスミマセン)、と感じました。
ただ、英語は最優先事項ではないので、前のめりにならないように、十分リサーチしてからフォニックスは着手します。
まとめ
今回、ちゃんと調べたことでフォニックスの歴史や有効性を知ることができました。
日本語と英語では、同じ言語でも取得までの道のりが違く、初期では日本語が簡単で、その後は英語の方が読書スピード(レベルアップ)が速いことを理解することができたのは、私にとっては収穫。
日本語の場合、読み初めは簡単だけれど、その後次々に現れる漢字という難敵を攻略しないと本のレベルアップが難しい、ということは薄々感じていました。
今回、こうして英語と対比することでモヤモヤ解消したことも大きかったです。
と英語のことを調べましたが、漢字スキルは大切だ!、を再認識する結果にもなりました・笑。
英語科目化で、教育産業などは不安を煽る戦略で攻めてくるので、親は情報収集をしながら最善&最安値の攻略を考えないといけませんね。
あっ、最安値は我が家的な考えですよ。