今回は【小中学生で知っておきたい 地方トップ高校の『大学受験ロードマップ』と親の役割】と題し、お話をしていきます。
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ありがとうございます。
大学受験は、高校生や親にとって大きな関心事ですが、どうしても子どもが小学生、中学生の時は【遠い未来の話】として受け止めてしまいます。
ただ、私も3人の子どもを育てていて感じていますが、時の流れは本当に早く進み、子どもが小学校4年生くらいになってから高校受験までの流れというのはかなりスピーディーです。
小学4年生から中学3年生というのは6年間であり、しかも学力差が出たり高校受験が目前に迫るなど、子どもの人生がどういうものになっていくのかある程度見えてくるような時期でもあります。
ですから、その頃から【大学受験とは】と考えておくことは決して早いことではありません。
とくに地方トップ高校校を目指す小中学生にとっては、どのように勉強計画を立て、どんな心構えを持つべきかを早い段階で知ることが重要です。
地方の教育事情を含め、大学受験を取り巻く環境は都市部の子ども達とは異なり、独自の課題があります。
しかし、地方の感覚だけで受験を考えていると、思わぬ落とし穴にはまる危険もあります。
そこで今回は、小中学生が早めに知っておくべきポイントを整理し、さらに親がどのようにサポートできるかを具体的に提案していきます。
これからの長い大学受験ロードマップの中で、子どもが自信を持って前に進めるよう、親子で理解を深めていきましょう。
小中学生から知っておくべき3つのメリット
まず、大学受験を成功させるためには、できるだけ早く受験の全体像を把握することが重要です。
どうしても、地方の小中学生は、地元のトップ高校校や地元の競争環境に慣れてしまいがちで、その感覚のまま受験を考えると、大学受験で思わぬ壁にぶつかることがあります。
私もそういう経験をして、大変痛い目に遭いました。
だからこそ、受験への意識を早めに切り替え、全国規模で物事を捉える視点が必要です。
ここでは、地方トップ高校校を目指す小中学生が早い段階で知っておくべき3つのメリットについて解説します。
これを理解することで、地元だけでなく全国の競争環境を見据えた効率的な学習と進路選択ができるようになります。
①地方の感覚で受験を考える危険性を早めに理解する
地方の受験環境は地域によって特徴があり、多くの小中学生は地元のトップ高校校に入ることを大きな目標に据えています。
しかし、そこで安心してしまうのは非常に危険です。
地方の感覚で受験を考えると、全国規模の受験競争における自分の立ち位置が見えにくくなり、大学受験で苦戦するケースが多くあります。
たとえば、地方トップ高校校での成績は地元では優秀でも、全国の模試や難関大学の基準と比べると差が大きいことも少なくありません。
これを早い段階で理解することで、単に地域の枠にとらわれず、広い視野で自分の力を伸ばす必要があると気づけます。
つまり、地方だけに閉じこもらず、全国の動向を意識することが合格への第一歩となるのです。
②地域のトップ高校校で満足しないで済む
地方のトップ高校校は確かに魅力的で、地域社会からも高い評価を受けています。
トップ高校に入るためには努力が必要ですから、合格という結果が出れば子どもも【自分は頑張った】という気持ちに満たされます。
進学実績も確かなものですし、多くの親子にとってそこに進学できれば大学受験も安心だと感じるでしょう。
しかし、そこに満足してしまうと、大学受験での更なる努力が不足しがちです。
地方トップ高校校は基礎学力の充実には優れていますが、難関大学の合格を目指すには、より高度な学習や広範な情報収集が不可欠です。
小中学生のうちから【ここで満足しない】という気持ちを持つことは、その後の勉強習慣やモチベーションを高める上で非常に重要です。
早い段階で【もっと上を目指せる】と自覚できれば、自分の可能性を広げる道も自然と見えてきます。
③全国を意識するようになる
大学受験は地方だけで完結するものではなく、全国の受験生との競争です。
ただ、中学受験をしていない地方の子にとって【全国】と言われてもピンときません。
高校受験の感覚のまま大学受験を乗り切ろうと思っている子は令和の今もけっこういます。
だからこそ、全国規模での模試や大学の情報に触れ、自分の現状や目標を把握することが必要です。
小中学生の段階から全国の受験情報を意識することで、漠然とした不安が具体的な目標に変わり、効率的な勉強計画を立てられます。
たとえば、気になる大学や学部学科のことを早めに調べて学校でどのくらいの立ち位置にいれば入れそうなのかを高校1年生から考えておくと、勉強を疎かにする気持ちが
こうした意識が、地方の小中学生が広い視野を持って大学受験に臨むための大きな支えになります。
大学受験に向けた3つの現実的な対策
さて、大学受験は、高校受験とは比べものにならないほどの情報量と学習量、そして戦略が求められる勝負です。
地方に暮らす子どもにとっては、地域の枠にとどまらず全国規模の競争に挑まなければならないという大きな課題があります。
その中で、【早めに・着実に・継続して】備えていくことが、受験本番での実力発揮につながります。
ここでは、地方トップ高校を目指す小中学生やその親が、大学受験を見据えて今からできる【現実的な3つの対策】について解説します。
これは、決して無理をするための方法ではなく、【将来の自分が困らないようにするための準備】として、早い段階から取り組む価値のある行動です。
ここで紹介するのは、(1)数学と英語の先取り、(2)高校受験よりも勉強する意識を持つこと、(3)模試を必ず受けること、の3つのポイントになります。
この3つは、目先の定期テストや内申点だけにとらわれるのではなく、【その先】にある大学受験を意識した学習姿勢をつくるために欠かせない要素です。これから1つずつ、具体的に見ていきましょう。
対策①数学と英語の先取りをする
大学受験において最も存在感が大きい教科となるのが【数学】と【英語】です。
この2科目は、共通テストや二次試験でも大きな得点源となるため、できるだけ早い段階で基礎力を固めておくことが非常に重要です。
地方の中学生、高校受験組の場合、高校入試レベルの内容に集中していると、高校進学後に急激に難易度が上がる数学や英語に対応できず、出遅れてしまうことがあります。
【先取り学習】というと、無理やり難しい問題を解くような印象を持つかもしれませんが、ここで言う先取りとは【中学内容を中1・中2のうちに早めに終わらせる】ような、基礎の完成を前倒しで行うイメージです。
英語は、語彙、イディオムや文法の定着に時間がかかるため、早くから少しずつ進めておくことで、高校英語への橋渡しがスムーズになります。
また、数学に関しても、中3で高校数学の導入(例因数分解の応用や関数のグラフなど)に触れておくことで、高1の授業で戸惑うことが少なくなります。
先取りは一見地味な作業ですが、高校に入ってからの【わかる・解ける】を支える大きな武器になります。
無理なく、少しずつでいいので、早い段階から取り組む価値は非常に高いのです。
対策②高校受験よりも勉強する意識を持つ
多くの中学生は【高校受験がゴール】と感じてしまいがちですが、本当の勝負はその先にあります。
地方のトップ高校校に入ると、周囲のレベルも一気に上がるため、入学直後からの意識の持ち方が非常に重要です。
高校受験のときに【かなり勉強した】と思っていても、大学受験はその何倍もの努力が必要になります。
大学受験では、科目数が増える上に、求められる思考力・記述力・スピードも段違いです。
共通テストでは、単に知識を覚えているだけでは通用せず、【使いこなす力】が求められます。
私立大学の筆記試験対策、私立の場合はそれ以外の入試制度を利用して受験する時は面接や志願書作成、小論文対策をしないといけませんし、国公立大学であれば2次試験対策も必要です。
高校受験のノリで乗り切れることはありません。
中学の定期テストのように、教科書を暗記して終わる勉強スタイルでは到底太刀打ちできません。
だからこそ、高校受験を終えたタイミングこそが、気持ちを切り替える絶好の機会です。
【高校合格=終わり】ではなく、【高校合格=大学受験のスタート】と捉えることで、日々の学習の質が変わっていきます。
勉強の習慣を止めず、むしろ加速させる意識を持つことが、大学合格への最短ルートとなります。
対策③模試は必ず受ける
模擬試験は、自分の現在地を客観的に測ることができる貴重な機会です。
定期テストとは異なり、全国レベルでの順位や偏差値が出るため、自分の立ち位置や弱点を把握するのに非常に役立ちます。
地方に住んでいると、どうしても【井の中の蛙】状態に陥りやすいため、模試を通して広い世界に触れることは不可欠です。
模試を受けることで得られるメリットは、単なる点数だけではありません。
復習を通して【どこで間違えたのか】【なぜ解けなかったのか】を分析することで、次の学習に活かすことができます。
また、模試の日程を学習計画に組み込むことで、自然と勉強にメリハリが生まれ、モチベーションの維持にもつながります。
さらに、模試の結果は志望校選びにも大きな参考になります。
模試でA判定が出たからと言って油断は禁物ですが、継続的に受けてデータを蓄積することで、進路指導の際にも説得力のある判断ができるようになります。
模試に慣れておくことで、緊張感のある試験環境にも早く適応できます。
模試は受けっぱなしではなく【受けた後どう活かすか】が重要であり、大学受験までの準備において欠かせないツールなのです。
親が気をつける3つの掟
ところで、大学受験において主役は子ども自身ですが、その土台を支えるのはやはり親の存在です。
地方では、進学情報が入りにくい、学校の進路指導が限られているといった環境の制約もあるため、親のサポートが進路の明暗を分けることも少なくありません。
ただし、親の関わり方には慎重さが求められます。
良かれと思ってやったことが、かえって子どもの自立心ややる気を損なう場合もあるからです。
ここでは、地方の小中学生がトップ高校校、さらにその先の大学受験で成功するために、親が心がけたい【3つの掟】を紹介します。
どれもシンプルですが、実際にはできていないケースが多く、子どもの努力が実を結ばない要因にもなりかねません。
紹介する3つのポイントは、【スマホを子ども任せにしない】【入試制度を中学生のうちから考える】【大学情報の収集を高校1年生から始める】というもの。
情報過多の時代だからこそ、親が正しい方向へ導く力を持つことが、子どもにとって何よりの武器になるのです。
掟①高校生になったからとスマホを子ども任せにしない
高校生になると、【もう自分のことは自分で管理できるだろう】とスマートフォンの使用も完全に任せてしまう家庭が増えます。
しかし、これは非常に危険な判断です。
高校生といっても、時間管理や自己制御の力はまだ発展途上。特にスマホは、SNS、動画、ゲームなど誘惑の塊です。
一度生活リズムが崩れると、成績にもメンタルにも大きく影響します。
子ども①の同級生にも、【親が希望した高校に入ったから無制限に使える】と豪語し、授業中もずっとスマホに触れている子がいるようです。
子どもの自主性を尊重することは大切ですが、だからといって無制限に使わせるのは本末転倒です。
スマホの使用時間を家庭内でルール化したり、学習時間中は物理的に別室に置くなど、親が環境を整える努力が求められます。
特に試験前や模試前には、スマホ断ちを促すことも必要です。
また、スマホを使って大学や勉強の情報収集をさせるなら、【どう使うか】まで含めて親子で話し合っておくと良いでしょう。
使い方次第でスマホは強力な学習ツールにもなります。
放任ではなく、【信頼のもとに管理する】というスタンスが、最も効果的な関わり方なのです。
掟②子どもに合う入試制度は中学生から考える
大学受験には、一般選抜(共通テスト+個別試験)だけでなく、推薦入試、総合型選抜(旧AO入試)など多様なルートがあります。
それぞれに求められる力や準備期間が異なるため、子どもの性格や得意分野、学習スタイルに合った制度を早めに検討しておくことが大切です。
【とりあえず一般入試で頑張ればいい】と思われがちですが、それは必ずしも最善とは限りません。
たとえば、内申点が高く、色々な活動に参加していてプレゼンやレポート作成が得意な子であれば、総合型選抜での受験が向いているかもしれません。
逆に、記述問題や学力重視の試験が得意な子は、二次試験中心の国公立大学を狙う戦略が良いでしょう。
中学生のうちから多様な入試制度の存在を知っておくことで、高校に入ってから焦ることなく準備が始められます。
高校2年や3年になってから進路を決めるのではなく、早い段階で親子で話し合いを重ねることが、志望校合格の鍵になります。
情報を集め、選択肢を広げるのは親の役目です。
掟③大学の情報を高校1年生から本格的に収集する
大学受験は、【いつから受験対策を始めるか】で結果が大きく変わります。
高校3年生になってから動き出しても、時間的にも精神的にも余裕はありません。
だからこそ、高校1年生の時点で【大学受験を意識した生活】に切り替える必要があります。
そのサポート役となるのが、親です。
地方では、周囲の進路情報が限られているため、自ら積極的に情報を取りに行かないと、気づいた時には選択肢が狭まっていることも。
高校1年のうちにオープンキャンパスへ足を運んだり、大学のパンフレットを取り寄せたりすることで、進学先のイメージが具体的になります。
また、大学ごとに求められる学力や対策方法が異なるため、早くから志望校を意識すれば、効率的な学習計画が立てられます。
親が【今はまだ早い】と感じていても、子どもが興味を持ち始めたタイミングを逃さず、一緒に情報収集を始めてみましょう。
インターネットだけでなく、学校の先生、卒業生、進学塾など多様なルートを活用することで、よりリアルで役立つ情報が得られます。
早めの意識と親の伴走が、未来を切り拓く鍵になる
地方の小中学生が大学受験で成功するためには、ただ【いい高校に入る】だけでは不十分です。
その先にある大学受験、さらにその向こうの社会でどう生きていくかまでを見据えて、早い段階から意識を高めることが何より重要です。
最初に紹介したように、小中学生のうちから【全国規模の競争】を意識することは、自分の立ち位置や目標を明確にするための大きなきっかけになります。
そして、数学・英語の先取りや模試の活用など、現実的な対策を積み重ねることが、やがて大きな成果へとつながります。
しかし、こうした努力が継続できるかどうかは、家庭のサポート次第でもあります。
最後に述べたとおり、親は【見守るだけ】ではなく、適切な距離感で関わり、スマホ管理や入試制度への理解、大学情報の収集など、子どもが自分で判断し行動できるよう導くことが求められます。
大学受験は、短距離走ではなく長距離マラソンです。
ゴールまでの道のりは長く、迷いや壁にぶつかることもあるでしょう。
だからこそ、親子で早くから情報を共有し、共に歩む意識を持つことが、未来を切り拓く大きな一歩になります。

















