今回は【子どもの教育事情 地方の子は大学進学で不利なのか問題】と題し、お話していきます。
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都会と地方の子の教育事情は異なるという話があります。
地方の教育に関心の強い親が、子どもの教育についてあれこれ調べていくと必ず【中学受験】という言葉にぶつかるはずです。
雑誌やメディアでも子どもの勉強や学力向上に絡んで中学受験が取り上げられることも多く、受験に特化した塾や難関中学に合格した子が小さい頃に遊んでいたおもちゃなどが紹介されているのを見ると【田舎だから教育環境が違くてあまり参考にならない】と感じたことがある方もいると思います。
今では地方にも公立中高一貫校が誕生して、大都市圏ほどではないにしろ【中学受験する子】や【受験に特化した塾】がありますが、それでも都市部全体の教育熱と比べると緩やかな雰囲気です。
とはいえ、教育に関心のある家庭があるのも事実ですし、【子どもの進路進学をどうしようか】と小さい頃から考えて習い事や家庭教育に力を入れている方もいます。
ただ、地方の場合は『教育に関心が強い』というのがバレてしまうと陰で何か言われないとも限りません。
とくに教育熱がさほど高くない地域に住んでいて、中学受験をする予定の家庭とかトップ高校を目指している家庭というのは、目立つ存在になります。
教育熱が低いと、そのエリアで【そんなにやらせて何を目指させるのか】【小学生の頃から塾通いさせて可哀そう】【話題になっている教育虐待では】などの噂話が流れていることもあるでしょう。
都会の教育熱の高いエリアであれば普通なことも、悪目立ちすることがあるのが地方の教育に関心のある親にとって気になる問題です。
ただ、教育に関心のある親は住んでいる場所に関係なく子どもにより良い教育をと考えているので、周囲の雑音を気にしないようにしています。
とはいえ、やはり都会と地方ではなかなか教育事情が異なり【大学進学を前提とした子育て】の注意点も異なります。
そこで今回は、地方の子育てで地方に住んでいることでどのような不利なことが起きるのか考えていきます。
1.大学に行った親戚がいないと面倒
地方でも市街地や県庁所在地などがある、または2番目に大きい自治体や文教エリアに住んでいる場合、習い事や塾に関してはさほど困らないと思います。
もちろん、大都市圏のように全国レベルの中学受験に特化している、対応している塾を探すのはなかなか難しいですが、基本的な習い事などは揃っています。
ただ、郊外の住宅街もまだ何とか大丈夫ですが、田舎になると習い事を教えてくれる教室そのものがほぼないということもあります。
地方でも住んでいる場所で教育環境がかなり違います。
そして、一番気にすべき点が【親戚で大学進学者がいるかどうか】ということです。
核家族化が進んでいるとはいえ、ずっと親戚一同が同じ自治体、周辺自治体に住んでいるという場合、子どもを大学に進学させるかどうかや、進学校に行かせることを考える際、その考えに対して周囲の人の反応が学歴によって変わることがあります。
つまり、大学進学者が一定数いれば【どんな職種に就きたいんだ】とか【高校はどの辺りを目指すんだ】という未来に向けた話になりますが、大学進学者が皆無だと【高校出て働いた方がいい】【専門学校行って手に職つけろ】と言われる可能性が高いです。
また、かなりの田舎になると【女の子には学は要らない】と平気で口にする大人もいます。
私の母親も遠回しながら親戚に言われたことがあります。
地方に住んでいて大学に行った親戚がいない家庭ですと、【大学に通わせるメリットが分からない】だけでなく【大卒なだけで自分たちよりも給料が良い奴ら】【ぜんぜん仕事ができないのに上司面している】と悪いイメージを持っている人もいるので面倒です。
また、今では一部の大学を除くと大学に入ること自体が簡単になってきています。
入学の敷居がだいぶ低くなっているので、地方で仕事をしていても能力のない大卒の社員に出会うこともあるでしょう。
親戚の中で大学進学者がほとんどいないなかで【子どもは大学に行かせる予定】と口にするのはなかなか勇気が必要なことです。
【学校の先生になりたいみたい】【お医者さんになりたいようだ】と大卒でないとなれないような職種とリンクさせない限り大学にはどのような学部学科があるかなど把握していない人も多いので、【早く働き始めた方が良い】と言われるのがオチです。
2.実家に帰ってこないことも想定する覚悟
地方には大学自体が少なく、子どもが志望する学部学科が地元の国公立大学にない時は大学進学を機に実家を出て一人暮らしをスタートする子も少なくありません。
実家の近隣県の大学に進んだ場合、地元で就職する可能性もありますが、都会の大学に進学すると就職活動も主に大都市圏をメインにする子が多いでしょう。
地元の生活と都会での生活はお金のかかり方も違いますが、それを考慮してお給料の差もあります。
そして若い頃は都会の生活に憧れを持つ子が多いので、Uターンして就職するというのは家業を継ぐ、公務員や地元企業に入りたいと最初から考えていた子、一人暮らしをやめて実家に戻りたいから地元での就職をする子に限定されると思います。
また、地元愛はあるけれど、自分が就きたいと思うような会社、仕事がないという現実的な問題もあります。
私の周りで都会の大学に進学して、地元に戻ってきた子はそう多くはありません。
けっして地元が嫌だとか、実家の親と仲違いをしているというわけではないです。
とくに女の子の場合は地元に戻ってきて就職したい仕事は、お給料などの面や待遇などを考慮すると限られています。
都会ほど選べる職種は多くはないので、やはり男の子以上に女の子は都会の大学に進んで地元に帰ってくる
確率は低くなるなと個人的に感じています。
地方で子育てをしている。
しかも大学進学を念頭にしている時は【子どもが高校3年生を卒業したら独り立ちしていく】というのを親は覚悟しながら日々を過ごしていきます。
子どもが小さい頃はまだ遠い未来のように思えますが、小学生になってから時の流れはかなり早く進んでいくので、【気がついたらもう高校生になっていた】になります。
我が家では、おそらく子ども①の進路進学を考えると大学進学を機に家を出る確率が高いので、高校1年の今は家族5人で毎日生活するラスト2年ちょっと、になっています。
毎日が慌ただしいのでそんなことを感じることなく過ごしていますが、ふとした瞬間に【こうして平日も週末も毎日顔を合わせてバカみたいなことを話すこともなくなるのか】と思い、感傷的な気持ちになります。
私以上に夫の方が今から落ち込んでいるので、独り立ちした後の精神的ダメージが大きくならないかと心配しています。
3.どこの大学までなら通わせてもらえるか
地方にも国公立大学があるので、地元の大学に進みたい、しかも学部学科があるときは【実家から大学に通う】が一番のルートとなり、志望校合格に向けて勉強に励むことになります。
しかし、地方には規模の大きい私立大学や都会のように国公立大学が複数あるわけではありません。
教育方針や大学のカラーに憧れて【この大学に進みたい】と考える子もいます。
そうなると選択肢の少ない地方では物足りなさを感じて、都会の大学への進学を考える流れになると思いますが、都会と地方の生活費というのはかなり違います。
まず、家賃問題があります。
小さな部屋でも驚くような金額ということもザラです。
食費などもかかりますし、サークルなどに入れば交友費もかさむでしょう。
奨学金を申し込む大学生の割合は、日本学生支援機構の「令和4年度 学生生活調査」によると、大学生で55%と過半数以上にもなります。
また、地方の子向けの大学独自の奨学金制度を実施している大学もあるので、こうした制度を利用して都会でも大学生生活を送ることもできます。
しかし、遠方になればなるほど緊急事態の時に親がかけつけるのに時間がかかります。
子どもの方は【大丈夫だから】と言っても、親としては気になるものです。
親の考えで、実家からの移動距離なども含めて【この辺りまでの大学から選ぶように】と言われることもあるでしょう。
遠くになると様子を見に行くのも簡単ではありませんし、実際【子どもが大学進学をしてアパートに行ったのは入学の時と卒業の時だけ】という方もいました。
実家を出れば独り立ちしたようなものですが、まだ学生の身分ですし親としては【何かあったら電車や車で行ける場所】を望み、それを子どもに要求してしまうこともあります。
子どもとしてはそれは地方の子のデメリットと感じるかもしれません。
まとめ
一口に地方と言っても、習い事などに困らない街、エリアもあれば教育にあまり関心のない家庭が多いエリア、習い事がほぼない田舎とあります。
そんな地方で子育てをしていくとき、近くに身内、親戚が住んでいてしかも大学進学者がほぼ皆無という中で【この子は大学に進ませる予定】というのがバレるのは結構大変だと思います。
中には【今の時代は大学進学も大切】と前向きに捉えてくれる親戚もいますが、そうではない昭和的な考えの人もいるので、子どもの進学に関してはかなり大きくなるまで口にしないのが無難ではないかな、と勝手ながら思います。
都会の子育ては中学受験もあったりと小さい頃から悩むことが多いとは思いますが、地方には地方の悩みがあります。
場所は違えど子どものことを思う気持ち、進路進学をどうしようかと悩む経験は同じなのかなと思います。