今回は【優等生のまま終わるか突き抜けるか 10歳までに教えたい【成績向上】の作法】と題し、お話していきます。
YouTube版
エール出版社より本が出版されました。
小学3年生から4年生で気をつけるべきことを詳しく取り上げています。
kindle出版しました。unlimitedでも読めます。
完全に無料で読めるコミックエッセイです。
↓こちらはアマゾンの縦読みfliptoonです。
キンドルとは違う読み心地かなと思いますので、読み比べもしてみてください。
内容は一緒です!
透明教育ママの絵日記 教育系コミックエッセイだけど役に立つ可能性ゼロ【ブログ放置編】
新作です。
kindleのジャンル別ベストセラー獲得しました!
ありがとうございます。
子どもの学力は、ただ年齢とともに自然に伸びていくわけではありません。
ある時期を境に、伸び方が大きく変わることがあります。
教育の現場でよく語られるその分岐点の一つが、【10歳前後】と言われるタイミングです。
小学校高学年に差しかかるこの時期は、学習内容だけでなく、学び方そのものが変わり始める重要な段階でもあります。
それまでの小学校低学年の学習は、比較的具体的で分かりやすい内容が中心でした。
授業をしっかり聞き、宿題をきちんとこなしていれば、安定して良い成績を取ることができる子どもも多くいます。
いわゆる【学校の優等生】と呼ばれるタイプの子どもたちは、この段階では大きな問題なく学習を進めることができます。
しかし、10歳前後から状況は少しずつ変わっていきます。
算数では抽象的な概念が増え、国語では文章の背景や筆者の意図を読み取る力が求められるようになります。
つまり、単に覚えるだけでは対応できない問題が増え、【どう考えるか】という力が重要になってくるのです。
このとき、学び方が【指示されたことをこなす型】のままだと、学習は次第に苦しくなります。
一方で、自分で考え、試行錯誤しながら理解を深める習慣がある子どもは、この変化をきっかけに大きく伸びていきます。
10歳という時期は、学力の差が本格的に広がり始める入口とも言えるタイミングです。
優等生のまま安定するのか、それとも最上位層へ突き抜けていくのか。
その違いは、この時期にどんな【学びの作法】を身につけるかによって大きく変わっていきます。
そこで今回は、学校の優等生が中学で失速してしまう理由と、最上位層へ突き抜ける子どもが身につけている【成績向上の作法】、そして家庭で親ができる関わり方について考えていきます。
なぜ【学校の優等生】は、中学生で失速するのか
まず、小学校の頃、いつもテストで良い点を取り、先生からも【よくできる子】と評価されていた子どもが、中学生になると急に成績が伸び悩むことがあります。
小学生の時には学年でも上位だったのに、気がつけば平均的な位置に落ち着いてしまう。
教育の現場では、こうした変化は決して珍しいことではありません。
その理由は、単純に【勉強が難しくなるから】だけではありません。
もちろん、中学に進むと教科の内容は一気に高度になります。
しかし、それ以上に大きな変化は、学習に求められる【姿勢】や【思考の質】が変わることです。
小学校の学習は、先生の説明を聞き、指示された問題を正確に解くことが中心になります。
授業を真面目に受け、宿題をしっかりこなしていれば、安定して良い成績を取ることができます。
そのため、指示通りに行動できる子どもほど【優等生】として評価されやすくなります。
しかし、中学以降の学習では、それだけでは通用しなくなります。
自分で疑問を見つけ、理解があいまいな部分を掘り下げ、試行錯誤しながら考える力が求められるようになります。
つまり、【言われたことをきちんとこなす力】だけではなく、【自分で学びを進める力】が求められるようになります。
ここで初めて、小学生の頃には見えなかった差が表れ始めます。
ここでは、優等生タイプの子どもが中学で失速してしまう背景にある三つの要因について考えていきます。
①【指示待ち】という名の時限爆弾
小学校で【優等生】と呼ばれる子どもには、多くの場合共通した特徴があります。
それは、先生の指示をきちんと理解し、その通りに行動できることです。
授業中の説明をよく聞き、言われた問題を丁寧に解き、宿題も忘れずに提出する。
この姿勢は学校生活の中で高く評価され、良い成績にもつながりやすくなります。
しかし、この【指示されたことを正確にこなす力】が、長い学習の中では思わぬ弱点になることがあります。
それが【指示待ち】の状態です。
自分から何を学ぶべきかを考えるのではなく、【何をやればいいか】を常に外から与えられることに慣れてしまうのです。
小学校の学習では、この方法でも大きな問題は起きません。
授業の内容や宿題が比較的明確に決められているため、それをきちんとこなしていれば十分に成果が出るからです。
しかし、中学に進むと学習量は大きく増え、すべてを細かく指示してもらうことは難しくなります。
そのとき、【次に何を勉強すればいいのか】【どこを復習すべきなのか】を自分で考える力が求められるようになります。
指示がなければ動けない状態のままだと、学習のペースを保つことが難しくなってしまいます。
最上位層の子どもたちは、この点が大きく異なります。彼らは【何をやるべきか】を自分で見つける習慣を持っています。
小さな差のように見えるこの違いが、時間とともに大きな学力差へとつながっていくのです。
②【100点満点】が隠す理解の空洞化
小学校のテストは、基本的に【習ったことが理解できているか】を確認するためのものです。
そのため、授業をしっかり聞き、教わった方法で問題を解くことができれば、高得点を取ることはそれほど難しくありません。
優等生タイプの子どもは、この仕組みにうまく適応し、安定して高い点数を取り続けることができます。
しかし、ここに一つの落とし穴があります。
それは、【100点を取れている=完全に理解している】と思い込みやすいことです。
テストで満点を取ると、自分の理解に疑問を持つ機会が少なくなります。
その結果、表面上は正しく解けていても、実は深く理解できていない部分がそのまま残ってしまうことがあります。
計算の手順は覚えているけれど、なぜその方法で解けるのかを説明できない。
問題の型が変わると急に解けなくなる。
こうした状態は、小学校のテストではあまり目立ちません。
しかし、学習内容が高度になると、この【理解の空洞】が少しずつ表面に出てきます。
中学の学習では、単に正しい答えを出すだけでなく、考え方を説明したり、応用的な問題に対応したりする力が求められます。
そのとき、基礎の理解が浅いままだと、学習の負担が急に大きく感じられるようになります。
本当の理解とは、答えを出せることだけではありません。
なぜそうなるのかを説明できたり、別の問題にも応用できたりする状態を指します。
100点という結果に安心しすぎず、その裏にある理解の深さを確かめることが、長い学びの中ではとても大切なのです。
③【わからない】と言えないプライドの罠
優等生タイプの子どもほど、【わからない】と言うことに強い抵抗を感じることがあります。
これまで周囲から【よくできるね】【賢いね】と評価されてきた経験があるため、その期待に応え続けたいという気持ちが強くなるからです。
その結果、【できない自分】を見せることを無意識に避けるようになってしまうことがあります。
小学校の段階では、この状態が大きな問題にならないこともあります。
授業の内容が比較的理解しやすく、少し考えれば解ける問題が多いためです。
しかし、学習内容が難しくなると、誰でも一度は【わからない問題】に出会います。
そのとき、【わからない】と言えない状態は大きな壁になることがあります。
たとえば、理解があいまいなまま授業が進んでしまったり、質問する機会を逃してしまったりすると、小さな疑問が少しずつ積み重なっていきます。
最初は小さなつまずきでも、時間が経つにつれて理解の差が広がり、学習が急に難しく感じられることもあります。
一方で、最上位層の子どもたちは、【わからない】という状態をそれほど恐れていません。
むしろ、それを理解の入口として捉えることができます。
【ここが分かっていない】と認めることができるからこそ、次に何を学べばよいのかが見えてくるのです。
本当の学びは、【できること】を積み重ねるだけではなく、【わからないこと】を見つけるところから始まります。
【わからない】と言える勇気こそが、深い理解へ進むための大切な一歩になるのです。
最上位層へ突き抜ける子が持つ【3つの作法】
さて、学年の中で安定して良い成績を取り続ける【優等生】と、そこからさらに伸びて最上位層へ突き抜けていく子ども。
この二つの違いは、単純な才能や勉強時間だけで決まるものではありません。
むしろ、学びに向き合う【姿勢】や【考え方の型】によって、その差が少しずつ広がっていくことが多いのです。
優等生タイプの子どもは、与えられた課題を正確にこなす力に優れています。
授業を真面目に聞き、宿題もきちんとこなし、テストでも安定して高得点を取ることができます。
この力は学習の基礎としてとても大切なものです。
しかし、それだけでは学習内容が難しくなったときに成長が止まりやすくなることもあります。
一方で、最上位層の子どもたちは、勉強に対して独特の【作法】を持っています。
それは特別な才能というよりも、学び方の習慣に近いものです。
問題を解くときの考え方、失敗との向き合い方、日常の出来事と知識を結びつける視点など、日々の学習の中で自然に使っている思考の型があります。
こうした作法は、生まれつき備わっているものではありません。
周囲の環境や経験の中で少しずつ身につき、やがて学びの大きな武器になっていきます。
そして、この作法を早い段階で身につけた子どもほど、学習の変化に柔軟に対応できるようになります。
ここでは、最上位層の子どもたちに共通して見られる三つの【学びの作法】について考えていきます。
①論理の作法:【なぜ?】を言語化する力
最上位層へ突き抜けていく子どもには、共通して見られる思考の習慣があります。
それは、【なぜそうなるのか】を自分の言葉で説明しようとする姿勢です。
単に答えを出すだけで終わらず、その答えに至る理由を言葉で整理しようとするのです。
これがいわば【論理の作法】です。
多くの子どもは、問題が解けるとそこで学習を終えてしまいます。
答えが合っていればそれで十分だと感じるからです。
しかし、本当に理解している状態とは、答えを出せることだけではありません。
【なぜその方法で解けるのか】【別の解き方はあるのか】を説明できる状態こそが、本当の理解と言えます。
たとえば算数の問題でも、計算の手順だけを覚えている場合と、その仕組みを理解している場合では、応用問題への対応力が大きく変わります。
仕組みを理解している子どもは、問題の形が少し変わっても、自分で考えて対応することができます。
一方、手順だけを覚えている場合は、少し形式が変わっただけで解けなくなることもあります。
最上位層の子どもたちは、普段から【どうしてそうなるの?】という問いを自分の中に持っています。
そして、考えたことを言葉にして整理する習慣があります。
この言語化の過程が、理解をより深いものにしていくのです。
【なぜ?】を考え、説明できるようにすること。
これが身についている子どもは、知識をただ覚えるだけでなく、自分の思考の道具として使えるようになります。
この力こそが、学習内容が高度になったときに大きな差を生み出していくのです。
②失敗の作法:【バツ】を宝物に変える思考
最上位層へ突き抜ける子どもたちは、失敗との向き合い方にも独特の特徴があります。
多くの子どもにとって、問題を間違えることは【できなかったこと】を意味します。
しかし、トップ層の子どもたちは、バツがついた問題を単なる失敗とは考えません。
むしろ、【ここに成長のヒントがある】と捉えることができるのです。
テストで間違えた問題があったとき、普通は【次は気をつけよう】と思う程度で終わってしまうことが多いでしょう。
しかし、最上位層の子どもたちは、その間違いを丁寧に振り返ります。
【どこで考え方を間違えたのか】【なぜその発想になったのか】【どうすれば同じミスを防げるのか】といった視点で分析するのです。
このプロセスを繰り返していると、間違いは単なるミスではなく、理解を深めるための大切な材料になります。
むしろ、最初から正解できた問題よりも、間違えた問題のほうが強く記憶に残り、学びの質も高くなることがあります。
一方で、優等生タイプの子どもほど、間違えることに強い抵抗を感じることがあります。
これまで高得点を取り続けてきた経験があるため、【バツ】がつくこと自体を避けようとする傾向があるのです。
しかし、挑戦が増えれば失敗も増えるのは自然なことです。
最上位層の子どもたちは、この当たり前の事実を受け入れています。
そして、バツを【次に伸びるためのヒント】として扱う習慣を持っています。
この失敗の作法こそが、長い学びの中で大きな差を生み出していくのです。
③連想の作法:日常と知識をリンクさせる
最上位層の子どもたちは、学んだ知識を【教科書の中だけのもの】として扱いません。
学校で学んだことと、日常生活の出来事を自然に結びつけて考える習慣を持っています。
これが【連想の作法】と呼べる思考の特徴です。
算数で割合を学んだとき、問題集の中だけで考えるのではなく、買い物の値引きやスポーツの記録など、身近な場面に当てはめて考えることがあります。
国語で新しい言葉を覚えたときも、テレビや本の中でその言葉を見つけると【これ、授業で出てきた言葉だ】と気づくことがあります。
このような連想が増えるほど、知識は単なる暗記ではなく【使える道具】へと変わっていきます。
教科書の内容が現実とつながることで、理解が深まり、記憶にも残りやすくなるのです。
また、別の分野の知識と結びつくことで、新しい発想が生まれることもあります。
一方で、知識を教科ごとに切り離して覚えている場合、学んだ内容はテストが終わると忘れやすくなります。
日常と結びついていない知識は、実感を伴わないため、長く記憶に残りにくいからです。
最上位層の子どもたちは、【これはどこかで見たことがある】【この考え方は別の問題でも使えそうだ】と自然に連想を広げていきます。
この習慣が積み重なることで、知識同士がつながり、理解のネットワークが広がっていきます。
こうして学びは単なる暗記ではなく、世界を理解するための力へと変わっていくのです。
親ができるのは【コーチング】への転換
ところで、子どもの成績を伸ばしたいと考えると、多くの親は【どう教えればいいのか】を考えます。
問題の解き方を説明したり、分からないところを教えたりすることは、確かに学習の助けになります。
とくに小学校低学年のうちは、こうしたサポートが必要になる場面も多いでしょう。
しかし、子どもが10歳前後になると、学習の質は少しずつ変わっていきます。
単に答えを教えてもらうだけではなく、自分で考え、試行錯誤しながら理解を深める力が求められるようになるのです。
この段階で大切になるのは、【教える人】として関わることよりも、【学びを支える人】として関わることです。
つまり、親の役割は【先生】ではなく【コーチ】に近いものへと変わっていきます。
コーチは、すべての答えを与える存在ではありません。
子どもが自分で考え、答えにたどり着くためのヒントを与えたり、考えるきっかけを作ったりする役割を担います。
この関わり方ができると、子どもは【教えてもらう学習】から【自分で進める学習】へと少しずつ変わっていきます。
そして、この自走する力こそが、長い学習の中で大きな差を生み出す土台になります。
ここでは、子どもが自分で学び続ける力を育てるために、家庭で意識したい三つのコーチングのポイントについて考えていきます。
①【教える】を捨てて【聞く】に徹する
子どもが問題につまずいているとき、親はつい解き方を説明したくなるものです。
【こうやって考えるんだよ】【ここはこの公式を使えばいい】と教えてあげれば、その場では問題は解けるようになります。
しかし、この方法が続くと、子どもは【分からないときは誰かが教えてくれるものだ】と感じるようになり、自分で考える習慣が育ちにくくなることがあります。
そこで大切になるのが、【教える】よりも【聞く】姿勢です。子どもが困っているときには、すぐに答えを説明するのではなく、【どこまでは分かっているの?】【今どう考えている?】といった質問を投げかけてみるのです。
こうした問いかけは、子どもが自分の考えを整理するきっかけになります。
実際には、子どもはすでに途中まで理解していることも少なくありません。
考え方を言葉にしていくうちに、自分で答えに気づくこともあります。
この経験を重ねることで、【自分で考えれば分かるかもしれない】という自信が少しずつ育っていきます。
もちろん、どうしても分からない場合はヒントを出すことも必要です。
ただし、そのときもすべてを説明してしまうのではなく、次の一歩を考えられる程度の手がかりを与えることが大切です。
子どもが自分の頭で考える時間を大切にすること。
それを支えるために、親は【教える人】から【考えるきっかけを作る人】へと役割を変えていく必要があります。この姿勢が、学びを自分の力で進める子どもを育てていくのです。
②努力の【質】を評価する
子どもの頑張りを認めようとするとき、多くの場合は【どれだけ勉強したか】や【どんな結果が出たか】に目が向きがちです。
たくさん問題を解いた。
長い時間机に向かった。
テストで良い点数を取った。
こうした分かりやすい成果は、親としても評価しやすいものです。
しかし、本当に学力を伸ばしていくためには、努力の【量】だけでなく【質】に目を向けることが大切です。
同じ時間勉強していても、ただ問題をこなしているだけの場合と、間違えた理由を考えながら取り組んでいる場合では、得られる学びの深さが大きく違うからです。
間違えた問題をもう一度解き直している姿や、【どうしてこの答えになるのか】を考えながら問題に向き合っている様子は、学習の質が高いサインです。
こうした行動を見つけたときに、【そこまで考えていたんだね】【もう一度やり直していたのがいいね】と具体的に声をかけることが重要になります。
このような評価を受けていると、子どもは【ただ早く終わらせること】よりも、【しっかり理解すること】を大切にするようになります。
結果だけではなく、取り組み方そのものに価値があると感じられるようになるからです。
学びの質を高める習慣は、一朝一夕に身につくものではありません。
しかし、家庭の中で努力の【質】に目を向ける言葉が増えるほど、子どもは自然と深く考える学び方へと変わっていきます。
それが、長い学習の中で大きな力となっていくのです。
③【自走】を支える滑走路の整え方
子どもが自分の力で学び続けるようになることを【自走】と表現することがあります。
最上位層へ伸びていく子どもたちは、この自走する力を少しずつ身につけています。
言われたことだけをこなすのではなく、【次に何を学ぶべきか】【どこを復習すればいいのか】を自分で考えながら学習を進めていくのです。
しかし、自走は突然始まるものではありません。
最初からすべてを子ども任せにしてしまうと、何をすればよいのか分からず、かえって学習が停滞してしまうこともあります。
そこで大切になるのが、親が【滑走路】を整える役割を担うことです。
滑走路とは、子どもが自分で学び始めるための環境や仕組みのことです。
たとえば、毎日勉強する時間をある程度決めておくこと、学習に集中できる場所を用意すること、取り組む教材の方向性を一緒に考えることなどが挙げられます。
こうした土台があると、子どもは迷わず勉強を始めやすくなります。
また、定期的に学習の様子を振り返る時間を作ることも大切です。
【最近どの教科が面白い?】【どこが難しく感じる?】といった会話を通して、子ども自身が学びを見直す機会を持てるようになります。
親がすべてを管理するのではなく、子どもが自分で飛び立てる環境を整えること。
それが【滑走路を作る】ということです。
この支えがあると、子どもは少しずつ自分の力で学び続けるようになり、やがて大きく成長していくのです。
10歳は【学びの型】が決まる
小学校で優等生と呼ばれる子どもは、真面目に学習に取り組み、安定した成果を出す力を持っています。
しかし、その力だけでは、学習内容が大きく変化する中学以降に対応しきれないこともあります。
指示されたことを正確にこなすだけの学び方では、より深い理解や応用力が求められる段階で伸び悩むことがあるからです。
その分岐点になりやすいのが、10歳前後の時期です。
この頃から学習内容は少しずつ抽象的になり、【どう考えるか】という力が重要になってきます。
ここで身につけた学び方の習慣は、その後の学習に長く影響することになります。
最上位層へ突き抜けていく子どもたちは、単に多くの問題を解いているわけではありません。
【なぜそうなるのか】を言葉で説明する論理の作法、失敗を学びの材料として活かす失敗の作法、そして日常と知識を結びつける連想の作法といった思考の習慣を持っています。
こうした作法があることで、知識はただの暗記ではなく、考えるための道具として使えるようになります。
そして、その土台を支えるのが家庭での関わり方です。親がすべてを教えるのではなく、問いかけを通して子どもの思考を引き出し、努力の質に目を向け、自分で学び続けられる環境を整える。
この関わりが、子どもの自走する力を育てていきます。
10歳という時期は、単なる通過点ではありません。
ここでどんな【学びの型】を身につけるかが、その後の成長の方向を大きく左右します。
優等生のままで終わるのか、それともさらに大きく伸びていくのか。その鍵は、この時期の学び方にあるのです。

















