今回は【子どものゴールをどこにするか問題】と題し、お話をしていきます。
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ありがとうございます。
親にとって子どもは何歳になっても子どもです。
ただ、子どもは成長し進学や就職を経て親元を離れて生活するようになります。
どのタイミングで『子育ての終了』とするかは家庭によって異なるとは思いますが、子どもの人生の中で親が直接的に関わる『ゴール』と言えるのが受験ではないでしょうか。
受験はいくつかあります。
小学受験、中学受験、高校受験そして大学受験です。
大まかに4つの受験があり、子どもの年齢が低ければ低いほど親の関り方も強いです。
世間一般でお受験と呼ばれる小学受験は、近年大都市圏を中心に受験者が増えているものの、やはりごくごく一部の親子に限られた受験です。
小学校受験は準備を始めるのが子どもが4歳や5歳といった年齢なので、ほぼ100%親の意思で受験校を選定する受験です。
中学受験は親の受験と言われていますが、小学校受験に比べると子どもの意見も反映して志望校を決めて準備をしていきます。
ただ、完全なる学力で合否が決まってしまう世界なので親が子どもの学力の推移や足りない部分を把握してどのように仕上げていくのかというマネージャー的な役割を担う家庭も多く、仕事をしている親にとってはなかなかハードな受験になります。
受験をするとなると塾に通うのが鉄板ですが、個人塾や家庭教師ではない限り日々の家庭学習のスケジュールを考えたり課題となる教科や単元を踏まえて、塾の宿題以外のことをどうやって自主的に勉強できるか考えるのも家庭任せになります。
しかも子どもの意見、しかも反抗期に入っていると思うように進まず、親のストレスも溜まっていくなど、ある意味小学校受験よりも親の負担が大きくなる受験と言えるでしょう。
一方、高校受験になるとたった3年の違いとはいえ、だいぶ子どもが主体的となって勉強するようになるので親が関わることも限られてきます。
とはいえ、思春期に突入していて受験学年なのにダラダラ過ごしてこのままいくと不合格への道まっしぐらという様子を見て、情けない気持ち、怒りがふつふつと沸き起こり、親子が衝突しやすい受験です。
大学受験は子どもの将来の夢や学びたいことが具体的となっているので、親が口出しすることも減り、ただただ子どもの頑張りを見守るという親が増える受験です。
このように子どもの年齢に合わせて『受験』での親の役割も変わっていきますが、どの受験でも親はかなり力を込めて、子どもを鼓舞して合格を掴み取るサポートをしていきます。
ただ、どの受験を最大の山、ピークにするかで色々と悩ましい問題も発生してしまいます。
中学受験をゴールにするデメリット
まず、中学受験をする場合、大半は中高一貫校だと思います。
中学と高校という子どもが大きく成長する6年間を過ごす学校がどこになるのか決まってしまう重要な受験です。
小学3年生や4年生から受験に備えて受験に特化した塾に通い、勉強に励みます。
学校の特色、教育方針や偏差値もハッキリしている分、『この学校に行かせたい』という親の思いもかなり強くなります。
私もこれまで、地方に住んでいても『公立中高一貫校合格が全て』と考える親に出会ったことがあります。
こうした考えを親が持ってしまうと、子どもはプレッシャーを感じてしまい、受験勉強を自分から進んでやるというものではなく『何が何でもやらないといけない』と義務感に駆られて勉強するようになります。
これは子どもの精神面を考えるとあまりよいことではありません。
また、中学受験をするということは大学進学を予定していると思います。
あくまで受験のゴールは大学なのですが、『この中学に入るのを子どもの人生の最大の目標』となるとどうなるでしょうか。
子どもは親の熱い思いを感じて『合格したらこの世の春』『入学したら辛い勉強から解放される』と受験勉強を乗り越えていき、入学後に燃え尽き症候群になってしまう可能性もあります。
私も実際に中学に合格した後に学習意欲が急激に低下した子に出会ったことがあります。
こうなると、私立の学校であれば落ちこぼれになって退学を進められたり、私立大学の付属校であれば成績を理由に希望する学部学科に入れないということになっても不思議ではありません。
親が前のめりになり中学受験をゴールにすると、意欲の低下や【まだまだ勉強しなくちゃいけないの】と不登校になる子もいるので注意が必要です。
地方の子は高校受験がゴールになる子が少なくない
一方、地方では高校受験をゴールにしてしまう親子が少なくありません。
高校受験は親の意向よりも子どもの考えも強く反映されるため、ずっと地元に住んでいる子や親戚一同同じエリアに住んでいる家庭の子だとより高校受験をピークにしてしまう傾向があります。
我が家の子ども①のように親が他の地域出身者だと、そこまで今住んでいる地域の学校に対して【この学校に入ればスゴイ】という感情を持たずに成長することができますが、親もずっと地元に住んでいる子だとそうはいかないことがあります。
これは私も実際に経験していますが、地方では公立高校が伝統校でありトップ高校というケースが多く、そのトップ高校に入ると近所の人や親戚から【スゴイ】と尊敬のまなざしを向けられます。
田舎特有の感覚と言ってしまえばそうなのですが、この感覚によって高校受験をピークにしてしまう親子が令和の今もいます。
とはいえ、地方とは言えトップ高校は各中学の成績上位層しか受験しませんし、ちょっとしたミスで不合格になります。
そもそも、私立ではないので学校独自の問題ではありません。
そして公立高校でも進学校だけ別問題というのは大阪府や東京都のような一部の自治体のみ行っているので、大半の公立高校の入試は受験する全ての子が同じ問題を解くので、基本問題がベースであり応用問題の数も限られているので基本問題で間違えると致命的になることもあります。
高校受験をピークにしている子は、全力でこの入試問題対策をしていきます。
入試にかける情熱が半端ありません。
その一方で、大学入試を見据えている、しかも公立入試の問題をクリアできるレベルの学力のある子は中学3年生の冬には高校内容を自主的に勉強している子もいます。
学習時間の比率的に、高校の勉強7で受験勉強3、とか6対4などなど。
こうなると、どのようなことが起きるでしょうか。
入学後に両者の学力差が凄まじい勢いで広がっていきます。
私も経験していますし、現在子ども①の周囲でも起きています。
『高校に合格すればいい』と考えていた子達と大学入試を見据えて動いていた子達の学校の定期テストやベネッセ模試、河合の全統模試などの結果は天と地ほどの差になってきているようです。
一年前までは偏差値の差というのは最大5程度位だったのが、今や20くらいの違いがあるので全く笑えない状態になっています。
高校受験は大切ですが、進学する場合はあくまで通過点の一つでしかないのですから【ここがピーク】と思わないようにしたいですね。
大学受験を戦い抜くにはどうすればよいか
さて、子育てにおける受験での最終ゴールは大学受験になります。
小学校受験、中学受験や高校受験とは異なり大学受験はかなり入試制度が増えているため、『冬が受験本番』という基本軸は変わらないものの、現在は秋から総合型選抜や推薦入試などの願書受付が始まり、高校3年生の年明け待たずに進学先が決まる子もいます。
親世代の頃の大学受験とは様変わりし、長丁場の受験になっています。
子どもがどのような進路進学を考えているか、高校の指定校推薦の大学はどこか、指定校推薦を狙うか、それとも総合型選抜や志望する大学の自己推薦などの入試制度を受けるか、はたまたオーソドックスな筆記試験で大学進学を目指すのかと色々と考える必要があります。
とくに筆記試験以外の入試制度で受験する場合は、条件を揃えないといけないので【高校3年生になってから検討する】では間に合いません。
高校1年の冬から【どの受験をするか】と考え、作戦を立てないと全国相手の大学受験を勝ち抜くことはできないでしょう。
とくに人気大学や人気のある学部学科は倍率も高くなります。
受験のライバルも高校受験の時とは比べ物にならないくらい増え、【何とかなる】のノリで受けると痛い目に遭います。
親が経験してきた大学受験とは違うので、まずは高校1年生から入試に関する情報を調べて【子どもに合う進路と入試制度】を検討して、待ち受ける最後にして最大のピークである大学受験を乗り越えていきましょう。