今回は【遊びでも負けるのを怖がる子はどうすれば良いか】と題し、お話していきます。
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ありがとうございます。
以前投稿した【子どもの学力 小学3年生までにやっておきたい遊び】に寄せられたコメントをご紹介します。
娘は負けることが怖くてカードゲームもボードゲームも絶対やりません。誘うとパニックをおこします。
カードゲームだけならまだしも、マリオやカービィも嫌がります。ゲームオーバーがあるマイクラの冒険モードすらやりません。
絶望でしょうか。
コメントありがとうございます。
カードゲームはおそらくトランプでのババ抜きやUNOなどを意味していると思いますし、子どもたちに大人気のマリオやカービィーもクリア出来ないとゲームオーバーとなる設定があるので、それを【負け】とすると、そういう状態になるゲーム全般が受け入れられないのだと思います。
たかがゲームと思う方もいるかもしれませんが、ゲームでの勝ち負けに対する態度というのは子どもの性格を端的に表す意外と重要なメッセージが隠れていることがあります。
親や周囲の人からすると【こんなゲームでも負けるのが怖いの?】と呆れてしまうかもしれません。
しかし、極度に怖がっているということは【これまでの人生で成功体験が少ない】【周囲にものすごい優秀な子がいる】【他人の目が気になって仕方がない】【負けたことを馬鹿にされた経験があり深く傷ついた】【ルールが覚えきれなくて困っている】【自己肯定感が低い】という子どもの性格が原因になっている可能性があります。
怖がっているからゲームをやらせないようにしよう、という配慮もできますし、子どもの頃はそれでなんとかなるかもしれません。
けれど、成長過程で必ず何かと戦う時がやってきます。
ゲームではないけれど、人生を進んでいく中で【自分との闘い】になる時期が来ます。
その最たるものが受験です。
受験の他にもたくさん【勝負みたいなこと】はたくさんあります。
子ども時代の【ゲームに負けるのを怖がる】をそのままにしておくと、後で大きな問題となってぶつかることになるかもしれません。
そこで今回は負けるのを怖がる子への対処法と、負けるのを怖がる気持ちをなくしていく必要性を考えていきます。
1.負けることは悪ではないことを伝える
負けること=ダメなこと、弱い人と考える人はかなり多いと思います。
プロの試合、オリンピックでも【負けた】というのはこれまでの努力が水の泡になるという捉え方をされてしまうほど、厳しい見方をされてしまいます。
私も野球が大好きでシーズン中はよくテレビやラジオで試合観戦していますし、インターネットで各球場の試合運びを確認しています。
いくら投手が良いピッチングをしても、バッターがホームランを打っても負けてしまえばそれが結果として残ってしまいます。
プロの世界なので勝ち負けが全てと言われてしまえばそれでお仕舞いです。
野球やサッカーではリーグ戦で引き分けもありますが、勝負はたいてい勝つか負けるかしかありません。
それでは、負けることが100%悪いことなのかと言われれば、そうとは言い切れない面もあります。
スポーツであれば【どうして負けたのか】【何がいけなかったのか】という弱点を見つけて対策を考えるきっかけにもなります。
囲碁や将棋の世界でも勝つことが全てですが、負けても意味のない負けはありません。
次につながる【何か】に気がつき、改善するきっかけをもたらしてくれます。
我が家の子どもたちも囲碁や将棋といったものをしますが、勝つことよりも負けて何かを学ぶことの方が多いです。
小学生くらいですと、どうしても【勝つことが大切】【負けは恥ずかしい】と思ってしまいますが、決して負けは悪いことではありません。
勝ち負けのかかる遊び、ゲームはたくさんありますがそれを全部排除していくと【負けから得られる次への対策を考えるチャンス】を感じ取ることもないまま成長していくことになります。
2.中学生になると勉強も部活も勝負の色が濃くなる
中学生になると勉強面では校内順位、塾ではクラス分けテストや模試での偏差値、志望校判定と合格か不合格かを気にする勝負事的な要素が強まっていきます。
そして部活動ではよほど活動がない部活を除くと運動部も文化部も【大会に出られるかどうか】というのを気にしながら練習に励み、部活動に参加することになります。
部員の少ないところであればレギュラーになるハードルは高くはありませんが、たいていは試合に出るために同級生や後輩と競い合い、レギュラーの座を勝ち取るために練習を頑張ります。
最初から負けを怖がっていると、練習に身も入りません。
そして、中学での勉強は直接高校受験に関わってくることなので、負けるのが怖いというのは【不合格となるのが怖い】となります。
塾で仕事をしていたので毎年生徒の受験に接してきました。
私も受験を経験しています。
そして子どもの受験も経験しています。
誰もが不安と戦い、その中で受験勉強を頑張っています。
極端に不合格を恐れる子もいましたが、最初から【落ちるのが嫌だから】と思って逃亡している子はいませんでした。
負けるのが怖い子は、受験ではどうなるのか予想してみると、おそらく志望校を下げると思います。
確実に行きたい学校があれば、その学校に向けて勉強に集中する気持ちが勝るのが一番良いのですが、最後の最後で【行きたい学校を受けるよりも落ちるのが怖いから志望校を変える】と折れてしまうと、一生後悔することになります。
私も塾で【今の学力で確実に受かる学校を受ける】というスタンスで高校受験に挑んでいた子は、10人いたら10人全員が進学後に後悔するくらい【もう少し受験校選びをしっかりしていればよかった】と反省していました。
小学生の頃はまだ【負けるのを怖がって】と笑い話にできることも、さすがに中学生になり受験が迫ってくると人生の分岐点となるので【不合格は嫌だよね】と志望校を変えるようになってしまわないかと、色々と考えてみるようにしましょう。
3.成長する機会を失わないように
子どもが負けるのを恐れて挑戦しないというのは何かしらの子どもからのメッセージが隠れている可能性も否定できません。
以前ゲームをして酷いことを言われて、それがトラウマになっているかもしれませんし、負けてしまう自分を想像して耐えられない気持ちになっているかもしれません。
我が家では一応子ども①②③とも負けず嫌いで負けるのは嫌なのですが、子どもたちの学校生活などの話を聞いていても【負けを受け入れられない子がいる】と口にしています。
鬼ごっこでも負けるのが嫌でつい、ズルをする子がいたり、体育の授業でバスケットボールの試合をすると負けたくないので強気に出て揉めたり、負けて泣いてしまう子がいる、と。
私の小学生時代にもそういうタイプの子がいましたが、中学生になると勝負事でカッと熱くなる子も減っていきました。
中学生になると部活に入れば先輩後輩の上下関係や、顧問の先生が試合に出る子を決め、そして大会を経て子どもも成長してムキになることがなくなっていくのかなと思います。
負けるのが嫌で優劣が決まること、勝負が決まることを全力で避けていくと中学や高校受験、高校生活や社会人になってから息苦しくなることが増えていくので、【負けるのが嫌だと思う理由や原因】を把握し小学生の間に【負けることは悪いことではない】と気づかせていくことが大切です。
極端に嫌がるというのは、やはりそうなってしまう理由が有ると考えるのが無難でしょう。
とはいえ、何でも除外していくことが子どものプラスになるわけではありません。
とくに遅かれ早かれやってくる受験は合格か不合格しかありません。
受験しないで高校進学できるということはないですし、スポーツなどでどんなに優れた中学生でも、ほぼ合格が決まっているような子でも面接や筆記試験を受けます。
ノー入試、ノー提出物で合格できる受験はありません。
負けるのを怖がる子の気持ちを受け止めつつ、将来を見据えて動き出すことも大切です。
まとめ
遊びでも負けるのを嫌がる子を前にして【受験はどうなるのかしら】と心配する親はほとんどいないと思います。
ただ、負けるのを本当に怖がっているという時は真剣に対策を考えるようにしてください。
負けるのが嫌で泣いてしまう子がいますが、【負けないように努力する】という部分がちょっと足りなくてなかなか上達できず、結局同じことを繰り返してしまう子もいます。
思いのほか、勝負事に関する子どもの気持ち、態度に色々と問題が隠れていることがあるので、しっかりキャッチするようにしましょう。