今回は【逆算こそ命 学力差が出るタイミングを乗り越えるコツ】と題し、お話していきます。
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小学3年生から4年生で気をつけるべきことを詳しく取り上げています。
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透明教育ママの絵日記 教育系コミックエッセイだけど役に立つ可能性ゼロ【ブログ放置編】
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ありがとうございます。
子どもが生まれるとその段階で【〇年後には小学校に入学】【中学受験するなら〇年後】【〇年後に高校受験がある】と子どもの進級進学、受験といった人生の節目のイベントがいつあるのかが分かります。
それに向けて子育てをしていくわけですが、その道のりの中で子ども達の間で学力差が出やすいタイミングが必ずやってきます。
概ね、学力差がハッキリしてくるのが小学3年生から4年生頃です。
もちろん、その前の段階から出てくることもありますが、学校での学びが低学年の頃に比べると難しくなる学年です。
子どもの教育に関心を寄せているなら、この分岐点を基準にして子どもが学力差が出やすい時期を乗り越えられるよう逆算して家庭学習に力を入れる必要があります。
事前に【この時期が危険】と分かっていれば、親としても心を決めて、慌てることなく準備することができます。
公立小学校の学びは簡単と思われる方もいるかもしれません。
実際、教科書を読んでいるだけでいつも満点を取っていたという方もいますが、自分の子どもが必ずしも同じように教科書を読んでいるだけで高得点を連発する子になるとは限りません。
多くの子ども達が【よく分からないな】と感じる単元があったりと、躓きやすいポイントがどの学年にもあります。
【こんな問題も解けないのか】と一喝するのではなく、『自分の子どもだから出来て当然』という考えを捨ててリアルな子どもの学力と向き合うようにしましょう。
子どもの学力差は小学3年生から4年生に目立つようになってきます。
学校の宿題をして家の勉強もしている子でも『分からない』『高得点が取れない』というのがポツポツ出始めます。
どういう理由で学力差が出てくるのか。
そしてクラスメイトが学力上位グループにたどり着けない中、如何にして上位グループの仲間入りができるのかをご紹介していきます。
1.計算以外の単元に気をつける
読み書きそろばんという言葉がありますが、学力の基礎は読解力、漢字を正確に書ける力そして計算力です。
これに異論を唱える方はほとんどいないと思います。
算数の最初は数を数えるなど、数字に親しむということから始まります。
そして、小学1年生でも躓きやすい単元が待ち受けています。
それが、概ね秋から繰り上がりの足し算、次いで繰り下がりの引き算です。
ここで躓く子はけっこういて、子ども達の学校生活を振り返っても、算数をかなり苦手とする子はこの時点でサポーターの先生がついてじっくり教えるということもありました。
親自身も『あの単元で苦労する』とはっきり分かっている単元の一つであり、小学校に入学する前から対策をして学校で問題を解く時はスラスラ解けるように仕上げる家庭もあります。
しかし、算数は計算だけを学ぶわけではありません。
図形もあります。
そして、意外な事かもしれませんが単位に関しては大半は低学年の頃に勉強します。
苦手な子も多い時間、長さ、かさのリットルやデシリットルそしてミリリットルといった単位を実は低学年で勉強していくのですが、この単位の中でも単位換算というのは非常にロジカル、思考力が必要な概念です。
例えば60秒が1分、60分が1時間と単位が一定の数まで到達すると、違う名称の単位になります。
学校で学ぶ中で普段の生活でほぼ使わない単位の代表格であるデシリットルも、1デシリットルは100ミリリットルで、10デシリットルが1リットルであり1000ミリリットルということに変化します。
これをすんなり理解できる子もいる一方で、頭が混乱して何度も問題を解いたりして覚えるという子もいます。
単位換算は思考力、論理力が必要な単元であり『こういう条件になったらこうなります』という公式のようなものです。
算数や数学を学ぶ上で単位の単元というのはやや地味な印象があるかもしれませんが、躓く子も多い単元なので、しっかり対策をしていくことが理想的です。
皆が苦戦している中、自分は割と理解するのが早く、テストも高得点が取れると子どもは自信がつきます。
単位換算は苦手な子も多いので、この単元に特化したドリルが市販されています。
『この単元を集中して予習した、復習したい』という時に是非活用してみてください。
2.差を縮めにくい語彙力を鍛える
子どもの教育を考えると、親は計算力や漢字力に最初は意識が向きがちだと思います。
中学受験を検討している家庭では、塾に入る前から応用的で思考力を問うような教材を利用して勉強に励むこともあるでしょう。
家でどのようなレベルの教材を解くかというのは、子どもの学力、抱えている課題、そして中学受験の有無で変わっていきます。
その中でも、受験するしないに関係なく子ども間での差が縮みにくいのが語彙力です。
子どもの言葉の獲得を考えると、就学前は保育施設と家庭、就学以降は学校生活と家庭が語彙獲得の場所になります。
保育施設と学校生活は一応平等に同じような言葉を子ども達は先生から投げかけられるので、そこで極端に差が生まれるわけではありません。
ですから、差が生まれる原因は家庭と考えるのが自然でしょう。
語彙力というのは会話や文章を書く時、そして問題を解く時に差が出ます。
アクティブラーニングが増えているので、人の前に出て説明をしたり調べ学習で文章を書く際にその子の語彙力がどの位のものなのかが、ある程度分かってしまいます。
昔と違って優等生だけが発表して目立つという時代ではなくなっており、誰もが発言またはノートパソコンで意見を打ち込んで発信できる時代になっています。
文章力や語彙力があると『あの子、スゴイな』とクラスメイトから認識されるようになります。
そして、問題文を読んで解く時に知らない言葉が出てきて正しく文章を理解できない、ということも起きます。
小学生が大学入試の国語の問題を読んでもチンプンカンプンになるのは、まだその文を理解するまでの語彙を身につけていないからです。
それでは学年が上がり成長すれば勝手に語彙力が身につくのかと言えば、そんなことはありません。
塾で仕事をしている時も、同じ中学3年生でも普段の会話で使っている言葉の違いというのはかなりハッキリしているのを感じることがけっこうありました。
語彙力のない子は国語だけでなく、社会や理科などの文章題も説明しながら解いていました。
問題を解こうとしても『これはどういう意味なのか?』と、まず問題文で躓いてしまうのです。
語彙力を鍛えるには家庭での会話、親子の会話がカギを握ります。
また、子どもの語彙力を鍛える学習漫画も今は出版されている時代です。
我が家も、こうした類の学習漫画を購入して語彙を増やしていきましたし、家庭内での会話も意識して色々な語彙を使うようにしてきました。
3.親は成績至上主義に走らない
子どもがどのタイミングで躓くかというのは事前に、正確にその時期を知ることは出来ませんが、多くの子どもたちが『難しいな』と感じる単元は必ずあります。
例えば算数であれば低学年の頃の繰り上がりと繰り下がり、単位換算、小学3年では大きな数、4年生になると色々と難しい単元がありますがその中でも『がい数』は別格です。
5年生や6年生になると図形で公式を覚えることも増え、割合や速さといった小学校6年間の集大成ともいえる単元を勉強します。
こうした単元を予習して授業に臨むと復習になり、理解力が増していきます。
ただ、親の方も『絶対に満点を取るから躓きやすい単元を全て撲滅させる』と前のめりになってしまうのも考えものです。
逆算して先手必勝とばかりに親誘導で対策をし過ぎると子どもが自分から勉強する意義が見いだせなくなります。
満点を取るのが目的になり、学ぶことの楽しさや分からない問題に出会ったときに『どうやったら正しい答えを導き出せるのか』というアレコレ考えるのを楽しいと思うようにはなりません。
この先に待ち受ける受験は親がいくら頑張らせても受けるのは子ども本人で、子どもの考えで『もっと頑張ろう』と思ったり、『もういいや』となってしまいます。
躓きそうな単元があれば、子どもの力で乗り越えられるようサポートをする程度に抑えて、親が前に出て『つべこべ言わずにあれをやりなさい、これをやりなさい』と指示して、強制的に勉強させるのは避けましょう。
学力差が出るタイミングというのは、裏を返せば『より高度な学びと向き合う時』でもあります。
学びの本質である『知りたい』という気持ちを育てる大切な時期だということを理解した上で、緩やかに誘導して事前対策をしていきたいですね。
まとめ
どの単元も全て難なくクリアする神童タイプの子は滅多にいません。
大半の子は難しい単元にぶつかった時にもがき苦しんで乗り越えようとします。
しかし時には乗り越えることができず、先頭を走る同級生と差が広がるということもあります。
親としては、子どもが乗り越えられなくなり、同級生の後塵を拝するのは嫌ですから事前に学力差が出やすい単元を予習するなど対策を講じておくのが無難です。
ただ、あまりにもヒートアップすることなく冷静に誘導していって下さい。