そのうち勉強するはずと子どもに丸投げなのが危険な理由 | 元塾講師 透明教育ママ見参!!

そのうち勉強するはずと子どもに丸投げなのが危険な理由

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今回は【そのうち勉強するはずと子どもに丸投げなのが危険な理由】と題し、お話をしていきます。

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ありがとうございます。

 

子どもに関することで、多くの親が頭を悩ます問題が【自分から勉強する子になって欲しいのにダラダラしている】ということではないでしょうか。

【勉強しなさい・する】の押し問答を繰り広げたり、『やろうと思っていたのに水を差すようなこというからやる気がでなくなった』とブーブー文句を言ってきたりと揉め事が学年が上がるにつれて、学校のテストの点数が下降するにつれて増えていきます。

 

その一方で、『小学生だから自分でやりなさい』とか『塾で勉強してきなさい』と子どもに丸投げをしたり、学習系の習い事や塾任せの親も少なからずいます。

 

子どもが勉強するかどうかという気持ちの温度差、勉強に対する意欲は子どもの性格によって異なります。

しっかりやらないと!、と思う子もいれば甘えが出て楽な方に逃げる子もいます。

こうした個性を踏まえつつ、子どもが勉強する子になるよう誘導するのが親の役割の一つでもあります。

ただ、場合によっては子どもの気持ちを無視して長時間勉強させるという毒親タイプの人もいますが、基本的には【常識の範囲内で親が誘導して家庭学習を定着させる】という初期段階を踏んで、【子どもが自発的に勉強するようになる】という流れになっていきます。

 

最初が一番肝心なのですが、そういう段取りを全部無視して【勉強は親が口出すものではなく子どもが自分でやるようになる】と丸投げにしてしまうことがどうして危険なのかを考えていきます。

 

1.子どもは家庭学習の仕方を学校では学んでこない

小学校入学前、子ども達がどのように過ごしているか考えてみると、基本的には保育園、こども園や幼稚園といった保育施設になります。

そうした施設で集団行動を学び、年長さんになった就学の準備をしていくことになるのですが、ご存知の通り小学校に入れば時間割がありそのスケジュールに沿って授業を受けることになります。

そして連休を過ぎた頃からは小テスト、カラーテストを受けます。そして、宿題が始まったりと子どもの人生に【勉強】の二文字が関わって来るようになります。

 

小学校に入学してから割と早い段階からポンポンと学習習慣が求められるようになります。

ですから、年長の子どもがいる家庭では【小学校入学に向けて自分から勉強する子になるよう意識をする】と、幼児向けのドリルや就学準備ドリルまたは公文や学研と言った学習系の習い事に通い始めて準備を着々としていきます。

我が家には3人の子どもがいますが、【家で宿題をやってくるように】と先生から声がけはあるものの【家での勉強のやり方】は教わってきません。

 

家庭学習はあくまでも各家庭の考え次第で、当然ながら児童のプライベートなことです。

ですから、学校側は深く関わろうとはしません。

 

下手に関わると色々とトラブルを招いてしまうので【家で親に頼んでドリルを買って勉強しなさい】とか【宿題以外の勉強も毎日ちゃんとやりましょう】とか先生が積極的に言うことはないです。

 

ですから、【子どもに家で勉強するよう親が色々考えて準備するのは面倒だけど学校で授業を受けて宿題も出されるから勝手に勉強するはず】ということには残念ながらなりません。

 

2.学年が上がれば自発的に勉強する子はほぼいない

家庭学習習慣の定着に最適な小学校低学年の頃に、家で勉強するよう試行錯誤をせず親が最初から【自分のことは自分でやりなさい】と丸投げをする親は【自分もそうだった】とか【そのうち勉強するはず】と考えています。

 

学年が上がれば勉強で分からないことが増えていきますし、テストの点数もどんどん下がっていけば子どもも多少なりとも危機感を持ちます。

 

しかし、元々家でしっかり勉強することをしてこなかった子が【よし、心を入れ替えて頑張るぞ!】と奮い立ってもたいていは三日坊主で終わります。

 

家庭学習の習慣がある子の親は、親がプリントや教材を準備して丸つけをして子どもの理解度を確認してと様々なことを地道にやっています。

 

そして、そういう子は着々と基礎学力を盤石なものにして、学年が上がれば徐々に難しくなる学びに対して低学年の頃から備えています。

 

一方、学校の授業と宿題だけという子、または親が宿題をやったかどうか確認しない子は学習量が少なく、学年が上がるにつれて【分からない】という単元が増えていきます。

 

勉強が躓いた時、乗り越えるにはどうすれば良いかと言えば【勉強するしかない】です。

しかし、家庭学習の進め方とかどういう教材を使えばいいのか分からないので、そのまま勉強量が少ない子のまま成長していきます。

 

そして、勉強のやる気が出るかどうかも本人次第というスタンスを貫き、【10歳とか11歳になったら勉強する】【中学生になったら勉強する】と待っていても、たいていは何も起きません。

 

なにごとも習慣化するには継続する強い意志、根気強さなどが必要ですが、子ども一人がその気持ちを全部背負って自力で続けるというのは茨の道です。

 

そして、最初から楽な道を歩んでいた子が急に険しい山道を歩くように勉強する気が出るかと言えば、それは無理です。

【なんで勉強しないの!】と子どもを責めても無意味です。やはり親のサポートが絶対に必要です。

 

そして、呑気に子どもが自発的に勉強するのを待っているとあっという間に時間が過ぎていき、子どもの成績や校内順位がハッキリ分かる中学生になります。

 

3.高校受験で大苦戦をする可能性が高い

多くの親は、校内順位が出る中学生になってから【うちの子の学力はこのくらいなんだ!】と驚愕の事実を目の当たりにします。

 

学校のカラーテストで高得点を取っていた子でさえも、進学先の中学校でトップグループにいるとは限りません。

そして、勉強する習慣のない子にとって中学のテストはとても厄介です。

なぜなら、小学校時代とはことなり回数が少なく範囲も広くてコツコツと勉強する習慣がある子でないと点数が取れないという仕組みに変わるからです。

 

小学校よりも覚えることが多い上に学習内容も難しくなります。

定期テスト攻略には現実的な学習計画を立てて準備していくことが必要です。

小学生から中学生になっただけで、テスト攻略のレベルがあり得ないほど難しくなります。

 

学習習慣のない子にとって何をどうすればいいのか分からず、焦っているうちにテスト当日になり結果もボロボロと踏んだり蹴ったりです。

 

定期テストの結果を見て、そこで慌てて塾に駆け込む親子もいますが中学1年生から家庭学習の習慣を定着させて、おそらく理解不足であろう小学校内容も復習してリアルタイムで学んでいる中学校内容も勉強していくというのは至難の業。

 

今まで何もやってこなかったのに、一気に勉強をやらせても全てを消化することはできません。

サラッと表面だけやってその場しのぎの勉強をしていても、学力向上にはほど遠い状態です。

そうなると、成績は上がらず進学先の高校選びの幅も狭まってしまいます。

少子化で人気のある学校とそうではない学校が極端に偏っていますし、また私立高校の授業料無償化の影響で公立高校優位の地方でも私立高校人気が高くなってきています。

 

学業が振るわないと行きたい進路進学を有利に選択することができず、高校の偏差値から選ぶなど、【自分のやりたい事ができる学校を志望校にする】ということができません。

高校受験は自分の進路進学、人生の分岐点なので慎重に進めたいけれど、学力の問題で選択肢が少ないという事態になっても不思議ではないです。

 

まとめ

子どもに家庭学習の習慣を定着させるのは、意外と大変です。

褒めておだててと誘導しつつ、自分から勉強する子になる道のりは正直言って親の努力、忍耐力次第です。

勉強する子にさせるのは面倒だと子どもに丸投げすると、親は楽ですし子どもは最初の頃は【ガミガミ言われないで済むからラッキー】と思ってしまいます。

しかし長い目でみれば、家庭学習が身についていない子は小学校そして中学校の勉強で苦労の連続となります。

成長すれば勝手に勉強する子はレアケースで、滅多におらず、【うちの子はそうなるはず】と信じないでください。

子どもの勉強に関心がなさすぎることも、子どもの人生を苦しめる一因になるので気をつけましょう。

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