中学受験撤退の難しさ | 元塾講師 透明教育ママ見参!!

中学受験撤退の難しさ

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今回は【中学受験撤退の難しさ】と題し、お話をしていきます。

 

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ありがとうございます。

 

主に近畿圏や首都圏で実況中継的に中学受験に向けて親子二人三脚で奮闘している様子をブログ、SNSを通じて発信している方がけっこういます。

 

受験は情報収集が重要なポイントですから、こうした発信は中学受験を考えている方にとってはとてもありがたいものです。

 

とはいえ、中学受験の道は順風満帆とはいきません。模試の結果で一喜一憂。宿題の多さに疲労困憊。6年生の夏期講習会の値段を見て震える。

各家庭にドラマがあり、そのドラマを読者は垣間見て我がごとのように見守っているのかなと思います。

 

さて、中学受験の中でもとくに重いテーマとなるのが【撤退】です。

中学受験することを前提に頑張ってきたけれど、子どもに無理をさせるだけなのでは等の理由から中学受験から高校受験にシフトチェンジすることを【中学受験撤退】と言われています。

 

とはいえ、【やっぱりや~めた】と軽く考えるものではないです。

なぜ中学受験撤退の判断を下すのが難しいのかを考えていきます。

 

1.投資した金額が無駄になると思うから

 

まず、中学受験の検討段階で【どこの塾に入れさせようか】と考えます。

中学受験をするからどんな教材を集めて、毎日の勉強のスケジュール管理を誰がして、どう計画を立てるかと、最初から親塾で乗り越えることを思案する人は、かなり少ないです。

 

塾に入ることが大前提で動き出します。

とくに中学受験をする家庭の中でも、私立中学を目指す家庭は経済的に余裕のある割合が圧倒的に多いです。

 

文部科学省の「令和3年度子供の学習費調査」からも、私立中学に通う生徒の世帯年収は1200万円以上が40.1%と最も多いです。

ちなみに、公立中学校で1200万円以上の年収世帯は10.3%です。

もちろん、中学受験が盛んではない自治体では、学区によって1200万円以上の世帯の割合がもう少し高いエリアもありますが、全国平均でみるとこのぐらいの差があります。

 

経済的に安定しているから中学受験を目指せて、小学生の頃から塾通いをして月謝を支払い続けています。

 

このまま突き進むぞと思っていたところ、どうも子どもが精神的に参っている。

もしくは、本命校や当初予定していた併願校のレベルに全然到達できそうにないから高校受験に切り替えるかどうか。

 

トントン拍子に事が進むどころか中学受験を撤退する選択をしないといけなくなることがあります。

子どものことを考えれば、撤退が最良の選択なのに、親としては【ここまで塾に通わせていたことが無駄になる】と思って、何とか中学受験のレールに再度乗れるかどうかばかり考えてしまうことがあります。

 

お金を積んだから全てが上手くいくわけではないですが、やはり学年が上がり払ってきた月謝の総額を考えると撤退に二の足を踏むのは仕方がないかなと思います。

 

【うちの子が中受に向いていないと良い勉強になりました】と思えるのはかなりの大物です。

ほとんどの親は考えて、考えて、悩んで悩んで苦しんで決断を下します。

ただ、撤退をしても中学受験に向けて一生懸命勉強したことは高校受験や大学受験でも必ず役立つので、【何のためにもならなかった】と思わないでください。

 

2.選択肢が狭まるという感覚になる

 

大都市圏では私立中学が盛んです。

これは教育に関心を持つ親なら常識ですね。

とくに東京都では完全中高一貫校が増えているので、優秀な子どもが高校受験をして入学する学校の選択肢が限定的になりがちです。

 

中学受験から撤退するということは、完全中高一貫校を諦めることを意味しています。

これは親にとっては【子どもの進路進学の選択肢が狭まる】と感じるのは当たり前で、大学進学までのルートを考えると【○○中学や□□中学で6年間過ごして△△大学に進学できればいいな】が、【△△大学に近づけるための大学はどこか】と逆算してターゲットとする高校を選ばないといけなくなります。

 

もちろん、中学受験をする際もその学校の校風だけでなく進学実績とか大学の指定校推薦先を調べて受験校を絞り込んでいきます。

 

高校受験に切り替えると、大学受験までの準備期間が短いので内はともあれ【受ける大学を想定する】が必須です。

 

当初予定していた【中学に入ってから4〜5年かけて大学選びをする】ではなく、【高校受験=進学できそうな大学を一緒に考えて受験する学校を選ぶ】と軌道修正することになります。

 

ちなみに地方では中学受験と言えば公立中高一貫校を意味することが多く、そもそも募集定員も少なく残念な結果になっても地元の学区の中学を経由して、進学高校を目指すという流れがあります。

 

ですから、撤退することへの抵抗感とか選択肢が狭まるという感覚は大都市圏に比べればないですが、やはり【中受を撤退する=負けた】と考えてしまう人もいるので判断を下すのは難しいです。

 

中学受験駅に向かう電車を途中下車し、高校受験駅経由の電車に乗っても、最終ゴールは大学受験駅です。

 

正直、小学生は旅の途中なのですから【勝った負けた】はないのが正解です。

 

3.周囲の目を気にしてしまう

 

中学受験が盛んな地域ですと、ご近所さんだけでなく勤め先でも【来年受験なんだ】と中学受験の話を口にする人や話題にする人は珍しくありません。

 

また、小学校低学年の頃から塾探しの一環で季節講習会に参加して、学区の小学校の同級生が多ければ瞬く間に【あの子は受験するから来ているのかな】と噂は広まります。

 

小学3年生の2月から塾通いをし始めれば、即ち中学受験組と必然的に捉えられます。

 

中学受験をするのが当たり前、という地域は全国的にみてもかなり限られていますが、【学区の中学に進む子もいれば受験する子も混在している】【中学受験する子もいるよね】という地域もあります。

 

逆に、ほぼ全員学区の中学に進学するけれど受験するという子もいます。

 

両極端ですが、どちらの場合でも【周囲の目】があって、気にし過ぎると【撤退するとバレたらどう思われるのか】【陰口叩かれないか】と不安になる方も少なくありません。

 

周囲の目を気にするというのは精神的に疲れてしまいますが、所詮他人の目です。

他人の言葉にオロオロすると、子どもにも悪影響を及ぼします。

たしかに一時、噂と言う風が吹くとは思いますが、大切なのは子どもの人生です。

子どもにとって続けるのは幸せなのかどうかを真剣に考えてください。

そして、ずるずると決断を先延ばしにせずに、気持ちを入れ替えて【高校受験までの勉強ロード】や【高校受験と大学受験までのロード】を作成しましょう。

 

まとめ

 

中学受験をする子は大都市圏だけの話ではなく、地方でも少数派ながらいます。

思い描いたように、順調に中学受験に向けて勉強をして志望校に合格するという子は激レアと言うほどではありませんが、そう多くはありません。

 

どんな子でも、どんな家庭でも大小問わず本番を迎えるまでにトラブルや親子のバトルが勃発します。

中学受験撤退という決断を下すまでに、家庭内の雰囲気は重くなったり夫婦で言い争ったり子どもの意思を尊重すると口で言っても続行させるよう誘導させてしまったりとイロイロあります。

 

大イベントにはトラブルはつきもので、そのトラブルの深刻さを踏まえて【中学受験という人生ほぼ最初の大イベントを回避して高校受験ルートにする】と変更しても全く問題はありません。

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