小学校3,4年生から徐々に学力差が出始めるというイメージがありますよね。
【本当は入学前に学力差が出来てしまっているのでは?】と考える保護者は少なからずいます。
読み書きを完璧に。そして簡単な足し算引き算はできている状態で入学させたい。
そんな親心から、学研や公文へ通わせたりする方います。
今回は塾講師として就学前の子どもと接してきた経験。
そして子供①②を通じて考えたことを踏まえて「小学校入学後にどのように学力差は開いていくのか」を勝手に検証していきます。
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ありがとうございます。
学力差はあるけど深刻な状態ではない
就学直後の子ども達の学力差は、小学6年生のような開きはありません。
もちろん、先取りでガンガン勉強していたこと遅い子の差はありますが、いわゆるミドル層は団子状態。
勉強に関しては、1年の夏休み前でグループが固定されることはないと考えてよいでしょう。
入学直後は差はないのに、卒業に向けてどんどん差は開くばかり。
子供①②の成長を見てきて感じたのは、勉強以外での経験の差と宿題と家庭学習の習慣の考え方と小学1年の算数の山を楽に越えられるかです。
地味に勉強以外の経験の差はある
入学時点で差が明らかなのは、読書習慣や折り紙、ブロックなどの経験値。
子供①②がコロナ退散祈願で千羽鶴を折った際、クラスの半数近くが【ツル折れない】と。
結局、折れない子の代わりに子供①②のようにツルを折れる子に仕事が回ってきたそうです。
レゴやニューブロックの経験もほぼなし。
小学生の保護者の多くがファミコン世代以降になってきているのも影響しているのかもしれません。
読書も折り紙も、最初は親がそばで読んであげたりマンツーマンで教えないといけませんから。
子どもの相手をするのが面倒で、スマホやゲーム機を与えると子ども時代に経験すべきことが出来ないまま子どもは大きくなります。
個人的にそういうのが嫌で、読み聞かせや折り紙やブロック遊びにも付き合いました。
なかなか大変でしたが、今ではすべてが良い思い出です。
ゲーム以外の遊びを通じて、創造する力がつきます。
ゲームがすべて悪ではありませんが、ゲーム一辺倒になるのは避けたいところですね。
学校の宿題をする・しないの差
入学直後は学校生活に慣れるためなので、本格的な宿題が出されるのはGW明けということがよくあります。
この学校の宿題への姿勢が、その後の学力差を分けるポイントの1つだと感じています。
さらに、【宿題以外の家庭学習をコツコツしている】は明暗を分けることにつながります。
すなわち、
・学校の宿題をしない子
・完全に学校の宿題のみで終了していること
・学校の宿題+家庭学習をしている
という大まかな3パータンが存在。
誰が一番伸びるかは言わずもがな。
【まだ入学したばかり】と少々勉強を軽視してしまうと後々の学力差につながる、ということです。
小学1年で要注意な単元は算数
小学1年で要注意なのは繰り上がりと繰り下がり、という話は割と有名。
塾での経験、そして子供①②から聞く話でも【繰り上がり・繰り下がりは鬼門】という流れは不動。
ここをスムーズに通り抜けると、【自分は勉強できる】と子供が良い意味で勘違いしてくれます。
教えればすぐ理解できる子なのに、ちょっと周りよりも遅れたことで自信を失う。
勉強へ苦手意識を持ち始める・・・。
そんな単元が1年の繰り上がり&繰り下がりです。
この山を越えるためにも、算数の少々の先取りは必要だと個人的に感じています。
我が家でも、子供①②は年長の冬から簡単な足し算と引き算で足場固め。
入学前後から繰り上がりと繰り下がりに着手しました。
子どもの学力は長い目でみるべき
何年も先取りする必要はありませんが、少々の先取りは子どもの自信をつけさせされるのでおすすめです。
ただし、注意点があります。
簡単な基礎問題はガンガン解けてのみ込みが早いと、親は欲張ってしまうので気をつけてください。
【もっと出来る】【もっとやらせたい】と子ども置き去りで前のめりになると悲劇です。
完璧を求めると応用問題を避ける子に
さて、入学前後では多くの子どもがヨ~イドンでスタートする学校生活。
たいていの子は読み書きができ、簡単な計算もできています。
器用な子はサクサク基本問題が解けるので親の方も期待してしまいますよね。
ですが、親の期待が大きいと子どもは【間違えてはいけない】と感じます。
となると、絶対間違えない基本問題ばかり解こうとして応用にチャレンジしない子になってしまうのです。
案外、こういうタイプの子は多いです。
【間違えるのが恥ずかしい】【親に叱られる】と可能性を自分から狭めてしまいます。
とくに、【○○点以上じゃないといけない】と営業目標のように点数を明確化してしまうと子どものやる気は急降下。
家の勉強でも基本問題にしか手を伸ばさなくなります。
応用問題に取り組まないと、成績上位層に辿り着くことは不可能です。
完璧を求めすぎるのは、子供を苦しめることにもなるので気を付けたいところですね。
【三ツ星レストラン並みの家庭料理】を夫から求められたらほぼ全員の奥様方は切れると思います・笑。
それと同じです。
多くを求めず、子どもの挑戦する気持ちを育てる方が成長を促すことになります。
理科と社会に向けた準備は必要
入学後に着実に学力をつけさせるには、少々の先取りは悪いことではありません。
理科と社会に関しては、小学1,2年では【生活】というザックリした教科で学び始めます。
子供①②の様子を見ていても、理科と社会の学力差が顕著になるのは小学5年以降です。
2020年度小学4年の子供②に聞いてみると、【算数は学力差がハッキリだが理科と社会はそこまでではない】とのこと。
ただし、子供①が小学4年生だった時に学年末のまとめテストで理科と社会がボロボロの子が続出して【お母さんに怒られる】と騒いでいた子がたくさんいたと子供①が口にした記憶があります。
つまり、国語と算数に比べると後回しになりがちな理科社会は小学3,4年の2年間のあいだに知らずにガツンと差が出てしまうということです。
小学4年の単元別テストではそこまで差がでないけれど、色々学んだ末に受ける年度末テストで悲惨なことになる・・・。
こういう流れができているようです。
小学1,2年生から市販されている理科と社会の先取り系の問題集に取り組むのもアリですが、もっと楽しく学ぶなら学習漫画の力を借りることをおすすめします。
我が家では、ドラえもん⇒こち亀・コナン・クレヨンしんちゃん、という流れでけっこうな学習漫画を購入してきました。
学習漫画の王道・ドラえもんの学習漫画についての詳細記事はコチラ↓
中学受験レベルの難しいコナンの学習漫画↓
子どもの学力差が小学4年以降決定的についてしまう要因に、理科と社会を軽視することも大きいと個人的に感じています。
無理なく、楽しく学習漫画を活用して理科と社会の下地を作っていきましょう。
道を作ってしまうと子どもの自主性は伸びない
小学校まで優等生で中学校で伸び悩む子は自分の経験でも、塾でも見たことがあります。
たいてい、親がレールを敷いてそこで真面目に勉強してきた優等生タイプが多いです。
好奇心と関心を伸ばしていくことが、子どもの学力を伸ばすことに直結します。
【この子はこうあるべき】という親が勝手に作り上げたモデルを捨てないと、なかなか子どものやる気は芽生えてきません。
勉強をガッツリ管理することはせず、緩やかに【勉強を見守る】という雰囲気で入学後に徐々に出始める学力差と対峙していきたいですね。