今回は【小5でブレーキ多発!学力を『加速させる子』と『失速させる子』の決定的な違い】と題し、お話していきます。
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小5になると、これまで順調に成績を伸ばしていた子が、突然ブレーキをかけたように伸び悩む 。
この時期、保護者の多くが同じ悩みに直面します。
【急に理解が浅くなった】【応用問題になると歯が立たない】【ミスが増えて集中力が落ちた】。
原因は単純な【勉強不足】ではありません。
小5は、学習内容の抽象度が一気に上がる学年です。
算数では割合や比、国語では説明的文章、理科では実験的な思考など、理解の構造が問われる内容に変化します。
つまり、これまでの【暗記と反復】中心の学習では対応しきれなくなるのです。
このとき、学力を【加速させる子】と【失速させる子】の差が明確に表れます。
前者はわからないを出発点に自分の考えを整理できる子、後者はできないと感じた瞬間に思考を止めてしまう子。
違いは才能ではなく、【学び方の質】にあります。
そこで今回は、まず加速する子の【本質理解の3つの習慣】、次に成績を安定させるための【3つの具体的対策】、そして、親子で共有したい【3つの意識改革】について詳しく解説します。
学力が伸び続ける子へと変わるヒントを、一緒に探っていきましょう。
加速させる子が持つ【本質理解】の3つの習慣
まず、小5になると、それまで順調に学力を伸ばしていた子が、突然伸び悩み始めます。
この現象は多くの親子が経験する、厄介な悩み事です。
原因は【内容が難しくなるから】だけではありません。
本当の理由は、学びの質が【知識を覚える段階】から【知識を使って考える段階】へと変化することにあります。
小4までは、努力や反復で点数が上がることも多く、子ども自身も【やればできる】という感覚を持ちやすい時期です。
しかし小5以降は、算数では比や割合、国語では論理的読解や要約など、複数の概念を結びつけて理解する力が求められるようになります。
このとき、表面的な暗記型学習のままでは、理解の限界がすぐに訪れるのです。
一方で、この壁を軽々と越えていく子どもたちがいます。
彼らは単に勉強が得意なのではなく、学び方が違います。
新しい知識を単独で覚えるのではなく、既習内容と結びつけて理解し、
自分の言葉で説明できるように整理する。
つまり、【本質を捉える学習】をしているのです。
学力を加速させる子は、答えを出すことよりも考える過程を大切にします。
その結果、知識がつながり合い、応用問題や初めての課題にも柔軟に対応できるようになります。
一方で、失速する子は、【わかったつもり】で理解を止めてしまいます。
できたが一過性のものになってしまうのです。
ここでは、学力を安定的に伸ばし続ける子どもたちが共通して持っている、本質理解を支える3つの習慣を紹介します。
3つの習慣は小5の壁を乗り越える【考える力】の核となります。
①知識を【点】で終わらせず【線】でつなぐ思考
小5以降の学びでは、単発的な知識の積み上げでは限界が訪れます。
算数の【割合】と【比】、国語の【要約】と【論理構成】など、複数の単元が相互に関連して出題されるからです。
加速する子どもは、知識を【点】として覚えるのではなく、【線】として結びつけながら理解しています。
たとえば、算数で割合を学んだとき、【これは分数や比と同じ考え方だ】と気づける。
国語で読解問題を解くとき、【筆者の主張=要約】と整理できる。
このつながりの意識が、学力を応用へと導くのです。
親ができるサポートは、子どもが習ったことを【前の単元】とつなげて質問すること。
【これ、前に勉強した○○とどう関係あると思う?】と尋ねるだけで、思考の幅は広がります。
覚える勉強からつなげる勉強へという、この転換が、子どもの学びを加速させる第一歩です。
②【わかったつもり】を見抜き、理解度を言語化する
【授業ではわかっていたのに、テストでできなかった】。
このわかったつもりが、小5の失速を招く最大の落とし穴です。
加速する子は、理解を【確認】ではなく【言語化】で深めています。
たとえば、【なぜそうなるの?】と問われたとき、自分の言葉で説明できるかどうか。
説明できない場合、その単元の理解はまだ曖昧だということです。
この【言語化】によって、本人が理解の穴に気づけるようになります。
家庭でも、親が【どこがわかった?】【どう考えた?】と声をかけることが大切です。
正解かどうかよりも、【説明できるかどうか】を重視する姿勢が、思考の深さを育てます。
わかったつもりを防ぐ一番の方法は、答えを出すよりも考え方を表現すること。
言語化は、知識を【自分のもの】に変えるための最高のトレーニングなのです。
③間違いを【見直し】で終わらせず【教訓】に変える
多くの子どもは【間違えた問題を見直す】まではできます。
しかし、本当に学力が伸びる子は、その一歩先、つまり【なぜ間違えたのか】を自分で分析し、次に活かすことができます。
それが、間違いを【教訓】に変える学び方です。
加速する子どもは、ミスを単なる失敗ではなく次へのデータと考えます。
たとえば、【計算ミスが多い】なら【焦って手順を省いた】など、原因を具体的に言語化する。
この自分の弱点を発見する習慣が、理解をより深く確実なものにしていきます。
親ができるサポートは、【どこで間違えた?】ではなく【どうすれば防げた?】と聞くこと。
この問いが、子どもの中に次の一手を考える意識を芽生えさせます。
見直しを振り返りに変え、間違いを成長の種に変える。
この視点を持つ子ほど、学力は止まることなく加速していきます。
ブレーキせずに成績向上へと転換させる3つの対策
さて、小5になると、学習内容が一気に抽象化し、これまでの【覚えるだけの学習】では対応しきれなくなります。
先ほど述べたように、この時期に学力を加速させる子は本質理解の習慣を身につけており、【知識を点で終わらせず線でつなぐ】【理解を言語化する】【間違いを教訓に変える】という思考のプロセスを意識的に踏んでいます。
では、家庭では具体的にどのような環境づくりやサポートを行えば、こうした学び方が定着していくのでしょうか。
実は、学力を安定的に伸ばしていく子どもの多くは、決して勉強時間が長いわけではありません。
むしろ、短い時間の中でも集中して考え、復習や演習に【戦略性】があります。
一方、伸び悩む子は、ただこなす学習に陥りやすく、量を重ねても内容が定着しません。
学びを【作業】にせず、【思考の積み重ね】に変えるためには、日々の勉強の仕組みそのものを見直す必要があります。
そこでカギとなるのが、【基礎と応用の往復】【学習時間の固定化】【弱点の見える化】という3つの対策です。
どれも一見シンプルですが、継続して取り入れることで【勉強の質】を根本から変える力を持っています。
基礎に戻りながら応用を整理することで知識の抜けを防ぎ、
学習時間を固定化することで継続のリズムを作り出し、さらに弱点を見える化することで自分の課題を自分で直す意識を育てていく。
この3つの習慣が身についた子は、親に言われなくても自分で勉強の優先順位を判断できるようになります。
つまり、【やらされる勉強】から【自分で伸ばす勉強】へ。
ここからが、本当の意味で学力が自走し始める段階なのです。
①基礎と応用の【往復学習】
成績が伸び悩む子の多くは、【基礎ができているつもり】で応用に挑み、結果的に壁にぶつかります。
もしくは、基本問題ばかりを解いて【全部できている】と満足してしまい、力を付けるタイミングを自分の手で潰しているところもあります。
逆に学力を加速させる子は、応用を学びながら基礎に戻る、往復学習を自然に行っています。
応用問題は、単なる【難問】ではなく、【基礎を組み合わせて使う】思考問題です。
だからこそ、応用でつまずくときは、基礎の理解がどこかで抜け落ちている可能性が高いのです。
この時、親が【また基礎からやり直そう】と言うのではなく、【この問題、どの基礎が関係していると思う?】と促すと、子どもは自分で結び直す力を育てられます。
さらに、応用を学んだ後に基礎問題をやり直すことで、知識が使える形へと再構築されます。
基礎→応用→基礎の流れを意識するだけで、理解が深く定着し、学力が安定的に上向くのです。
【やりっぱなし】ではなく【戻る勇気】。
この往復こそが、加速する学びの根幹です。
②学習時間の【固定化】
学力を安定的に伸ばす子に共通しているのが、【勉強時間のリズム】が整っていることです。
学ぶ時間が日によってバラバラだと、集中力や定着率が不安定になり、成果が出にくくなります。
とくに小5は、遊びや習い事の予定が増え、家庭学習の時間が不安定になりがちです。
だからこそ、家庭で【毎日同じ時間に机に向かう】習慣を固定化することが鍵になります。
固定化のポイントは、量よりリズム。
最初は10分でも構いません。
【夕食後15分だけ】や【朝ごはんのあとに1ページ】など、無理なく続けられる時間設定が効果的です。
時間が固定されると、脳がこの時間は学ぶ時間と認識し、集中がスムーズになります。
また、親が【勉強の時間を守る姿勢】を評価することで、子どもはやる気ではなく習慣で動けるようになります。
この自動化こそ、長期的に学力を支える最大の力です。
③弱点を【見える化】する仕組み
テストやドリルを終えたあと、【できた・できない】で終わっていませんか?
とくに小学生では【勉強したからいいだろう】という感覚を持っている子の方が多いです。
しかし、それでは学力は安定しません。
加速する子どもたちは、自分の弱点を【見える形】にして改善する力を持っています。
具体的には、間違いノートや弱点リストを作ること。
テスト後に【間違えた問題】ではなく、【なぜ間違えたのか】を書き出します。
【計算手順を省いた】【問題文を読み飛ばした】など、原因を明確にすることで再発を防げます。
さらに、親が【この間違い、前も似ていたね】と気づかせるだけで、
子どもは自分の思考の癖を客観的に見られるようになります。
これが自己修正力の第一歩です。
大切なのは、弱点を責めるのではなく、成長のきっかけとして扱うことです。
【見える化】は、失敗を可視化することで成功の地図を描く作業なのです。
これを継続できる子ほど、確実に成績を上げていきます。
小5から変える3つの意識改革
ところで、小5の段階で学力が加速する子と失速する子の差を分けるのは、単なる学習量ではなく【学びに向かう意識】です。
どんなに優れた教材や塾に通っても、本人の学びに対する姿勢が受け身のままでは、長期的な伸びは期待できません。
一方、成績を安定的に上げる子どもは、【考え方】【取り組み方】【感じ方】が違います。
たとえ小学校4年生まで小学校のクラス内で優等生という立ち位置を築いていても、5年生の勉強では【やらされる勉強】でなんとかその地位を保ってきた子は徐々に成績が停滞するようになります。
つまり、親が変えるべきは勉強の方法よりも勉強に向かう心の設計。
この意識の転換が、子どもを【やらされる学び】から【自ら伸びる学び】へと導きます。
ここでは、小5から中学にかけて学び続ける子になるための3つの意識改革を紹介します。
①【間違えることは成長のプロセス】と捉える、②【正解よりも過程を大切にする】、③【自分のペースを信じて学ぶ】、という考え方は、短期間で劇的な変化を起こす魔法ではありません。
しかし、家庭で継続的に伝えていくことで、子どもの学び方の根本を変えていく静かな力になります。
①間違えることは成長のプロセスと捉える
多くの子どもが勉強を苦手に感じる最大の理由は、【間違える=悪いこと】と思い込んでいるからです。
しかし、学力を加速させる子は、間違いを恐れません。
彼らにとってミスは【次の理解への入口】。
間違えた瞬間こそ、成長のチャンスなのです。
親ができるサポートは、失敗を責めず、【どこで考え方がズレたのか】を一緒に整理すること。
【惜しかったね】よりも【ここで気づけたのはすごいね】と声をかけてみましょう。
この言葉が、間違いを認めても大丈夫という心理的安全を作り出します。
また、【失敗の数だけ理解が深まる】という価値観を共有することで、
子どもは結果ではなく学びに目を向けるようになります。
間違えることを怖がらずに挑戦できる子ほど、
試行錯誤を通じて本物の思考力を育てていくのです。
②正解よりも過程を大切にする
多くの保護者が見落としがちなのが、【正解主義の落とし穴】です。
テストや問題演習で【合っていた】【間違っていた】だけを評価すると、子どもは【結果のために勉強する】思考になり、考える楽しさや工夫する姿勢を失ってしまいます。
一方、成績を安定的に伸ばす子どもは、答えよりも過程を重視しています。
たとえ間違っていても、【考え方が良かったね】【その発想は面白い】と認められることで、自分の考えを大切にする姿勢が育ちます。
親が【どうやってそこにたどり着いたの?】と尋ねるだけで、
子どもは自分の思考を言葉にし、理解を整理し始めます。
この対話の積み重ねが、思考力と表現力の両方を伸ばす最良のトレーニングになります。
正解よりも、そこに至る考え方を評価する家庭。
その環境こそ、子どもが学びを楽しみながら伸びていく最大の要因なのです。
③自分のペースを信じて学ぶ
小5の時期は、成績の波が最も大きくなる時期。
友達と比べて焦ったり、点数に一喜一憂したりすることで、
本来のペースを崩してしまう子も少なくありません。
しかし、学力を着実に伸ばす子どもたちは、比較ではなく自己基準で進めています。
【昨日より理解できた】【前より早くできた】
このように、小さな成長を自分で認識できる子は、学びを継続する力が強いのです。
親は、【〇〇ちゃんはもうできるのに】ではなく、【あなたはここまでできるようになったね】と声をかけてあげてください。
他人との競争ではなく、過去の自分との競争へ。
この視点の転換が、学びを焦りから自信へと変えます。
また、短期間の成果に一喜一憂せず、【努力は積み重なって結果になる】と伝えることで、子どもは自分のペースを信じ、粘り強く挑戦できるようになります。
焦らず、諦めず、継続できる子が、最終的に大きな成果を掴むのです。
小5の壁を越える鍵は【勉強量】ではなく【考え方の質】
小5の学力の伸びは、勉強量ではなく思考の質で決まります。
学力を加速させる子どもは、知識を【点】で覚えるのではなく【線】でつなぎ、理解を言葉にして深め、間違いを教訓として次につなげています。
一方で、失速する子は【わかったつもり】で終わり、復習が確認作業に留まりがちです。
このわずかな意識の違いが、半年後、一年後に大きな差となって表れるのです。
その差を埋めるために、家庭でできるのが仕組みづくりと関わり方の転換です。
紹介した【基礎と応用の往復】【学習時間の固定化】【弱点の見える化】は、どれも特別な方法ではなく、継続できる工夫にすぎません。
しかし、この3つを日常に根付かせるだけで、勉強がやることからできるようになるプロセスへと変わります。
そして、【間違えを恐れない】【過程を重視する】【自分のペースを信じる】という3つの意識改革も大切です。
これこそが、子どもの自走する学力を支える土台になります。
親が結果ではなく思考を見守り、焦りではなく信頼で関わること。
その姿勢こそが、学びを止めない最大のサポートです。
小5の壁は、学力の壁ではなく考え方の壁。
この時期をどう越えるかで、子どもの中学・高校での伸び方が決まります。
【焦らず、比べず、考え抜く力】を育てること。
それが、真の学力を育む最良の家庭教育です。
















