今回は【テストで点が取れない子が【読める・解ける】に変わる学習法】と題し、お話をしていきます。
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ありがとうございます。
【テストになると解けない】【問題文の意味がわからない】と悩むお子さんは少なくありません。
これは、塾で仕事をしている時にも感じることがありました。
つまり、宿題や授業中では理解している、解けるけれど【完全なるノーヒント状態で結果が出せない】という子が結構多いということです。
普段の勉強ではわかったつもりでも、いざ応用問題や読解問題になると力を発揮できない。
そんな姿を見て、親としてももどかしく感じている方が多いのではないでしょうか。
こうした子どもたちは、【理解力がない】【地頭が悪い】わけではありません。
読み取り方や考え方の習慣が身についていないだけというケースが大半です。
つまり、正しいアプローチを取れば誰でも【読める・解ける】に変わっていくことができるのです。
そこで今回は、テストで点が取れない子に見られる特徴をまず整理し、それに対してどのような改善策があるのかを解説します。
さらに、家庭でできる具体的な学習サポートの方法もご紹介します。
今はまだ苦手でも、大人の関わり方次第で子どもは大きく変わります。
【できない】を【できる!】に変えるヒントを、ぜひ最後までご覧ください。
テストで点が取れない子に共通する3つの特徴
まず、テストになると、【家で解けていた問題なのに、点数が取れない】【問題文の意味がよくわからないと言ってくる】といった声を親の方からよく耳にします。
とくに応用問題や読解問題では、普段の学習ではあまり見られないようなミスや混乱が目立つことも少なくありません。
では、なぜこのようなことが起きるのでしょうか?
それは多くの場合、【勉強がわかっていないから】ではなく、【問題にどう向き合うか】という姿勢や読み取り方、考え方に原因があります。
つまり、学力そのものよりも、学び方・思考の習慣に課題があるのです。
とくに、応用問題や文章読解でつまずく子どもには、いくつかの共通した特徴があります。
逆に言えば、これらの特徴を正しく把握し、それに合わせてサポートすることで、点数アップだけでなく、思考力や読解力といった根本的な学力の向上が期待できます。
ここでは、テストで点が取れない子に見られる代表的な3つの特徴について、具体的に解説していきます。まずはお子さんがどのタイプに当てはまるのかを確認することから、改善の第一歩が始まります。
特徴①問題文を最後まで読まない
テストで点を落とす子に最も多い傾向のひとつが、【問題文を最後まできちんと読んでいない】という行動です。
本人にその自覚はなく、【ちゃんと読んだよ】と言うことがほとんどですが、実際には冒頭だけ読んで思い込みで解いてしまっているケースが非常に多く見られます。
たとえば、問題の中に【ただし〜】や【〇〇の中から一つ選びなさい】といった条件があっても、それに気づかずに答えてしまう。
その結果、内容が合っていても条件に合っていないため不正解になってしまうのです。
これは注意力の問題ではなく、読み方の【型】が身についていないことに原因があります。
【読む】という作業が、情報をただ拾うだけの行為になっていて、【設問の意図を理解する】【条件を押さえる】といった読みの深さが不足しているのです。
こうした子どもには、【設問を読む→何を問われているかを言葉で確認する】というトレーニングが効果的です。
設問を読んだ後に【この問題は何を聞いていると思う?】と問いかけ、焦らず読み解く力を育てることが重要です。
テストで結果を出すためには、丁寧に読むことが何よりも基本であるということを、日常の学習の中で少しずつ意識づけていくことが求められます。
特徴②答えをすぐに求めたがる
応用問題や文章題で苦戦する子に多く見られるのが、【考える前に答えを出そうとする】姿勢です。
じっくりと問題の内容を読み、条件を整理してから答えるという手順を踏まず、すぐに答えにたどり着こうとしてしまうため、正答率が下がってしまいます。
たとえば、【〇〇について説明しなさい】という記述問題に対して、本文を十分に読まずに、思いついた単語や一部分だけを取り上げて答えてしまう。
あるいは、【こういう問題は前にも出たから、たぶんこうだろう】と、過去の経験に頼って機械的に答えを出してしまうこともあります。
これは、【答えを早く出すこと=頭がいいこと】と思い込んでいることが背景にあります。
学校や塾でのテスト経験の中で、【時間が足りなかった】【早く解かないと損をする】といった意識が強まり、考えるよりも急いで解こうとする習慣が染みついているのです。
こういった傾向のある子には、【プロセスを大事にする声かけ】が有効です。
【なんでそう思ったの?】【他の考え方もできるかな?】と問いかけることで、考える時間を確保し、思考力そのものを育てることができます。
【すぐに答えを出す】ことが正しいとは限らないと伝えること、そして考える過程にこそ価値があると感じられるような学び方にシフトすることが、応用力のある学習への第一歩となります。
特徴③語彙力・表現理解が不足している
文章問題でつまずく子の多くに共通するのが、【語彙力】や【表現の理解】が十分でないという点です。
読解問題や応用問題では、文章全体の意味を正しく理解することが前提になりますが、その際にキーワードや文構造の意味を正確につかめないと、文章がぼんやりとしか頭に入ってこないという状態になってしまいます。
【筆者の主張は何ですか?】という設問に対して、そもそも【主張】という言葉の意味が理解できていない場合、その先に進むことができません。
また、【〜とはどういうことか】と聞かれても、言葉を自分の言葉で言い換える力がなければ、説明することも難しいのです。
語彙力が不足していると、選択肢の意味も取り違えやすくなり、正しい答えがあっても選び取れないということが起こります。
読解以前に、問題文に出ている言葉そのものが【読めても意味がわからない】という問題を引き起こしているのです。
この力は、一朝一夕には身につきません。読書や日常会話の中で【これはどういう意味?】【別の言い方は?】といったやり取りを積み重ねていくことが、語彙力を育てる第一歩です
。
また、ニュースや図鑑など、普段あまり触れないジャンルの言葉に触れる機会を増やすことも大切です。
語彙力は、文章を読み解くための【道具】です。
語彙が増えると、読解力だけでなく、表現力や論理的思考力も向上します。
まずは日々の中で、【言葉を大切にする姿勢】を親子で意識していくことが、読解の力を大きく変えていくのです。
【読める・解ける】に変わるための3つの改善策
さて、先ほどは、テストで点が取れない子に共通する3つの特徴についてお話ししました。
問題文を読み切れない、すぐに答えを出そうとする、語彙力が不足している。
これらはすべて、その子の【学力の限界】ではなく、日常の学び方や思考習慣が大きく影響しています。
つまり、これらの特徴を見直し、適切なサポートとトレーニングを加えていけば、子どもたちは確実に【読める・解ける】ようになっていきます。
ポイントは、結果ではなく【考え方】に目を向けることです。
ここでは、読解力や応用力を伸ばすために、家庭や学校で今日から実践できる3つの改善策を具体的にご紹介します。
どれも特別な教材や長時間の勉強を必要とするものではなく、日常の中に少しの工夫を加えるだけで効果が出る方法です。
【どうせ苦手だから…】と諦める必要はありません。
子どもは、ちょっとしたきっかけで大きく変わります。
苦手を克服するために大切なのは、学び方を見直す勇気と、それを支える大人のまなざしです。
それでは、実際の改善策を見ていきましょう。
改善策①【問い】を読み解く練習をする
読解問題や応用問題で成果を上げるには、【問いを正確に読み解く力】が欠かせません。
ところが多くの子どもは、設問の冒頭を読んだだけで内容を理解した気になってしまい、本当に問われていることを見落としてしまいがちです。
たとえば、【このときの気持ちを理由とともに書きなさい】という問いに対し、【気持ち】の部分しか意識せず、理由が抜けてしまう。
あるいは、【すべて選びなさい】とあるのに、ひとつだけ選んでしまう。
これは、設問を注意深く読む習慣が身についていないことが原因です。
ここで大切なのは、設問の中に答えのヒントが隠れているという意識を持たせることです。
問題文の前にまず設問を読ませ、【この問いは、何について、どのように答えてほしいと思っているか?】と問いかける習慣をつけましょう。
最初は一緒に設問を音読しながら【キーワードに線を引く】【指示語に注目する】といった作業を行い、問いの意図を可視化することで、子どもは【設問も読むべき文章】だという意識を持つようになります。
また、【問われていることに、ちゃんと答える】という基本に立ち返ることも大切です。
解く前に問いを理解する。
このプロセスを意識づけることで、正答率は着実に上がっていきます。
改善策②【根拠をもって考える】クセをつける
読解や応用問題において重要なのは、【なぜそう考えたのか】を説明できる力です。
ところが、多くの子どもは直感や雰囲気で答えを選び、答えの理由を聞かれると黙り込んでしまいます。
これは、普段の学習で【考える過程】に焦点を当てていないことが原因です。
この状態を改善するには、【根拠をもって考える】クセをつけることが非常に効果的です。
たとえば、問題を解いたあとに【どうしてこの答えにしたの?】と聞いてみてください。
最初は【なんとなく】や【前に同じようなのがあったから】という曖昧な答えしか出てこないかもしれません。
しかし、何度も繰り返すうちに、【この言葉があったから】【ここに理由が書いてあったから】と、少しずつ根拠を意識して言えるようになっていきます。
【なんとなく】ではなく【理由がある】解答を目指す姿勢を育てることが、思考力の土台になります。
さらに、選択問題であれば【なぜ他の選択肢を選ばなかったのか?】、とそこまで考えさせると、より深い理解につながります。
これは非常に地道なトレーニングですが、やればやるほど読解・応用力の向上につながっていきます。
ポイントは、正解かどうかよりも【考える過程】に注目すること。
家庭での会話の中にも、【なぜそう思ったの?】【他にどんな考え方がある?】といった問いかけを取り入れれば、自然と論理的思考が育ち、どんな問題にも柔軟に対応できる力が身につきます。
改善策③語彙力を強化する
応用力や読解力を伸ばすうえで、意外と見落とされがちなのが【語彙力】の重要性です。
文章を読んでいても、使われている言葉の意味が理解できていなければ、内容はぼんやりとしか入ってきません。
つまり、言葉の意味がわかるかどうかで、理解の深さが大きく変わってしまうのです。
たとえば、【彼は気まずそうに立ち去った】という文が出てきたとき、【気まずい】という言葉の意味が曖昧な子は、登場人物の感情や状況を正確に読み取ることができません。
結果として、【どう感じたか】【なぜその行動を取ったか】といった設問に答えられなくなってしまいます。
語彙力を育てるためには、まず【知らない言葉に出会ったときに立ち止まる習慣】をつけることが大切です。
辞書を引いたり、言い換えを考えたりすることで、言葉の意味と使い方がしっかりと身につきます。
また、家庭での会話の中でも、【この言葉、どんな意味だと思う?】【別の言い方はできるかな?】といったやり取りを重ねることで、子どもの語彙はどんどん広がっていきます。
とくに日常生活に関係する言葉だけでなく、文章や学習に出てくる抽象的な語彙を増やすことが重要です。
読書も有効ですが、ただ読むだけでは語彙が定着しないこともあります。
読んだ後に内容を要約させたり、気になった言葉を一緒に確認したりすることで、語彙の【使い方】まで学べるようになります。
語彙力は、読解力と考える力の両方を支える【土台】です。
この力がしっかりしていれば、どんな問題にも自信を持って立ち向かえるようになります。
家庭でできる3つの学習のコツ
ところで、これまでテストで点が取れない子に共通する特徴と、その改善策について見てきました。
ここで大切なのは、どれほど良い方法を知っていても、継続して実践しなければ成果にはつながらないということです。
そして、その継続を支えるのが、家庭での学習環境や日々の声かけです。
子どもにとって、家庭は最も安心できる場所であり、学びの土台を作る場でもあります。
とくに読解力や応用力のように、じっくりと育てていく必要のある力は、日常の中で少しずつ積み上げていくことが効果的です。
とはいえ、家庭での学習支援というと、【毎日長時間勉強させなきゃいけないの?】【特別な教材が必要?】と思ってしまうかもしれません。
ですが、実際に必要なのはそうしたことではなく、日々のちょっとした工夫や関わり方の見直しです。
ここでは、応用力・読解力を伸ばすために、家庭で今日から取り組める3つの学習のコツをご紹介します。
どれも親子で気軽に取り入れられる内容ばかりです。
【勉強させる】のではなく、【一緒に考える】スタンスを意識して、楽しく学びの土台を育てていきましょう。
コツ①学びを会話に取り入れる
読解力や思考力を育てるために最も効果的なのが、日常の会話の中に学びを取り入れることです。
勉強というと机に向かうイメージが強いですが、実は生活の中の何気ない会話こそ、子どもにとっては最高の学びの場になります。
ニュースを見ながら、【今の話、どう思う?】【なんでそうなったんだと思う?】と問いかけてみたり、買い物のときに【100円のものを3つ買うといくら?】と算数につなげたりするだけでも、考える力や語彙力は自然と養われていきます。
読解に苦手意識がある子どもは、【自分の言葉で考えを表現する】経験が不足しがちです。
だからこそ、【どう思った?】【なんでそう考えた?】と問い返して、言葉にする機会を増やしてあげることが大切です。
大人が先に正解を教えるのではなく、まずは子どもの考えを受け止め、それに共感したり、さらに深掘りしたりすることで、子ども自身が【考えることは楽しい】と感じられるようになります。
会話の中に【問いかけ】を増やすことで、家庭が自然と【考える力を伸ばす場】になります。
勉強という形にとらわれすぎず、日常の中に学びをちりばめることが、子どもの読解力・応用力を育てる近道なのです。
コツ②【読書習慣を深める】
読書は語彙力や読解力を育てる上で非常に有効な手段です。
しかし、ただ本を読むだけでは十分とは言えません。
大切なのは、読書を【自分の言葉で考える体験】につなげていくことです。
たとえば、本を読んだ後に【どんな話だった?】【主人公はどう思ったと思う?】と問いかけてみましょう。
さらに【あなたならどうする?】【この後どうなりそう?】といった、自分なりの意見を求める質問を加えると、読書が自分ごとになり、理解も深まります。
また、読んだ内容を口に出して説明することで、文章の構造や意味を整理する力も育ちます。
最初はうまく話せなくても、【どこが印象に残った?】などの具体的な質問から始めると、子どもも話しやすくなります。
ここで注意したいのは、【何冊読んだか】を重視しすぎないことです。
冊数よりも、【一冊をどう読んだか】が重要です。
時には難しい語句が出てきたときに一緒に辞書を引いたり、言い換えを考えたりする時間を取ることで、語彙の理解も深まります。
ジャンルも偏らないように工夫すると効果的です。
物語だけでなく、伝記や科学系の本、時事的な話題を扱った読み物など、幅広いジャンルに触れることで、子どもの語彙や表現力の幅が広がっていきます。
読書を作業ではなく対話に変えることで、子どもの読解力は着実に成長します。
読んだ後に少しだけでも親子で会話をする。
それだけで読書が深い学びに変わるのです。
コツ③間違いを成長のチャンスにする
テストや問題集で間違えたとき、つい【なんでこんなミスをしたの?】【ちゃんと読んでた?】と問い詰めてしまうことはありませんか?
しかし、子どもにとって間違いは、成長の絶好のチャンスです。
大切なのは、間違いを責めるのではなく、そこから【なぜ間違えたのか】を一緒に振り返ることです。
たとえば、選択問題で誤答を選んだとき、【どうしてこの答えを選んだの?】と聞き、【どこで勘違いしちゃったかな?】と一緒に考えるだけでも、次回同じミスを繰り返す可能性はぐっと下がります。
また、記述問題で答えがずれていた場合も、【この書き方だと何が足りなかったかな?】と問い返してあげましょう。
間違いを分析することで、思考の過程を見直す訓練になります。
さらに重要なのは、【間違えても大丈夫】という安心感を与えることです。
間違いを恥ずかしい、怒られるものと感じてしまうと、子どもは挑戦を避けるようになります。
反対に、間違いを前向きに受け止められるようになると、【考えること】そのものに前向きになっていきます。
【ミスをした=成長できるチャンス】と捉え、そこから何を学べるかに注目することで、子どもの学習姿勢は大きく変わります。
家庭ではぜひ、間違いを叱るのではなく、【一緒に学ぶ材料】として扱うことを意識してみてください。
それが、子どもの学びを大きく支える力になります。
【わからない】は伸びるチャンス
テストで点が取れない、応用問題になると急に手が止まる.
そんな悩みを抱える子どもは少なくありません。
しかし、その背景には【能力不足】ではなく、読み方・考え方・言葉の扱い方に関するちょっとしたつまずきが隠れていることがほとんどです。
まず最初に問題文を最後まで読まない、答えを急ぎすぎる、語彙力が不足しているといった特徴を紹介しました。
これらは、意識と習慣の変化で少しずつ改善できるものです。
そして続いて、問いを丁寧に読み解く、根拠をもって考える、語彙力を育てるといった具体的な改善策を提案しました。
さらに最後に、家庭でも実践できるサポートとして、日常会話への学びの取り入れ方、読書の深め方、間違いとの向き合い方をご紹介しました。
どれも、教育費をかけることや長時間の勉強に頼らなくても実践できることばかりです。
子どもが【わからない】と感じたとき、親としてそれを責めるのではなく、【どこで引っかかったのか】【どう考えたのか】に寄り添い、考える力を育てていくことが、読解力や応用力の土台を築く近道です。
親が変われば、子どもも変わります。
正解を急がせず、【考える時間】に価値を置く姿勢を家庭の中に根づかせていきましょう。
できないことを成長のサインと捉えられるのが、大切です。
















