学力が安定する子の家庭がやっている 2つの危機の乗り越え方 | 元塾講師 透明教育ママ見参!!

学力が安定する子の家庭がやっている 2つの危機の乗り越え方

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今回は【学力が安定する子の家庭がやっている 2つの危機の乗り越え方】と題し、お話をしていきます。

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小学校高学年になると、【うちの子、ずっと成績が良かったのに、最近ちょっと学校のテストで高得点が取れなくなってきた】と不安を感じる方が増えてきます。

周りの子と比べて目立った差がなかったのに、突然【授業で分からないことがある】【テストでミスが増えた】【勉強へのやる気がなくなった】、などなどが起きていきます。

そういうこともなく、とんとん拍子で成績を伸ばしていく子もいるなかで、順調に勉強面で結果を残してきた子の中でも停滞気味になる、【学力の分かれ道】のサインを出す子もいます。

 

小学生の間に、子どもの学力に大きな差が生まれる【転機】が2度訪れます。

それが、小学3年生と小学5年生です。

小学3年生では、学習内容が【読み】【書き】【計算】中心の基礎から、徐々に【思考力】や【読解力】を問われる内容へと変化します。

簡単に言えば、覚える勉強から考える勉強へのステップアップです。

このタイミングで躓くと、【わからない】【おもしろくない】が積み重なり、勉強に対する苦手意識が芽生えてしまいます。

 

そしてもう一つの危機が、小学5年生です。

この学年になると、算数では割合や速さといった抽象的な概念が増え、国語や理科、社会も論理的な理解を求められる内容にシフトしていきます。

【公式を覚えておけばOK】【用語を覚えれば満点が取れる】では対応できなくなり、理解力、集中力、自学力が問われ始めるのです。

この2つのタイミングで、親が適切にサポートできるかどうかが、その後の学習の土台を大きく左右します。

逆に言えば、小学校6年間で訪れる【2つの危機】をどう乗り越えるかで、中学以降も安定して学力を伸ばせる子になるかが決まると言っても過言ではありません。

そこで今回は、小学3年生と5年生に訪れる学力の壁を、どのように家庭で乗り越えるかを、ご紹介していきます。

 

最初の難題『小3の学力危機』

まず、小学校3年生は、子どもの学力にとって最初の大きな【坂道】が訪れる時期です。

これまで順調に勉強についていけていた子どもが、急に躓き始めたり、【うちの子、最近勉強がわかってないかも…】と親が不安を感じ始めるタイミングです。

どうしても小4の壁という言葉が気になりますが、小学3年生は多くの子どもにとって【学び方が変わる】転換期でもあります。

学習内容そのものが大きく変わります。

たとえば算数では、九九のような暗記中心の内容から、【かけ算の応用】【桁数の増えた計算】【文章題】【グラフや表などの資料読解】へと発展し、思考力や読解力を求められる場面が増えていきます。

また国語でも、低学年より長文読解が進み、言葉の理解力が試されますし、漢字力に問題がある子は漢字テストで苦戦するようになります。

さらに、理科や社会の授業も始まり、【観察・実験・調べ学習】といった成長に合わせた学びのスタイルが導入されるのがこの学年です。

これらの変化によって、それまで【覚えればできた】という学習が、【考えて解く】【自分で理解する】という学習へと切り替わります。

このタイミングで、何となく授業についていけなくなったり、家庭学習に身が入らないという子どもが増えてきます。

 

その一方で、小学3年生で学力が安定する子どもたちは、家庭での関わり方に共通点があります。

まず大切なのは、【わかった】で終わらせず、【ちゃんと理解する】を意識した学習習慣が確立できるかどうかです。

漢字を読めるだけでなく、実際に文の中で使って書けるか。

算数の文章題も、式が立てられるか、式に合った考え方を説明できるか。

こうした学びの定着を家庭で地道に確認している家庭ほど、子どもの学力は安定しています。

 

また、勉強を特別なものにしない工夫も大切です。ニュースを一緒に見て話し合う、図鑑で調べものをしてみる、本を一緒に読む。

こうした日常の会話や体験の中に【学びのタネ】を見つける習慣がある家庭は、子どもの好奇心を育てやすく、学びに対する姿勢も前向きになります。

さらに、子どもの気持ちに寄り添い、達成感をより感じるような声かけも大きなカギを握ります。

テストの点数よりも、【今日こんな問題が自分で解けた】【昨日より早く宿題が終わった】といった日々の小さな成長に対して、【すごいね】【よく頑張ったね】と声をかけている家庭は、子どもが【やればできる】と感じやすく、学習意欲を持続しやすくなります。

 

小学3年生の時期は、学びの土台を再点検する絶好のチャンスでもあります。

九九はスムーズに言えるか、時計は読めるか、文章を読んで内容を理解できているか、単位換算ができるかと、こうした基礎力に不安がある場合は、焦らずに一歩引いて、丁寧に確認し直すことが重要です。

また、家庭学習は【毎日少しずつ】を基本に、欲張らずに定着することを一番の目的にしましょう。

長時間詰め込むよりも、15〜20分程度の勉強を習慣化する方が、定着率も集中力も高まります。

そして、何より大切なのは、間違いに対して責めないことです。

【なんでこんなミスしたの?】ではなく、【どこで間違えたのか一緒に見てみよう】といった声かけが、子どもの自己肯定感と学ぶ力を育てていきます。

小3の学力危機は、ある意味で学び方を変えるタイミングです。

この時期に、家庭が焦らず、子どもの変化を受け入れながら支えていくことが、これからの学習の安定に大きくつながっていくのです。

 

決定打となる『小5の学力危機』

さて、小学校5年生は、一見すると落ち着いて見える学年ではありますが、やはり学習面でさらに難化する学年で、せっかく小4の壁を無事に乗り越えても【よく分からない】と感じる子が増えてきます。

高学年としての自覚も芽生え、学校生活にも慣れ、行動面でも安定してくる時期です。

 

しかしこの時期に、じわじわと学力が落ちていく【小5の学力危機】が訪れるのです。

そしてこの危機は、親にとっても子ども本人にも【まだ大丈夫だろう】と思ってしまう罠があります。

とくに小4の壁で脱落していく同級生がいる中で、成績上位者として残っているという自覚があると、学習内容が難化していても【たまたま出来が悪かった】と受け流してしまうことがあります。

 

小学校5年生で一番の難所である算数では割合、速さ、図形など抽象度の高い単元が多くなり、国語でも論理的読解や複雑な文章の要約力が求められるようになります。

理科や社会も、調べ学習やまとめる力が必要となり、【思考して表現する力】がさらに問われる学年です。

これまで【何となく】で通ってきた学習スタイルでは太刀打ちできず、躓いてしまう子が出てきます。

それでも成績が急に下がるわけではないため、子どもも親もその変化に気づきにくい面もあります。

 

ただ、クラス内に中学受験に向けて動き出している子や、学区の中学進学後のことを見据えて家庭学習を充実させている子もいることで、学力の差が顕著になり、【あれ、同じくらいの成績だったのにいつの間にか差が出ている】と自信をなくすケースもあります。

親も【小学4年生のテストで高得点連発していたから、もう大丈夫だろう】と、少し家庭学習のサポートを緩めてしまうこともあります。

しかし、ここで適切なサポートをしないと、子どもは学習に対して【なんとなく苦手かも】や【やっても伸びない無力さ】を少しずつ抱くようになり、学力が不安定になっていきます。

 

この見えにくい小5の危機を乗り越えている家庭には、共通した特徴があります。

それは自立に向けたサポートの仕方です。

たとえば、勉強時間をただ決めるのではなく、自分でタイマーを使って時間を管理したり、簡単な学習計画を一緒に立ててあげたりすることで、少しずつ【自分でやる力】を育てていきます。

これは、親が毎回指示するのではなく、【どうしたらできるか】をその都度一緒に考える関わり方です。

また、【なぜ勉強するのか】を子どもと対話することも大切です。

ただ【やりなさい】と言うのではなく、【将来どんなことがしたい?】【今できることは何かな?】と、勉強の意味づけを丁寧にすることで、子ども自身が学びに納得しやすくなります。

さらに、習い事や遊び、休息とのバランスも重視している家庭が多いです。

詰め込みすぎず、でも怠けすぎず、生活全体の中で【学びをどう位置づけるか】を大切にしている点が、学力の安定につながっています。

 

そして、小5での学習危機を乗り越えるには、子どもの自立を促すことがカギです。

親が【やらせる】ではなく、【見守る】【相談にのる】存在として関わることが求められます。

たとえば、分からない単元が増えてきて悩んでいるときに、【どうやって克服していこうか?】と問いかけ、一緒に方法を考えることが重要です。

失敗を責めず、次につなげるための経験として活用できる家庭は、子どもの成長をしっかり支えています。

小学5年生になると、中学進学までカウントダウンが始まり、自分で乗り越える気力を育てていく必要が増してきます。

その一方で、勉強の難化で躓くこと、自信を無くすことも多くなる中で、小さな成功体験を積み重ねる形でサポートしていくと、子どもは【わかる】【できる】と下向きになっていた学習に対する意欲も、再度、上向きへと変わっていきます。

 

そして何より、子どもが安心できる居場所として家庭があることが最大の力となります。

反抗期、思春期に突入し、親子の衝突も避けられないこともあるなか、結局【家があるから大丈夫】と思える環境があることが、見えにくい学力の危機を乗り越える最大のパワーになります。

 

家庭がブレないための思考回路

ところで、小学校6年間のなかでも、小学3年生、小学5年生という子どもの学力差が出やすい時期をうまく乗り越えた子どもたちには家庭のかかわり方が一定している、軸がぶれていないという特徴があります。

親が焦らず、ブレずに子どもと向き合っていることが、結果的に子どもの学力の安定につながっているのです。

塾で仕事をしている時や、子育てをしていると【これをすると子どものためになる】と、子どもの性格を考えず、ただ流行に踊らされてフラフラ揺れ動いている親に出会ったことがあります。

結局、軸が定まっていない方の家庭では、小学校中学年頃から子どもの学力の伸びが鈍くなり、親が当初思い描いていたような進路進学ができなかったというケースを見てきています。

それでは、学力が安定する子の家庭は、どのような行動パターン、思考回路を持って子どもに関わっているのでしょうか。

 

やはり、多くの子が成績を落としていく小学3年生、5年生の時期に乗り越える子の家庭というのは

子どもの成績に波がある時期でも、親が一貫して落ち着いた姿勢で対処しています。

たとえば、割合のテストの点数が悪くても、【割合の意味を十分理解していない】とプラスに受け止めて、対処法を親子で考えていく連係プレーができます。

たしかに、成績やテストの点数は、わかりやすい評価判断の基です。

しかし、成績ばかりに意識が向くと、親も子どもも一喜一憂し、学習が【評価されるための行為】に変わってしまいます。

ここで、【なぜ急にできなくなったの?】【このままで大丈夫か?】と焦ってしまうと、子どもはプレッシャーを感じ、学習そのものへの苦手意識が強まってしまう可能性があります。

一方、学力が安定している家庭は、一時的なつまずきを成長のサインと捉えています。

新しい学び方にチャレンジしているからこそ、ミスや不安定さ、弱さが多少なりとも出てくる。

それはむしろ【伸びている証拠】と見て、落ち着いてサポートを続けています。

 

塾でも成績の良い子、結果として進学校に合格した子の親は、点数よりも学習の中身や取り組み方に注目しているところがありました。

【どこがわかるようになった?】【どうやって考えたの?】と、子ども自身が学ぶ過程、理解する過程を言葉にできるよう、日常的に対話を重ねています。

これは小学生の段階でも顕著で、いくら低学年で成績が良い子でも親が点数にしか興味を示さないと、子どもは息苦しさを感じたり、できないことを伝えることができず、成績が頭打ちとなっていくので気をつけてください。

 

また、親自身も学び続ける姿勢を子どもに見せている特徴があります。

読書をする、ニュースに関心を持つ、好奇心を言葉にしている親の姿勢が、【学ぶって普通のこと】と子どもに伝わっていきます。

 

子育てにおいて小学3年生や小学5年生での成績の上下は、とても重要ですが、あくまでも通過点です。

とくに思考力や表現力が問われ始める時期は、学び方の変化に一時的に戸惑うのは自然なことです。

子どもも混乱することも多々あるでしょう。

そうした時に親として気をつけたいのは、【点数が良い子】ではなく、【困難に向き合える子、考えられる子に育てたい】という長期的な視点を持つ、ということです。

 

この視点は親が【何を大事にするか】という価値観の軸です。

この軸がある家庭は、子どもの成績が上下してもブレません。

成績が良いことは確かにうれしいことです。

でも、それが家庭のゴールになってしまうと、点数が下がるたびに心が揺れ、子どもにも不安が伝わります。

軸がぶれていなければ、親の愛情が【条件付き】ではないことを感じ、自信と安心感をもって学びに向かえます。

親がブレない姿勢を持ち続けることが、子どもがどんな時期でも前向きに学びに向き合う土台となります。

焦らず、比べず、【この子のペース】を信じて寄り添い続けることが、学力の安定と、自信につながっていくのです。

 

小学3年生、小学5年生で訪れる学力の危機は、多くの子どもが経験する自然な成長の一部です。

その時期に、親がどう関わるかで、子どもの学力は大きく左右されます。

大切なのは、焦って結果を求めるのではなく、変化の背景にある進級によって難化した学びに適応しているかどうか見守り、頃合いを見てサポートに出るかどうかという親の出方次第になります。

親が教える存在ではなく、一緒に考え、支える存在であることを目指していきましょう。

そうした関わりが、子どもに安心感と学ぶ意欲を与えます。

小学校6年間で直面する学びの波に寄り添い、ともに乗り越える家庭の姿勢こそが、何よりの学習支援になるのです。

 

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