今回は【低学年から差が出る 文章力を鍛える裏技】と題し、お話していきます。
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大学入試が多様化し、二次試験だけでなく推薦入試や総合型選抜でも『小論文』、『志望動機』もあり受験生は書く力が試されるシーンが増えています。
高校受験そして中学受験を考えると確かに国語で作文が課されることはありますが、それで全てが決まるということではありません。
原稿用紙の使い方などは小学校で学びますが、国語で作文を書きましょう、小論文を書きましょう、どのように書きますか、ということに時間を割いて勉強することはないです。
とはいえ、今の公教育では読解力や表現力を鍛える学びになっているため必然的に中学受験や高校受験で『記述問題が増える』という傾向が強まっています。
そして大学受験でも小論文の存在感は増しています。
大学生、そして社会に出てからも文章力というのは重要です。
時代的にAIの台頭でかなり高度な内容の文書を自動作成できるようになっているため、『書く力』というものの重要性がこれまで以上に高まっています。
しかも、文章を書く際に重要視される語彙力も含めて短期間で爆上がりするスキルではありません。
学校では時間を割かないけれど、文章力が求められるのは大学受験という現実があります。
高校2年生や3年生になって慌てて小論文対策の塾に駆け込んで対応するということも珍しくありません。
そうした中で、子どもの文章力をいかに鍛えていくかというのは親にとっては大きな課題の一つです。
小学生の頃から、ストレスなく日常生活で文章力の土台を鍛える裏技をご紹介します。
1.会話内容を考えてよく話をする
国語の世界では書き言葉と話し言葉、つまりは文語体と口語体というものがあります。
明治時代に二葉亭四迷が『言文一致体』と、話し言葉をそのまま小説『浮雲』で使用し、現在に至る話し言葉がそのまま文章として使われているという流れになりました。
しかし、くだけた口語体で作文を書いたり小論文を書くことや卒論を書くということではありません。
そして文章には型があります。起承転結などがその代表格です。
決まりごと、作法があるのでそれを理解することが必要ですが、そこに至るまでには子ども自身がたくさんの言葉を吸収する必要があります。
そう聞くと、読書をするのが一番なのかと思いますが、本を率先して読まない子もいます。
そういう子でも文章力の土台となる語彙力を鍛えることができるのが、会話です。
本と同様に、家庭の会話も語彙獲得の面では非常に重要です。
親子の会話は家庭により中身がかなり異なります。
野球好きな家庭であれば野球用語が行き交い、子どもは自然と覚えていきます。
サッカー好きな家庭であればサッカー用語に詳しくなります。
このように、親の意識しないところで子どもは家庭でよく出る言葉を身につけています。
ということは、同じような言葉を繰り返し使い、日常会話の中身も代り映えしなければそれだけ語彙獲得のチャンスを無くしているということになります。
とくに今の時代は新聞を取っていない家、テレビではYouTubeなどの動画配信サービスがメインで地上波などはあまり見ない、ニュースはスマホで通知が来た時に自分の関心のあるニュースしか目にしないなど、自然と情報が偏りがちになっています。
好きな情報にすぐアクセスできる環境で育っている今の子は、小さい頃に様々な情報に触れさせて自分らしい考え方や世界は広いということを知ってもらうようにしていく必要があります。
触れる分野が狭いと、そこで得られる語彙も限られてしまいます。
子どもの語彙力を鍛える意味も込めて家庭での会話内容というものを意識していきましょう。
2.子どもに考えさせる会話を意識する
文章力を鍛えると言っても、スラスラ文字を書けない子もいます。
「何を書けばいいか分からない」「自分の考えが思いつかない」という子は多々います。
考えがない、というのは小論文作成で致命的です。
それどころでなく、面接においてもデメリットでしかありません。
見栄えの良い文章でなくても、まずは「自分の考え」を伝えられるスキルを鍛える必要があります。
正直、整った文章は書いていくうちに上達していきます。けれど、『自分の考えをまとめて文章に書き出す』に至るまでがけっこう大変です。
そこに至るにはどうすればよいか。
家庭で出来ることはないか。
親がサポートできる簡単な方法は「子どもに考えさせる機会を与える」ということです。
考える癖、自分の意見を言える機会がないと「自分はこう思っている」を表現することができません。
口に出すことができれば、文字で書くこともできます。
普段、親の言われるがままに行動していると思考力が育ちません。
受け身になれば尚のこと、小論文的な作文を書くことに苦戦します。
そうならないよう、普段の会話で「どう思う?」「どう感じている?」「何か考えている?」と意見を求めてください。
日本の子育ては長い間「親の言うことは絶対」という考えが支配的でした。
今はそういう風潮も薄れてきていますが、親自身がそういう中で育ってきていると「親に歯向かう子はおかしい」と思いながら子育てをしています。
そういう古風な子育てをしていると何でも他人任せ、自分の意思は置いてけぼりの人間が完成してしまいます。
親としては、子どもの未来を考えると「自分で道を切り拓く人間」になって欲しいと思います。
ただ、子育て次第ではそういう思いとは真逆のことになる可能性もあります。
そういう事態を防ぐ意味でも、親子の会話を親の命令で終わらせるのではなく「夏休みのお出かけはどこがいいか三つくらい考えて」と考えさせる機会を増やしてください。
そういうことを繰り返していくと、子どもは自分の生活で考える経験をしていき、自然と無理なく自分の意見を持つようになります。
3.鉛筆で字を書く時間を大切にする
公教育の学びでノートパソコンやタブレット端末が導入され、先生が板書した文字をノートに書き写す機会が親の頃よりも減ってきています。
生活を振り返っても、手紙を書いた経験がないという子も珍しくありません。
しかし、学校のテストや入試でも鉛筆またはシャープペンシルを持って字を書く、ということをしています。
学校の漢字の宿題も鉛筆で字を書いて練習しています。
家庭学習をしている子は鉛筆で問題を解いています。
ただ、勉強していない子は文字を書く機会が学校にいる時くらいです。
字を書く量の個人差が広がりやすくなっているので、字を書く時間を大切にして欲しいです。
これから先、10年、20年後は大学入試で小論文は予測変換機能なしのパソコンで記入する流れになるかもしれませんが、とりあえず現段階では入試の際は筆記用具で答えを書いています。
小論文も同じように、筆記具を使って書き進めていきます。
字を書く機会が少なくなると、文字を書くスピードも遅くなります。
これは仕事をしている時に感じたことですが、普段から勉強している子は文字をスピーディーかつ正確に書くことができます。
しかし、勉強量が少ない子は文字を書くのが遅く「これではテストや入試のように時間制限がある時は苦労する」と感じました。
字を書くのは子どもなら日常的にやっていることですが、「学校だけの子」もいれば「家での勉強や塾でも字を書いている子」もいます。
小学校低学年の頃から徐々に差が出てきて、10歳頃になると字を書くスピード差が目立つようになります。
地味なことですが、文章力を鍛える際には「文字を正確に書ける力」がないと、語彙力や自分の考えを表現する力を思う存分発揮できなくなるので、気をつけてください。
まとめ
文章力というのは小学校低学年の頃だと読書感想文を嫌がらずに書く、作文をスラスラ書ける、といった具合に直接子どもの学力をみるものではないため、あまり気にしない方もいるかもしれないスキルです。
しかし、学年が上がり、子どもが成長していくと文章力の存在感が増してきます。
中学受験や高校受験でも作文が課されることがあります。
そして、大学入試ではあらゆる入試制度で「小論文」が登場してくるので、完全無視しても大学受験を何とかクリアできる受験生を探す方が難しい時代になってきています。
小さい頃はさほど気に留めないスキルですが、ある日突然大きな壁となって進路進学の道にドンと出現します。
その時に備えて、子どもが小学生の頃から子育ての中で気に留めて文章力を高める行動をしていきましょう。