今回は【子どもの学力の分岐点はいつ?【あと伸びする子】にする戦略】と題し、お話していきます。
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小学生の頃は、カラーテストで100点を取っていると、親として安心しやすいものです。
【このまま順調に伸びていくだろう】
【勉強は得意なタイプかもしれない】
そう感じる家庭も少なくありません。
しかし実際には、今できていることと、この先も伸び続けられることは、必ずしも同じではありません。
低学年では、暗記や反復で対応できる内容が多く、【真面目にやる子】が比較的高得点を取りやすい時期です。
ところが学年が上がるにつれて、求められる力は変わっていきます。
考える力。
読み取る力。
自分で修正する力。
つまり、【自走する学力】が必要になってくるのです。
すると、それまで順調だった子が、ある時期から急に伸び悩むことがあります。
逆に、低学年では目立たなかった子が、後から大きく伸びるケースもあります。
つまり、子どもの学力には分岐点が存在するのです。
しかも、そのサインはかなり早い段階から現れています。
小3でカラーテストの満点が減る。
読解問題を嫌がる。
【わかった】と言いながら説明できない。
こうした小さな変化は、単なる気分の問題ではない場合があります。
一方で、【あと伸びする子】には共通点があります。
失敗を隠さない。
分からない問題から逃げない。
【なぜそうなるのか】を考えようとする。
つまり、学び方に違いがあるのです。
そこで今回は、子どもの学力の分岐点がいつ訪れるのか、そして【あと伸びする子】に育てるために、家庭でどんな視点を持つべきなのかを整理していきます。
学力の分岐点はいつ訪れるのか?
まず、【学力差はいつ生まれるのか?】
そう聞かれると、多くの人は中学受験や高校受験を思い浮かべます。
あるいは、【10歳の壁】という言葉を聞いたことがある方も多いでしょう。
たしかに、それらは子どもの学力に大きな影響を与える時期です。
しかし実際には、学力の分岐はもっと早い段階から静かに始まっています。
低学年のうちは、【真面目に取り組める子】が比較的高く評価されやすい時期です。
宿題をきちんとやる。
漢字や計算を繰り返す。
そうした作業型の勉強でも、高得点を維持しやすいからです。
ところが、小3頃から学習内容が少しずつ変化し始めます。
算数では、文章題や抽象的な考え方が増えます。
国語では、【なんとなく読む】だけでは対応できず、論理的に読み取る力が必要になります。
つまり、【覚えるだけ】の勉強から、【考える勉強】へ移行していくのです。
さらに、中学以降は、自分で考え、管理し、修正する力が求められます。
誰かに言われたことをこなすだけでは、学習量にも難易度にも対応しきれなくなります。
また、最近は英語や読解力の重要性も高まり、【わかったつもり】で進む危険性も大きくなっています。
一方で、あと伸びする子は、【今の点数】だけで勉強を見ていません。
失敗した時に考え直す。
分からない問題を放置しない。
そうした思考する習慣を積み重ねています。
ここでは、子どもの学力の分岐点がどこで始まり、どんなサインとして現れるのかを整理していきます。
①【10歳の壁だけ気にする】のはNG
子どもの学力について語られる時、【10歳の壁】という言葉を耳にすることがあります。
これは、小4前後で学習内容が抽象化し、勉強についていけなくなる子が増える現象を指します。
たしかに、この時期は大きな転換点です。
算数では割合や面積など、見えない関係を扱う問題が増えます。
国語でも、登場人物の気持ちや筆者の意図を論理的に読み取る力が求められるようになります。
しかし、ここで注意したいのは、【10歳の壁だけ】を特別視しすぎないことです。
実際には、学力の分岐はもっと早い段階から始まっています。
たとえば、小3頃から見られる【わかったつもり】の増加。
問題は解けるけれど、説明はできない。
解き方を覚えているだけで、【なぜそうなるのか】は理解していない。
こうした状態は、後の大きな失速につながることがあります。
また、低学年で高得点を取っている子ほど、【勉強=作業】と認識したまま進んでしまうケースもあります。
漢字を繰り返す。
計算を速く解く。
それ自体は悪いことではありません。
しかし、考える学習への移行ができないと、学年が上がった時に苦しくなります。
さらに、最近は学習内容の難易度も上がっています。
英語の早期化。
読解力重視。
情報量の増加。
そのため、【小4になったら考えればいい】という考え方では、準備が遅れる場合もあります。
本当に大切なのは、【何歳で壁が来るか】を恐れることではありません。
むしろ重要なのは、考える力が少しずつ育っているかを見ていくことです。
失敗した時に考え直せるか。
【なぜ?】を持てるか。
説明しようとするか。
そうした姿勢こそが、後伸びする子の土台になります。
【10歳の壁】は突然現れるものではありません。
その前段階から、小さなサインはすでに始まっているのです。
②カラーテストの満点が減る【小3の小休止】という前兆
小学校低学年までは、カラーテストで100点を取り続ける子も珍しくありません。
そのため、親としては【このまま順調に伸びていきそう】と安心しやすい時期です。
ところが、小3頃になると少しずつ変化が見え始めます。
90点。
85点。
今まで当たり前だった満点が減っていくのです。
すると、多くの家庭は不安になります。
【集中力が落ちた?】
【勉強へのやる気がなくなった?】
しかし実際には、この満点減少は、単純な学力低下とは限りません。
むしろ、小3は【覚える勉強】から、【考える勉強】への転換期です。
算数では、文章題や割り算など、見えない関係を整理する力が必要になります。
国語も、漢字量が急増し、【なんとなく読む】だけでは対応しにくくなります。
つまり、今までの感覚型学習が通用しにくくなるのです。
また、この時期は思考疲れも起きやすくなります。
問題文を読み、条件を整理し、考えて解く。
脳への負荷が増えるため、【分かっていたのにミスした】が増えやすくなるのです。
ここで重要なのは、【点数だけ】で子どもを判断しないことです。
たとえば、以前より時間をかけて考えている。
途中式を書くようになった。
【どうしてこうなるの?】と質問が増えた。
そうした変化は、考える力が育ち始めているサインでもあります。
一方で、【満点を取ること】だけを重視しすぎると、子どもは失敗を避けるようになります。
難しい問題に挑戦しなくなる。
【わからない】を隠す。
すると、後から大きな壁にぶつかりやすくなります。
小3の満点減少は、決して悪いことばかりではありません。
それは、【思考する学び】へ進むための小休止でもあるのです。
そして、この時期に【考える習慣】を育てられるかどうかが、後のあと伸びを大きく左右していきます。
③中学・高校受験で突き抜ける【読解力】のインフラ化
中学受験や高校受験で最終的に大きな差を生む力の一つが、【読解力】です。
しかも、この力は国語だけに必要なものではありません。
算数の文章題。
理科の実験問題。
社会の資料読み取り。
英語の長文。
実際には、ほぼすべての教科で【文章を正確に理解する力】が必要になります。
つまり、読解力は全教科を支えるインフラなのです。
しかし、低学年のうちは、この重要性が見えにくいことがあります。
計算が速い。
漢字テストが満点。
そのため、【勉強ができる】と感じやすいのです。
ところが学年が上がると、【文章を読めていない】ことが少しずつ問題になります。
問題の条件を読み落とす。
聞かれていることを勘違いする。
長文を読むだけで疲れてしまう。
こうした状態になると、どの教科でも失点が増えていきます。
とくに最近の入試は、思考力型へシフトしています。
単純暗記だけでは対応しにくく、【複数の情報を整理しながら考える力】が求められるようになっています。
その土台になるのが、まさに読解力です。
また、読解力は一朝一夕では伸びません。
短期間で急に完成する力ではなく、日々の積み重ねで少しずつ育っていくものです。
だからこそ、小学生の段階から【読む習慣】【考える習慣】を育てておくことが重要になります。
たとえば、
【どうしてそう思ったの?】
【どこにそう書いてあった?】
と問いかけるだけでも、子どもは根拠を探す読み方を意識し始めます。
さらに、読解力は自分で学ぶ力にも直結します。
説明を読み取れる子は、塾や学校の授業だけに依存せず、自力で理解を進めやすくなります。
つまり、読解力とは単なる国語力ではありません。
中学・高校受験を突破し、その後も伸び続けるための学習基盤そのものなのです。
【あと伸びする子】と【失速する子】の決定的な違い
さて、同じ学校に通い、同じ授業を受け、同じように塾へ通っている。
それなのに、数年後には大きな学力差が生まれることがあります。
小学生の頃は成績が良かったのに、中学以降で失速する子。
逆に、低学年では目立たなかったのに、後から大きく伸びる子。
その違いは、単純な【才能】だけではありません。
むしろ大きいのは、学び方の差です。
たとえば、言われたことをこなすのは得意でも、自分で考える習慣が弱い子は、学習内容が難しくなると苦しくなりやすくなります。
一方で、【なぜそうなるのか】を考える子は、最初は時間がかかっても、後から大きく伸びることがあります。
また、【失敗】に対する考え方も重要です。
ミスを隠そうとする子は、苦手を放置しやすくなります。
逆に、【どこで間違えたのか】を分析できる子は、修正力が育っていきます。
さらに、目先の点数だけを追い続けると、考える勉強が後回しになりやすくなります。
すると、中学・高校受験で【伸び切れない】状態になることもあります。
あと伸びする子は、最初から完璧なわけではありません。
分からない問題に向き合い、試行錯誤しながら少しずつ前へ進める子です。
つまり、将来的な伸びを決めるのは、【今どれだけできるか】だけではなく、どんな姿勢で学んでいるかなのです。
ここでは、【あと伸びする子】と【途中で失速する子】を分ける、3つの決定的な違いについて整理していきます。
①指示待ちの【作業型】か、自ら動く【思考型】か
【あと伸びする子】と【途中で失速する子】を分ける大きな違いの一つが、勉強への向き合い方です。
とくに差が出やすいのが、【作業型】か【思考型】か、という点です。
作業型の子は、言われたことをきちんとこなします。
宿題もやる。
漢字練習もする。
問題集も埋める。
一見すると、とても真面目に勉強しているように見えます。
しかし、その勉強が【考える学習】ではなく、終わらせることが目的になっている場合があります。
たとえば、間違えた問題を解き直さない。
なぜその答えになるのかを考えない。
答えを写して終わる。
こうした状態では、学年が上がるにつれて苦しくなりやすくなります。
一方で、あと伸びする子は【思考型】です。
問題を解きながら、
【なぜ?】
【他のやり方は?】
と考えています。
もちろん、最初からスムーズにできるわけではありません。
むしろ、考える分だけ時間がかかることもあります。
それでも、【理解しよう】とする姿勢があるため、後から大きく伸びやすいです。
中学以降は、自走力が重要になります。
高校受験や大学受験では、誰かが隣で細かく管理してくれるわけではありません。
自分で課題を見つけ、修正しながら進める力が必要になります。
その時、【言われたことしかできない学習】では限界が来ます。
また、思考型の子は、【分からない】を放置しにくい特徴があります。
曖昧なまま進むことに違和感を持つため、自分で調べたり質問したりしやすいのです。
だからこそ、家庭でも【早く終わったね】だけではなく、
【どう考えたの?】
【どこが難しかった?】
と、思考に目を向ける声かけが重要になります。
勉強は、単なる作業ではありません。
【考える習慣】があるかどうかが、あと伸びする子と失速する子を分ける大きな分岐点になっていくのです。
②失敗を【隠す】か、成長の【データ】として歓迎するか
【あと伸びする子】と【失速する子】の違いは、失敗への向き合い方にもはっきり表れます。
失速しやすい子は、【間違えること】を強く嫌がる傾向があります。
テストを隠す。
間違えた問題を見直したがらない。
【ケアレスミスだった】とだけ言って終わる。
こうした行動が増えると、苦手が見えにくくなっていきます。
背景には、【間違える=悪いこと】という意識があります。
とくに、小さい頃から【できる子】と言われてきた子ほど、失敗する自分を受け入れにくい場合があります。
すると、難しい問題を避けるようになります。
【できる問題だけ】を繰り返す。
正解できそうな範囲で安心しようとする。
その結果、考える力が伸びにくくなってしまうのです。
一方で、あと伸びする子は、失敗を【成長のデータ】として扱います。
もちろん、最初から間違いが好きなわけではありません。
悔しい気持ちもあります。
それでも、【どこでズレたのか】を確認しようとします。
問題の読み違いだったのか。
途中式が抜けていたのか。
考え方そのものが違っていたのか。
そうやって原因を分析し、次に修正しようとするのです。
この振り返る力は、学年が上がるほど大きな武器になります。
中学・高校では、学習内容が難しくなり、【一度で完璧に理解する】ことは難しくなります。
だからこそ、【失敗から学べる子】が強くなるのです。
また、家庭での関わり方も重要です。
点数だけを責められると、子どもは【失敗を隠そう】としやすくなります。
一方で、
【どこで困った?】
【何が原因だったと思う?】
と聞かれると、修正する習慣が育ちやすくなります。
本当に危険なのは、【間違えること】ではありません。
間違いを見ないまま進むことです。
あと伸びする子は、失敗を自分を否定する材料ではなく、次に進むためのヒントとして活用しているのです。
③目先の点数に追われるか、志望校を【通過点】と捉えるか
【あと伸びする子】と【失速する子】の差は、勉強の目的にも表れます。
失速しやすい子は、目の前の点数や順位だけに意識が向きやすい傾向があります。
次のテストで何点を取るか。
偏差値をどれだけ上げるか。
もちろん、それ自体は悪いことではありません。
結果を意識することは、努力の原動力にもなります。
しかし、【点数を取ること】が目的になりすぎると、考える勉強が後回しになりやすくなります。
解き方だけを暗記する。
【出そうな問題】だけを繰り返す。
難しい問題は避ける。
すると、一時的には点数が上がることもあります。
ですが、学習内容が複雑になると、応用が利かなくなっていきます。
一方で、あと伸びする子は、【志望校合格】を単なるゴールではなく、通過点として見ています。
つまり、
【その先で困らない力をつける】
という視点を持っているのです。
たとえば、中学受験なら【入学後も学び続けられる力】。
高校受験なら、【高校で上位を維持できる力】。
そうした長期視点があるため、目先の効率だけに流されにくくなります。
その結果、【なぜそうなるのか】を理解しようとする。
苦手分野から逃げない。
読解力や思考力など、時間のかかる土台作りにも取り組めるようになります。
また、長期視点を持てる子は、一時的な失敗にも振り回されにくい特徴があります。
テストの点数が悪くても、【ここを修正すれば次につながる】と考えやすいのです。
逆に、目先の結果だけで自分を判断していると、点数が下がった瞬間に自信を失いやすくなります。
だからこそ、家庭でも【今回何点だった?】だけではなく、
【どんな力がついてきた?】
【次にどう改善する?】
と、成長のプロセスに目を向けることが重要です。
本当に強い学力とは、短期的な結果だけではありません。
その先でも伸び続けられる土台があるかどうかが、あと伸びする子を決める大きな違いなのです。
手遅れになる前に!【見えない躓き】に気がつく3つの観察眼
ところで、子どもの学力低下は、ある日突然起こるわけではありません。
実際には、その前に小さなサインが少しずつ現れていることがほとんどです。
しかし、その変化は非常に見えにくいものです。
テストの点数はまだ悪くない。
宿題も一応やっている。
塾にも通っている。
だからこそ、【問題なさそう】に見えてしまうことがあります。
ところが実際には、
考えることを避け始めている。
【わかったつもり】が増えている。
失敗を極端に嫌がっている。
そうした内側の変化が進行しているケースも少なくありません。
とくに注意したいのは、【点数だけでは見えない躓き】です。
低学年のうちは、暗記や反復である程度カバーできるため、根本理解が曖昧でも高得点を取れてしまうことがあります。
しかし学年が上がると、その見えない穴が少しずつ表面化してきます。
また、子ども自身も、【どこが分からないのか】を言葉にできない場合があります。
そのため、大人側が日常の変化に気づけるかどうかが重要になります。
たとえば、ノートの使い方。
問題を解く時の手の止まり方。
【わかった】という言葉の軽さ。
ミスをした時の反応。
こうした小さな変化の中に、失速の芽が隠れていることがあります。
逆に言えば、早い段階で気づければ、軌道修正もしやすくなります。
だからこそ必要なのは、【結果】だけではなく、学ぶ過程を見る視点です。
ここでは、子どもの【見えない躓き】を早期に察知するために、家庭で意識したい3つの観察ポイントについて整理していきます。
①行動のサイン:ノートの余白と【手の動き】の変化
子どもの【見えない躓き】は、テストの点数より先に、行動に現れることがあります。
その中でも特に分かりやすいのが、【ノートの使い方】と【手の動き】の変化です。
以前よりノートの余白が増えている。
途中式を書かなくなった。
漢字練習を雑に済ませる。
問題を解く手が止まる時間が長くなる。
こうした変化は、考えることへの負荷が高まっているサインかもしれません。
とくに小3以降は、学習内容が抽象化し始めます。
頭の中だけで処理しきれない情報が増えるため、本来は【書きながら考える力】が重要になります。
ところが、理解が曖昧なまま進んでいる子ほど、書くことを減らそうとします。
なぜなら、書けば【分かっていない部分】が見えてしまうからです。
そのため、頭の中だけで何とか処理しようとし、結果としてミスや思考停止が増えていきます。
また、【手が止まる時間】にも注目が必要です。
もちろん、考えて止まっている場合は問題ありません。
むしろ、思考している時間とも言えます。
しかし、
問題文をぼんやり眺めている。
すぐに諦める。
答えを待つ。
そうした様子が増えている場合は、【考え方が分からない状態】に入っている可能性があります。
さらに、ノートは思考の跡でもあります。
どこで迷ったのか。
どう整理したのか。
途中で何を考えたのか。
それらは、丁寧に見るとかなり多くの情報を教えてくれます。
だからこそ、【字がきれいか】だけを見るのではなく、どう考えた形跡があるかを見ることが重要です。
また、家庭では、
【途中式も見せて】
【どう考えたの?】
と、結果ではなく過程に関心を向ける声かけが効果的です。
子どもの躓きは、突然大きな点数低下として現れるわけではありません。
その前に、【手の動き】や【ノートの変化】という、小さなサインがすでに始まっているのです。
②言葉のサイン:【わかった】の裏にある思考停止
子どもの学力の躓きは、言葉にも表れます。
とくに注意したいのが、【わかった】という言葉の使い方です。
もちろん、本当に理解できた時にも【わかった】は出てきます。
しかし問題なのは、考えることを終わらせるための『わかった』です。
たとえば、
【本当に説明できる?】と聞くと止まる。
【どうしてその答えになるの?】に答えられない。
解き方は覚えているけれど、意味は理解していない。
こうした状態は、わかったつもりになっている可能性があります。
親にとってはまだまだと思うかもしれませんが、小3以降は、【なんとなく】で乗り切るのが難しくなります。
算数では、式の意味を理解していないと応用問題で止まります。
国語でも、【雰囲気】で読むだけでは、論理的な読解問題に対応できません。
しかし、子ども自身は【どこが分かっていないのか】を言語化できない場合があります。
すると、とりあえず【わかった】と言って、その場を終わらせようとするのです。
また、【早く終わらせたい】【怒られたくない】という気持ちから、思考停止型の返事が増えるケースもあります。
これは、学習内容そのものより、【考えることへの負担】が大きくなっているサインかもしれません。
だからこそ大切なのは、【本当に理解したか】を確認する対話です。
【自分の言葉で説明できる?】
【他のやり方でもできそう?】
【どこが難しかった?】
と我が子に聞いてみる。
すると、理解できている部分と、曖昧な部分が見えやすくなります。
また、あと伸びする子は、【分からない】と言える特徴があります。
逆に、失速しやすい子ほど、【分からない】を隠そうとします。
そのため、【わからなくても大丈夫】という安心感を家庭で作ることも重要です。
本当に危険なのは、【できないこと】そのものではありません。
考えることをやめてしまう状態です。
そして、そのサインは、【わかった】という何気ない一言の中に隠れていることがあるのです。
③感情と成長のサイン:ミスへの過剰反応の有無
子どもの【見えない躓き】は、学習内容だけでなく、感情の反応にも表れます。
とくに注目したいのが、【ミスをした時の反応】です。
たとえば、
少し間違えただけで極端に落ち込む。
テストを見せたがらない。
間違えた問題をすぐ消そうとする。
【どうせ自分はできない】と言う。
こうした反応が増えている場合、失敗への恐怖が強くなっている可能性があります。
そして、小さい頃から【できる子】と評価されてきた子ほど、失敗を受け入れにくいことがあります。
【間違える=自分の価値が下がる】と感じてしまうからです。
すると、難しい問題を避けるようになります。
正解できそうな問題だけをやる。
考える前に諦める。
【分からない】を隠す。
こうして、挑戦しない学習が少しずつ増えていきます。
しかし、本来、学力が伸びる過程では【失敗】は避けられません。
むしろ、間違えながら修正していくことで、考える力は育っていきます。
だからこそ重要なのは、【ミスをどう受け止めているか】を見ることです。
たとえば、あと伸びする子は、間違えても【どこでズレた?】と考えようとします。
悔しさはあっても、修正する方向へ意識が向きやすいのです。
一方で、失速しやすい子は、【間違えた事実】だけに強く反応します。
そのため、原因分析より、【失敗しないこと】を優先するようになります。
また、家庭での声かけも大きく影響します。
【なんでこんなミスしたの?】だけが続くと、子どもは失敗を隠しやすくなります。
一方で、
【どこで迷った?】
【次はどうすれば防げそう?】
と聞かれると、修正する習慣が育ちやすくなります。
学力は、正解だけで伸びるわけではありません。
【間違えても考え直せる】という安心感があるからこそ、子どもは挑戦できるのです。
そして、その挑戦を続けられる子こそが、最終的にあと伸びする子になっていくのです。
つまずきを早期に気がつくのがカギ
子どもの学力差は、受験学年になって突然生まれるわけではありません。
実際には、小3頃から少しずつ学び方の差が積み重なり、その後の大きな差につながっていきます。
カラーテストの満点が減る。
読解問題を嫌がる。
【わかった】と言いながら説明できない。
ミスを極端に怖がる。
こうした変化は、単なる一時的な不調ではなく、学力の分岐点のサインかもしれません。
そして、本当に重要なのは、【今どれだけできるか】だけではありません。
むしろ大切なのは、
考え続けられるか。
失敗から学べるか。
自分で修正できるか。
という、伸び続ける力です。
あと伸びする子は、最初から完璧なわけではありません。
分からない問題にも向き合い、試行錯誤を繰り返しながら、自分なりに前へ進める子です。
一方で、失速する子は、【正解すること】が目的になりやすくなります。
すると、失敗を隠す。
考えることを避ける。
【作業】で勉強を終わらせる。
そうした状態に少しずつ入っていきます。
だからこそ、親が見るべきなのは、点数だけではありません。
ノートの余白。
手の止まり方。
【わかった】という言葉の軽さ。
ミスした時の感情の動き。
そうした日常の小さなサインに気づけるかどうかが重要になります。
また、子どもの成長は一直線ではありません。
小3で一時的に停滞して見えても、その時期に【考える習慣】を育てられた子は、後から大きく伸びることがあります。
学力とは、早く完成することがゴールではありません。
長く伸び続けられることが、本当の強さです。
そして、その土台になるのは、【小さな躓き】を早い段階で見つけ、修正できる環境です。
子どもの変化を結果だけで判断せず、学ぶ過程まで丁寧に見ること。
それこそが、【あと伸びする子】を育てるための最も重要な視点なのです。

















