今回は【後伸びの底力 トップ高校に届く子が持っている力】と題し、お話をしていきます。
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中学受験をしないと決めたものの、【このまま公立中から、地域のトップ高校を目指せるのか】と不安になるご家庭は多いものです。
小学校高学年の時点で、成績は普通くらい。
突出していないわが子に、本当に逆転のチャンスがあるのか。
そう感じている親御さんは少なくないでしょう。
しかし、実際には【中学に入ってからグングン伸びて、偏差値65以上の高校に合格した】いわゆる後伸び型の子も確かに存在します。
しかも、その多くは小学生のときに特別優秀だったわけではなく、そこそこ出来る、という普通の子だったりします。
では、そうした子たちはどんな力を持ち、どのように家庭でサポートされてきたのでしょうか。
今回は、後伸び型の子の特徴、効果的な家庭学習の工夫、そして高校受験を見据えて親が知っておくべき注意点についてご紹介していきます。
【今はまだ普通】でも、【これから伸びる】ためのヒントを探している方に向けた、現実的な学びの道しるべです。
後伸びできる子が持っている3つの特徴
まず、後伸び型という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
それは、小学校では目立った成績を残さなくても、中学に入ってから急成長し、最終的に上位層に食い込んでくるタイプの子を指します。
公立中から地域のトップ高校に進学する子どもの中には、こうした【後伸びタイプ】が一定数存在しています。
では、後伸びできる子と、そうでない子は何が違うのでしょうか。
実は、学力そのものというよりも、学ぶ力の質に違いがあるのです。
どれだけ賢く見えるかよりも、【どうやって成績を上げていくのか】に必要な考え方や姿勢がポイントとなります。
ここでは、後伸び型の子に共通する3つの特徴を紹介します。
それぞれの力がなぜ伸びにつながるのかを説明し、今普通の位置にいる子でも、これからどう育てていけばよいのかのヒントを掴んでいただけるはずです。
特徴①間違いや苦手を避けず、向き合える子
後伸びする子に共通しているのは、【間違い=悪いこと】だと思っていないことです。
小テストでバツがついても落ち込まず、【どこを直せばいいのか?】と冷静に自分の理解を振り返ります。
これは、小学生のうちから【間違えてもいいんだよ】【間違いから学ぶことが大事】と声をかけられてきた経験が影響しています。
成績が伸び悩む子ほど、正解にこだわりすぎて、間違いを避けたがります。
すると、表面的な理解のまま先に進み、土台が弱くなってしまいます。
一方、後伸び型の子は、間違いに真正面から向き合うことで、知識を本物に変えていけます。
親としてできるのは、点数や正誤ではなく、【どうして間違えたと思う?】と問いかける姿勢を持つことです。
苦手や失敗を責めずに受け入れ、それを成長の糧に変える環境づくりが、後伸びする子どもを育てる第一歩になります。
特徴②地道な努力を当たり前にできる子
目立つ成績上昇には注目が集まりますが、実際にその裏で積み上げられているのは【地道な努力】です。
後伸び型の子どもたちは、一夜漬けや短期集中ではなく、毎日少しずつの勉強を自然と継続できる力を持っています。
これが後から大きな差となって表れます。
たとえば、毎日20分だけでも自学ノートに取り組む、前日の宿題の見直しをする、わからなかった問題を翌日もう一度解いてみる。
こうした地味な繰り返しを面倒くさがらず、ルーティンとしてこなせるかどうかが分かれ道です。
親としては、【やった?】と確認するのではなく、子どもが自分から動ける環境を作ることが重要です。
カレンダーにシールを貼る、学習記録をつけるなど、目に見える工夫も効果的です。
努力を特別なことにせず、当たり前にしていくことが、後伸びにつながるカギとなります。
特徴③自分で考える力を持っている子
後伸び型の子は、ただ与えられた問題を解くだけでなく、【なぜこうなるのか?】【どうしてこの方法で解けるのか?】と常に考える習慣があります。
この【考える力】は、一見ゆっくりに見えても、土台がしっかりと築かれている証拠であり、後から一気に伸びるエンジンになります。
受け身で勉強している子は、説明や解き方をそのまま覚えるだけで、自分で説明することができません。
一方、後伸びできる子は、友達や親に自分の言葉で説明しようとしたり、別の方法で解けないかと試したりする中で、学びを自分のものにしていきます。
この力を伸ばすためには、家庭での【なぜ?】【どう思う?】という声かけが効果的です。
算数の答えを出すだけでなく、考え方を話す習慣をつけたり、読書後に感想を言葉にしたりすることも良い練習になります。
考える力こそが、応用力や記述力につながる【伸びる力】の核となるのです。
小学校高学年からでも追いつける!3つの家庭学習対策
さて、【うちの子は中学受験をしないけれど、このままトップ高校を目指せるのか…】そんな不安を抱えるご家庭は少なくありません。
周囲にはすでに塾に通い、先取り学習を進めている子も多く、【今さら遅いのでは】と感じてしまうこともあるでしょう。
しかし、安心してください。
実は、後伸びする子の多くは、小学校の時点で特別な才能や最上位層に君臨するような成績というわけではありません。
むしろ、小学校高学年の時点では【まぁまぁできる】という子どもだったケースが多いです。
そこからどう育てるか、どのような学習習慣を作っていくかで、大きく変わっていきます。
中学受験をしない選択をする場合、学習ペースに余裕がある反面、自主性や基礎力の定着が不十分なまま中学校に入ってしまうこともあります。
だからこそ、小学校高学年のうちに【正しい学び方】を身につけておくことが、後伸びのためには非常に重要です。
ここでは、小学校高学年からでも上位層に追いつくために、家庭で今すぐ始められる学習対策を3つ紹介します。
今の学力が普通でも、今後の学び方しだいでトップ層に近づくことは十分可能です。
焦らず、一つずつ取り組んでいきましょう。
対策①間違い直しを通じて【理解の深さ】を育てる
後伸びする子の共通点として、【自分の間違いと向き合えること】が挙げられます。
小学生のうちは、テストの点数に一喜一憂するだけで終わってしまいがちですが、点数そのものよりも【何を間違えたのか】【どう直せばいいのか】を考えるプロセスの方がずっと重要です。
この力を育てるためには、間違えた問題に対して【なぜ間違えたか】を子ども自身に説明させることが効果的です。
親がすぐに解説するのではなく、【ここ、どう考えたの?】と聞いてあげることで、自分の考えを言語化する習慣がつきます。
また、間違い直し専用ノートを作るのもおすすめです。【どんな問題で間違えたか】【正しい解き方は何か】【次に気をつけたいこと】などを記録していくことで、学びが蓄積されていきます。
これは中学以降の定期テスト・入試対策にもつながる習慣です。
今の段階で、ただ正解を目指すのではなく、間違いを宝として扱う姿勢を身につけることで、確かな基礎力と応用力を育てる土台ができます。
対策②教科を横断して考える力を育てる
成績が伸びる子に共通しているのは、【考える力】をしっかり育てていることです。
とくに小学校高学年では、単なる暗記や計算の正確さにとどまらず、【なぜそうなるのか?】【他の教科とどう関係しているか?】といった視点で学ぶことが大切です。
たとえば理科の単元で【電気の流れ】を学んだら、算数の比例の考えと関連づけて考える。
社会で歴史を学んだときには、国語の読解力を使って資料や教科書を読み解く。
このように教科を横断する学習を意識することで、知識がバラバラにならず、深くつながって定着していきます。
親ができるサポートとしては、【これって別の教科でも出てきたね】【それってどうしてそうなるの?】と声をかけてあげることです。
日常の会話の中でも、子どもが説明したり、自分の意見を述べたりする時間を増やすことで、思考力と表現力がぐんと育ちます。
こうした力は、中学での応用問題や記述問題への対応力にもつながるため、後伸びを目指す上で非常に重要な要素です。
対策③週1回の【応用問題タイム】で思考の訓練をする
基礎を固めることはもちろん大切ですが、後伸びを目指すなら、【応用問題に触れる時間】も定期的に確保しておくことが重要です。
地元の公立トップ校を目指すなら、合否を分ける難しい問題に対して粘り強く取り組む姿勢が求められます。
おすすめなのが、週に1回、家庭で応用問題タイムを設けることです。
たとえば、教科書の範囲を超えた少し難しめの算数問題、複数の資料を読み取って答える社会の問題、長文の読解など、普段とは違う角度から考える問題に取り組ませます。
ポイントは【正解すること】をゴールにせず、【どう考えたか】を重視することです。
間違ってもOKなので、【どこでつまずいた?】【ほかにどんな方法があるかな?】と一緒に振り返る時間を大切にしましょう。
大人がヒントを出しすぎないこともコツです。
応用問題に慣れていくことで、難問にも物怖じせず挑戦できるメンタルと、論理的に考え続ける力が育ちます。
この習慣があるかどうかが、伸びる子と伸び悩む子の分かれ道になっていくのです。
後伸びでトップ高校を目指すための3つの注意点
ところで、後伸びする子でトップ高校を目指すにも、やはり注意点があります。
たとえ【この子、今は普通だけど…これから伸びるかもしれない】と感じたとしても、親として心に留めておきたいのが、後伸びには時間的な限界があるということです。
中学に入ってから頑張れば逆転できるケースは確かにありますが、それは計画的に動いた場合に限られます。
ただ闇雲に頑張るだけでは、トップ高校のレベルに届きにくいというのが現実です。
後伸びで成功する子には、いくつかの共通点があります。
その一つが、【ゴールから逆算して行動している】という点です。
たとえば【中3の11月までに合格圏に入るには、中1の秋には何をしておくべきか】といったように、時間を味方にしながら準備を進めているのです。
一方、【そのうち成績が上がるだろう】と楽観的に構えていると、あっという間に時間が過ぎ、気づいたときには手遅れになっていることもあります。
ここでは、後伸びでトップ高校を本気で目指すなら、必ず押さえておくべき3つの注意点を紹介します。
3つのポイントを意識することで、【遅咲き】でもしっかり結果につながる道が見えてきます。
注意①動き出すのは遅くても中1の2学期までに
後伸びで逆転を狙う場合、中学3年からの猛勉強だけでは間に合わないことが多いのが現実です。
難関校を目指すなら、中学1年の2学期には本格的に勉強のペースを整え、基礎の抜けを徹底的に埋めておく必要があります。
なぜなら、中2以降は一気に内容が難化し、勉強量も増えるからです。
この時期に【苦手を残さない】【定期テストだけでなく実力をつける】意識で学習することで、中3からの本格的な受験勉強にスムーズに移行できます。
また、塾に通う場合でも、中1のうちから受験を意識した授業を受け始める子が多いため、スタートが遅れると差が広がりやすくなります。
後伸びとは、【遅く始めても間に合う】のではなく、【ある時点から急激に伸びる準備をしてきた】ことの結果です。
動き出しのタイミングを逃さないよう、親がカレンダーを見ながら計画的に動くことが、逆転の第一歩になります。
注意②常に上位層との差を意識して勉強する
成績を伸ばすには【過去の自分と比べて上がったかどうか】も大事ですが、トップ高校を狙うなら周囲の上位層との距離を常に意識することが不可欠です。
【自分なりに頑張っている】という満足で止まってしまうと、志望校との差に気づいたときには手遅れになることもあります。
偏差値65以上の高校を目指すなら、定期テストで常に90点以上を安定して取るだけでなく、実力テストや模試でも上位10%〜15%に入ることが必要です。
つまり、【学校の平均】ではなく【志望校のライン】に合わせて学習基準を設定する視点が求められます。
このため、親として【うちの子なりに頑張っている】という目線だけでなく、【志望校の合格ラインと比べて今どの位置か】を見極める冷静さが必要です。
模試の偏差値・志望者の中での順位・得点分布など、具体的な数値を一緒に確認する習慣をつけましょう。
厳しさは必要ですが、ゴールを見失わないサポートが、後伸びの力を現実の合格につなげてくれます。
注意③受験学年の11月までに合格ラインへ仕上げる
高校受験では、受験直前に一気に追い上げようとしても成功しにくいのが実情です。
なぜなら、内申点や出願の判断が中3の秋には固まり始めるため、11月時点で志望校に届く実力があるかどうかが合否を大きく左右するからです。
後伸びタイプの子にありがちなのが、【最後に間に合わせればいい】という思考です。
しかし、入試直前の時期は焦りや不安も大きく、精神的にも安定しません。
秋までに基礎・応用ともに仕上がっていれば、冬以降は過去問演習や弱点補強に集中できるため、仕上がりに余裕が生まれます。
また、11月の模試で志望校の判定が【A〜B判定】に入っていれば、出願にも迷いがなくなり、メンタル面でも強く戦えます。
逆にその時点でC判定以下の場合、志望校変更を余儀なくされることもあるのです。
そのため、夏休みから秋までの数ヶ月は追い込みではなく、仕上げの時期と捉えるべきです。
【受験本番=11月】と意識するだけで、準備のスピードと質は大きく変わってきます。
今は普通でも、これからの学び方で未来は変えられる
今はまだ目立つ成績ではなくても、学び方次第でトップ高校を目指すことは十分に可能です。
後伸びする子どもたちは、特別な才能を持っているというよりも、【日々の取り組み方】【親の声かけ】【勉強の習慣化】といった、小さな積み重ねを大切にしています。
大切なのは、今の成績ではなく、これからどう動くかです。
小学校高学年から正しい学習習慣を意識し、中学では早い段階で受験に向けた意識を持つことで、逆転のチャンスは大きく広がります。
【間違いから学ぶ姿勢】【考える力】【上位層との距離を意識する視点】など、後伸びに必要な力は、家庭での声かけや環境づくりで少しずつ育てていくことができます。
今この瞬間から、子どもの未来の伸びしろを広げてあげられるのは、親の関わり方次第です。
焦る必要はありませんが、動き出すタイミングはとても重要です。
今がその一歩目です。
今日から、子どもの可能性を信じて、できることから始めていきましょう。