今回は【子どもが学びにハマる!自己主導型の学力を育てる家庭の秘訣】と題し、お話をしていきます。
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ありがとうございます。
のらりくらりと過ごしている子どもを見て【宿題やったの?】【テスト勉強、ちゃんとしてる?】といった言葉をかけてしまう。
そんな日々にモヤモヤを感じている方は多いのではないでしょうか。
いざ勉強を始めても、子どもは渋々、どこかやらされ感いっぱいの様子。
親の顔色をうかがいながら、言われたことだけをこなして終わらせる。
そんな様子は自分から学ぶ姿勢にはほど遠く、親の心配は尽きません。
それなら塾に入らせれば一発で問題解決となるかと思いきや、家庭学習の取り組み方はそのまま塾での勉強の仕方に色濃く反映されます。
すなわち、家庭学習の習慣がないまま成長した子は塾に通っても改心しない限り、宿題をやってこない、授業中にボーっとしているというケースが圧倒的に多いです。
その一方で、すでに自分で勉強するペースを掴んでいる子は塾に入ったことをきっかけに、さらに学力が鍛えられるという、同じお金を支払っていても全く結果が異なるような出来事が起きてしまいます。
やはり、家庭で子どもの勉強の向き合い方を改善していくことが不可欠です。
このまま進学して、中学校で定期テストが始まり、学習内容が一気に難しくなったとき、【言われないとやらない】状態が続けば、つまずく可能性も高まります。
実際、中学生になってから成績が伸び悩む子の多くが、【自分で勉強を計画し、実行する力=自己主導型の学習力】が弱いという共通点を持っています。
しかし逆に言えば、今のうちからこの自走力を少しずつ育てていけば、将来の学びはぐんと楽になります。
子どもが【学びにハマる】きっかけは、特別な教材や厳しい指導ではなく、日常の中にある小さな習慣から生まれます。
そこで今回は、自己主導型学習とは何か、それがなぜ今の教育でますます重要になっているのか、そして、親が家庭でできる関わり方、という3つのポイントを軸に、子どもが自ら学びに向かう力をどう育てるかを考えていきます。
なぜ2つのタイプにに分かれるのか
まず、子どもが学びに向かう姿勢には、大きく分けて2つのタイプがあります。
ひとつは、【自分で計画し、必要なときに自ら取り組む子】。
もうひとつは、【言われないと動けず、親の声かけがないと始められない子】です。
この違いは、能力や性格だけで決まるものではありません。
むしろ、【どんな学び方を積み重ねてきたか】【家庭や学校での勉強をどのようにしてきたか】といった、日々の環境や経験が大きく影響しています。
最近、頻繁に耳にする自走力と言われる自己主導型学習とは、【自分の意思で学ぶ力】のことを指します。
自分で何をすべきかを考え、目標を立て、行動し、振り返る。
この一連の流れを、外からの指示がなくても自分でまわしていける力です。
この力は小学校低学年ではまだあまり差が出ませんが、高学年になるにつれ、特に中学生以降になると明確な違いとなって表れてきます。
中学受験ではこの力の有無が成績の伸ばす力、合否を分けるくらい重要になってきますし、高校受験でもやはり自主性の有無で結果も分かれていきます。
反抗期や思春期に突入する中学生になれば、子どもは親の言うことを聞かなくなるので、定期テスト、部活動との両立、学習の難化など、時間の使い方や学び方を自分で調整する必要が格段に増えます。
反抗するだけ反抗するけれど、自己主導型の力が弱いと、結果として成績も安定しなくなってしまうのです。
【うちの子はやる気がない】【自分から勉強する子ではない】と感じる保護者は少なくありませんが、それは単にやる気がないのではなく、受け身の学習スタイルが長く続いた結果とも考えられます。
小さいころから【宿題やったの?】【何点取れたの?】といった点数や提出物ばかりに焦点を当てられていると、子どもにとって勉強は【評価されるためにやるもの】になってしまいます。
また、【早く答えを出して】【これはこう解くのよ】と大人が先回りして教えてしまうことで、子どもが自分で考える前に正解を求めるクセがついてしまいます。
そして、【学ぶ=指示をこなすこと】【やるべきことを言われてから動く】が当たり前になると、自分の意志で動こうという感覚はどんどん薄れていきます。
つまり、学習そのものへの興味や主体性を奪ってしまっているのは、知らず知らずのうちの【親の関わり方次第】でそうなってしまっているのです。
このような背景を踏まえると、親として意識すべきは、【どれだけやらせるか】ではなく、【どうすれば子どもが自分から学ぼうとするようになるか】に視点を変えることです。
子どもが何かに取り組んだとき、それがうまくいったかどうかだけではなく、【どう考えたか】【なぜその方法を選んだのか】といった思考や行動の動機に注目してみましょう。
プロセスに関心を持つことで、子どもは【自分のやり方を受け止めてもらえた】と感じ、自信につながります。
これは、小さな達成感の積み重ねとなり、【次もやってみよう】という気持ちを後押しします。
また、【できた・できなかった】ではなく、【自分で決めてやってみた】という事実に価値を見出してあげることも大切です。
子どもは、親から認められることで、行動の動機を内側に持つようになります。
勉強は、知識を詰め込む行為ではなく、本来は【考え、発見し、納得する】体験の連続です。
この体験を子ども自身が楽しめるようにするには、まずは親の関わり方を見直すことが第一歩となります。
【自分から学ぶ子】になるために、家庭でできる5つのこと
さて、子どもが自分の意志で学び始めるには、ちょっとしたきっかけの積み重ねが大切です。
特別な教材や高額な塾に頼らずとも、家庭の中でできる工夫や関わり方があります。
ここでは、【自走型の子ども】を育てている家庭に共通する5つのポイントをご紹介します。
まず一つ目が、 好奇心を育てる声かけをすることです。
【これ、なぜだと思う?】【どうしてこうなるんだろうね?】、と日常の中でこうした問いかけを受けた子どもは、自分の頭で考えるクセが自然と身についていきます。
学びの入口は、知識ではなく疑問です。
図鑑やニュース、料理、旅行先で見かけたもの、ゲームやアニメの設定など、どんなことでも構いません。
子どもが【知りたい】と思ったときが、最も吸収力が高まる瞬間です。
私も高校生の時に感じましたし、子ども①②も中学受験をして入った国立中学で同級生と話をする際に【色々なジャンルのことに興味を持っている子が多い】ということに気がついたようです。
学区の小学校では、海外スポーツに興味を持っている子はほぼいなかったけれど、中学校では幅広いジャンルのスポーツの基本的な知識を持っている子が多かったり、経済や時事ネタ、もしくは10年以上前のニュースなども知っている子も何人もたりと【会話がバラエティーに富んでいる】と口にしていまいた。
好奇心旺盛さは知識を吸収する原動力になります。
その好奇心を否定せず、【一緒に調べてみようか】【面白いね】と共感することで、子どもは【学ぶこと=楽しいこと】と感じるようになります。
これが自分から学ぶ姿勢のスタートラインとなります。
次に二つ目が、小さな選択と決定の積み重ねをすることです。
【今日は算数からやる?国語からにする?】
【この問題、何分でやってみようか?】
こうした選択を子どもにゆだねることも、自主性を育てる上で非常に効果的です。
最初は些細なことでも構いません。
自分で決めたことに対しては、責任感ややり抜こうとする気持ちが生まれます。
自分の意思で動いた経験が積み重なることで、子どもは受け身の学習から少しずつ離れていきます。
親としては、【子どもに決めさせるのは面倒】【失敗させたくない】と思ってしまうこともあるかもしれませんが、小さな決める体験の積み重ねが、のちの学びを自分で設計する力につながっていきます。
私も塾で色々な学力層の子ども達と接してきましたが、上位層の子は勉強の主導権を自分で持っていました。
一方ミドル層より下になると、先生にお任せで、しかも宿題はやってこないという有様でした。
自分のことは自分でやる、決めるという部分は学力とリンクすることが多いので、家庭でも気をつけるようにしてください。
三つ目は結果よりプロセスに目を向ける、です。
【テスト、何点だった?】という声かけはついしてしまいがちですが、点数だけに注目すると、子どもは【結果がよくないと怒られる】【間違うのはダメ】と思い込んでしまいます。
それよりも、【どうやってその答えを出したの?】【工夫したところはどこ?】と、思考の過程や挑戦した姿勢に目を向けることが大切です。
たとえ間違っていても、【自分なりに考えた】【前よりも速く解けた】【あと少しで正解だった】という点をポジティブに拾ってあげると、子どもは【考えたこと自体に意味がある】と感じ、自信を持てるようになります。
正解よりも挑戦に価値を置く声かけが、粘り強さや学習の楽しさを育てます。
四つ目が学習環境の整備と時間のリズム化です。
子どもが集中できる学びの場を整えることも大切です。
リビングの一角でも、自室の机でも構いませんが、【ここは勉強する場所だ】という認識が持てるスペースを意識的に作りましょう。
また、一日の中に【学びのリズム】を作ることもポイントです。
毎日決まった時間に短時間でも学ぶ習慣を持つと、子どもは徐々に学びのスイッチを自分で入れられるようになります。
テレビやゲームをする時間と、学ぶ時間の切り替えができる環境設計が、自己管理力の育成にもつながります。
子ども①②も神童さんや成績の良い同級生は時間の使い方が上手だと言っています。
我が家でも、スケジュール管理を強化するようになってから二人の成績が少しずつ上向きになっていきました。
五つ目が 親も学ぶ姿を見せることです。
子どもにとって何よりも大きな影響力を持つのが親です。
子どもに【勉強しなさい】と言っている親が、スマホをだらだら見ていたり、ゲームをしている。
【勉強はすごくめんどくさい】とこぼしていれば、子どもは【勉強ってイヤなものなんだ】と感じてしまいます。
一方、親が読書をしたり、興味あることをネットで調べたり、何か資格に挑戦していたりすると、【学ぶことって大人になっても続くんだ】【面白いものなんだ】【勉強するのは当たり前なんだ】と自然に感じられるようになります。
大人が学ぶ姿勢を見せることほど、子どもにとって説得力のある教育はありません。
このように、【自分から学ぶ子】に育てるには、特別な指導よりも、日々のちょっとした関わり方の積み重ねが何より大切です。
受け身から脱却する方法
ところで、小学生の間は、親が声をかけたり、家庭学習の管理をすることで、ある程度の学力を維持することができます。
しかし、そうした【外からの管理】に頼った勉強は、中学進学を機に一気に限界を迎えることが少なくありません。
中学校に入ると、定期テストが本格化し、テスト範囲の広さや問題の難易度が上がります。
また、部活動や委員会活動、生徒会に入る子もいれば、交友関係でメッセージアプリでのやり取りなど学習以外の活動や気配りなども増えるため、【時間を自分で管理しながら勉強する力】が一気に求められます。
ここで、【言われないとやらない】まま来てしまった子は、次のような問題に直面します。
それが、【勉強時間の確保がうまくできない】【提出物やテスト勉強の計画が立てられない】【忙しさに圧倒され、何から手をつけていいか分からない】【テストで点が取れず、やる気をなくす】、です。
小学校時代は宿題や小テストで【なんとなく】やれていた子でも、中学では自分で考えて行動しないと、成績に大きな差が出始めます。
どうしても、子どもの学力を気にすると、多くの親は【毎日机に向かわせる】【宿題をやらせる】といった勉強ぐせをつけようとします。
もちろん、学習の習慣化は大切です。
ただし、それだけでは中学以降の学力の伸びにはつながりません。
本当に大切なのは、学び方のくせを育てることです。
わからなかったらまず自分で調べる、気になることは深掘りしてみるなどです。
【なぜ?】を追いかけることに面白さを感じるようになれば勉強に対する向き合い方も変わっていきます。
こうした学び方を日常的に経験している子は、学年が上がっても自分で学ぶ力を発揮しやすくなります。
むしろ、こうした思考のクセがついている子ほど、中学以降に急激に学力を伸ばす傾向があります。
自己主導型の学びは、すぐに育つものではありません。
だからこそ、まだ学習内容が比較的やさしい小学生のうちに、学び方を育てることが重要です。
まずは、勉強の結果よりも【どう考えて取り組んだか】に注目するようにしましょう。
テストで100点を取ったことより、【どんなふうに準備したのか】【苦手なところにどう向き合ったのか】を一緒に振り返ることが、自走力を育てます。
次に、子どもにとっての学びを【自分ごと】に変える機会を意識的に増やしていきましょう。
たとえば、買い物で使うお金の計算、レシピの分量、テレビで見たニュースの背景など、日常の中にある【考えるネタ】に一緒に向き合うことで、【学ぶ=役立つ】【楽しい】という実感につながります。
最後に、子どもが考える余白のある生活設計も大切です。
あれこれ予定を詰めすぎず、ぼーっとする時間や、自分で遊びや学びを選ぶ自由な時間が、【自分で動く】力を育てていきます。
中学でつまずくか、伸びるか。
その分かれ道は、実は小学生の今の過ごし方に関わってきます。
無理に詰め込むのではなく、子ども自身が【やってみたい】【もう少し知りたい】と思える小さな体験を重ねることが、将来の大きな差につながっていきます。