今回は【伸びるのに時間がかかる国語力、読解力との向き合い方】と題し、お話をしていきます。
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ありがとうございます。
先日投稿した【教育小噺 10歳の壁、小4の壁でグンと伸びるには】に寄せられたコメントをご紹介します。
小学一年生の母です。
いつも楽しく拝聴しております。
10歳の壁を迎える前に、なんとかしたいのが国語の読解力です。
私学の為、進みが早く国語のテストでは「物語文」「説明文」と出題されます。
読解力が低いのか、もしくは問題を理解していないのか該当箇所を本文から見つけられていないのかテストは散々たる結果でした。
ますます問題が複雑になる前に、苦手意識を持つ前に読解力、国語力を磨きたいと思います。
本は週に児童書を2冊は読んでいますが、読書量と国語力の相関性があるのか懐疑的にすら感じる今日この頃です…
是非小学生の国語力、読解力の上げ方。
学習方法を教えて頂きたいです。
宜しくお願いいたします。
コメントありがとうございます。
私立の小学校にお子さんが通われているとのことですが、やはり公立小学校とは異なり、授業の進みだけでなくテストや課題もかなり難しいものなのだと推察されます。
私の周りでも、私立小に通っていた子がいましたが、進級するにつれて宿題内容もかなりレベルアップしていき、親もサポートするのもかなり大変だという話を耳にしたことがあります。
国語力、読解力というのは公立小に通っていると低学年の頃はさほど気にしないテーマかもしれませんが、中学受験を考えている家庭、そして地元の中学に進学するという家庭でも小学校5年生くらいから【子どもが教科書を理解していないようだ】【漢字以外の国語のテストも点数が落ちてきた】ということに気がつくようになることもあります。
そして、中学に進学してから定期テストそして塾のテキストやテスト等から国語特有の出題形式に戸惑い、そこで初めて【うちの子は読解力がないのか?!】と気がつくことがよくあります。
国語力を上げるのは数年単位で考える
まず、読解力を含めた国語力を鍛えていくには数年単位で考えることが必要です。
学力スキルと同じように持って生まれた読解力の素質が高い子もいれば、なかなか文章を読み解くのに時間がかかる子もいます。
つまりは、個人差があるということを理解するようにしましょう。
どうしても、スラスラと難しい問題を解いているクラスメイトがいると比べてしまったり、『うちの子は国語が苦手なのか』と思い悩むかもしれませんが、素質の差というものは低学年の頃は反映されがちです。
しかし、元々のスキルの差が成長してからも縮まらないのかというと、そんなことはありません。
国語力を育てていくために必要な語彙力、文字を負うスピード、物語文であれば登場人物の心情を何気ない仕草から読み解くという問題も出てくるでしょう。
比喩を理解してないので問題を解けないという子もたくさんいます。
説明文であれば、起承転結の段落構成や前の段落とは異なる意見などが登場する前に出てくる接続詞の種類を知り、接続詞ごとの役割を理解していないと正しい答えを導き出せないような問題もあります。
こうした国語の問題を解いていくのに必要な力は短期間で身につくものではありません。
我が家の場合、子ども③が塾のテスト系の問題がボロボロでしたが、そうした公立小のテストとはちょっとテイストが異なる問題への対応力を鍛えるために市販の問題集を利用して『国語はこういう問題形式を中学生になれば解いていくことになる』という慣らしをしていきました。
問題形式に慣れていくことで、『なるほど、こういう答え方をする』と自信をもって問題と向き合うようになりました。
間違いばかりになると子どもの方も『自分はできない子だ』と落ち込んでしまうので、『国語のテスト問題は出来るできないではなく慣れることが大切』と話をし、繰り返し国語特有の問題を解いて『型に慣れる』をしていきましょう。
そして、国語力、読解力というのは個人差があります。
そのことを念頭に、リアル学年の国語の問題集だとちょっと難しいと感じる時は、前の学年や幼児向けのものを活用して土台部分からしっかり作っていくことをお勧めします。
読書は読解力を鍛えるけれど
また、コメントに触れられていたように読書量と読解力の関係性についてですが、問題を解く力と本に親しむというのはちょっと違うものがあります。
ただ、問題文を読むには日頃の読書習慣の差が学年が上がると顕著になってきます。
とくに今は国語にとどまらず処理能力を求められるような、大量の文章題が出される入試問題も珍しくないです。
そうなると、文字を読む習慣がない子は太刀打ちできません。
我が家の子ども①も国語の成績が下がってきた時は小説から離れていた時期と重なり、夫の協力の下で大量に中古の文庫本を買い集めて中学の登下校で公共交通機関を利用している際に読んでいったところ、国語の成績もV字回復に近い形で改善しました。
読書を読解力を鍛えるものと捉えず、例えば物語文であれば『肩を震わせていた』などの直接的ではない登場人物の心の表し方が出てきたら『どんな気持ちなのかな』、と暗喩の勉強をしてみたりと問題を解く上で必要な力を鍛えることができると視点を変えてみてみるのもおすすめです。
説明文でも同じように段落と段落の意味、前と後ろでは違う意見が書かれていないかなど、親子で一緒に読んで考えてみてください。
子どもの理解力、気がつかないことにイライラすることもあるとは思いますが、読解力を鍛えることは簡単なことではありません。
ものすごく手間と時間がかかる力ですから、読書をして即効性があるわけではなく、すぐに読解力が身につくわけではなく、「色々な文章を読んで知識などを増やしていければ」という気楽な気持ちで子どもと読書の橋渡しをしていきたいですね。
我が家の場合、図書館で大量に本を借りてきて、読み聞かせをしたり、逆読み聞かせをしてもらったり、親子で読んで意見を言い合ったりということをしてきました。
子ども③は国語のテスト形式に手こずることもありましたが、本を読むことは好きな子なので、問題形式に慣れてきたら徐々に国語の問題集でも正答率が上がってきたので、根気強く向き合ってみてください。
親子の会話も双方が考える機会を増やす
そして、個人的に子どもの国語力を鍛えるのに一番大切なのではと感じているのが親子の会話です。
我が家の子ども①②③はよく話をしているのですが、私も色々と話をして考えさせる機会を設けてきました。
子どもたちは全く気がついていませんが、例えば『水曜日に食べるのならどんな夕飯がいいのか家の冷蔵庫にある食材から考えてみて』とか、子どもが読んでいた本の中に出てきた表現を借用して会話に盛り込んでみたりということをしてきました。
例えば、『お母さんは重い足取りでスーパーから返ってきました』と言って、『さて、どんな気持ちでしょうか?』とクイズ形式にしてみたりと、言葉から気持ちを感じ取ることもやってきています。
文章から情景を感じ取る、作者の思惑を汲み取るというのは簡単にできるものではありません。
慣れるためにできることはないかと考え、親子が一緒に過ごす時間を活用しています。
国語のテストの点数にダイレクトに影響することよりも、国語力を少しずつ会話からでも鍛えることや親子で話をする時間を増やすことで親子関係が良好となり、子どもが国語などで困った時にすぐにSOSを出す雰囲気作りにもなります。
子どもが親に『分からない』と伝えられないと、対応が後手に回り、結果として成績を上げていくのに思った以上に時間がかかることもあります。
そういう事態を招くのだけは避けたいので、家内安全で国語力、読解力を鍛えるようにしていきたいですね。