今回は【高校受験で気になる内申書との向き合い方】と題し、お話していきます。
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先日投稿した【教育小噺 親が見落としがち 子どもの成績が伸びない意外な理由】に視聴者の方から寄せられたコメントがありました。
簡単に説明しますと、お子さんは教育熱の高いエリアの中学に通い、その中で学力上位層と思われる順位をとっているのですが、テストやレポートで挽回できない実技教科で3を取り、高校受験に不安を感じているという内容でした。
公立高校を受験する、公立高校が第一志望という親子にとって中学校の教科の通知表、内申書というのは非常に気になるものです。
公立中学の内申書の存在が心配で、中学受験を選択する親子、または高校受験でも公立高校ではなく私立高校を選ぶ親子もいます。
私自身は中学生の頃はあまり内申書、通知表のことを気にすることはありませんでした。
同級生もそうでしたし、塾で仕事をしている時も生徒達は【学校の先生に嫌われているから不安】とか【内申書のせいで志望校を下げる】ということを口にしている子はいなかったと記憶しています。
ただ、保護者から【内申書がどうなるのか心配です】【部活で市の大会で入賞させたい】【英検などを取らせてアピール材料にしたい】という話が、ちょうど生徒が中学2年生くらいになる頃から質問されるという経験をしました。
内申書の扱い、存在というのは秘密のベールに包まれているところがあるのも、必要以上に親が悩んでしまう理由の一つといえるでしょう。
よく分からないものなので、親としては【先生に好かれているか嫌われているかどうかで大きく左右される】と悪い方に受け止めて、受験校選びの際に悩んでしまいます。
子ども①②が受験した国立大学附属中は近隣の中学に比べるとやや甘いという評判がありますが、5教科や実技教科でなかなか5を取れない同級生もいます。
各教科の評価は担当の先生が決めるので、機械的に決めるわけでなく、どうしても【この評価はどういうことなのか】と親子で疑問に感じることがあると思います。
地方の教育レベルの高い公立中学は辛めになりがち
通知表の3は親世代の3とは違い【普通】ではありません。
親世代の頃と今の子どもたちの教科の評価の付け方が変わっています。
昔は相対評価と言って、簡単に説明すると【このクラスの中で5をつける生徒は〇%、または〇人、4は〇人】という集団の中で割り振りする評価の仕方でした。
今は絶対評価という考えの下で先生たちは生徒達の評価を決めています。
クラスで何人が5になる、という考えではなく、個人個人の授業態度、テストの点数から見る授業内容の理解度、提出物の有無から評価する仕組みに変化しています。
絶対評価になったのは2000年代初頭のゆとり教育からです。
ですから、親世代の頃のように【5になるのはトップ層のみで、その次にできる優秀な子が4となり、3なら普通で2は頑張らないといけない】というものではなくなっています。
普通だった3は現在では昔の【2】に近い扱いになっています。
そして、一番厄介なことが評価の付け方が先生によってバラツキがあること、学校によって違うという点です。
我が家の子ども①の高校の同級生の中で、、教育レベルの高い公立中学出身の子達は【通知表が厳しすぎてトラウマになっている】【何としてでもこの高校に入りたいから勉強よりも先生と仲良くなって5を取れるよう全力を注いだ】と口にする子もいて、子ども①は驚いたようです。
子ども①と②が通う国立中学はそこまで厳しくはないのですが、公立中学の中でもレベルの高い中学では上位層がしのぎを削ることもあり、もの凄い優秀な子が複数人いると、他の中学であればオール5を取れそうな子もそうではない、4が大半を占めるような子も3があるということもあるでしょう。
周りの子のレベルが高いことで、5になるか4になるかシビアな世界が繰り広げられているという話を子ども①を通じて聞き、【どこの中学に通うかで子どもの通知表の中身も変わる】というのを考えさせられる話でもあります。
内申書がどのくらい影響するかは学校や自治体により異なる
高校受験、しかも公立高校が第一志望という時は内申書や、教科で5をつけられるか、4をつけられるのかというのは当事者にとってはすごい重要な問題となります。
ただ、内申書と入試当日の試験の点数を重視する割合は学校によって異なります。
進学校になればなるほど当日の点数を重視します。
また、内申書に関しても中学校3年間のうち、どの学年の成績が対象になるのか、内申点の出し方も自治体によってかなり違います。
中学校2年生と3年生という自治体もあれば、中学校3年間、中学3年生のみという地域もあります。
内申点の算出方法によって学校の成績が重視される自治体もあります。
親としては長期間対象となるのは心配なので、【中学3年生だけ限定がいい】と思うかもしれません。
しかし、一度つけられた成績、評価が劇的に改善する可能性は低いです。
例えば、中学3年生のみを対象にしていると子どもの方も1年生の頃は【この学年は関係ないし】と気が緩みます。
一旦緩んでしまうと、反抗期や思春期に突入していることもあり親の小言も心に届かず、学校での評価を気にせずに過ごしてしまう子もいるでしょう。
そして、【4が少しで3が多い生徒】が【5が多くて数教科4の生徒】になるのは正直言って無理があります。
とてつもなく成績を上げる、レポートの中身が改善され、提出日も守り、授業態度が劇的に変わるなどの大変身を遂げない限り【中学1年の時はあまり良くなかったけれど中学3年生で通知表がかなり良くなった】にはなりません。
親の方も【1年生の間は対象外だし】と決して思わず、できれば住んでいる地域の高校受験での内申点の出し方を事前に調べて、子どもが小学校高学年から学校の通知表対策、内申書対策を家庭で考えておくようにしてください。
我が家でも子ども①②とは内申書対策を考え、【自分らしく評価を上げるには何ができるか】を話し合いしていきました。
進学校を受ける場合、学力向上が不可欠ですが、【念には念を入れる】と可能な限り子どもの評価が高くなりそうなこと、子どもが得意な分野で先生から評価される点は何かを考え、中学入学後はそういうポイントを意識しつつ学校生活を過ごすようアドバイスを送っていました。
挽回できそうな点数を推定し伸ばすべき点を考える
さて、内申書を気にすることも大切ですが、やはり高校受験では当日の点数がちゃんと取れるかどうかというのが合否を決めます。
いくら内申書がパーフェクト、通知表が良くても試験でやらかしてしまい、ボーダーラインを大幅に下回っていたら合格することはないです。
内申書は参考資料と思いつつ、ボーダーライン上の生徒の合否を決める際にその重要度が増してくると思ってください。
ただ、内申点の存在感が大きい地域では当日の筆記試験で頑張らないと合格が厳しいということもあります。
子ども①の周囲にも、おそらく内申点がやや低くて涙をのんだという子もいました。
志望校を受験する際、【当日はこの位の点数を取ると安全】という目安を調べておくことをお勧めします。
もちろん入試問題の難易度は年によって異なりますし、必ずしも得意科目で高得点が取れるという保証もありません。
出題傾向が突然変わった、苦手な単元の問題が配点が高めな応用問題で点数が伸び悩んだ、というのも受験あるある話です。
ただ、何も考えず、目標を設定せずに受けるのは危険です。
地域の公立高校の入試問題の傾向に特化した模試では受験する中学生の学校の教科の成績を数値化し、テストの点数と共に合否判定するシステムを採用しているケースもあります。
【この成績でも大丈夫なのか】と気になる時は、中学1年生から模試を受けて志望校に受かるにはどのくらいの学力が必要なのか正確に把握しつつ、学校での通知表を少しでも改善できるところはないか考えてみてください。
友達で4や5を取っている子は何が違うのかと冷静に考え、授業中の態度や参考にできる点はないか観察するよう子どもにアドバイスを送ってください。
【理科や体育の班で一緒になったメンバーが問題児が多く、その影響を受けて評価が下がったことがある】という笑えないケースもあります。
一緒になってしまう子がどういう子かも親も把握しておくと、今まで気がつかなかったことが見えてくることもあります。