今回は【なぜ勉強するのかと子どもに聞かれたら】と題し、お話をしていきます。
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小学3年生から4年生で気をつけるべきことを詳しく取り上げています。
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透明教育ママの絵日記 教育系コミックエッセイだけど役に立つ可能性ゼロ【ブログ放置編】
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ありがとうございます。
学校に通う子どもがいると、一度は【どうして勉強しなくちゃいけないの】と聞かれることがあると思います。
また、親や先生など大人に対して【なんで子どもは勉強しなくちゃいけないの】と疑問をぶつけたことがある親はかなりいるでしょう。
私もずっと勉強する意味が分からないと思っていました。
そして、実際勉強しない子ども時代、小学生時代を過ごしていたのですが高学年になるとさすがに【このままでも大丈夫なのか?】と少しずつ考えるようになりました。
とはいえ、相変わらず現実を直視しないので、能天気に毎日を過ごしていました。
ただ、かつての私と同じように子どもは真剣かつ深刻に自分の未来を考えることはないまま成長していくと思います。
そして、その過程で【なんで勉強しなくちゃいけないの】と親に勉強しなさいと言われるたびに感じている子はけっこういると思います。
実際、ストレートに聞く子もいます。
聞かれた時に【しなくちゃいけないものはしないといけない】と抽象的な言い回しをすると間違いなく子どもは納得してくれません。
説明できない様子を見て、子どもの方も【言えないなら勉強しなくても平気なはず】【親も理解していないのに勉強しろとは言えないでしょう】と色々と言ってくるようになります。
勉強しないといけない理由を子どもなりに考えて、何も言えない大人からある意味【勉強しなくても大丈夫なお墨付き】を貰いたいとも考えています。
ですから、子どもを論破するためとは言いませんが、勉強することがなぜ大切なのかを理解させるというのは子どもが勉強したくないという気持ちを大きくしないためにも必要なことです。
自分の人生を悪くしないため
まず、勉強しないと親から叱られるから仕方なくやる、と子どもは思っています。
親の方もガミガミ叱る前に【なぜ勉強するのか】と子どもが納得するようなことを言えるよう、事前に言葉を考えるようにしましょう。
勉強することで色々な知識を増やすことができます。
漢字の読み書きは文章を書くこと、本を読むことやインターネット上にある文章を読んでフェイクニュースかどうかを見極める力を普段から考える力を鍛えていないと周りに左右される人生になります。
算数も計算や割合は買い物で活かされますし、時間、長さ、距離などの単位も生きていく上で必要な知識です。
理科の単元で一番生活に関わってくるのは、温度の測り方、食塩水の濃度、そして電池の配列でしょうか。
社会でも地図の読み方、地形、自然災害の学びはとても大切です。
小学6年生になると勉強する公民も生きる上で必要な権利や実生活に深くかかわる知識も学んでいきます。
公民は中学生になると憲法、法律、需要と供給といった経済的な話など実用性が増していきますが、これも大人になり、働く上で必要最低限な知識という前提で義務教育期間に学んでいます。
【勉強するため】というように捉えられてしまう学校の学びも、一つ一つの教科を丁寧に見ていくと子どもたちが社会に出てから困らないような知識を教えてもらっているということに気がつくはずです。
ですから、学校の学び、勉強やテストを【面倒】と一蹴してしまうのは子ども自身の生きていく力をそぎ落としてしまうことにつながります。
『勉強しないと困るのは自分だよ』という抽象的な説明では子どもは納得しません。
ただ単に【良い学校に入るために勉強する】でもダメでしょう。
勉強しなくてはいけない理由を親に聞いてくるということは、勉強の効果を疑問視している、学校の学びで自分がどう変わるのか実感していない証拠です。
具体的に学校の学びがどのように活かされているのかを親自身の経験を伝えると説得力が増していくので、【自分の人生を悪くしないため】もしくは【自分の人生を良くするため】という部分を詳しく説明してみてください。
収入を増やす選択肢を掴むため
昔も今も【高学歴高収入】という言葉があります。
同じ時間働いても、職種によって収入が異なるのは誰もが知っていることです。
一般的に、就ける人がごくわずかな職業、医師や弁護士、司法書士など難易度の高い国家資格の試験をパスした人は高収入になりやすいと言われています。
最近、最低賃金を上げる動きが出ていますが、賃金を上げられる会社は概ね大企業や業績の良い会社に限られており、中小企業はそう簡単にお給料を上げられるわけではありません。
同じような職種、業務内容であれば待遇の良い会社に入りたいと思うのが人の心です。
より良い職に就きたいと思う人が採用試験に殺到し、もの凄い倍率のなかでも勝ち残るのは企業側が【欲しい】と思う人材になります。
入社して欲しいと思われる人になるには、学生時代の成績が良く、職種に関係する資格を持ち、アルバイトやサークル、部活動に励んでいることが大切です。
グータラした学生生活を送って大学時代の成績もパッとせず、資格も何も持っていない人に企業は魅力を感じません。
勉学に励み、努力を続けられる人は自分の手で道を拓くことができますが、やる気がなく三日坊主なところがある人はいくら言葉が達者でも筆記試験、面接や口頭質問でボロが出てしまいます。
学校の勉強が全ての学びではありませんが、【授業を受けてテストで結果を残すための努力】という体験は職人やスポーツの道に進む際も忍耐力、嫌なことでも努力を続ける心の強さを育てるためにもなります。
こうした視点を子どもが勝手に気がつくのはなかなかないことなので、【勉強することが大切なのではなく、それに伴う忍耐力を身につけることも大切】と教えてあげましょう。
高収入になる、または自分に合った道を自分の力で引き寄せるには学校での勉強を通じて学ぶこと、努力することが思う以上に大切です。
【ダラダラ努力もせずに過ごしてサクッと高収入の大人になれると思う?】と逆に子どもに質問してみてください。
おそらく、子どもは答えに窮するはずです。
義務教育終了後に備える
そして、子ども時代はあっという間に過ぎ去り義務教育期間である中学生が終わればそれぞれが自分の学力や将来的な進路を視野に入れて高校受験をしていくことになります。
進学校ではなくても、主に専科の高校で人気のある学科は高倍率となるので、合格するには学力勝負になります。
【あそこは進学校ではないし】と甘い考えで中学校生活を過ごしていると痛い目に遭います。
義務教育が終われば子どもは自分の学力を踏まえて進路進学を考えていき、時には実力不足で涙をのむこともあります。
残念ながら努力をしていなければ不合格となることもあります。
子ども時代は気がつきませんが、大きくなるにしたがって【あの時、もう少し真面目に勉強していれば良かった】と後悔する人は少なくありません。
リアルタイムで義務教育期間中の子どもにとって、受験はあまりにも遠くピンとこない人生の大イベントですが、小学校3年であっても数年後には【学力的に行けそうな高校はあの辺り】という現実に向き合うことになります。
子どもや親が思う学力と、実際に合格できそうな高校のレベルが合わないことは多いです。
【どうして勉強しないといけないの?】と聞かれたら、入れる高校の幅が残酷なほど学力によって決まってしまう現実や、高校によって学校の雰囲気も使用する教科書も、進路実績も違うという話をしてください。
とくに受かりそうな高校のレベルと、小学校高学年の時に属する学力グループはリンクするので、【中学3年間で頑張れば成績が上がる】という生温い世界ではないことはしっかり伝えて欲しいです。
どんな人生を送りそうかは義務教育期間の過ごし方でほとんど決まってしまうと言っても過言ではありません。
人生100年時代と言われているのに、義務教育期間が終了する14歳、15歳の時点で子どもたちの進むべき道がある程度決まっているというのは、冷静になって考えるとコワイことです。
【なぜ勉強するの?】と子どもに聞かれたら、軽くあしらわず、しっかり子どもの顔を見ながら納得してもらえるような、そして現実的な話をしてください。