【学力の失速】低学年で輝いていたのに学力が低下する子のナゼ | 元塾講師 透明教育ママ見参!!

【学力の失速】低学年で輝いていたのに学力が低下する子のナゼ

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今回は【学力の失速 低学年で輝いていたのに学力が低下する子のナゼ】と題し、お話していきます。

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ありがとうございます。

 

たいてい、小学校低学年の頃にすでにクラス内で【あの子は賢い】と思われている子は中学年、高学年になっても優等生である確率が高いです。

私も小学生時代の同級生の中で、学力上位層の顔ぶれを思い出すと確かに小学校低学年の頃から勉強ができて、そのまま中学校でも成績優秀という子がほとんどでした。

しかし、中には4年生頃から急ブレーキをし学校のテストの点数が下降する子もいました。

 

また、塾でも小学生を教えていて小学校1年生や2年生の国語や算数ではスラスラ解いている、宿題も楽勝という子が3年生、4年生頃になると勉強への気持ちが変化することもあります。

新しい単元、学びに手こずったり、理解するまでに時間がかかることが増えてくると【どうして出来ないのか】とイライラを募らせる子もいます。

勉強をして、分からない、問題を解いてもミスが増えると楽しい気持ちが少なくなり、勉強することがストレスになります。

そうなると、成績は下がっていくのも当然です。

そのうち、宿題をやりたがらなかったりと、明らかに低学年までの【すぐに勉強が終わる】【勉強は簡単】という感情からガラリと変わり、【勉強は面倒なもの】【親に言われているから塾に通っている】という雰囲気を漂わせる子もいました。

成績が優秀だった子の中でも間違い直しを嫌がる子が増えたりと、明らかに低学年の頃のドキドキワクワクして勉強する子が減ります。

一旦そういう気持ちを持ってしまうと、高学年になり、ますます勉強内容が難しくなる中でもう一度【勉強するのが楽しい】という感情を取り戻せなくて、勉強から逃げたり、距離を置いて学力が低下してしまうことにつながります。

こうした流れにならないよう、親としては気をつけたいところですが、具体的にどうしたことがきっかけで、【高得点連発組】から離脱してしまうのでしょうか。

今回は、低学年で優等生だったのに学年が上がっていくにつれて成績が低下してしまう原因を考えていきます。

 

1.文章問題が苦手

小学校低学年の学びは、4年生以降の学びをしっかり理解できるために基礎学力を鍛える期間という捉え方です。

学習指導要領が改定されたので、以前よりは文章問題が増えてはいますが、その学年で複雑な文章を読むということはありません。

しかし、国語や算数、理科や社会の教科書の中身も進級に合わせるように語彙、文章内容も難化していきます。

塾に通う場合はさらに難しい問題を解くことになるので、もし中学受験や学区の中学進学に進んでそこで成績上位層になるために塾通いをスタートすることを検討している場合は【文章問題が苦手】はすなわち塾での学びが苦痛になることや、クラス分けテストで思うようなクラスに入れない、そして学力を鍛えるはずが勉強への苦手意識を強めることにもなるので気をつけてください。

 

そして、文章問題は全ての教科で【じっくり問題を読む】【時間内に読んで理解する】という矛盾ともいえるような力が求められます。

すなわち、早く答えを求める勉強に慣れている子にとっては嫌な問題です。

サクッと答えがでるわけではないので、忍耐力がない子はイライラが募りやすい学びと言えるでしょう。

そのため、低学年の頃よりも点数が取れないことが増えていきます。

 

低学年の頃から子どもが文章問題に対して対応できそうかどうかみるために、市販の教材で文章読解問題を購入して家庭学習に取り組ませてみてください。

文章問題は教材によって基本、応用、難問とレベルがはっきりしているので、必ず本屋さんで手に取って中身をチェックして【これなら解けそう】というものを選んでください。

親から見て大丈夫だと思った問題に苦戦している時は、レベルを下げるか一学年下の教材を購入して地道に文章問題に慣れさせるようにしましょう。

学年が上がってから文章問題対策、つまりは読解問題対策をすると時間がかかったり、それこそ語彙を増やすことや漢字力を鍛えるということも含むという壮大なスケールの総復習になることもあるので、早めに対策をするのが一番です。

 

2.単位換算やがい数などルールのある単元が苦手

国語、算数、理科、社会の中で一番最初に子ども達の理解力、学力の差が出やすい、目立ってくるのが算数です。

親の方も1年生の繰り上がりと繰り下がりが難所だったり、2年生で九九を暗記しなくてはいけないので力をいれている教科ですが、それでもわりと早い段階から差が出てくる教科です。

 

とくに低学年から段階を踏んで学んでいる単位換算は、【10ミリメートルは1センチメートルで100センチメートルになると1メートルになる】ときっちりルールが決まっている単元です。

この単位が変化する仕組みを理解し、そして単位そのものを覚えないといけない単元です。

ちょっと気をつけて欲しいのが生活するうえで身近な時計、時刻に関する単位です。

時計の単位は10や100ではなく、60秒や60分、1日は24時間と他の単位とは異なる変化をするので苦戦する子も少なくないです。

また【10時10分前は何時何分ですか】というように読解力も求められるような問題もあります。

 

スマートフォンやタブレット端末、そしてデジタル時計が浸透してアナログ時計の読み方ができない子もこれから増えてくることも予想されるので、【学校で習う前に時計や時刻の読み方ができるかどうか】も差が出やすい要因になると個人的には考えています。

 

そして、小学4年生の一番のヤマ場、苦手な子が多い『がい数』は四捨五入を学び、計算力や計算スピードがあるだけではなかなか太刀打ちできない単元です。

塾や子ども達の学校での学力上位層とそうではない子達の明確な分岐点の一つが『がい数』です。

この単元のテストで高得点を取るには、四捨五入の意味や四捨五入する桁が十の位か、百の位かという問題文の条件をしっかり読んでから考える力が必要になります。

単に計算が早いというだけでは高得点は取れず、考える力や条件を踏まえて答えを導き出す冷静さが求められる単元です。

この単元で苦戦すると、5年生以降、そして中学に入ってからの数学でも思うような結果が出ないようになるので『がい数』に特化したドリルを準備して苦手克服を徹底するのが望ましいです。

 

3.何のために勉強するのか理解していない

学力が失速する子の中に、親が家庭学習などガッツリ誘導してきてそのレールに乗って真面目に勉強してきた子もいます。

『こういう勉強をしましょう』『今日の勉強はこれね』と親の言うことを素直に聞いて勉強してきて、『自分が勉強することで親が機嫌よい』または『親の言うことを聞いていると親は不機嫌にならない』という勉強することの理由が親のため、という子は多少なりとも反抗期を迎えて自我が芽生えて思春期に突入する過程の中で『いったい自分は何のために勉強してきたのだろうか』と自問自答する瞬間があります。

 

勉強することの意義というのは色々あります。

志望校に合格して入りたい部活、やりたいことがある。

○○大学に入りたいから◇◇高校に入るのが一番の近道だから頑張る。

将来こういう職種につくから勉強を頑張る。

自分の意思と勉強がリンクすると、その威力は倍増します。

しかし、自分の気持ちではなく『親が喜ぶから』では勉強に対する熱量が成長するにしたがって、自分らしさが育つにしたがってしぼんでいきます。

低学年の頃に学業面で輝いていたけれど、高学年や中学生になってから学力が停滞する、低下することも起こりえます。

こうなってしまうと、成績が低迷する子どもにイライラが募り叱責して、子どもの気持ちがますます親から離れてしまい、家庭内も不穏な空気に包まれてしまいます。

親子の仲も悪くなるだけなので、子どもの気持ちを尊重し、子どものやりたいこと、将来の夢や目標を見つけて努力する子に育てるようにしましょう。

それが結果として学年が上がってからの学力低下を阻止することにもつながります。

 

まとめ

子どもの教育に関心が強い親からすると、学年が上がってから成績が低迷する、下降するというのは恐ろしい事だと思います。

滅多に起きないことかと言われれば、けっこう起きるような事です。

学年が上がれば学ぶ内容も難化してその学びに対応できる子が学力上位層として残るわけですが、その過程で『ここから先は思考力や読解力もさらに必要です』という単元になると、力が不足気味な学力上位層の子はふるい落とされてしまい、成績が低迷することになります。

 

低学年の頃から賢い子全員が必ずしも高学年、中学でも成績上位層に名を連ねる訳ではないということを肝に銘じて高学年に向けて必要な力、気をつけるべき単元などに注意して子どもの勉強をサポートしていきましょう。

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