今回は【学力の不思議 中学生から成績が伸びる子の特徴】と題し、お話していきます。
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子どもの学力の推移をみると、賢い子は概ね小学校低学年からクラス内でも『勉強ができる子』という立ち位置を築いています。
小4の壁、10歳の壁という言葉はありますが4年生になったから勉強が突然難しくなって学力差が出始めるのではなく、それまでの3年間での学びがしっかり理解して定着しているかどうかの差が『難しいかどうか』、と感じさせる原因になっています。
低学年から賢い子、成績が優秀な子が学年が上がっても、進学してからも成績上位層になりやすいのはそういうちゃんとした理由があります。
その一方で、途中から成績が上がる子もいます。
ちょっと学力が伸び悩んでいる子の親からすると『どうしてこんなに伸びるのか』『できれば我が子もそうあって欲しい』と羨ましい気持ちになります。
勉強は小学校低学年の頃は親が誘導し、親の教育面のサポートの有無などでテストの点数も左右されがちです。
しかし、学年が上がれば子どもも自立して親の言うことを聞かなくなるので、テストの点数は親の誘導以上に子どもの気持ち次第、という割合が大きくなっていきます。
反抗期、思春期と難しい時期に突入しているのに成績が上がるというのはなかなかすごいことです。
学力グループは基本的に小学校高学年で固定し、そのグループが中学でも引き継がれるのですが、中には中学生になって『あれ、こんなに成績が良かった?』と周囲が驚くくらい成績が上がる子がいます。
もちろん、そういう子はゴロゴロいるわけではありませんが、ちゃんといます。
学力が低迷しているけれど、ちゃんと勉強して大学進学者もいる高校に進学する、学力的に真ん中より上の子が2番手の高校に進学したなど、少数派ながらもプチ下剋上をする子です。
今回は、中学生から成績が伸びる子の特徴をご紹介していきます。
1.勉強しない子になりたくないと思う
学区の中学は複数の小学校の子ども達が進学するので、そこで新たな人間関係を構築するようになります。
小学校で一緒だった子も思春期に突入し、別人のようになる子もいます。
また、別の小学校の子全員と仲良くなるわけではないですし、その中で『ちょっと苦手だな』とか『あまり関わりたくないな』と感じる子もいるでしょう。
その中で、勉強しないでギャーギャー騒いでいる集団がいると思います。
そういう子達を見ていて、『自分はああいう風になりたくないな』と考えて、『ああいうタイプの子がいない学校に行きたい』とボンヤリと思い始める子もいます。
分かりやすく言うと、バリバリ化粧して学校に来る子がたくさんいる学校や、恋愛の事ばかりしか考えていな子が集まりやすい学校と、進学校とは対極に位置するような学校には行きたくない、と決意する子です。
ガヤガヤしている子がほぼいない学校を目指すとなると、勉強を大切に思っている子が多い学校、すなわち偏差値がそれなりに高い学校を目指すことになります。
高校は義務教育ではないので入試がありますし、学校ごとに合格できそうな偏差値がハッキリしています。
当たり前のことですが、進学校になればなるほど偏差値が高くなるのでしっかり勉強していなければ合格できません。
そして、高校の雰囲気は受験がある分、似たような雰囲気の子が集まりやすく、それが校風になります。
勉強しないと入れない学校には勉強している子や勉強を大切にしている子、大学進学を考えている子が集結します。
まだやりたいことが見つかっていないけれど勉強するのが面倒だと感じている子は、偏差値が高くはない普通科に集まりやすくなります。
中学生になると『こうなりたい』という気持ちが強くなるので、同級生の中で勉強しない子を見ていると『あんな風になりたくないな』と考えている子は、絶対に同じ学校に進まないよう決意して勉強し始める子がいます。
2.どうしても入りたい高校を見つけた
中学生になり、ある日を境に猛烈に勉強し始める子がいます。
何がきっかけになったかと言えば、部活動や校風、資格取得ということが多いです。
中学で所属している部活動を高校でも続けたいけれど、その部活の強豪校に進学したいと考えている。
高校で中学とは違う部活に入りたいと考えているが、ちょうど興味がある部活があるを見つけて、そこに入りたいから勉強を頑張る。
この他にも自由な校風や、制服がないところ、資格取得に力を入れていて就職に有利、という理由もあります。
中学生になると勉強する意欲は子どもの気持ち次第になります。
勉強することが自分を変える武器になる、未来を変える大きな原動力になると信じている子は、自分の未来のために勉強をします。
このやる気というのは、明らかに『頑張ります!』とギラギラしている子だけの話ではなく、おっとりしていたり静かな子でも、外からは見えない心の中で燃えたぎる炎を原動力に勉強と向き合うようになります。
塾でも、『どうしても入りたい』と思っている子の集中力、ラストスパートは目を見張るものがありました。
中学2年生の夏明けくらいから同じ高校を志望しているけれど『何となくあの学校に入りたい』と思っている子と、絶対に入ると固く誓っている子の差が出てきて、一年後には両者の差はかなり広がっています。
私も、中学生になり心を入れ替えたのも、どうしても入りたい学校が進学校で、勉強するしか道は無かったので、それまでの勉強しない自分と決別して昭和的なド根性で勉強を頑張って合格を勝ち取りました。
正直、今振り返っても同じことは二度と出来ないようなド根性ぶりでしたし、それを子どもに強制するつもりもないくらい頑張ったと思います。
そもそも、小学生の頃からちゃんと勉強していればあんなに苦労しなかったのですが、その時は勉強しないという選択を自分がしていたのと、親も家庭学習のサポートをほぼ放棄していたので仕方がない面もありました。
とにかく、『絶対にあの学校に入る!』という強い思いは何かを成し遂げる上での凄まじい原動力となり、周囲の人を驚かせることがあります。
3.好きな子と同じ学校に行きたいから
不純な動機かもしれませんが、『好きな子と同じ高校に行きたい』『好きな先輩がいる高校に入りたい』と考えている子もいます。
そして、その高校に合格するには学力的にまだ足りない時、意を決して勉強して成績が伸びる子がいます。
誰かと同じ高校が良い、という発想は割とよくある話です。
学力的に足りないから頑張って合格したというのは成功例ですが、【今の成績で余裕で入れるから】と油断して不合格となるケースもあります。
また、好きな子だけでなく、友達同士でも『同じ学校に行きたい』はよくあります。
全員合格するならそれはハッピーエンドで終わります。
しかし、そう終わらないこともあるのが人生の厳しさです。
友達同士だと、片方は受かってもう一人は不合格という全く笑えないことも起きます。
これは、塾業界に携わったことのある人なら経験している方も多いと思います。
とくに、【成績的にちょっと厳しいかな】という子が受かって【余裕があった方】が落ちると大変なことになります。
もし我が子が友達と一緒の高校を受験したがっている時は『その高校に入りたいのか、それとも友達が受けるから受けるのか』と必ず確認してください。
せっかくの友情が、入試のせいでパリンと割れて終わってしまうこともあるので気をつけてください。
まとめ
中学生から成績が伸び始める子はたいてい何かしらの動機があって勉強を始めたら学力がアップした、ということが多いです。
自分の意思がしっかりしてくる年頃なので、親にとやかく言われても心が動かないことは珍しくありません。
将来を考えて勉強に真面目に取り組んだり、ギャーギャー騒いでいる中学校の同級生とは同じ学校になりたくないから勉強をするなど、動機は様々です。
ただ、中学から成績を上げていくのは簡単なものではなく、控えめに言っても至難の業です。
【中学から成績が伸びて進学校に進んだ子もいたからうちの子も】と期待せず、やはり小学生の頃から家庭学習の定着をしていき、地道に学力を鍛えていくのがベストです。