今回は【【楽しかった】【別に】を卒業!子どもの【言語能力・記述力】を爆伸びさせる家庭の質問術】と題し、お話していきます。
YouTube版
エール出版社より本が出版されました。
小学3年生から4年生で気をつけるべきことを詳しく取り上げています。
kindle出版しました。unlimitedでも読めます。
完全に無料で読めるコミックエッセイです。
↓こちらはアマゾンの縦読みfliptoonです。
キンドルとは違う読み心地かなと思いますので、読み比べもしてみてください。
内容は一緒です!
透明教育ママの絵日記 教育系コミックエッセイだけど役に立つ可能性ゼロ【ブログ放置編】
新作です。
kindleのジャンル別ベストセラー獲得しました!
ありがとうございます。
【今日学校どうだった?】と聞くと、【楽しかった】
【何が楽しかったの?】と聞けば、【別に】
こんな会話に、心当たりはありませんか。
子どもが何も考えていないように見えると、【もっと自分の気持ちを話してほしい】【文章を書くのが苦手なのは、普段から話さないからでは?】と心配になるかもしれません。
しかし、子どもが短い言葉しか返さないからといって、考えていないとは限りません。
頭の中には、出来事や感情、疑問、考えがあっても、それを整理して言葉にする力がまだ十分に育っていないことがあります。
とくに小学校高学年になると、国語の記述問題で【理由を書きなさい】【あなたの考えを説明しなさい】と求められる機会が増えます。
ここで必要になるのが、思考を言葉に変換する【言語化力】です。
そして、この力は家庭の日常会話の中でも育てられます。
特別な教材や難しいトレーニングは必要ありません。
大切なのは、親が質問の仕方を少し変えることです。
【どう思った?】という大きすぎる質問ではなく、【どっちがよかった?】【一番印象に残ったのはどこ?】と具体的に聞く。
答えが返ってきたら、【なぜそう思ったの?】と一歩だけ深掘りする。
この小さなやり取りを積み重ねることで、子どもは【自分の考えには理由がある】【言葉にして伝えていい】という感覚を身につけていきます。
そこで今回は、家庭での会話を、ただの雑談から【考えて、話して、整理する時間】へ変えていくコツをご紹介していきます。
会話を変化させることが、将来の記述力や読解力を支える大きな土台になります。
なぜ子どもは【楽しかった】【別に】としか言えないのか?
まず、子どもに話をしてほしいと思うと、親はつい【今日どうだった?】【何があった?】【どう思った?】と質問を重ねてしまいます。
しかし、こうした質問は大人にとっては簡単でも、子どもにとっては意外と難しいものです。
【どうだった?】と聞かれても、一日の出来事の中から何を選び、どの順番で話せばよいのか分からない。
さらに、【楽しかった】【嫌だった】という感情は分かっていても、【なぜ楽しかったのか】【どんな部分が印象に残ったのか】まで言葉にするには、経験と言葉を結びつける力が必要です。
また、親から質問されると、【正しい答えを言わなければいけない】と感じてしまう子もいます。
とくに普段から勉強について細かく聞かれている場合、【また評価されるのかな】と身構えてしまうこともあります。
つまり、【楽しかった】【別に】という短い返答は、思考力がない証拠ではありません。
質問が広すぎる、感情を表す言葉が少ない、正解を警戒しているなど、いくつかの理由が考えられます。
ここを理解すると、親の役割も変わります。
【もっと詳しく話して】と迫るのではなく、子どもが話しやすいように質問を具体化するのです。
会話を無理に長くする必要もありません。
一つの出来事について一言でも多く話せれば十分です。
その一言をきっかけに、少しずつ【出来事→感情→理由→自分の考え】という流れを作っていきましょう。
ここでは、子どもが記述問題で苦戦する理由を取り上げていきます。
理由を知ることで、改善すべきポイントもみえてきます。
理由①:【どう思った?】が範囲が広すぎて脳がフリーズする
【今日の授業、どう思った?】【その本を読んでどう感じた?】という質問は、一見すると子どもの考える力を引き出してくれそうです。
しかし、小学生にとっては、実はかなり難易度の高い質問です。
なぜなら、【どう思った?】には答えの範囲がありません。
授業の内容について答えるのか、先生について答えるのか、友達との出来事について答えるのか、自分でも判断しなければならないからです。
大人なら、【まず結論を言って、その理由を説明しよう】と整理できます。
しかし、子どもはまだ経験を言葉にまとめる途中です。
頭の中にいくつかの感想が浮かんでいても、どれを選べばいいのか分からず、【別に】【普通】と答えてしまうことがあります。
そこで有効なのが、質問の範囲を狭くすることです。
【今日、一番楽しかったのは休み時間と授業、どっち?】
【その本は面白かった?それとも少し難しかった?】
【先生の話と実験、どっちが印象に残った?】
このように二択にすると、子どもは考える対象を絞れます。
まず選ぶだけなら、言葉にするハードルも下がります。
そして、答えが返ってきたら【どうしてそっち?】と一歩だけ深掘りします。
大切なのは、最初から長い説明を求めないことです。
【選ぶ→理由を一言話す】という小さな成功体験を積み重ねることで、徐々に自分の考えを整理して話せるようになります。
質問は、子どもを試験するためのものではありません。
考えるための【足場】を作るものです。
広すぎる質問を具体的な質問へ変えるだけで、子どもの言葉は驚くほど出てきやすくなります。
理由②:感情の【グラデーション】がまだ低い
子どもが【楽しかった】【嫌だった】としか言えない理由の一つに、感情を表す言葉の種類がまだ少ないことがあります。
大人なら、【面白かった】【安心した】【悔しかった】【予想外だった】【少し緊張した】など、同じ【楽しい】でも細かな違いを表現できます。
しかし、小学生の場合、さまざまな感情をまとめて【楽しい】【嫌】【普通】という大きな言葉で表現することがあります。
これは、感情が浅いという意味ではありません。
感じていることを細かく分類して、それに合う言葉を選ぶ経験がまだ少ないだけです。
だから家庭では、【それってどんな感じ?】と聞くよりも、具体的な言葉を提示して選ばせてみましょう。
【ワクワクした感じ?それとも安心した感じ?】
【悔しい感じ?それともびっくりした感じ?】
【面白かった?それとも『もっと知りたい』と思った?】
こうした選択肢を与えることで、子どもは【自分の気持ちはどれに近いかな】と考えるようになります。
さらに、【どうしてそう感じたの?】と聞けば、感情と出来事を結びつける練習になります。
たとえば【悔しかった】と答えたなら、【負けたから?それとも、もう少しでできそうだったから?】と具体化できます。
この習慣は、国語の記述問題にも直結します。
物語文では【登場人物がなぜその気持ちになったのか】を本文の出来事と結びつけて説明する必要があります。
普段から感情を細かく言葉にする経験があれば、【悲しかった】だけで終わらず、【〇〇と言われて、自分の努力を否定されたように感じたから悲しかった】のように、理由まで説明しやすくなります。
感情の語彙を増やすことは、そのまま思考を細かくすることです。
家庭の何気ない会話の中で、少しずつ【気持ちの名前】を増やしていきましょう。
理由③:【正解】を答えなきゃと警戒している
子どもが【別に】と答える背景には、【何を言っても否定されるかもしれない】という警戒心が隠れていることがあります。
たとえば、子どもが【楽しかった】と言ったときに、親が【それだけ?】【もっと詳しく話して】と続ける。
あるいは、【なんでそんなふうに思ったの?】【普通はこうじゃない?】とすぐ修正する。
親に悪気がなくても、子どもからすると【自分の答えには正解がある】と感じることがあります。
とくに、勉強の場面で【正しい答え】を求められることが多い子ほど、日常会話でも慎重になりやすい場合があります。
だからこそ、言語化の練習では【正解のない質問】を増やしましょう。
【あなたはどっちが好き?】
【自分だったらどうする?】
【どこが一番印象に残った?】
これらに正解はありません。
子どもの答えが親と違っていても、【なるほど、そう考えたんだね】と一度受け止めます。
そのうえで、【そう思った理由は?】と聞けば、子どもは安心して考えを深められます。
もちろん、事実として間違っている場合は訂正が必要なこともあります。
しかし、意見や感想まで親の正解に合わせる必要はありません。
【考えていい】【自分の意見を言っていい】という安心感があるからこそ、子どもは言葉を出せます。
言語化力を伸ばす家庭で最初に作りたいのは、上手な答えではありません。
間違っても笑われない、否定されないという安心できる会話の環境です。
その土台ができて初めて、子どもは少しずつ自分の考えを長く、具体的に話せるようになります。
気持ちがスラスラ出てくる!魔法の【3ステップ質問術】
さて、子どもの言葉を引き出すためには、質問を一気に深くしないことがポイントです。
いきなり【どう思った?】【理由を説明して】と聞くのではなく、まず答えやすいところから始めます。
そして、子どもの返答に合わせて、一段ずつ深掘りしていきます。
その基本となるのが、【二択→具体化→自分の考え】という3ステップです。
最初のステップでは、選択肢を示して答えやすくします。
次に、その中でも特に印象に残った部分を聞きます。
最後に、【自分だったらどうする?】と視点を広げます。
この順番にすると、子どもは【何を話せばいいのか分からない】という状態から抜け出しやすくなります。
しかも、最初は一言だった答えが、自然に【結論→具体例→理由→自分の考え】へ発展していきます。
これは国語の記述問題で求められる文章構造とも重なります。
大切なのは、質問を連続して浴びせないことです。
子どもの答えを聞き、その答えを受けて次の質問を一つだけする。
これくらいのテンポで十分です。
家庭での会話を【尋問】にしないことも重要です。
親が答えを引き出そうと頑張りすぎるのではなく、子どもの言葉を面白がりながら、一緒に考える感覚で進めていきましょう。
ここでは、子どもの感情を引き出す3ステップ質問塾をご紹介していきます。
Step1:【どっちだった?】と二択で聞く
最初の質問で大切なのは、子どもがすぐ答えられることです。
【今日どうだった?】ではなく、【楽しかった?疲れた?】と聞いてみる。
【その本、面白かった?それとも少し難しかった?】と選択肢を出す。
二択にすると、子どもはゼロから答えを作らなくて済みます。
まず【どちらに近いか】を選べばいいからです。
たとえば、学校から帰ってきた子に【今日どうだった?】と聞いみたら、【別に】とつっけんどんな言葉が返ってきたとします。
そこで、【体育と算数なら、どっちのほうが面白かった?】など、いつもとは違う言葉で聞いてみます。
【体育】と返ってきたら、そこで十分な一歩だと思ってください。
【体育だったんだね】と受け止め、次の質問へ進みます。
このとき、親が【なんで?】【何があったの?】と一気に質問を重ねないことが重要です。
矢継ぎ早に質問すると、子どもから反抗されてしまいます。
まずは子どもが【自分の経験について答えた】という成功体験を作ります。
二択は、子どもの思考を狭めるための方法ではありません。
むしろ、考える対象を絞ることで、思考をスタートさせるための足場になります。
慣れてきたら、二択から三択へ広げても構いません。
【面白かった・悔しかった・びっくりしたのどれに近い?】というように、感情の言葉を増やしていくこともできます。
重要なのは、子どもが【答えやすい】と感じることです。
言語化が苦手な子に必要なのは、【もっと話して】という圧力ではありません。
最初の一言を出しやすくする質問です。
その一言が出れば、次のステップへ進めます。
Step 2:【一番〇〇だったのはどこ?】と聞く
二択で子どもから答えが返ってきたら、次はその中身を具体化します。
ここで便利なのが、【一番〇〇だったのはどこ?】という質問です。
たとえば【体育が面白かった】と答えたなら、【体育のどこが一番面白かった?】と聞きます。
【ドッジボール】と答えたら、【試合?練習?どっちが一番?】と、さらに具体化できます。
この質問の良いところは、子どもが【全部説明しなければ】と考えなくて済むことです。
【一番】を選ぶだけなので、話す内容を整理しやすくなります。
国語の記述でも、重要な情報を選び出す力は非常に大切です。
文章の中から【一番大切な部分はどこか】を考える習慣は、要約や記述問題にもつながります。
たとえば本を読んだ後なら、【一番心に残った場面はどこ?】と聞いてみましょう。
子どもが答えたら、【その場面で誰が何をしていた?】と具体的な事実を確認します。
ここで親が文章をまとめてあげる必要はありません。
子どもの言葉を待ちます。
【そこだったんだね。何が印象に残ったの?】と、もう一歩だけ質問する程度で十分です。
この【一番】を選ぶ習慣がつくと、子どもは自然と情報を整理するようになります。
そして、【面白かった】だけだった答えが、【主人公が最後に友達を助けたところが一番面白かった】のように具体化していきます。
言語化力とは、難しい言葉をたくさん知っていることだけではありません。
自分の経験や考えの中から、伝えるべき情報を選び出す力でもあります。
【一番〇〇だったのは?】という質問は、その力を日常会話で育てる簡単な方法です。
Step 3:【自分だったらどうする?】と聞く
最後のステップでは、子どもの視点を一段広げます。
【自分だったらどうする?】という質問です。
たとえば、本の主人公が友達とけんかをした場面なら、【もし自分だったらどうする?】と聞いてみます。ニュースを見たときなら、【自分がその立場だったらどうする?】と考えてもらいます。
ここで重要なのは、正解を求めないことです。
【それは違うよ】と評価するのではなく、【なるほど、そうするんだね。どうして?】と理由を聞きます。
すると、子どもの答えは【自分なら謝る】から、【自分なら先に謝る。
けんかをしたままだと相手も嫌な気持ちになると思うから】というように変化していきます。
この【結論+理由】の形こそ、記述力の基本です。
さらに、【もし相手がこう言ったら?】【別の方法もあるかな?】と問いかければ、複数の視点から考える練習にもなります。
ただし、質問を増やしすぎる必要はありません。
子どもが話したくなさそうなときは、そこで終わって構いません。
家庭での会話は、国語の授業ではありません。
毎回立派な答えを完成させる必要はありません。
【自分はこう思う】【その理由はこうだ】と話す経験を積むことが目的です。
この習慣が身につけば、学校で【あなたの考えを書きなさい】と言われたときにも、何を書けばいいのか考えやすくなります。
二択で考え始め、具体的な場面を思い出し、最後に自分の考えを加える。
この3ステップを日常会話に取り入れるだけで、子どもの思考は少しずつ【言葉】に変わっていきます。
原稿用紙が埋まる!記述力に変わる【魔法の型】
ところで、【作文が苦手】【記述問題になると何も書けない】という子に、いきなり【もっと詳しく書きなさい】と言っても、なかなか文章は増えません。
なぜなら、子どもの頭の中に【何を、どの順番で書けばいいのか】という型がないからです。
そこで家庭では、文章を書く前に、会話で材料を集める練習をしてみましょう。
基本となるのは、【出来事→感情→理由・考え】という流れです。
読んだ物語について書くなら、【どこで話が変わった?】【そのときどう感じた?】【なぜそう思った?】と順番に聞いていきます。
すると、最初は【面白かった】だけだった答えが、【主人公が友達を助けた場面が印象に残った。
自分だったら、困っている友達を放っておけないと思うから】のように具体化されます。
これをそのまま文章にすれば、記述の材料になります。
大切なのは、親が作文を代わりに作らないことです。
子どもが話した内容を、親が整理して文章にしてしまうと、その場ではきれいな文章ができても、子ども自身の言語化力は育ちにくくなります。
親は【質問する人】に徹します。
子どもが話した言葉を聞き、【もう少し具体的にすると?】と問いかける。
そして最後は、子ども自身に書かせます。
話すことと書くことを別々の能力として考えないことがポイントです。
【話せる→整理できる→書ける】という流れを作れば、作文や記述問題への苦手意識も少しずつ変わっていきます。
ここでは、記述力を向上させるパターンを紹介していきます。
①話の転換はどこ?そうなったきっかけは?
文章を書くときに、【何を書けばいいか分からない】という子には、まず出来事の流れを整理する質問から始めます。
とくに有効なのが、【話が変わったところはどこ?】【何がきっかけだった?】という質問です。
物語なら、主人公の気持ちや行動が変わった場面を探します。
日常の出来事なら、【最初はどうだった?その後、何が起きた?】と聞いてみます。
たとえば、【友達と遊んだ】という出来事だけでは、文章は広がりません。
【最初は何をしていたの?】
【途中で何か変わった?】
【何がきっかけだった?】
と聞くことで、【最初はサッカーをしていたけれど、雨が降ってきたので室内でカードゲームをした】というように、具体的な情報が出てきます。
これは文章の構成を作る練習になります。
国語の読解問題でも、【しかし】【ところが】【そのとき】など、話が転換する部分は重要です。
普段から出来事の変化に注目する習慣があれば、文章の構造も見えやすくなります。
さらに、【なぜそこで話が変わったの?】と聞けば、原因と結果を考える練習になります。
作文でも、【楽しかったです】で終わるのではなく、【〇〇が起きたので、楽しかったです】と具体的な理由を入れられるようになります。
親が意識したいのは、【もっと詳しく書いて】と言わないことです。
詳しくするための質問を一つずつ投げかける。
【何が起きた?】
【そのきっかけは?】
【その前はどうだった?】
この流れを繰り返せば、子どもは文章を書くための材料を自分で集められるようになります。
②どう感じたかな?と感情を確認する
出来事を整理できたら、次に確認したいのが【そのとき、どう感じたのか】です。
作文や記述が薄くなってしまう子は、【何が起きたか】は書けても、【自分がどう感じたか】まで言葉にできないことがあります。
たとえば、【試合で負けました。練習しました】
これだけでは、出来事の説明で終わっています。
ここで、【負けたとき、どんな気持ちだった?】と聞きます。
【悔しかった】と答えたら、【悔しいって、どんな感じ?】とさらに考えてもらいます。
【もう少しで勝てたと思ったから悔しかった】
【自分のミスで負けたと思ったから悔しかった】
このように、感情の理由まで出てくれば、文章に厚みが生まれます。
ただし、感情を無理に言わせる必要はありません。
【悲しい】【楽しい】だけでも十分なスタートです。
親が【それは悔しいよね】と先に答えてしまうのではなく、【あなたはどう感じた?】と本人の言葉を待つことが大切です。
また、【そのとき、顔や体はどうなった?】【何をしたくなった?】と聞く方法もあります。
たとえば【緊張した】なら、【手が冷たくなった】【失敗したらどうしようと思った】など、具体的な表現につながることがあります。
こうした練習を続けると、子どもは【感情には細かな違いがある】と理解するようになります。
国語の物語文でも、【うれしい】【悲しい】と書かれているわけではありません。
登場人物の行動や発言から感情を推測する必要があります。
日常生活で自分の感情を言葉にする経験は、こうした読解力にもつながります。
【どう感じた?】というシンプルな質問を、子どもの言葉を増やす入り口として活用してみましょう。
③なぜそう思った?自分ならどうする?と第三者として考える
最後に取り入れたいのが、【理由】と【別の視点】です。
子どもの答えが【面白かった】【嫌だった】で終わったら、【なぜそう思った?】と聞いてみます。
たとえば、【あの場面が面白かった】と言った場合、【何が面白かったの?】と具体化します。
【主人公が友達を助けたから】と答えたら、さらに【自分ならどうする?】と聞きます。
すると、【自分も助けると思う。困っている人を見たら放っておけないから】というように、自分の考えと理由を組み合わせられます。
ここで重要なのは、親が【正しい考え】を誘導しないことです。
【助けるのが普通でしょ】と結論を決めてしまえば、子どもは親が喜ぶ答えを探すようになります。
【あなたならどうする?】と自由に考えさせ、その理由を聞くことで、自分の考えを持つ練習になります。
さらに、【反対の立場ならどう思うかな?】と視点を変えてみるのも効果的です。
一つの出来事について、主人公、友達、先生など、立場を変えて考えることで、物事を多面的に見る力が育ちます。
この力は、中学校以降の国語だけでなく、社会の記述問題や作文、面接などにも役立ちます。
そして最終的には、【私はこう思います。なぜなら〇〇だからです】という文章の型へつなげます。
最初から原稿用紙に向かわせると、子どもは抵抗して『書く』ことへの嫌悪感を増してしまいます。
まず会話で考えを整理する。
【どうだった?】
【なぜ?】
【自分ならどうする?】
この流れを繰り返すことで、子どもは頭の中にある考えを少しずつ言葉に変換できるようになります。
記述力とは、単に文章を書く技術ではありません。
自分の経験や考えを整理し、相手に伝わる形に変える力です。
その力は、特別な作文教室だけで育つものではなく、毎日の家庭での何気ない質問から、十分に鍛えることができます。
無理なく子どもの表現力を育てる
子どもが【楽しかった】【別に】としか答えないとき、すぐに【うちの子は表現力がない】と考える必要はありません。
頭の中に考えがないのではなく、まだそれを整理して言葉にする方法を知らないだけかもしれません。
だからこそ、家庭では【もっと詳しく話して】と迫るより、答えやすい質問から少しずつ思考を引き出していきましょう。
まずは【どっちだった?】と二択にする。次に【一番印象に残ったのは?】と具体化する。
そして【なぜ?】【自分だったらどうする?】と考えを広げる。
この3ステップを繰り返すことで、子どもの言葉は少しずつ【楽しかった】から【〇〇だったから楽しかった】へ変わっていきます。
さらに、文章を書くときには、【出来事→感情→理由→自分の考え】という型を意識します。
親が文章を完成させるのではなく、質問によって材料を引き出し、最後は子ども自身に言葉をまとめてもらうことが大切です。
もちろん、毎日長い会話をする必要はありません。
夕食中の数分、学校から帰ってきたときの会話、読書後の一言でも十分です。
大切なのは、子どもの答えを評価するのではなく、【あなたはどう考えたの?】と興味を持って聞くことです。
【自分の考えを話していい】【理由をつけて説明していい】という経験が積み重なると、子どもは少しずつ自分の言葉に自信を持つようになります。
家庭の質問を少し変えるだけで、日常会話は立派な言語化トレーニングになります。
無理に話させるのではなく、話したくなる問いを投げかける。
その積み重ねが、国語の記述力だけでなく、自分で考え、整理し、相手に伝える力を育てていきます。

















