今回は【地方でも小学生から考えたい トップ公立高校狙いでの私立高校受験戦略】と題し、お話をしていきます。
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かつて地方において、高校受験は【公立第一志望、私立は滑り止め】という構図が一般的でした。
しかし近年、私立高校の授業料無償化の拡大や少子化の進行により、この前提は大きく揺らいでいます。
定員確保に動く私立は、教育内容や施設の充実、待制度や進学実績強化に力を入れ、学力上位層を積極的に取り込もうとしています。
その結果、地方でも親世代の頃よりも私立入試の難度や競争は確実に変化しています。
一方で、トップ公立高校を目指す家庭の多くは、【本命は公立だから】と私立対策を後回しにしがちです。
しかし入試本番は一発勝負。
私立受験の結果や経験は、その後の公立入試にも大きく影響します。
これからの地方受験は、【公立だけ考えて私立高校はおまけ】ではなく、【公立を軸に私立も戦略的に活用する】時代です。
そこで今回は、小学生のうちから考えたいトップ公立高校狙いの私立受験戦略を整理します。
なぜ公立第一志望でも【私立対策】が必要か
まず、【本命はトップ公立だから、私立対策はほどほどでいい
地方では今もこうした声をよく聞きます。
しかし、この発想こそがリスクになりつつあります。
入試は一度きりの本番勝負であり、当日のコンディションや問題との相性に結果が左右される世界です。
公立一本に絞る戦い方は、精神的な負荷も大きく、想定外への耐性を育てにくい側面があります。
さらに近年、私立高校は授業料無償化や特待制度の拡充を背景に、上位層の獲得へと本気で舵を切っています。
問題難度や出題傾向も独自色を強め、公立対策だけでは対応しきれないケースも増えています。
つまり、公立第一志望であっても、私立をどう位置づけるかが合否の安定性を左右する時代になったのです。
ここでは、なぜ公立志望者にも私立対策が不可欠なのか、その戦略的意義を三つの観点から考えていきます。
①【一発勝負】に強いメンタルと経験値を稼ぐ
高校入試は、最終的には本番一回で決まる世界です。
どれだけ模試で好成績を取っていても、当日の緊張や時間配分の乱れで実力を出し切れなければ意味がありません。
だからこそ、公立第一志望であっても、私立入試を【本番の予行演習】として戦略的に活用する意義があります。
私立入試は多くの場合、公立より早い日程で行われます。
ここで本物の受験会場の空気を体験し、知らない受験生に囲まれ、独特の緊張感の中で答案を書く経験は、模試では代替できません。
開始の合図、試験監督の指示、休み時間の過ごし方。
その一つ一つが、実戦の経験値になります。
さらに、【合格を勝ち取る】という成功体験は、公立高校入試本番本番前の大きな自信になります。
逆に、思うような結果でなかった場合でも、本番前に修正点が見えるという意味で価値があります。
私立受験は単なる滑り止めではなく、メンタルと実戦力を鍛える場なのです。
②難解な私立高の入試に惑わされない
私立高校の入試問題は、公立とは性格が異なることが少なくありません。
記述量が多い、設問の切り口が独特、思考力を深く問う応用問題が出るなど、初見では戸惑う形式もあります。
公立対策だけに集中していると、こうした問題に出会った瞬間にペースを崩してしまう可能性があります。
しかし、事前に私立特有の出題傾向に触れておけば、【見慣れない=解けない】ではなくなります。
難解に見える問題も、分解してみれば基礎の組み合わせであることが多いと理解できるからです。
経験があるかないかで、心理的な余裕は大きく変わります。
また、私立の応用問題に挑戦する過程で、思考の幅や処理速度も自然と鍛えられます。
その結果、公立入試の問題が相対的に標準的に感じられることもあります。
私立対策は振り回されないための準備であり、問題に対する耐性を高める訓練でもあるのです。
③公立高校を見据えたクリア条件を揃える
私立対策のもう一つの意義は、公立本命合格に必要な【条件】を前倒しで揃えられる点にあります。
私立入試を意識すると、英語・数学の完成度を早めに引き上げる必要が生じます。
結果として、中3後半で基礎の穴に気づくという事態を避けやすくなります。
私立レベルに届く実力をつける過程そのものが、公立突破の下地を強固にします。
さらに、内申点の重要性にも早くから意識が向きます。
特待生制度や推薦基準を調べることで、定期テスト対策や提出物管理への姿勢も変わります。
目標が具体化すると、日々の学習が【作業】から【戦略】に変わります。
そして何より、私立合格という選択肢を持つことで、公立本番に過度な不安を抱えずに済みます。
守りではなく攻めの姿勢で挑める環境は、大きなアドバンテージです。
私立対策は、公立合格に向けた保険ではなく、条件を整えるための積極的な布石なのです。
小学生から積み上げる【私立と公立突破】の逆算思考
さて、トップ公立高校を目指す場合でも、準備を本格化させるのが中3からでは、どうしても時間は足りません。
とくに地方では、通塾環境や情報量に限りがあることも多く、【気づいたときには差が開いていた】というケースも少なくありません。
だからこそ重要なのが、小学生の段階から逆算する視点です。
ここで言う逆算とは、無理な先取りや過度な詰め込みを意味しません。
将来求められる学力水準を見据え、今何を積み上げておくべきかを整理することです。
思考力の土台づくり、英数の基礎固め、制度情報の収集。
これらは早い段階ほど負荷が小さく、効果は大きい。
私立と公立を【どちらか】ではなく【両方突破する】と考えたとき、学習設計はより立体的になります。
ここでは、小学生から取り組める実践的な戦術を三つの観点から具体化します。
①中学受験の【算数】を思考力のトレーニングに使う
トップ公立高校を目指すうえで、小学生のうちに鍛えておきたいのが【思考の粘り強さ】です。
その有効な教材の一つが、中学受験で扱われる算数の問題です。
もちろん実際に中学受験をする必要はありません。
しかし、特殊算や条件整理型の問題に触れることは、論理的に考える力を伸ばす格好のトレーニングになります。
中学受験算数は、単純な計算力ではなく、情報を整理し、関係性を見抜き、筋道を立てる力を求めます。
線分図や表を使って状況を可視化する習慣は、そのまま中学以降の関数や文章題理解にも直結します。
難問に向き合い、試行錯誤する経験は、思考の耐久力を育てます。
大切なのは、解けること以上に【考え抜く時間】を持つことです。
小学生のうちにこうした負荷を経験しておけば、中学での応用問題や私立入試のひねりにも動じにくくなります。
中学受験算数は、将来の公立・私立突破を支える思考力養成の道具として活用できるのです。
②英・数の【先取り】で私立入試を有利にする
トップ公立高校を目指す場合でも、英語と数学の完成度が合否を大きく左右します。
だからこそ、小学生の段階から無理のない【先取り】を意識することが有効です。
ここで言う先取りとは、難問を早く解くことではありません。
中学内容の基礎を早めに理解し、定着させることで、中3時点で応用演習に十分な時間を確保することです。
英語であれば、単語力と基本文型を安定させ、音読習慣を身につけておく。
数学であれば、正負の数や文字式といった最初の単元を確実に理解する。
序盤でつまずかないことが、その後の伸びを決めます。
とくに私立入試では、応用問題や思考力を問う設問が出題されるため、基礎が揺らいでいると太刀打ちできません。
早い段階で土台を固めておけば、中学後半は発展問題や過去問演習に時間を振り向けられます。
結果として、公立高校の受験対策にも余裕が生まれる。
英数の先取りは、私立を有利にするだけでなく、公立合格の安定性を高める戦略でもあるのです。
③地域の私立高校の【特待生制度】や指定校推薦を調べる
地方でトップ公立を目指す場合でも、私立高校の特待生制度や指定校推薦は調べておきたいポイントです。
授業料無償化の拡大に加え、多くの私立学校が学力上位層を確保するために独自の減免制度や奨学金制度を設けています。
成績基準や内申点、当日の得点条件などは学校ごとに異なり、その詳細を知っているかどうかで戦略は大きく変わります。
重要なのは、中3になってから慌てて調べるのではなく、小学生や中1の段階で概要を把握しておくことです。
【この私立の特待基準はこの水準】
【内申はこのくらい必要】
【公立がダメだったときは私立高校で最上位層を目指す】
【指定校推薦はどの大学があるのか】
こうした具体像が見えれば、日々の学習目標も明確になります。
目標が数値化されることで、努力は抽象論から行動計画へと変わります。
また、特待合格という選択肢は、家計面の安心材料にもなります。
経済的な見通しが立つことで、公立一本に過度に依存しない進路設計が可能になります。
情報は武器です。
地域の制度を徹底的に調べることが、受験を運ではなく設計に変える第一歩になります。
【滑り止め】はもう存在しない 親子で描く令和の併願シナリオ
ところで、かつて地方の高校受験は、【公立が本命、私立は滑り止め】という単純な構図で語られてきました。
しかし、授業料無償化の進展や少子化による学校間競争の激化により、その前提はすでに過去のものになりつつあります。
私立高校はコース制の充実や進学実績の強化を進め、学力上位層にとっても十分に魅力的な選択肢となっています。
それにもかかわらず、親世代の感覚のまま進路を考えてしまうと、情報と現実のギャップが生まれます。
今は【どちらに受かるか】ではなく、【どの環境で伸びるか】を見極める時代です。
公立か私立かという二択ではなく、複数の可能性を前提に戦略を描く必要があります。
ここでは、令和の地方受験における併願の考え方を整理し、親子で共有すべき新しいシナリオについて具体的に考えていきます。
①親世代の常識をアップデートする 私立激化の裏側
【私立は滑り止め】【公立に行けるなら公立が上】
こうした感覚は、かつての地方受験では一般的でした。
しかし現在は状況が大きく変わっています。
授業料無償化の拡大により、学費面のハードルは下がり、私立高校は生き残りをかけて教育内容を強化しています。
特進コースの新設、難関大合格実績の打ち出し、手厚い進学指導体制など、上位層を本気で取りに来ているのです。
さらに少子化の影響で、各校は【選ばれる学校】になるための差別化を進めています。
その結果、私立の入試問題も高度化し、競争はむしろ激しくなっている地域もあります。
もはや【公立がだめなら私立】という単純な序列では語れません。
親世代の成功体験や印象に引きずられたままでは、最新の受験環境を正しく判断できません。
まず必要なのは、情報を更新すること。
現状を客観的に把握し、私立を対等な選択肢として捉え直すことが、令和の受験戦略の出発点です。
②ターゲットは学校名ではなく【子どもに合うコース】
高校選びを【偏差値】や【学校名】だけで判断する時代は終わりつつあります。
とくに地方の私立高校では、同じ学校の中に複数のコースが設置され、それぞれカリキュラムや進路指導の方針が大きく異なります。
難関大進学を徹底的に目指す特進コースもあれば、部活動と両立しやすい総合コース、探究活動に力を入れるコースもあります。
重要なのは、看板となる学校名ではなく、子どもの特性や将来像に合ったコースを見極めることです。
競争環境で伸びるタイプなのか、少人数で丁寧に見てもらえる環境が合うのか。
大学進学を最優先にするのか、それとも専門分野への関心を深めたいのか。
視点を具体化することで、進路選択はより戦略的になります。
公立と私立を単純比較するのではなく、【どのコースなら最も成長できるか】という軸で考える。
この発想の転換が、併願を前向きな選択へと変えていきます。
受験は合格がゴールではなく、その後の三年間をどう過ごすかが本質なのです。
③小学生から始める【2つの勝利シナリオ】の共有
これからの地方受験で大切なのは、【第一志望に受かること】だけを唯一の成功としないことです。
公立トップ校に合格する未来と、私立で充実した三年間を送る未来。
そのどちらも勝利として描けているかどうかが、受験期のメンタルを大きく左右します。
小学生の段階から、【公立に行けたら最高。でも私立でもこんな強みがある】と親子で話しておくことは意味があります。
あらかじめ二つの前向きなシナリオを共有しておけば、受験直前の過度なプレッシャーを避けられます。
追い込まれて戦うのではなく、選択肢を持って挑む姿勢が生まれます。
これは妥協ではありません。
むしろ戦略です。
どちらに進んでも納得できる設計があるからこそ、本命にも全力で向き合えます。
令和の併願は【滑り止め確保】ではなく、【複数型の未来設計】です。
小学生のうちから視野を広げておくことが、最終的な受験の安定につながるのです。
地方でも公立一本思考からの脱却を
地方における高校受験は、確実に変化しています。
授業料無償化と少子化の影響により、私立高校は教育内容・特待制度ともに強化され、上位層にとっても現実的な選択肢となりました。
トップ公立高校を目指す場合でも、私立対策は単なる保険ではありません
本番経験を積み、応用力を鍛え、進路の選択肢を確保する。
それは公立合格の確率を高める戦略でもあります。
小学生のうちから思考力を磨き、英数の土台を固め、地域の制度を把握する。
そして親世代の常識を更新し、【学校名】ではなく【子どもに合う環境】を軸に考えること。
さらに、公立と私立の二つの勝利シナリオを共有しておくことが、受験期の安定を生みます。
これからの地方受験は、一本勝負ではなく複線設計。
準備の質と視野の広さが、未来の選択肢を広げていきます。

















