今回は【【親の不安解消】小4・小5の学力レベル 中学で成績が伸びる子の3つの条件】と題し、お話をしていきます。
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子どもが小学4年生、5年生になると、親の不安は漠然としたものから、具体的な心配へと変わっていくことが多いものです。
小学校に入ったと思っていたらいつの間にか高学年になっている。
中学進学まで残り僅か。
周囲では中学受験する子の話も耳に入るようになった。
こうした変化の中で、【うちの子、学校のテストの点がなんだか下がってきたような】【クラスの子で、もう中学受験の塾に通ってる子がいるみたいだけど、うちの子はまだ大丈夫?】と思うようになるのは自然なことでもあります。
小学校4年生・5年生になると、授業の内容が抽象的になり、子どもによって理解のスピードや定着度に差が出始めます。
親としては【このままで中学についていけるのか?】【受験はしないけれど、将来トップ高校を目指せるレベルなのか?】と、漠然とした不安を感じる時期ではないでしょうか。
実際、中学進学後に成績が思うように伸びないケースは珍しくありません。
とくに中1の1学期のテストでつまずくと、そのまま苦手意識を引きずり、内申点にも影響が出ることがあります。
逆に、【小学生の頃は普通の成績だったけれど、中学で急に伸びた】という子も多くはないですがいます。
では、その差はどこで生まれるのでしょうか?
学力の差は、テストの点数だけでは語れません。
学び方の習慣や、考える力、学ぶ姿勢といった【見えにくい力】こそが、中学以降の伸びを左右します。
では、小4・小5の段階で、どの程度の学力や習慣があれば安心なのでしょうか。
そして将来、学年上位を維持できる子は、今どんな力を持っているのでしょうか。
今回は、そうした疑問に答えるべく、小4・小5の学力レベルの見極め方、そして中学以降で成績を伸ばす子に共通する【3つの条件】について、保護者目線でご紹介していきます。
子どもの可能性を広げるために、今、家庭でできることを一緒に考えていきましょう。
小4・小5の【学力差】はどこで生まれるのか
まず、親としては小学校4年生や5年生で学力差が生じる原因を考えてみてください。
【気づいたら、あの子とは随分差がついていた】。
そんなことを、小4・小5の子を持つ親は考えることが増えると思います。
この時期は、表面的なテストの点数や通知表の評価に目が行きがちですが、実際にはそれ以上に【見えにくい学力差】がじわじわと広がり始めるタイミングです。
学力の差は、ある日突然現れるものではありません。
多くの場合、小1・小2の頃からの生活習慣や学習スタイルの積み重ねによって、少しずつ差が広がっていくのです。
たとえば、音読を丁寧に続けてきた子は自然と語彙が豊かになり、文章の構造を読み取る力もついています。
反対に、宿題をこなすだけの勉強を続けてきた子は、表面的な理解のまま次の学年に進んでしまいがちです。
また、家庭での会話量や、親がどれだけ【考える習慣】を支えてきたかも大きく影響します。
【どうしてそう思うの?】【他に方法はないかな?】といった問いかけを日常的にしていると、子どもの中に【考える癖】が自然と根づいていきます。
テストで良い点を取っているからといって、本当の意味での【学力】があるとは限りません。
たとえば国語では、選択問題は正解していても、記述になると手が止まる子が多くいます。
これは、文章内容を考え、選択肢から【それっぽいもの】を選べるけれど、自分の言葉で本質をつかみ表現することができない差でもあります。
算数でも同様です。
単純な計算はできても、少しひねった文章題になると解けなくなる子は少なくありません。
それは、式の意味を理解しておらず、パターンとして覚えているだけのケースが多いのです。
こうした【見えにくい力】の中で特に重要なのが、【読解力】と【論理的思考力】です。
説明文を読んで要点を整理でき、条件を正しく読み取って情報を整理できる。
そうした力は、中学の各教科でも問われる土台です。
一見、問題が解けているように見えても、この土台がしっかりしていないと、学年が上がるにつれて急に成績が伸び悩むことがあります。
しかも、こうした力を鍛えるのには時間がかかります。
ですから、【本当の学力】を身につける勉強の仕方を真剣に考えないといけません。
親はどうしても勉強量を重視してしまいますが、それと同じくらい重要になってくるのは【理解の質】になってきます。
【うちの子は毎日机に向かっているのに、なかなか伸びないんです】
こういった相談を受けることがありましたが、その場合、勉強の量にばかり目が向き、【質】が伴っていない可能性があります。
たとえば、宿題をただ終わらせることが目的になってしまっていると、本来身につけるべき【考える力】【理解する力】は育ちません。
大切なのは、【なぜこの答えになるのか】【この考え方で合っているか】と、子ども自身が思考を深めることです。
また、間違えた問題をどのように見直すかも、学力を左右するポイントです。
正解を写して終わりにするのではなく、【なぜ間違えたのか】【どこで勘違いしたのか】を振り返る習慣が、確かな学力につながります。
親としては、結果に一喜一憂するのではなく、そうした学び方を見守り、必要に応じて声かけすることが大切です。
このように、小4・小5の学力差は、単なる点数の違いではなく、日々の習慣や学び方の質によってじわじわと広がっていくものです。
トップ高校に近づくには?小4・小5の学力の目安と到達点
さて、トップ高校への進学を目指すなら、小学生のうちから一定レベルの学力を身につけておくことが重要です。
もちろん、中学以降に本格的に伸びるケースもありますが、土台ができていない状態では、限られた時間の中で追いつくのは簡単ではありません。
ここでは、中学・高校と進む中で【トップ層】を狙える子の条件として、小4・小5の時点で押さえておきたいポイントを解説します。
ポイント1. トップ高校に必要な【内申】と【実力】
多くの公立トップ高校では、学力試験の点数に加え、内申点も合否に大きく影響します。
とくに内申点は、中学1年の1学期から積み上がるため、早い段階で定期テスト対策や提出物の習慣が身についていることが不可欠です。
地域差はありますが、トップ校を目指すなら主要5科目で【オール5】、少なくとも【4が1教科でそれ以外は5】が求められるケースがほとんどです。
中学入学直後からそのレベルに達しているためには、小学生のうちから【考える学び】が習慣づいていることが強みになります。
テスト前だけ詰め込む学習ではなく、普段から【なぜそうなるのか】【どう説明するか】を意識した学習をしているかどうかが、後の大きな差を生みます。
ポイント2. 小4・小5で目指すべき学力レベル
では、小学4〜5年生の段階で、どのくらいの学力レベルがあれば【中学進学後に上位を維持できる子】と言えるのでしょうか?
ここでは科目ごとにおおよその目安を示します。
国語
・長めの文章でも内容を読み取る力がある
・記述式の問題にも取り組み、自分の言葉で書ける
・語彙力や表現力が豊か(普段から本をよく読む子は強い)
算数
・単純な計算だけでなく、応用的な文章題に対応できる
・割合や単位量、図形の面積・体積など、少し複雑な単元でも理解できている
・【図にして考える】など、自分なりの思考プロセスを使っている
英語(先取り学習をしている場合)
・英検5級〜4級程度の文法や単語を理解できる
・簡単な英文を聞いて意味をつかめるリスニング力がある
※学校ではまだ本格的な英語授業は行われない地域も多いですが、英語への抵抗がないことが中学英語の好スタートにつながります。
通知表の評価
全体的に【◎(よくできる)】が多く、苦手科目があっても、粘り強く取り組む姿勢があれば大きな不安要素にはなりません。
ポイント3. 成績上位層の子に共通する【家庭での姿勢】
成績上位にいる子どもたちには、家庭での共通点があります。
それは【学習が日常の一部として自然に行われていること】です。
特別な学習法や高額な塾に通っているというよりも、【家に帰ったらまず宿題をする】【間違えた問題は翌日やり直す】といった基本的な習慣が徹底されている家庭が多いです。
親の関わり方にも特徴があります。細かく管理する【監視型】ではなく、子どもが自立して学ぶのを助ける【サポート型】が主流です。
【今日、どこが難しかった?】【どうやって考えたの?】と、結果ではなく過程に目を向けた声かけをすることで、子どもは学びへの自信を育てていきます。
また、学校以外の学習機会をうまく活用している家庭も多く見られます。
通信教育やオンライン教材、図書館通い、学習塾など、家庭のスタイルに合った学びの場を選び、子どもの興味やペースに合わせた学習を取り入れています。
トップ高校合格は【日々の積み重ね】が問われる場所です。
中学で学年上位をキープし、安定した内申と実力をつけるためには、小学生のうちから勉強を特別視しない姿勢と、わかるまで考える習慣が必要です。
中学で伸びる子の3つの条件
ところで、小学生のころからずば抜けた成績を取っていなくても、中学でぐんぐんと学力を伸ばしていく子がいます。
こうした子には、ある共通した特徴があります。
それは、単に勉強ができるというよりも、【学びに向かう姿勢】や【思考の習慣】がしっかりと根づいているという点です。
ここでは、中学以降に成績が伸びやすい子に共通する【3つの条件】について詳しく見ていきましょう。
条件①:自分で考える習慣がある
中学生になると、授業内容はより抽象的かつ複雑になります。
単純な暗記や計算力だけでは対応できず、【なぜそうなるのか?】【どう考えればいいのか?】と、深く考える力が求められます。
そのときに大きな差を生むのが、【自分の頭で考える習慣】があるかどうかです。
小学生の段階では、わからない問題に出会ったとき、【すぐに親や先生に答えを聞く】子と、【まずは自分なりに考えてみる】子がいます。
中学で伸びるのは、後者のタイプです。
考える習慣のある子は、正解にたどり着かなくても、思考のプロセスを自分でたどろうとします。
その過程で思考力が磨かれ、次第に応用問題や初見の問題にも対応できるようになります。
また、こうした子は授業中の説明もよく理解できるため、インプットの効率も高く、自然と成績に反映されていきます。
家庭でできることとしては、【すぐ教える】のではなく、【どう思う?】【どこまでわかった?】と声をかけ、子どもの思考を引き出す関わりが効果的です。
条件②:学ぶことにポジティブな感情がある
学力の伸びには、意欲やモチベーションが大きく関わっています。
中学に入ると部活や人間関係などで忙しくなり、勉強が後回しになりがちです。
そんなときでも、自ら学ぶ子は【知ることそのもの】に前向きな感情を持っています。
【できなかった問題が解けたときにうれしい】【新しいことを知るのが楽しい】
こうしたポジティブな学習経験を積んでいる子は、自発的に勉強に向かいやすく、苦手なことにも前向きに取り組むことができます。
逆に、【勉強=つらい】【やらされているもの】と感じている子は、少しのつまずきで投げ出してしまう傾向があります。
小学生のうちは、点数や結果にばかり目を向けるのではなく、【できた!】【わかった!】という成功体験を積ませることが重要です。
日々の会話の中で、【どうしてそう思ったの?】【それ、面白いね!】と子どもの発見を肯定することが、学びをポジティブにする第一歩となります。
条件③:基礎学力が盤石
中学では、学習のスピードと内容の難度が一気に上がります。
新しい単元の理解に時間をかけるためには、すでに身についているべき【基礎】が無意識で使える状態=自動化されていることが欠かせません。
たとえば、数学であれば【四則計算をスピーディにこなす力】、国語であれば【漢字や語彙力】、英語であれば【基本的な単語と文の構造の理解】などがそれにあたります。
これらが自動化されていないと、新しい概念を学ぶ際に処理が追いつかず、理解が浅くなってしまいます。
基礎学力の盤石は短期間で身につくものではなく、地道な反復学習によって育まれるものです。
計算練習、漢字ドリル、音読、英単語の練習など、毎日の【基礎の積み重ね】がやがて大きな差となって表れます。
とくに家庭では、【ちょっと面倒だけど大事なこと】をコツコツ継続する環境を整えることが大切です。
学習時間は短くても、【毎日同じ時間に机に向かう】【1日1ページだけでもやる】など、習慣化することで自動化につながっていきます。
この3つの条件、【自分で考える習慣】【学びへのポジティブな感情】【基礎の自動化】は、どれも特別な才能ではなく、日々の習慣と環境で育てていけるものです。
中学で成績が伸びる子は、テストの点以上に【学び方そのもの】に強さがあります。
今の段階でその土台を整えておくことが、将来の伸びにつながる確かな一歩になります。
中学で成績を伸ばせる子は、小4・小5の段階で【考える力】【学ぶ姿勢】【基礎の土台】が育ち始めています。
とはいえ、子どもに完璧を求める必要はありませんし、親がすべてを管理する必要もありません。
大切なのは、子ども自身が自分の頭で考え、学ぶことを前向きに感じられる環境を整えることです。
日々の声かけや学習の習慣づくりを通して、家庭が安心して挑戦できる場所になれば、それだけで大きな力になります。
焦らず、比べず、今できることから一歩ずつ。
伸びる子の土台づくりは、すでに今日から始められます。