今回は【中学受験 小学校低学年から気をつけたいこと】と題し、お話していきます。
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中学受験と聞くと、東京や近畿圏、しかもその中でも限られた一部の地域で盛んだとイメージする方も多いと思います。
一口に東京は中学受験が熱いと言っても、23区の中でも受験する子どもが多い少ないはありますし、多摩地域でも中学受験して通える距離に学校がある地域、なかなかない地域とあります。
一方、中学受験と無縁と思われる地方でも21世紀に入り公立中高一貫校が誕生して、中学受験組も増えています。
それまで、地方で中学受験する家庭は【国立大学附属中を受ける】と【学区が荒れているので私立中学を受ける】【教育方針に惹かれて私立中学を受ける】くらいであることと、受ける子自体が本当に少なかったです。
私は地方都市の市街地の公立小学校に通っていましたが、国立大学附属中を受けたのは1人、私立中を受けたのは1人程度で、他の同級生は全員学区の公立中学や、卒業後に転校する子は転校先の学区の中学に進んでいました。
こうした昭和や平成初期の地方の中学進学が変わったのは、2000年代に次々に誕生した公立中高一貫校の存在です。
その地域の2番目や3番目の進学校を中高一貫校にしたこともあり、教育熱の高い家庭では【トップ高校を目指すか、それとも受験するか】で揺れ動くようになりました。
受験するか否かは家庭の判断、子どもが受験しても大丈夫な学力や周囲の同級生が牧歌的に遊んでいる中でも勉強する時間を増やしていかないといけないことに納得できるかがカギとなります。
ただ、そうした感情は比較的中学年、または高学年になってからの問題になります。
まずは、受験する土俵に上がれるかどうかという点を忘れずに低学年時代を過ごすことが大切になってきます。
地方の中学受験は大都市圏に比べると簡単と思われるかもしれませんが、中学受験する子は公立中高一貫校に集中しますし。
しかも、教育熱の高い家庭の子しか受けないので、思う以上に大変です。
合格を勝ち取るには厳しい争いを潜り抜ける、つまりはしっかり学力を鍛えていかないといけません。
これは大都市圏でも同じことだと思います。
地方であっても、中学受験する可能性が少しでもあるのであれば小学校低学年から色々なことを意識する、気をつけることが大切です。
そこで今回は、小学校低学年から気をつけたいことをご紹介していきます。
1.子どもの学ぶ楽しみを奪わない
受験勉強は過酷で精神的に追い詰められたという思い出がある人の方が多いと思います。
人生における大きな分岐点であり、子どもたちにとっては人生初の試練の時となります。
その受験に対して【楽しく乗り越えよう!】と声がけするのは憚れます。
とはいえ、まだ学校で授業を受けて勉強をするという人生をスタートしたばかりの低学年の子どもに【勉強は辛い】というイメージを根づかせるのは絶対に避けたいところです。
塾で仕事をしている時も、そして自分の経験や子育てをしていると感じるのが【勉強するかどうかは気分のノリが大切】ということです。
ノリが良いというのは、楽しくやるということになりますがパーティー気分で毎日勉強する子はほぼいません。
しかし、勉強を通じてテンポよく楽しい気持ちを感じながら学んでいくと【勉強は試練の連続】という感情を抱かずに成長することができます。
そういう気持ちになるには親が先取りをさせ過ぎることなく、分からないことを【分かった】と感じさせる経験をたくさんさせることに尽きます。
教育熱心な親であり、中学受験を検討しているとなると幼児期から小学校内容の先取りをするケースが多いです。
呑み込みの早い子は幼児期に漢字の読み書きができて、算数の繰り上がりと繰り下がりもマスターし、九九もスラスラ暗記してしまいます。
小学校低学年のある程度の学びを家庭で先取りすることで学校では優等生になりますが、学校で学ぶことが全て【知っている】内容になるので、子どもの性格によっては【授業が簡単すぎてつまらない】と口にします。
そして、親の方も【こんな簡単な問題ばかりを解かせるなんてやっぱり公立小はレベルが低い】と口にします。
こうなると学校の勉強に対して見下してみてしまう、軽んじてしまうようになります。
学校の学びは簡単だからと家で先取りをガンガンしたり応用問題を解くようになる流れになると、子どもがどこかの単元で【よく分からない】と感じてもそれを言葉にすることができずにいれば、見下していた学校の勉強でも【分からない】という単元が出始めてきて、勉強に対する焦りや【できないのが恥ずかしい】という気持ちが大きくなり、結果として学ぶことの楽しさを奪ってしまうことにもなる、ということは肝に銘じて欲しいです。
2.塾に入るタイミングを考えて仕上げる
大都市圏の中学受験はもちろんのこと、地方で中学受験する場合も塾通いをする子が多数派です。
もちろん、親塾、通信教材を活用して家での勉強のみで合格するという子どももいますが、それでも【塾に通わせるのが前提】や【塾に入るのを検討している】という家庭の方が圧倒的に多いでしょう。
中学受験を予定して塾に来る子は、家庭学習で基礎学力をキッチリ仕上げてきている子ばかりです。
【家で勉強しないので塾に通わせて勉強の仕方を教えて欲しい】という家庭の子は皆無と言っていいでしょう。
一般的に中学受験のために塾通いをするのは小学4年生クラスが開講する小学3年生の2月からです。
中学受験が1月から2月に集中していることから、【3年計画で受験を突破する力をつける】という見方もできます。
最近では小学4年生や小学5年生から塾通いを始める後発組もいますが、基本は小学3年生の2月から本格的にスタートすると考えていいでしょう。
そもそも、地方でも小学生の頃から塾に通う子は各小学校の優等生の子ばかりです。
カラーテスト満点、高得点連発は当たり前なので【学校の授業は100%理解できている】【学校のテストも満点がメイン】という学力に仕上げておく必要があります。
子ども①②は地方の子としては珍しく小学生から塾に通っていました。
その中には中受の必要がない国立大学附属小の子も多く、【高校受験や大学受験を見据えて今から中受内容も勉強する】という考えで塾通いをしている子もいます。
附属小の子どもたちは非常に優秀で、ガッツリ勉強しなくても中学受験する子向けの塾のテストで高得点を取るなどレベチな子もいました。
子ども①はとても子どもらしい子どもでしたので、【宿題などに対して文句ひとつも言わず淡々と勉強する塾の仲間が信じられなかった】と口にしていました。
おそらく、子ども①のような普通の子もいると思いますが、学力レベルの高い子達が集まる中に飛び込むことになるので【自分は無理だ】と感じないような程度に学力を鍛えておくのが無難です。
まず、読み書きそろばんです。
これは昭和の頃から変わらぬ基礎学力の土台です。
そして、公教育でも考えさせる学びを重視しているので入試問題でも思考力系の問題が増えるというのを踏まえて、資料を読み解く経験、考えさせる文章題などを家庭で取り組ませるようにしましょう。
3.受験する子が偉いという考えを持たせない
クラスの同級生の大半が受験するという環境であれば【中学受験するのが当たり前】という感覚ですが、クラス内に数人、またはいないという時は【中学受験して他の子とは違う難しい学校に通うんだ】と選民思想的な考えを持ってしまう子も中にはいます。
子どもの世界は狭く、小学校低学年から【自分は受験するから偉い】といった言動をするとあっという間にその話は子どもたちの間だけでなく、親の方にも噂が流れていきます。
都会であればまだ軽く流してもらえるかもしれませんが、ほぼ受験する子がいない地域、地方だと悪目立ちしてしまい低学年の頃から浮いた存在になってしまいます。
受験するから偉いというわけでは決してなく、家庭の教育方針や子どもの性格や特性、学区の状況を踏まえて【受験した方が良い】と親子で判断するわけですから、親も子も【特別な子】というような考えをせずに粛々と受験に向けた準備をしていくようにしましょう。
中学受験を考える時、周囲の教育熱の高いか低いかや受験する子が多いか少ないかを考え、【学校では受験するかもしれないという話は自分からしない】【親も井戸端会議などでそういう話をしない】とルールを決めるようにしてください。
コロナ禍を経て、子供会の行事なども激減していますが、広まった噂を訂正するのは困難です。
変な噂を気にせずに過ごす心の強さを持っている人はそう多くはないので、【受験するかもしれないという話は極秘情報】と考えで行動したり、親が受験した方が良いと感じている時は子どもが低学年の頃は【中学受験はどう?】という話を控えるようにしましょう。
まとめ
中学受験を決めかねている時でも、低学年頃から基礎学力を鍛え、入塾することもあるということを考えて
【塾に入っても周囲の子と学力差があまりないような状態】に仕上げるようにしましょう。
学力を鍛えるとなると、先取り学習をすることに力を入れるかもしれませんが場合によっては【学ぶことの楽しみ】を奪ってしまい、学力を伸ばすことにつながらないケースもあるので、子どもの理解度や基本問題と応用問題のバランスを考えて家庭学習を進めていくようにしてください。
中学受験は都会でも地方でも簡単に合格を勝ち取ることはできないシビアな戦いです。
子どもにとって人生初の試練になる分、低学年の頃はこれから先の厳しい道を進んでいる基礎体力、つまりは基礎学力を鍛える時だと思ってください。