図形が苦手な子にならない方法 | 元塾講師 透明教育ママ見参!!

図形が苦手な子にならない方法

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今回は【図形が苦手な子にならない方法】と題し、お話していきます。

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学年が上がると算数に対して苦手意識を持つ子が増えると言われます。

また、算数や数学は中学受験、高校受験でもとくに進学校と言われる学校の合否を決める教科、とまことしやかに言われており、教育熱の高い親からすると『絶対に苦手にさせたくない教科』の筆頭だと思います。

ご存じの通り、算数や数学は四則計算だけでなく、単位換算、グラフなど様々な単元を学びます。

その中でも得意不得意がハッキリし、『この分野が解けるかどうかで受験が決まる』とされているのが図形です。

図形の学びは小学1年生の【かたち】という単元で身のもわりにある色々な形から図形を学ぶということからスタートします。

まだ1年生の頃は【消しゴムはどの形に似ていますか】など簡単ですが、学年が上がるごとに難易度がアップしていきます。

形に関する専門用語、つまり頂点、面、辺、角度、対角線といった言葉が飛び交うようになると混乱する子も増えてきます。

ちなみに、頂点や辺、面は小学2年生の授業で学ぶので親が思う以上に早い段階で専門的な言葉を取り扱います。

長方形 、正方形、直角三角形も同じく2年生で、続く3年生では円と球、正三角形と二等辺三角形を勉強し、それぞれの特徴や性質を勉強します。

こうして段階を踏んで図形を学んでいきますが、その過程で図形を難しいと感じる子も出てきます。

 

そして中学受験でも高校受験で図形問題は必ず出ます。

難関校で複雑な空間図形が出題されれば話題になります。

偏差値の高い難関校になればなるほど『この問題が解けないと厳しい』という言われ方を塾でもするなど、受験を控えた子にとって図形攻略が重要課題になります。

とはいえ、図形に関しては『図形センスがあるかないか』と語られることも多いです。

四則計算のように問題をたくさん解けばコツがつかめるというものではなく、持って生まれたセンス次第という考えが強い印象があります。

たしかに、図形が良くできる子もいれば壊滅的にできない子もいたりと、他の単元以上に『センス』というものがクローズアップされやすいです。

一旦図形が苦手だと思い込んでしまうと、その意識を払しょくさせ、子どもが進んで問題を解くというのがとても難しくなります。

できることなら、小さい頃から図形が苦手にならないよう、得意ではなくても【大嫌い】【勉強したくない】という気持ちを大きくしないような取り組みをしていくことをおすすめします。

今回は図形が苦手な子にならない家庭でできる工夫をご紹介していきます。

 

1.遊びを通して図形に親しむ

塾で仕事をしていると、主に中学生が図形問題に苦戦して困っている姿をよく見かけました。

地方ですと中学受験する子は多くはないので、小学生が【この図形問題が分かりません】と頭を抱えながら先生に質問するということはあまり見られませんが、高校受験を控えている中学生は入試で絶対に出る図形ジャンルの問題を勉強で避けることはできず、問題を解いては間違えてを繰り返して嘆いている生徒は多くいました。

その様子を見て、私は自分の子どもが図形が嫌いにならないように気をつけようと心に決めたのです。

図形問題はセンス次第という風潮が強いですが、センスばかりに頼っていてはいけませんし、【うちの子はセンスがないから】と生まれ持った先天的な才能頼りで判断して、何もやらないというのは子どもの学力スキルを鍛える機会をなくしているのと同じなので気をつけてください。

さて、子どもの遊びでは図形に関したおもちゃはたくさんあります。

積み木、型はめブロックと幼児が親しむおもちゃは家庭用だけでなく、保育施設にも常備されています。

ニューブロックやレゴも図形を駆使して何かを作り出す知能玩具として人気です。

 

図形の学びは頭で想像して色々と考えるので、小さい頃の【形に親しむ】という経験が大いに役立ちます。

例えば【立方体を等間隔で4つ並べ、その間に球体を置く】という文章を読んでパッと思いつくのは図形センスを抜きにしてみると、やはり小さい頃にたくさん積み木やブロック遊びをしてきた子の方に軍配が上がるでしょう。

塾で小学生に勉強を教えている時、図形が得意な子と苦戦している子に【小さい頃にどんな遊びをしてきたか】と聞いてみたところ、積み木やニューブロック、レゴで遊んでいたこの方が図形問題を苦にしていませんでした。

また、教育に関心の高い家庭ほどそうしたおもちゃを与えていました。

子育てをしていても、『積み木やブロック系のおもちゃが家にある』と『親の教育熱』はリンクしているのを感じました。

もちろん、確実にブロックのおもちゃで遊んでいたら図形問題に強くなるわけではありません。

また、買い与えただけで親が一緒になって遊ばなければ子どもは図形についての知識を増やすこともできません。

ブロック遊びを通じて、親子のコミュニケーションをとり、ついでに形の世界を体験させるということをしていくことが子どもの図形センスを鍛えることになるのは忘れないでください。

 

2.図形の形と大きさの感覚を育てる

小学1年生では三角、四角、まる、つまりは円という誰もが知っている形について勉強します。

次の年からはかなり専門用語が増えていきますが、図形とセットになるのが長さの知識です。

センチメートル、メートルの長さの単位と図形は切っても切れない関係です。

【一辺が4センチメートルとなる正三角形を書きなさい】という作図の問題があるように、図形の形だけでなく図形の大きさも問題文を読んで想像できる、把握できる感覚が必要になります。

図を書いて形の性質、特徴や角度が45度と30度、30度の時の見た目の違いを感じ取るということも図形問題を解く上では重要な感覚になります。

長さの単位、角度の単位を使う図形はその単位を見て【この位の図形】と瞬時に思いつくには普段の生活で【これは何センチメートルくらいの長さがあるか】と子どもに聞いて一緒に長さ調べをするという経験をしていくのがいいです。

我が家でも、クッキーの長さを調べたり、球場の広さ、面積や東京ドーム何個分という表現を調べて【大きさ】を色々と想像してきました。

角度についても、坂道を歩いていくときも【何度かな】という話をしてキツイ坂を歩いています。

 

そして図形の分野で学年が上がると存在が増してくる作図は慣れが必要です。

上手に図形を書くには練習を重ねていかないと、すんなりいきません。

また、中学生になると作図問題は得意不得意がハッキリします。

しかも、高校受験でよく出る分野なので合否に関わるような重要単元です。

小学生の頃から正確に求められる図形が書けるよう、練習していくようにしましょう。

その単元を習っている時以外は意識しないと図形を書こうという機会はほとんどありません。

『ちょっとうちの子は作図が苦手で気になる』という時は市販の図形を描くドリルを取り入れてみるのもおすすめです。

条件に合う図を書いていくというのは忍耐力が必要ですし、決して楽しい勉強ではないです。

しかし、高校受験では作図はマストであり進学校であれば合否に直結するほど重要単元です。

子ども①が中学3年生の時も【証明と作図は塾でもたくさんやらされている】と口にしていました。

図形を苦手なままにしていると受験の時に困ることになるので、幼児期または小学生の頃からしっかりと家庭で対策をしていってください。

 

3.恥ずかしがらず図形の復習をする

小学校4年生になると立方体の基礎を学びます。

直方体、立方体そして展開図や見取り図です。

そして5年生で合同、立体図形の特徴、角柱や円柱の構成や見取り図と展開図、続く6年生で立方体の体積と小学校算数の図形の集大成と言える単元を勉強していきます。

空間図形になるとまさに抽象的な領域となるため、ここで確実に図形が得意か不得意か、図形が好きか嫌いかがハッキリしてきます。

空間図形は中学生になっても、図形だけでなく計算系の単元の問題でも出てきます。

有名なところですと、一次関数の問題で水槽の中に立方体を絡ませたものでしょうか。

給水と排水による水の変化を考えさせる一次関数の応用問題としてよく塾のテストや場合によっては入試問題でも出る定番の問題です。

『空間図形が苦手だから図形の問題が解けなくても仕方がない】ではなく、一次関数のように計算系の単元にも顔を出すので要注意です。

 

学年が上がってから図形の苦手克服をしていくには、小学校2年生や3年生内容から復習をし、作図をして図形の構成要素、面積や体積を求める際に絶対に必要な公式の暗記をしていく必要があります。

ただ単に問題を解くだけでなく、実際に図形を書いたり牛乳パックや折り紙で工作するなど【こういう条件が揃うとこういう形になる】と納得し、形の違いなどを考える機会を増やすようにしましょう。

違いが分からなければ正確な形を認識することができません。

今さらこんなことをしたくない、と思う子もいますが、苦手克服をするには恥を忍んで取り組んでいくことも大切です。

 

まとめ

図形は苦手な子がけっこういる重要単元です。

親も図形が苦手で苦戦して、【子どもも苦手になる】と思い色々と工夫して取り組ませている方もいると思います。

子どものおもちゃでは図形系、ブロック系のおもちゃはかなり充実しているので、そういうアイテムを駆使して図形に親しんでいくことが図形嫌いを回避させる第一歩になります。

小学校に入ってからは意外と早い段階から専門用語を学んでいるので、そうした知識が定着しきっていないと学年が上がり公式の暗記など難易度が上がってきても十分理解できないままでいるという子もいます。

自分の子どもがそういう子どもになっていないか、図形の知識の定着をインターネット上にある無料教材などを使って定期的に測ってみてください。

 

中学生になっても図形単元は重要度が高く、高校受験では合否を決めるような問題になることもよくあります。

もし、進学校を目指しているのであれば小学生の頃から力を入れて苦手克服をしていってください。

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