今回は【夏休みの勉強 勉強の遅れを挽回するための秘策】と題し、お話していきます。
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ありがとうございます。
子どもにとって楽しみな夏休みは、受験生にとっては天王山でありガッツリ勉強する大切な時期です。
受験生ではない子ども達にとっては勉強を置いといて自由に遊べるわけですが、勉強は大切です。
小学生の頃、勉強もせずに毎年夏休みはテレビやラジオで野球観戦三昧、漫画を大量に読んでいた私が言えた立場ではありませんが、夏休みは自由気ままに過ごす時ではなく『勉強に関して自分の課題と向き合うよう与えられたプレゼントの休み』と考えてください。
多くの親は学校から渡された『夏休みの友』の1冊で1学期の復習が済むとは思っていません。
学研や公文に通わせてみたり、夏期講習会に参加させたり、市販の夏休み用のドリルを購入して家庭学習を強化します。
大半の親は夏休みの学習に対して「勉強を全くしないようにはしたくない」と考えて事前準備をします。
小学校1年生や2年生の頃はまだ全く分からない教科や単元は限られています。
概ね、算数の計算力だったり単位換算を理解していないというピンポイント、数が限られています。
ただ、学年が上がればそうは言ってられません。
小学4年生や5年生、6年生、中学1年生と2年生になれば前の学年で理解していないままにしている単元があればそこを放置しているとドンドン分からない単元が雪だるま式に増えていきます。
これをサックリ解消しようとしても、学校や部活動がある普段の生活で取り組むのはそうとう大変です。
ですから、問題を一気に解消する極めて重要な休みという風に捉えて欲しいなと思います。
私が言うと重みがないかもしれませんが、貴重な夏休みを小学校6年間まるまる惰性で過ごしていた人間が反省を込めて訴えているのですから、それくらい子どもの学力の面でも夏休みは大切です。
それでは、1ヶ月または1ヶ月半にわたる夏休みを利用して一気に挽回するにはどういうことをしていく必要があるのかをご紹介していきます。
1.確保できる学習時間を確認する
学校という普段の生活での大きな軸がゴッソリ抜けるため、どんな過ごし方をするかは子どもによって異なります。
朝から学童に行って夕方に帰宅する子もいれば、学童を卒業していて親が仕事から帰ってくるまで自由に過ごせる子、民間の学童サービスを利用する子、祖父母の家で過ごす子、塾の夏期講習会に参加して自習室で過ごすのが長くなる子、部活動が忙しい子、部活もあるけど比較的自由に過ごせる子など小学生や中学生でも1日の過ごし方は様々です。
忙しい子はとくに確保できる学習時間をスケジュール表に書いて視覚化するのをおすすめします。
毎日忙しいと、本当に勉強できる時間があるのか分からなくなります。
忙しい分、起床時間も普段通りと生活習慣が乱れる心配はないので、「学習時間を見つける」ということをしましょう。
学力を上げるには、まず学習時間を増やす必要があるので、夏休みの中で「この位なら勉強できる」という時間をキッチリ把握することがとても大切です。
中学生になると部活動もあるので、学習時間を確保するという考えを持たないとしっかり勉強することが難しくなります。
反対に、自由に過ごせることが多い子は時間にルーズになりがちです。
朝起きるのも9時、10時、11時とだんだん遅くなれば行動時間が昼夜逆転してしまいます。
まず、朝起きる時間を学校がある時と変わらないようにし、親が出勤してから帰宅するまでの動きを親子で考えてください。
子どもにスケジュールを丸投げすると楽な方に流されていきます。
近隣の習い事の無料講習会やお試しなどを予定に入れると生活が乱れるのをある程度防ぎます。
夏休みの生活の軸になる『起きる時間』『親の帰宅時間』を書き込んで、その間の時間の流れを把握しましょう。
自由に過ごせる時間が多い分、『ダラダラと過ごさない夏休み』になるよう勉強する時間を固定化して、休憩のタイミングも考えてみてください。
一日の流れを確認したい時は、概要欄に24時間スケジュール表のリンクを貼っていますので使用してみてください。
https://edumother.com/wp-content/uploads/2024/07/24時間スケジュール.pdf
2.苦手科目と単元と真正面から向き合う
夏休みに勉強面で何に取り組めば良いのか考えると、やはり一番やっておきたいことが『苦手科目と苦手単元の克服』ではないでしょうか。
好きな教科は勉強するのが楽しいですし、予習もさほど苦になりません。
しかし、苦手教科から逃れてばかりだとテストの点数もどんどん下がっていきます。
まだ小学生の頃は、中学受験をしない限り『4教科の合計点』『5教科の合計点』というものを気にしません。
ところが、中学生になると各教科の点数だけでなく5教科での合計点の順位が出ます。
塾のテストだと、英数国3教科の合計点の順位も出ますが、一つ一つの教科の順位よりも合計点の重要性が増します。
高校受験では3教科での入試、5教科での入試が行われるので『特定の教科が良くても苦手な教科が二つあると厳しい』ということになります。
ですから、中学受験をしない子でも将来を見据えて『まんべんなく点数が取れる』状態にしておくのが理想的です。
普段の生活で苦手克服に時間を割くのは難しいので、夏休みを有効活用して苦手科目、苦手単元から逃げず真正面から向き合ってください。
苦手教科を『ほんの少し理解できるようになった』になると心が軽くなります。
また、苦手単元の復習をしていくと『実は前の学年で習ったこの単元からよく分からなくなっていた』という事実にたどり着くことがあります。
苦手を好きにすることは難しいですが、『そこそこできるようになった』『まぁまぁな状態になってきた』になるよう、家庭学習の時間で苦手としっかり向き合わせて理解不足をなくすようにしてください。
使用する教材は、夏休みの総復習ドリルや前の学年の総復習ドリル、苦手単元が明らかな時はその単元に特化しているドリルを購入して勉強計画を考えていきましょう。
3.明確な目標を定める
勉強するのはいいけれど、目標がないと気力が湧いてこない子もいます。
スポーツや音楽系の習い事でもいえますが、『試合に向けて頑張る』『レギュラーになれるよう頑張る』『コンクールに入賞するよう頑張る』『発表会で良い演奏ができるよう頑張る』と目標を掲げている子の方がモチベーションを上げて練習に取り組めます。
漠然としていると、ふとした瞬間に『なんのためにやっているのか』と思って練習を継続して出来ないことや、練習への気持ちが途切れてしまうこともあります。
勉強も全く同じことが言えて、目標がなければ集中して問題を解くことができません。
明確な目標を定めることで、こうした気持ちのふらつきを防ぎ、努力をする大義名分ができます。
時には楽をしたくなることも、サボることもあるでしょう。
けれど、『この目標をクリアしないと』という気持ちを多かれ少なかれ持っているので完全に逃げ切るということができません。
たまに逃げてしまう子もいますが、そういう子は自分の現在の力とは程遠い大きな目標を掲げてしまっていることがあるので、『努力したらほぼ間違いなくクリアできそうな目標』に設定しておくようにしてください。
例えば、アルファベットがまだ正確に書けない小学校5年生が『中学3年生までに英検準1級合格する』と決めるよりは、『小学卒業までに英検5級に合格する』にした方が現実的です。
それに向けて、夏休みからアルファベットの練習と暗記、数字、曜日や月、基本的な英単語を覚えていきリスニング対策もしていく。
そういう努力を継続していると、英検5級ではなく4級、または3級合格できる力が身についていきます。
高すぎる目標、無理難題を押し付ける、掲げるのはやめましょう。
夏休みの勉強をきっかけに『目標を決めて勉強する習慣』が定着すれば、親としては大変楽です。
ただし、自分で大きな目標にしてしまい、その大変さに気がついて逃げてしまう子もいます。
医者になりたいと言っても、それに見合うような、つまりは医学部医学科の大学に合格できるような学力になれるよう努力できない子もいます。
『自分が本気出したらこんなものじゃない』といったビッグ発言する子もいるので、子どもの性格を踏まえてコツコツと努力をしたら結果が出る目標を定めましょう。
まとめ
子どもの予定にもよりますが、学校がある日に比べると自由時間も多くなり勉強する時間も確保しやすくなります。
そのため、夏休みの間に子どもの学力を鍛えることや2学期以降の成績を上げるだけでなく、学習習慣の定着や苦手克服といった問題点にも取り組みやすいです。
有意義な夏休みを過ごすには、まず子どものスケジュールを確認して1日にどのくらい勉強時間を確保できるか把握して、どのように勉強を進めていくか考えましょう。
そして、子どもの問題点である苦手教科や苦手単元を勉強し直して理解を深めていき『お手上げ状態からまぁまぁな状態』にしていくようにしてください。
成績上位者のような完璧を求めてしまうと、子どもは嫌になります。
あくまで『このくらい出来ればOK』『30%の理解を55%にする』とクリアできそうなレベルに到達できることを第一の目標にしてください。
いきなり100%を求めてもそれは無理があります。
55%に到達したら、その後は継続して問題に取り組んでいくことで70%のレベルになることを目標にしてください。
70%まできたら、75%、80%も射程圏内です。