今回は【小4の壁 10歳の壁で何が起きるのか】と題し、お話していきます。
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ありがとうございます。
子どものいる家庭では子育てをしている間に色々な言葉を耳にすることがあります。
【魔の2歳】【イヤイヤ期】【小1プロブレム】そして【小4の壁】または【10歳の壁】です。
小学校に入り、4年目となり学校生活にすっかり馴染んできた学年でもある小学4年生はクラブ活動がスタートしたり、6時限授業が増えて学童保育を卒業する子も増えていきます。
心理面では親に反抗的な態度を取ったり、クラス内でグループが出来て交流する同級生も限定されてくる、ちょっと排他的な雰囲気になりやすくなるなど、子どもらしさが少しずつ消えていき思春期へと向かう難しい時期に入ってきます。
そして勉強の方に目を向けると、ぼやんとした言葉で【難しくなる】と言われますが何を持って難しいかというのは子どもによって異なります。
それが一番厄介です。
子どもの口から【この単元が分からない】【この教科が難しく感じる】という発言があれば対処の使用がありますが、知らぬ間に点数が取れなくなっていると、どれから手をつければ良いのか分からず慌てふためいてしまいます。
ただ、具体的に何が起きるのか、小学4年の一年間で子どもの成績がどうなるのかが全く予想できないのに【小4の壁】【10歳の壁】という言葉が独り歩きしている印象もあります。
何となくコワイから慌てて通信教材の資料請求をしたり、中学受験はしないけれど地元の塾に入るか検討する方もいるでしょう。
このように子どもの勉強、学力をかなり意識する、考える、身構えることが増えるのが小学4年生からになります。
10歳の壁を全く気にしないで5年生、6年生と進学する子もいれば、やはり躓いて【ちょっと勉強が難しい】【大変だ】と感じる子も増えていくタイミングですが、大まかにどのような特徴があるのか考えていきます。
1.高得点を取るメンバーが固定される
10歳の壁、小4の壁の噂としてあげられるのが、【小学4年生になると各教科も内容が難しくなり、80点以上、90点以上と高得点をなかなか取れなくなる】という話ではないでしょうか。
都市伝説のように語られていますが、実際に学びの内容が高学年そして中学へと向かう中間地点のような役割になり基本的なものと深い学びをつなぐ単元が増えます。
例えば算数では億や兆といった桁の多い数字、グラフ、概数、面積ではアールとヘクタールも登場するなど高得点を取るのが難しい単元が次から次へと登場します。
パッと見て答えを導き出すのが難しい単元ばかりです。
とくに今の小学生は学習指導要領改定後の学びなので以前よりも思考力、読解力を鍛えるような、ちょっと難化していています。
ですから、元から小学4年生から高得点が取りにくくなっているのにさらに追い打ちをかけるようなものになっているのでガクンと下がって驚く親は以前よりも増えてもおかしくないと思います。
しかし、そういう中でも高得点を取るメンバーはいます。
そして、ハッキリと【あの子はテストで高得点をよく取っている】と認識される子ども達、同級生が固定します。
この固定されたメンバーは高学年になっても一応変動はありません。
小4から5年で少し少なくなるかもしれませんが、基本的に小学4年の一年間を通してずっと高得点を取っている子どもは高学年でも高得点を取るようなメンバーです。
ですから、小学4年で【高得点を取りにくくなった】を放置しておくとその後はかなり努力をしないと高得点グループの仲間入りするのが難しくなります。
【点数が下がってきた】と感じたら、まずどんな問題でミスをしているのかを確認しましょう。
とくに算数では点数が取れる子と取れない子が顕著になります。
子ども①の時は小学4年生で珍しく算数の再テストを実施しました。
しかも再テストクリアの点数が75点に設定されていたのでかなり衝撃的なものです。
その頃はちょうど学習指導要領の移行期間でしたから、まだ今の小学4年生のテスト形式よりは解きやすかったのに、再テストを実施していました。
単元はちょっとうろ覚えですが、概数とかだったと記憶しています。
このように、頻繁に行われる単元テストでも思うように良い点数が取れなくなってくるので【家庭学習の重要性】が増してくる学年です。
2.理科と社会の難易度アップ
小学1年生と2年生の頃は生活科として学んできた教科が、3年生になり理科と社会に分かれて勉強するようになります。
小学生の頃の宿題、家庭学習では算数と漢字練習がメインで、正直言って理科と社会は後回しにされるような教科です。
ただ、学年が上がり地理や歴史、理科も実験の手順や天体、植物のジャンルと覚えることが増えると成績の差が目立ち始めます。
そして、その差は中学に入りさらに深い内容を学ぶと顕著となりますがまだ小学3年生や4年生の頃はなかなか子どもの方も事の重要性に気がついていません。
しかし、小学3年生で社会では地図記号、地図の見方を勉強します。これは入試にも出るような本当に重要な分野ですが、社会の授業が始まってすぐに【自分の住んでいる地域の地図を見よう】というような授業で取り扱います。
小学校によって訪問先は異なるとは思いますが、4年生は校外学習の機会も増えて社会の授業は子どもにとって面白いことが増えて知識定着よりもイベントとして楽しむような雰囲気になりがちです。そんな中でも、都道府県名を覚えることやグラフを読み取りそこから分かること、地形の特徴と地理の専門的な内容を勉強しています。
理科も3年生では4年生以降の学びに備えて太陽の動き、電池、昆虫のつくりなど当たり前のことですが、いかにも理科っぽい内容を学んでいます。
4年生になると3年生で学んだことを土台として星と月、並列つなぎや直列つなぎを学ぶ電池のはたらきとかなり理科の専門的な内容を勉強します。
ただ、理科は実験キットを使って授業することも多いので【楽しいな】で終了してしまうこともあり、知識がしっかり定着しないこともあります。
4年になりいよいよ専門的な内容に足を踏み入れ、さらに覚えることが増えてるけれど【算数と漢字ができれば大丈夫でしょう】と気が緩んでしまうと、学期末テストで真っ青な点数を取ってしまい、【ヤバイ、復習しないと】と思ったときには目の前にはやることが積まれているという状況になっています。
10歳の壁、小4の壁では理科と社会を後回しにしておくことで【やっぱり厳しい】【学力差が広がるのは本当だった】と感じる確率が高くなります。
3.勉強に対する意識差が拡大
各教科ともに難易度アップしてくるので、単元テストの点数差も目立つようになります。
ちょうど10歳前後から他者の目を気にするようにもなり点数が悪いと【自分はできない】【頑張りたいけど勉強するのは面倒】と勉強に対して個々に色々と感じるようになってきます。
高得点取れる子達が固定化してくるので、小学校低学年の頃にただ明るく【勉強も頑張ります!】という気持ちをもちにくいです。
そうなると、勉強に対して諦めるような言動をする子も出始めてきます。
【どうせやってもアイツみたいに出来ない】【勉強してもどうせ点数が上がらないし】と。
さらに学童保育を卒業する子が増えるのもある意味分岐点となります。
放課後は自由に過ごせる子も増えるので、勉強をしっかりやってから遊びに行く子と、宿題も全部後回しにして遊びに行く子と二極化します。
家庭によってはスマートフォンを子どもに渡してルールを作らずに使わせていると動画視聴やSNS投稿と勉強そっちのけで毎日を過ごす子もいます。
小学4年生になると、どんな子と仲良くなって遊ぶかというのもはっきりしてくるので、自由気ままに過ごしているグループに加わるとそのカラーに染まっていきます。
友達について親がアレコレ口出しするのは基本的には過干渉になりますが、家庭内のルールもなくスマートフォンを使い、あとはオンラインゲームやアプリゲームを無制限にしている子と仲良くなると親としてはちょっと気にかけるようにしたほうが無難です。
心配が杞憂に終わればいいのですが、トラブルに巻き込まれないとも限らないので【どんな子なのか】【どこで遊んでいるのか】は把握した方がいいでしょう。
小学4年生になると親の影響よりも、徐々に友達関係を重視してくるようになり付き合う友達の影響を受けるようになります。
勉強に対する意識もそうした友達に感化されることもあるので、【ちゃんと家で勉強しているような子なのか】【勉強してから遊びに出かけるタイプか】を子どもにさりげなく確認しておくと安心です。
まとめ
言葉が独り歩きしている面もある小4の壁、10歳の壁は親子にとって試練の時になるか、それとも平穏無事に過ごせるかは普段の学習量、理科と社会への備えで変化します。
メイン教科である国語と算数では、まず漢字が苦手な子は習い字が増えることでより【この漢字はこういう時に書く】という分別が出来なくなります。
算数も計算力で勝負する学年ではなくなり、考えさせるそして辛抱強く取り組むことが求められる単元が増えます。
理科と社会も難しくなります。
我が子が具体的にどのような単元に躓きそうか考えつつ、少し先取りをして学校内容が復習になるような勉強スタイルをとって乗り越えることも効果があります。
低学年以上に子どもの学校での勉強、テストの間違いの確認をしましょう。
たとえ点数が悪くても、感情に任せてガミガミ叱らずに【この単元の何が難しいのか】を親子で探して復習をして対策を考えてみてください。