2020年度から始まった新学習指導要領。
我が家では子ども③が完全なる新学習指導要領っ子です。
小学1年生の頃から子ども①②の時とは違うのを感じていました。
違いは以下の通りです。
・理由と説明する文章を小学1年生から学ぶ(子ども②③は3,4年生からだった)
・分数を2年生で習う
・高得点を取ることが難しくなっている
・学活などで発表する機会が低学年から増えている
公教育なのにこんなに変化しています。
ちなみに、子ども①とは6学年、子ども②とは4学年違います。
実際に子ども③を通じて学校の勉強を見ていますが、本当に激変しています。
とくに算数の変貌ぶりには驚きの連続です。
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どのくらい変わっているのか
学習指導要領が変わると言っても、学ぶ漢字が変わったり四則計算を学ぶ順番が変わるわけではありません。
基本的なことは変わっていませんが、学び方が変わったと思っていいでしょう。
私も2020年度から変わるとは思い、子ども①②の学校の勉強を注視していました。
けれど、当時小6の子ども①、小4の子ども②では以前ほど変わりはないかな、と感じました。
しかし、2021年度に入学した子ども③の勉強をみていると、かなり変わっていることに気がつきました。
まず、親目線で感じた算数以外の変わり具合をご紹介します。
論理的な文章を書く指導
小学1年生の生活科で、論理的な文章を書く指導が行われていました。
堅苦しいものではなく、「私は○○だと思います。なぜなら◇◇だからです」という例文を先生が教えて、子どもがひな形を参考に自分の意見を書いていきます。
小学1年生だと、アサガオの観察が定番ですよね。
アサガオの観察文で論理的な文章を書く指導が行われていました。
子ども①②の時に比べて、ハッキリと「論理的な文章の指導」が実施されているのを感じました。
子ども①②も口を揃えて【自分達の時は3,4年生くらいの社会とかで教わった】と言っていました。
週末の宿題に作文が課される
子ども①の時は小学1年生の後半と、小学3年と4年生で週末の作文が宿題として課されました。
子ども②に至っては、小学1年の時にほんの少し。他の学年でもたま~にと学年により指導がバラバラ。
とくに子ども②の学年はずっと文章を書く指導に熱心ではない雰囲気でした。
そのせいもあってか、得意な子と不得意な子の差が歴然としているとか・・・。
学年により指導方針が微妙に異なる例でしょう。
ところが、子ども③は1年生の夏休み明け以降から作文がほぼずっと課されています。
書かせる指導を重視しているようで、親としてはありがたいです。
発表する機会が多い
やりたい子だけがやれば良い雰囲気が強かった昭和や平成初期と異なり、令和の今は子ども達全員に発表する機会を設けています。
グループ活動は子ども①②の時代も、小学3年生や4年生から増えてきた印象はありましたが、子ども③は低学年の頃から行っています。
良いところを言い合ったりなど、他の子の発表している内容に対して意見を言うなどなど。
意見を言ってアイデアを出すのが、親世代の頃に比べて格段に増えているなと感じています。
私の頃は、出来る人がやってそれについていくだけ、というのが主流でしたからね。
今の教育は【全員参加】という性格が濃くなっている印象を受けます。
小2の算数の難易度アップ
学習指導要領の改訂の変化を感じていますが、とくに劇的に変わっているのが算数です。
算数が難化しており、低学年は100点や90点以上が当たり前という時代ではなくなってきています。
学びの内容は変わっていませんが、図形の入り口である形の分類分けなど、そもそも比べる数が多くて数えるのに苦労することも。
集中して数を数える必要があるので、数に慣れていない子はハードです。
式を見て答えを書くだけの算数ではないので、子ども①②の算数の宿題の丸つけよりも、負担が大きくなっています・笑。
小2で分数を学ぶ
ネットニュースでも話題を集めた【小2で分数を学ぶ】。
本当に、今の小学2年生は普通に2分の1や3分の1を勉強しています。
子ども①②の時は小学3年生からでしたので、早いですよね。
宿題プリントを見る限り、超基本的なことを勉強しています。
リボンの2分の1など、細長いリボンで分数の基本を理解させようとしているようです。
今の時点で明らかに【分数分からない】と口にしている子はいないようで、このままスムーズにいくことを祈るばかり。
とはいえ、小2で分数を学ぶので、二桁の繰り上がりや繰り下がりも子ども①②の時よりもスピードアップして終わった印象があります。
小2の算数は九九だけではなく、分数を学ぶことで他の単元もギューギューに詰まっているので家庭でしっかり復習をしてみてください!
文章問題がえげつない
子ども③の算数で一番驚いたのが、文章問題が増えている点です。
以前、こんな感じの宿題プリントがありました。
1.公園に3人の子どもが遊んでいました。そこに6人の子どもがやってきました。公園で遊んでいる子どもは9人になりました。
2.公園に9人の子どもが遊んでいました。しばらくしたら3人の子どもが帰りました。公園で遊んでいる子どもは6人になりました。
3.公園に6人の子どもが遊んでいました。そこに3人の子どもがやってきました。公園で遊んでいる子どもは9人になりました。
それぞれの問題文に当てはまる式を選びなさい。
という文章系の問題でした。
これが1つではなく複数あります。
もちろん、カラーテストも行われました。
普段から本を読んでいる子にとっては文字を追うことができますが、本を全く読まない子にとっては苦戦する形式です。
文章を読んで、適切な式を考えるという子ども①②の時には習っていない形式です。
今回の学習指導要領改訂は、小学生から大学入試まで入り口から出口まで変化しています。
思考力や読解力を鍛える指針が公立小の低学年でも顕著です。
日頃から本に親しみましょう!
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低学年で学力差が顕著に
こんな風に、算数の学びがスピードアップ&読解力も必要になっています。
そうすると何が起きるか。
学力差が顕著になっています。
出来る出来ない子の差が、低学年からハッキリ出てしまう。
これはかなり心配です。
一度悪い点数を取ると、頑張ろうとする気力が湧くのが難しくなります。
授業もスピーディーに進んでいき、理解していないまま次の単元を学ぶ。
これまで、学力差が目立ってくるのは小学3年生頃からだと感じていましたが、ちょっと雲行きが怪しいです。
ゆとり教育を受けていた保護者は要注意
ここ数年で公教育がガラリと変わっているのを親として感じています。
おそらく、それ以上に驚くと思うのが【ゆとり教育を受けていた保護者】ではないでしょうか。
一般的にゆとり教育が行われていたのは、2002年度から2011年度です。
ただし、2003年のPISAショックも影響して2007年には政府が脱ゆとり教育に舵を切りました。
ゆとり教育の後半は新学習指導要領への移行期間、慣らし期間になります。
完全に2011年度までゆとり教育が行われたわけではありません。
さて、2002年度に小学1年生や2年生、3年生だった児童は現在28歳~30歳になります。
結婚出産が早い人は就学児がいてもおかしくない年代です。
自分の小学校時代のイメージのままでいると、子どもが勉強してくる内容に驚くと思います。
私でさえ、驚きの連続なのですから。
家庭学習を就学前から導入し、基礎学力を鍛えて備えるようにしましょう。
とくに重要性が高まっているのが読解力です。